JPH0558519B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、廃棄物の焼却炉より排出される焼却
灰や、この焼却炉より発生する燃焼排ガス中のダ
ストを除去する除塵機から排出されるダストなど
の焼却灰類を飛散することなく１個所に集めて貯
蔵容器中に収納保管するための廃棄物焼却設備に
おける焼却灰類の回収装置に関するものである。

（従来の技術） 例えば原子力発電所等より発生する可燃性雑固
体廃棄物の焼却設備においては、１基の焼却炉に
４〜６基の除塵機を続かせた構成としているが、
焼却炉や各除塵機より発生排出されるダストなど
の焼却灰類はそれぞれ独立した別個の灰分回収処
理装置で処理されていた。

（発明が解決しようとする問題点） このため前記したような従来装置では、複数の
回収処理装置が必要であるうえ作業の作業範囲が
広く、さらに作業効率も悪かつた。また、その構
造も複雑であり、スペース的にもコスト的にも問
題があり、また、ダスト類が大気中に飛散しやす
いという問題点もあつた。

（問題点を解決するための手段） 本発明は前記のような問題点を解決した廃棄物
焼却設備における焼却灰類の回収装置に関するも
ので、焼却炉の該焼却炉より排出される燃焼排ガ
ス中のダストを除去する除塵機を接続させた廃棄
物焼却設備において、前記焼却炉の焼却灰取出口
と除塵機のダスト取出口を焼却灰回収ホツパに密
閉型コンベアを介して接続するとともに、該焼却
灰回収ホツパの下端は開閉自在な台車出入口を有
する回収灰類の容器詰め室に接続させたことを特
徴とするものである。

（作 用） このような廃棄物焼却設備における焼却灰類の
回収装置は、ダスト缶などの貯蔵容器を載せた台
車を台車出入口より回収灰類の容器詰め室に送り
込んで該台車出入口を閉じることにより室内を密
閉状としておき、密閉型コンベアによつて焼却炉
の焼却灰取出口から送られてくる焼却灰と除塵機
のダスト取出口から送られてくるダストなどの焼
却灰類を焼却灰回収ホツパを通して貯蔵容器に飛
散なく充填し、施蓋後に開かれた台車出入口より
外部に運び、保管或いは処理を行えばよい。

（実施例） 次に、本発明を図示の原子力発電所用の可燃性
雑固体焼却設備を実施例として詳細に説明すれ
ば、１は上端に図示しない投入機と廃棄物供給機
を接続させた焼却炉であつて、該焼却炉１の燃焼
排ガス管路２には該焼却炉１より排出される燃焼
排ガス中のダストを除去するセラミツク類フイル
タエレメント使用の除塵機３が適数個設けられて
いる。４は開閉自在な台車出入口５を一側壁に設
けるとともに該台車出入口５に近い上部に容器蓋
の開閉装置７が具備されている密閉状をした回収
灰類の容器詰め室であつて、その底部には前記台
車出入口５より外部に通じる台車レール６を敷設
してあり、また、この容器詰め室４の天井部には
焼却灰回収ホツパ８をその下端開口が容器詰め室
４内に臨むように設置してある。９は焼却炉１の
下端の焼却灰取出口１０と前記焼却灰回収ホツパ
８のダンパ付投入口１１とを接続するように両者
間および、該焼却灰回収ホツパ８のダンパ付投入
口１２と各除塵機３の下端のダスト取出口１３と
を接続するように両者間にそれぞれ設けられた密
閉型コンベアであつて、この実施例ではいずれも
振動コンベアが使用され、各除塵機３のダスト取
出口１３と焼却灰回収ホツパ８間にある密閉型コ
ンベア９とはフイルタエレメント破砕機１４およ
び伸縮継手１５を介して接続されている。なお、
図中１６は密閉型コンベア９の各部材間や焼却灰
回収ホツパ８との間などに設けられる伸縮継手、
１７は焼却灰回収ホツパ８の下端開口付近に設け
られるレベル検知器、１８は台車レール６に案内
されて容器詰め室４内に台車出入口５を通じて出
入する台車で、その受台１９はリフト２０により
昇降自在となつており、２１は焼却炉１の下方の
冷却ボツクスである。

このように構成されたものは、焼却炉１内にお
いて常法により焼却が行われ、下方の冷却ボツク
ス２１を経て焼却灰取出口１０に送られた焼却灰
と、該焼却炉１から燃焼排ガス管路２を経て各除
塵機３のフイルタエレメントに捕捉されたうえ下
端のダスト取出口１３に払い落されたダストおよ
びフイルタエレメント破砕機１４において破砕さ
れた汚損フイルタエレメントの破砕物などが所要
量に達した際に密閉型コンベアを駆動させると、
前記したような焼却灰類は、前記焼却炉１の焼却
灰取出口１０と除塵機３のダスト取出口１３にそ
れぞれ一端を接続させるとともに他端を焼却灰回
収ホツパ８に接続させているこの密閉型コンベア
９によつて外部に飛散することなく順次焼却灰回
収ホツパ８のダンパ付開口１１，１２に向け移送
されてくる。そこで、密閉状の容器詰め室４内に
予めドラム缶などの貯蔵容器２２を台車１８によ
り送り込んで受台１９を上昇させることにより貯
蔵容器２２の開口を焼却灰回収ホツパ８の下端開
口と対応するようセツトしておき、ダンパ付開口
１１，１２を開いて該焼却灰回収ホツパ８を介し
て貯蔵容器２２に焼却灰類を投入し、レベル検知
器１７によるレベル検知で所要量の焼却灰類が貯
蔵容器２２に充填されたら自動的にダンパ付開口
１１，１２を閉じるとともにリフト２０を作動さ
せて受台１９を下げ、容器詰め室４が具備してい
る容器蓋の開閉装置７の直下に台車１８を移動
し、該容器蓋の開閉装置７を作動させて貯蔵容器
２２を密閉し、次いで、台車出入口５を開いて台
車１８共々施蓋済の貯蔵容器２２を外部に導き、
貯蔵容器２２を空のものに積み換えて再び台車出
入口５より容器詰め室４内に台車１８を送り込
み、該容器詰め室４を密閉状とするとともに容器
蓋の開閉装置７により空の貯蔵容器２２を開蓋状
態としたうえ再びその開口が焼却灰回収ホツパ８
の下端開口の直下に位置するように台車１８を移
動させるとともにリフト２０を作動し、再びダン
パ付開口１１，１２を開いて前記一連の回収作業
が繰り返される。

（発明の効果） 本発明は前記説明から明らかなように、焼却炉
と除塵機から生じる焼却灰類を１個の焼却灰回収
ホツパに密閉型コンベアにより飛散することなく
送り込み、その下方にに設けた容器詰め室内の貯
蔵容器に充填できるようにしたので、焼却灰類の
回収を最少の人数で飛散のおそれなく自動的に行
うことができて効率がよく、作業者の安全性も確
保でき、また、装置全体もコンパクト化されて広
いスペースを必要とせず、イニシヤルコストおよ
びランニングコストを大幅に低減できる等種々の
利点があり、従来の廃棄物焼却設備における焼却
灰回収装置の問題点を解決したものとして業界の
発展に寄与するところ極めて大なものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す一部切欠斜視
図、第２図は要部の一部切欠側面図、第３図は同
じく要部の一部切欠正面図である。 １：焼却炉、３：除塵機、４：容器詰め室、
５：台車出入口、７：容器蓋の開閉装置、８：焼
却灰回収ホツパ、９：密閉型コンベア、１０：焼
却灰取出口、１３：ダスト取出口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 焼却炉に該焼却炉より排出される燃焼排ガス
   中のダストを除去する除塵機を接続させた廃棄物
   焼却設備において、前記焼却炉の焼却灰取出口と
   除塵機のダスト取出口を焼却灰回収ホツパに密閉
   型コンベアを介して接続するとともに、該焼却灰
   回収ホツパの下端は開閉自在な台車出入口を有す
   る回収灰類の容器詰め室に接続させたことを特徴
   とする廃棄物焼却設備における焼却灰類の回収装
   置。 ２ 容器詰め室が容器蓋の開閉装置を備えたもの
   である特許請求の範囲第１項記載の廃棄物焼却設
   備における焼却灰類の回収装置。