JPH0559448U - ディスプレイ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】明るさのない夜間において、細かい文字やイラ
ストを映像として描出することが可能であり、特に、屋
外に比較して狭い屋内、暗い室内において使用するのに
適したディスプレイ装置を提供する。 【構成】ミラーフレネルレンズ１０と、このミラーフレ
ネルレンズ１０の表面１０ｃ上に位置する投影原画１２
ａと、ミラーフレネルレンズ１０の表面１０ｃ側に位置
するとともに、ミラーフレネルレンズ１０の表面１０ｃ
を照射するように配置された投光機構３４とを備え、ミ
ラーフレネルレンズ１０によって、投光機構３４からの
照射光を反射させ、所定の投影面に投影するようにし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ディスプレイ装置に関し、特に、コマーシャル映像、背景映像等を 壁面や天井等に投影することにより、視覚上の興味を喚起することができるディ スプレイ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

元来、ディスプレイ装置は、人々の好奇心に訴えかけることにより、メッセー ジ等の伝達を行う装置であり、この点から鑑みると、単なる印刷紙や、平面看板 等においては、十分な機能を果しているということはできなかった。

【０００３】 この点を補うディスプレイ装置として、動く映像による視覚の刺激、あるいは 動く映像と音の組合せによるもの、さらには映像が動くばかりか、その映像が現 出したり、消滅したりして、これを繰返すことで看者の注意力を喚起するように 構成したディスプレイ装置も知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来より知られている上記したようなディスプレイ装置は、い ずれも明るさのある環境において使用されるものであって、夜間に照明のない場 所で使用するディスプレイ装置としては、その機能を十分に達成することができ ないという問題点があった。

【０００５】 一方、このような問題点を解決したディスプレイ装置として、夜間の暗さを利 用したネオンサインによるディスプレイ装置が使用されてきている。しかしなが ら、ネオンサインによってでは、細かい文字やイラストなどの映像の描出が不可 能であるため、広告主の意思を十分に伝達するための広告宣伝媒体としては、や はり満足のいくものではないという問題点があった。

【０００６】 さらに、狭い空間、具体的には、暗い室内におけるディスプレイ装置としては 適当なものがなく、また、単に広告宣伝機能を達成するものとしてだけではなく 、室内の雰囲気創造に寄与することができるディスプレイ装置としては、従来よ り何も提案されてきていなかったという問題点があった。

【０００７】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、明るさのない夜間において、細かい文字やイラスト などの映像の描出が可能であり、特に、屋外に比較して狭い屋内、暗い室内にお いて使用するのに適したディスプレイ装置を提供しようとするものである。

【０００８】 さらに、本考案の目的は、時計の時刻目盛り及び指針の像を、壁面や天井等に 投影することにより明瞭な投影像を得て、時刻を表示するようにした投影式時計 と組み合わせて好適なディスプレイ装置を提供しようとするものである。

【０００９】 さらにまた、本考案の目的は、明るい室内でも使用でき、また壁面や天井等の 形状とは無関係に、少ない電力で鮮明かつ正確な像を得られるようにするととも に、さらに電気スタンドの機能も併せ持つ投影式時計と組み合わせて好適なディ スプレイ装置を提供しようとするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案におけるディスプレイ装置は、ミラーフレ ネルレンズと、このミラーフレネルレンズの表面上に位置する投影原画と、ミラ ーフレネルレンズの表面側に位置するとともに、ミラーフレネルレンズの表面を 照射するように配置された投光機構とを備え、ミラーフレネルレンズによって、 投光機構からの照射光を反射させ、所定の投影面に投影するようにしたものであ る。

【００１１】

【作用】

投光機構による照射により、照射光が投影原画を透過して投影光が形成される 。この投影光は、ミラーフレネルレンズにより反射されて、所定の投影面に投影 される。従って、夜間や暗い部屋の中においても、投影原画に描出された細かい 文字やイラスト等の画像が、壁面や天井等の投影面に投影されて、鮮明な映像を 表示できるため、看者の注意力を容易に喚起できるとともに、室内装飾の目的で 、壁面や天井等に映像を描出して室内の雰囲気を創出することができる。

【００１２】

【実施例】

以下、図面に基づいて、本考案によるディスプレイ装置の実施例を詳細に説明 するものとする。

【００１３】 図１乃至図４は、本考案によるディスプレイ装置の第一の実施例を示し、図１ には、その概略構成が示されている。

【００１４】 本考案によるディスプレイ装置は、ミラーフレネルレンズ１０の中心を外れた 位置に、投影原画１２ａを描出されるとともに無端状に形成されたフィルム１２ と、時刻目盛り板１４と、指針１６とが配置されている。そして、ランプ１８よ りの照射光を透過させることにより形成された投影光を、ミラーフレネルレンズ １０により反射させて、その反射光を投影レンズ２０により壁面２２に投影させ 、投影原画１２ａと時刻目盛り板１４及び指針１６を投影することにより、投影 原画１２ａに描出された画像及び時刻を拡大投影して表示するものである。

【００１５】 ミラーフレネルレンズ１０は、図２に示すように、フレネルレンズ１０ａの溝 側をアルミ蒸着により鏡面１０ｂとするとともに、その表面１０ｃ、即ち、反射 面は平滑面とされている。

【００１６】 フィルム１２には、投影原画１２ａとして、広告宣伝のための文字や図形が色 彩とともに描かれていたり、あるいは雰囲気創出のためのイラストなどが印刷さ れている。また、このフィルム１２は透明あるいは半透明であり、モータ２４に よって駆動される駆動ローラ２６と従動ローラ２８との間に、無端状に張設され ている。そして、駆動ローラ２６がモータ２４により所定の速度で回転されるこ とにより、フィルム１２が所定の速度で送出されるものである。

【００１７】 また、駆動ローラ２６は、モータ２４により、一定の周期の間欠送り、あるい は微速による連続送りができるように設定されており、フィルム１２に描出され た投影原画１２ａの種類に応じて、間欠送りや連続送りが選択されるようになさ れている。

【００１８】 上記したミラーフレネルレンズ１０は、この駆動ローラ２６と従動ローラ２８ との間に張設された２段状のフィルム１２の間に形成される空間３０に、フィル ム１２の裏面とミラーフレネルレンズ１０の表面１０ｃとが緊密に接するような 状態となるようにして配置されている。また、フィルム１２の投影原画１２ａの 中心部は、ミラーフレネルレンズ１２の中心よりいくらか外れた位置におかれて おり、所謂、偏心して配置されている。

【００１９】 また、ミラーフレネルレンズ１０の表面１０ｃ上には、図１乃至図４に示すよ うに、透明、半透明あるいは非透光性の材料等により形成された短針１６ａ及び 長針１６ｂからなる時計の指針１６が設けられている。この指針１６は、ミラー フレネルレンズ１０の中心よりいくらか外れた位置に穿設された開口１０ｄを挿 通して突設された回転軸１６ｃに、取り付けけられている。

【００２０】 さらに、ミラーフレネルレンズ１０の表面１０ｃには、指針１６の回動軌跡に 沿って、１乃至１２までの数字からなる時刻目盛りが反転状に描かれた、透明、 半透明の材料等により形成された時刻目盛り板１４が配置されている。一方、ミ ラーフレネルレンズ１０の裏側には、上記指針１６の回転軸１６ｃと連結し、こ の指針１６を半時計回り方向に作動させる時計ムーブメント３２が設けられてい る。

【００２１】 また、ミラーフレネルレンズ１０の表面１０ｃ側上部には、このミラーフレネ ルレンズ１０を照射する投光機構３４が設置されている。この投光機構３４から の照射光は、フィルム１２、時刻目盛り板１４及び指針１６を透過した後に、ミ ラーフレネルレンズ１０の表面１０ｃにおいて反射されて、壁面２２に投影レン ズ２０を介して拡大投影させるようになっている。

【００２２】 投光機構３４は、光源としてのランプ１８と、このランプ１８の背後に設けら れ、この光を反射する反射ミラー３６と、それらの光を集光してミラーフレネル レンズ１０へ向けて照射する集光レンズ３８とを備えている。これらのランプ１ ８、反射ミラー３６及び集光レンズ３８は、適宜の手段により、それぞれの中心 を結ぶ線が、ミラーフレネルレンズ１０の上のフィルム１２の投影原画１２ａ及 び指針１６の回転軸１６ｃに向くように、即ち、投光機構３４からの照射光が、 投影原画１２ａ及び指針１６の回転軸１６ｃを中心として、ミラーフレネルレン ズ１０を照射するような位置関係に配置されている。

【００２３】 投影原画１２ａ、時刻目盛り板１４及び指針１６の像を壁面２２に拡大して投 影するための投影レンズ２０は、上記投光機構３４の側方かつ投影原画１２ａ及 び指針１６の回転軸１６ｃの中心部の延長線上に設けられている。この投影レン ズ２０は、一部に雄ネジを周設した筒部４０ａを有したホルダ４０に装着されて いる。そして、このホルダ４０は、支持板４２に設けられた上記雄ネジと螺合す る雌ネジを有した開口４２ａに進退自在に取り付けられ、これにより焦点調節が 行えるようになっている。

【００２４】 なお、上述したように、本実施例においては、フィルム１２の投影原画１２ａ 及び指針１６の回転軸１６ｃの中心を、ミラーフレネルレンズ１０の中心に対し て偏心状に設けるとともに、投影レンズ２０を投影原画１２ａ及び指針１６の回 転軸１６ｃの中心部の延長線上に配設したが、指針１６の回転軸１６Ｃをミラー フレネルレンズ１０の中心に配設したり、フィルム１２の投影原画１２ａをミラ ーフレネルレンズ１０の中心に配設してもよい。そして、このような場合には、 投光機構３４と投影レンズ２０とは、ミラーフレネルレンズ１０の中心からの垂 直延長線に対して、所定の角度をもって対称配置することが好ましい。

【００２５】 以上の構成において、投光機構３４のランプ１８に通電すると、このランプ１ ８が点灯する。このランプ１８の光は、集光レンズ３８を介して、フィルム１２ の投影原画１２ａ及び指針１６の回転軸１６ｃを中心として、ミラーフレネルレ ンズ１０を照射する。そして、このミラーフレネルレンズ１０からの反射光は、 フィルム１２の投影原画１２ａ、時刻目盛り板１４及び指針１６の像とともに投 影レンズ２０を介して投影され、壁面２２の投影面にそれを結像し、投影原画１ ２ａ及び時刻の表示を行う。この場合、焦点があっていない場合には、ホルダ４ ０を進退させて、投影レンズ２０のピントを調整すればよい。

【００２６】 図５乃至図６は、本考案によるディスプレイ装置の第二の実施例を示しており 、第一の実施例と同様な構成部材は、第一の実施例と同一の符号を付することに より、詳細な説明は省略するものとする。

【００２７】 この第二の実施例は、第一の実施例が、フィルム１２の投影原画１２ａ及び時 刻を、ディスプレイ装置から距離の離れた壁面２２や天井等に投影するものであ るのに対して、電気スタンドのシェード等のように、光源装置の光源の周囲を覆 うカバーに投影するように構成した点について異なるものである。即ち、図５乃 至図６に示されるように、電気スタンド１００の球面状のシェード１０２の内側 面に、フィルム１２の投影原画１２ａ及び時刻を投影し、シェード１０２の外側 面から投影原画１２ａの投影像や時刻などを観ることができるように構成したも のである。

【００２８】 このような第二の実施例においては、ミラーフレネルレンズ１０、フィルム１ ２、フィルム１２の駆動系たるモータ２４や駆動ローラ２８及び従動ローラ３０ 等は、符号１０４で示す収納部に配置されるとともに、ランプ１８はコントロー ル機構１０６により制御される。なお、第二の実施例にあっては、投影原画１２ ａに描出される文字などは、反転されて表示されているものではないとともに、 ミラーフレネルレンズ１０の表面１０ｃ上に描かれた時刻目盛り板１４に描かれ た時刻目盛りは、時計回り方向に１乃至１２の文字が配置され、時計ムーブメン ト３２は、指針１６を時計回り方向に回転させるものである。

【００２９】 また、符号１０８は、電気スタンド１００の光源１１０を点滅するためのスイ ッチである。

【００３０】 上記した第二の実施例によれば、壁面や天井面に投影する第一の実施例と比較 すると、投影場所を選択する必要がなく、しかも投影面までの距離が短いことか ら、ランプ１８の出力を小さなものとすることが可能となり、消費電力の小さい ランプ１８を使用することができるため、発熱を抑制することができる。

【００３１】 なお、上記した各実施例においては、フィルム１２を透過した投影光が、ミラ ーフレネルレンズ１０の表面１０ｃにおいて反射する形式のものを示したが、光 源からの照射光をミラーフレネルレンズの表面において一旦反射させ、その反射 光をフィルム１２の投影画像１２ａに透過させて、この透過光を投影レンズ２０ を介して壁面、天井あるいは電気スタンドのシェードなどに投影させる形式であ ってもよい。

【００３２】 また、フィルム１２に描出された投影原画１２ａの投影場所として、壁面、天 井あるいは電気スタンドのシェードなどを示したが、投影場所はカーテン、テン ト、布あるいは人体などの不定形の物体であってもよく、このような場所を投影 面とすると、投影原画１２ａがデフォルメされて表示され、看者の注意を一層喚 起することができ、広告宣伝媒体として極めて効果的である。

【００３３】 さらに、上記各実施例においては、指針１６は短針１６ａ及び長針１６ｂから なっているが、これに秒針を付加してもよいこと勿論である。

【００３４】 さらにまた、投影原画１２ａをカラーフィルムを用いて構成したり、時刻目盛 り板１４、指針１６等を色付き透明プラスチックで成形したり、また投影レンズ ２０にカラーフィルターを付けたりして、投影像の意匠的効果を高めることも可 能である。

【００３５】 また、上記各実施例のミラーフレネルレンズ１０、フィルム１２、モータ２４ 等の駆動系、時計ムーブメント３２及び指針１６等の時刻表示機構、投光機構３ ４、投影レンズ２０等をハウジング内に一体的に組み込んだユニットタイプのも のとして構成し、このユニットを基台上に揺動可能に取り付け、投影場所を容易 に変更することができるようにしてもよい。

【００３６】 さらに、第二の実施例にあっては、電気スタンドのシェードは、球形のものに 限定されることはなく、箱型のものとして構成し、その一面を投影面として利用 することもできる。

【００３７】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する

【００３８】 フィルムなどに描かれた投影原画を、ミラーフレネルレンズを用いて光源から の反射光により反射投影するとともに、このフィルムを連続送り、あるいは間欠 送りさせるようにして壁面、天井、電気スタンドのシェード等に描出するように したため、比較的狭く、暗い空間であっても宣伝広告や、雰囲気創出に有効に機 能し、看者の注意力を喚起することができる。

【００３９】 また、壁面や天井等をいかなる加工も行うことなしに、宣伝広告媒体として容 易に利用することができるため、イベント等のような恒久的でない一時的な催し 物の表示として利用することができる。

【００４０】 さらに、簡潔な構成のため、設置場所を選ばずに狭い場所でも簡単に設置でき 、また移動も簡単に行うことができる。従って、全体的なコストを、抑えること ができる。

【００４１】 さらに、投影レンズを調整したり、あるいはミラーフレネルレンズや投影原画 の大きさを調整することにより、必要に応じて投影画像の大きさを変化すること ができる。

【００４２】 さらにまた、投影原画として小さな原画を準備し、この原画を拡大投影してい るために、従来の看板の取り替えのように現場での施行を行う必要がなく、投影 画像の変更のための原画の交換が、何人にも簡便に行うことができるとともに、 投影原画作成のためのコストを低く抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるディスプレイ装置の第一の実施例
の概略構成説明図である。

【図２】図１のディスプレイ装置の要部を示す一部断面
側面図である。

【図３】図１のディスプレイ装置の要部を示す平面図で
ある。

【図４】投光機構及び投影レンズの配置を示す説明図で
ある。

【図５】本考案によるディスプレイ装置の第二の実施例
を示す断面説明図である。

【図６】第二の実施例の表示態様を示す説明図である。

【符号の説明】

１０ ミラーフレネルレンズ １０ａ フレネルレンズ １０ｂ 鏡面 １０ｃ 表面 １０ｄ 開口 １２ フィルム １２ａ 投影原画 １４ 時刻目盛り板 １６ 指針 １６ａ 短針 １６ｂ 長針 １６ｃ 回転軸 １８ ランプ ２０ 投影レンズ ２２ 壁面 ２４ モータ ２６ 駆動ローラ ２８ 従動ローラ ３０ 空間 ３２ 時計ムーブメント ３４ 投光機構 ３６ 反射ミラー ３８ 集光レンズ ４０ ホルダ ４０ａ 筒部 ４２ 支持板 ４２ａ 開口 １００ 電気スタンド １０２ シェード １０４ 収納部 １０６ コントロール機構 １０８ スイッチ １１０ 光源

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ミラーフレネルレンズと、 前記ミラーフレネルレンズの表面上に位置する投影原画
   と、 前記ミラーフレネルレンズの表面側に位置するととも
   に、前記ミラーフレネルレンズの表面を照射するように
   配置された投光機構とを有し、 前記ミラーフレネルレンズによって、前記投光機構から
   の照射光を反射させ、所定の投影面に投影するようにし
   たことを特徴とするディスプレイ装置。
2. 【請求項２】 ミラーフレネルレンズと、 前記ミラーフレネルレンズの表面上に位置する投影原画
   と、 前記ミラーフレネルレンズ上に設けられた指針と、 前記ミラーフレネルレンズの表面上に前記指針の回転軌
   跡に沿って設けられた時刻目盛りと、 前記ミラーフレネルレンズの裏側面に配設されて、前記
   指針を駆動する時計ムーブメントと、 前記ミラーフレネルレンズの表面側に位置するととも
   に、前記ミラーフレネルレンズの表面を照射するように
   配置された投光機構とを有し、 前記ミラーフレネルレンズによって、前記投光機構から
   の照射光を反射させ、所定の投影面に投影するようにし
   たことを特徴とするディスプレイ装置。
3. 【請求項３】 照明用の光源と前記光源の周囲を覆うカ
   バーとを有した電気スタンドの内部に、 ミラーフレネルレンズと、 前記ミラーフレネルレンズの表面上に位置する投影原画
   と、 前記ミラーフレネルレンズ上に設けられた指針と、 前記ミラーフレネルレンズの表面上に前記指針の回転軌
   跡に沿って設けられた時刻目盛りと、 前記ミラーフレネルレンズの裏側面に配設されて、前記
   指針を駆動する時計ムーブメントと、 前記ミラーフレネルレンズの表面側に位置するととも
   に、前記ミラーフレネルレンズの表面を照射するように
   配置された投光機構とを配設し、 前記ミラーフレネルレンズによって、前記投光機構から
   の照射光を反射させ、前記カバーの内側面に投影するよ
   うにしたことを特徴とするディスプレイ装置。