JPH0558373B2 - - Google Patents

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JPH0558373B2
JPH0558373B2 JP63033921A JP3392188A JPH0558373B2 JP H0558373 B2 JPH0558373 B2 JP H0558373B2 JP 63033921 A JP63033921 A JP 63033921A JP 3392188 A JP3392188 A JP 3392188A JP H0558373 B2 JPH0558373 B2 JP H0558373B2
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JP
Japan
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viscosity
molding
mold
kneaded
materials
Prior art date
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Application number
JP63033921A
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English (en)
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JPH01209105A (ja
Inventor
Keiichiro Hirao
Kazuyuki Nakamura
Tadaki Sakai
Shigeki Inoe
Bunro Tsuda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Nagase and Co Ltd
Nagase Sangyo KK
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Nagase and Co Ltd
Nagase Sangyo KK
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Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd, Nagase and Co Ltd, Nagase Sangyo KK filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP63033921A priority Critical patent/JPH01209105A/ja
Priority to US07/311,783 priority patent/US5030408A/en
Publication of JPH01209105A publication Critical patent/JPH01209105A/ja
Publication of JPH0558373B2 publication Critical patent/JPH0558373B2/ja
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、樹脂成形品の成形方法に関するもの
で、特に、熱可塑性材料と熱硬化性材料との混合
材料からなる樹脂成形品の成形方法に関するもの
である。
【従来の技術】
樹脂成形品の成形方法には、材料や成形品の物
性等に応じた種々の方法がある。 まず、熱可塑性樹脂成形品の場合には、射出成
形法によつて成形されることが多い。この射出成
形法は、型閉じした金型のキヤビテイ内に溶融樹
脂を高圧で射出充填し、賦形するようにしたもの
で、生産性に優れ、成形品形状の自由度が高いと
いう利点を有している。 しかしながら、この射出成形法には、次のよう
な問題がある。 大きな型締め力を要するので、大形の成形機
が必要となる。 薄肉で大形の成形品の成形はほとんど不可能
である。 金型への注入充填時における溶融樹脂の温度
及び圧力が高いので、フアブリツクや塩化ビニ
ルレザー等の表皮材を同時積層成形しようとす
ると、表皮材の風合が損なわれやすい。特に起
毛フアブリツクの同時積層成形の場合には、フ
アブリツクの毛倒れが生じることは避けられな
い。また、電子パーツ等を封止成形することが
求められる場合も多いが、そのような場合、射
出圧力によつてパーツの位置ずれやリード線の
切断等が生じる恐れがある。しかも、電子パー
ツ等の封止材料には一般に難燃性が求められる
が、そのような難燃性材料は射出時の高温で分
解・変質するものが多い。そのために、通常の
射出成形法では、表皮材の同時積層成形や電子
パーツ類の封止成形等は困難である。 射出時、材料が細いゲートを高圧下に高速で
通過するため、ガラス長繊維を配合しようとし
ても、折れて短くなつてしまう。また、ガラス
繊維や無機フイラーの高充填が困難である。 このような問題に対処するためには、高メルト
インデツクスの材料を用い、金型への充填時にお
ける溶融樹脂の粘度を下げて、低温低圧で注入す
ることができるようにすればよい。しかしなが
ら、熱可塑性樹脂の場合には、高メルトインデツ
クスの材料は低分子量のポリマーということにな
る。そのような低分子量のポリマーを用いた樹脂
成形品では、衝撃強度、疲労強度、耐クリープ
性、耐薬品溶剤性、耐環境ストレスクラツキング
性等が十分には得られない。すなわち、熱可塑性
材料のみを用いて低温低圧で射出成形することが
できるようにするためには、成形品の強度を犠牲
にしなければならないことになり、逆に実用上の
問題が生じてしまう。 一方、熱硬化性材料の場合には、溶融状態にあ
るときの粘度は低いが、反応が進むにつれて硬化
して粘性が増すので、特にインライン式射出成形
機により射出成形を行おうとすると、射出シリン
ダ内では加熱せず、金型に充填した後に加熱して
硬化させるか、あるいは、ある程度反応を進ませ
た状態でコンパウンド化したいわゆるプレミツク
スを用い、熱可塑性材料に準じた射出成形を行う
か、のいずれかの方法を採用することが必要とな
る。しかしながら、金型への充填後に加熱して硬
化させる方法では、成形サイクルが長くなるとい
う問題がある。また、プレミツクスを用いる場合
には、その配合処方や原料選択等に大幅な制約を
受けることになる。 このような熱硬化性材料からなる樹脂成形品の
成形には、例えば不飽和ポリエステルをガラスマ
ツトやガラス繊維に含浸させてシート状あるいは
バルク状のSMC(Sseet Molding Compound)
あるいはBMC(Bulk Molding Compound)と
し、それを圧縮成形法やマツチドダイ成形法等に
よつて成形するという成形方法が採用されること
が多い。しかしながら、このような方法では、材
料の計量や供給の自動化、連続化に難点があり、
生産性が低いという問題がある。 また、熱硬化性樹脂であるポリウレタン等の成
形品の場合には、原液の二液を高速噴流として衝
突させて混合した後、直ちに金型内に射出し、金
型内で反応を起こさせるという反応射出成形法
(RIM)によつて成形されることも多い。しかし
ながら、このような方法に使用される材料は、低
粘度で高反応性の材料に限られるので、配合処方
の自由度が乏しいという問題がある。そのほか、
充填時の粘度が低すぎるために、ばりが生じやす
い。泡を巻き込んでボイドを生じやすい。フアブ
リツクの同時積層成形を行う場合、フアブリツク
の組織へのしみ出しが大きくなつてしまう。強化
材やフイラーを充填しようとしても、固液分離が
起こりやすいので、充填が困難である、といつた
問題もある。 更に、熱可塑性材料の射出成形法に代わる成形
方法として、スタンピング成形法がある。この方
法は、金型を開いた状態で溶融材料を注入した
後、型閉じして材料を押し広げるようにしたもの
で、射出成形法に比べれば低圧化が可能で、大形
薄肉製品の成形にも適するが、熱可塑性材料を用
いる限り低温・低粘度化には限度があり、射出成
形法の欠点を完全に克服するにはまだ不十分であ
る。 このように、従来の熱可塑性材料あるいは熱硬
化性材料の成形方法にはいずれにも問題がある
が、一般的には熱可塑性材料の方が生産性に優れ
ている。 また、熱可塑性樹脂成形品は強靱性にも優れて
いる。一方、熱硬化性樹脂成形品は、一般にもろ
くてチツピングを起こしやすいという欠点がある
が、剛性、耐熱性、耐ストレスクラツキング性、
耐クリープ性等に優れるという特性を有してい
る。 したがつて、熱可塑性材料と熱硬化性材料とを
適切に複合化すれば、生産性及び物性がともに優
れた樹脂成形品を得ることができると考えられ
る。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の成形方法では、熱可塑性
材料と熱硬化性材料とを任意の配合比率、配合成
分で複合させることはできない。 例えば、不飽和ポリエステルのSMCあるいは
BMC等に熱可塑性成分を改質剤として添加する
ことは従来から広く行われているが、その場合に
は、添加される熱可塑性成分は、例えばアルキツ
ド、スチレンモノマーのような熱硬化性樹脂主成
分に溶解するものに限られることになり、配合処
方の面で制約されてしまう。また、その配合比率
も低レベルに限定されることになる。 更に、熱可塑性樹脂にあらかじめ熱硬化性成分
を添加して、インライン式射出成形機等により射
出成形することも一部で行われているが、その場
合には、添加量が多いと、混練中に熱硬化性成分
が反応して硬化してしまい、混練物の粘度が高く
なつて金型内に充填することができなくなつてし
まうので、添加される熱硬化性成分の配合比率は
低レベルに限定されることになる。 このように、従来の成形方法では、熱可塑性材
料と熱硬化性材料とを混合して成形する場合、い
ずれか一方が主で他方はあくまで添加剤の域にと
どまり、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを例え
ば、25:75〜75:25のような対等量に近い比率で
配合し、そのまま直接成形するということはでき
なかつた。 また、大形薄肉製品の成形や、表皮材等の同時
積層成形あるいは電子パーツ等の封止成形、更に
はガラス繊維等の高充填、長繊維の配合等が可能
となるようにするためには、溶融材料が最適の粘
度(例えば熱可塑性樹脂の通常の射出成形時より
低く、反応射出成形[RIM]時よりは高い粘度)
で、しかも低温低圧で金型内に充填されるように
する必要があるが、従来の成形方法では、このよ
うな粘度や温度等を調節あるいは制御することは
できなかつた。 本発明は、このような問題に鑑みてなされたも
のであつて、その主な目的は、熱可塑性材料と熱
硬化性材料とを対等量に近い比率で配合した複合
樹脂成形品が得られるようにすることである。 また、本発明の他の目的は、熱可塑性樹脂と熱
硬化性樹脂との複合成形品の量産に適した成形方
法を提供することである。 本発明の更に他の目的は、金型内に充填される
溶融混練材料の粘度を最適に調整することがで
き、それによつてその温度及び圧力を低く抑える
ことができる樹脂成形品の成形方法を提供するこ
とである。 更には、本発明の他の目的は、スクリユ式押出
機によつて混練することができ、それによつて任
意の材料の配合を可能とする複合樹脂成形品の成
形方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明では、熱可
塑性成分と熱硬化性成分とを含む複数の材料を、
高粘度、高安定性のものから低粘度、高反応性の
ものへと時間的な差を置いて順次混練機に供給
し、混練するようにしている。そして、混練され
た混練物を金型内に注入、充填して賦形するよう
にしている。 なお、当然のことながら、ここでいう「粘度」
は、材料の完全溶融時における粘度である。材料
の形態には固形材料のものから液状のものまであ
るので、混練機に投入した直後においてはその粘
度が逆になることもあり得る。 金型への充填時における溶融混練物の粘度は、
200〜5000ポアズの低粘度範囲となるように調整
することが望ましい。そのような粘度の調整は、
混練機への材料の供給条件、例えば材料の供給時
期、供給温度、配合比率等を適宜選定することに
よつて行うことができる。 混練機としては、スクリユ式押出機を用いるこ
とができる。その場合には、軸方向に間隔を置い
て複数個の材料供給口を設けておき、吐出口から
離れた供給口に高粘度、高安定性の材料を供給
し、吐出口に近い供給口に低粘度、高反応性の材
料を供給するようにすればよい。 スクリユ式押出機を用いる場合には、シリンダ
内における可塑化混練物の溶融粘度が吐出側ほど
低くなるような粘度勾配をもたせることが望まし
い。そのような粘度勾配は、材料の供給条件、例
えば材料の配合比率、供給温度、予備可塑化度合
等を適宜選定することによつて容易に形成するこ
とができる。
【作用】
このように構成することにより、熱可塑性樹脂
あるいは高粘度、高安定性の材料は、初期から混
練機に供給されるので、十分に可塑化される。一
方、熱硬化性樹脂あるいは低粘度、高反応性の材
料は、混練工程の後期において混練機に供給され
るので、混練時間が短く、反応が進みすぎて混練
機内で硬化するようなことがない。そして、この
低粘度状態の熱硬化性材料が可塑化された熱可塑
性材料に混練され、その混練物が金型内に注入、
充填されるので、金型充填時における混練物の粘
度は十分に低くなる。その結果、低温低圧での充
填が可能となり、成形が容易となる。 また、このようにして、熱可塑性材料及び熱硬
化性材料の高比率での配合が可能となる。更に、
このように溶融時に混練機により高剪断下で混練
されるので、材料の相溶性や分散性にほとんど関
係なく、どのような処方の配合も可能となる。 そして、金型への充填時における混練物の溶融
粘度を200〜5000ポアズの低粘度範囲に抑えるよ
うにすれば、薄肉製品の成形用金型にも隅々まで
材料を充填することができるとともに、逆に粘度
が低すぎることにより問題の発生を抑制すること
ができる。 また、混練機としてスクリユ式押出機を用い、
吐出口から離れた供給口に熱可塑性材料あるいは
高粘度、高安定性の材料を供給するとともに、吐
出口に近い供給口に熱硬化性材料あるいは低粘
度、高反応性の材料を供給するようにすることに
より、熱可塑性材料あるいは高粘度、高安定性の
材料は吐出口に向けて搬送される間に十分に可塑
化され、熱硬化性材料あるいは低粘度、高反応性
の材料はその十分に可塑化された熱可塑性材料あ
るいは高粘度、高安定性の材料と混練された後、
直ちに金型内に移送充填される。したがつて、低
粘度状態を保つたまま金型への充填が行われる。
そして、このようにすることにより、生産性が一
層高められる。 このようなスクリユ式押出機を用いる場合、通
常の押出機では、相当量の熱硬化性成分を含む材
料を供給すると、時間の経過とともに材料の粘度
が上昇するので、材料供給側では低粘度、吐出側
で高粘度となり、供給側でスリツプが生じて可塑
化混練物の搬送ができなくなつてしまう。そこ
で、軸方向に間隔を置いて複数個の材料供給口を
有する押出機を用い、各供給口から供給される材
料の形状や種類、温度、予備可塑化度合等の条件
を適宜選定することにより、その粘度勾配が吐出
側で低くなるように調節する。それによつて、シ
リンダ内での材料の搬送がスムーズに行われるよ
うになる。
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。 第1図は、本発明の方法を実施する樹脂成形品
成形装置の一例を示す概略側面図である。 この図から明らかなように、この成形装置は、
スクリユ式押出機1と金型2を開閉する型締装置
3とを備えている。押出機1のスクリユは電動機
4によつて回転駆動されるようになつており、シ
リンダ内に供給された材料が図で右方向へと搬送
されながら可塑化混練されるようになつている。
押出機1の吐出口5には、混練された材料を計量
して吐出する計量吐出装置6が取り付けられてい
る。そして、その計量吐出装置6と金型2の材料
注入口とが、断熱性を有する材料輸送管7によつ
て接続されている。 押出機1の運転条件、例えばスクリユの回転数
及びシリンダ温度等は、押出機制御盤8によつて
制御されるようになつている。また、計量吐出装
置6及び型締装置3は、制御盤9によつて制御さ
れるようになつている。 押出機1には、軸方向に適宜の間隔を置いて複
数個、この実施例では5個の材料供給口、すなわ
ち第1〜第5供給口11〜15が設けられてい
る。吐出口5から最も離れた第1供給口11は、
主としてペレツト状の熱可塑性材料を投入するの
に適したものとされ、ホツパ等から材料が供給さ
れるようになつている。また、第2供給口12に
は、顆粒状ないし粉末状の熱可塑性材料成分ある
いは同様な形態の比較的安定な熱硬化性材料成分
が供給されるようになつている。第3供給口13
は、顆粒状、粉末状あるいは液体状の比較的高反
応性の熱硬化性材料成分の供給に適したものとさ
れている。更に、第4供給口14には、ガラス繊
維等の繊維状強化材がサイドフイード等によつて
連続供給されるようになつている。そして、吐出
口5に最も近い第5供給口15には、不安定な反
応性液体や過酸化物触媒等が供給されるようにな
つている。 これらの供給口11〜15への材料の供給は、
定量フイーダ、定量吐出ポンプ等を使用して行わ
れる。それらの供給装置は、供給装置制御盤10
によつて制御されるようになつている。 このように構成された成形装置において、熱可
塑性樹脂と熱硬化性樹脂との複合樹脂成形品を成
形するときには、押出機1のシリンダの各供給口
11〜15部分をそれぞれ所定の温度、例えば第
1供給口11側を高く、第5供給口15側を低く
設定しておき、材料を各成分ごとに最も適した供
給口11〜15から供給する。 第1供給口11からは、高融点、高粘度の安定
な材料であるペレツト状の熱可塑性材料が供給さ
れる。この第1供給口11は、吐出口5から最も
離れているので、その供給口11から供給された
材料は、吐出口5に搬送されるまでの長時間、押
出機1内に滞留することになる。したがつて、そ
の材料は、スクリユによつて十分に剪断がかけら
れ、確実に可塑化される。そして、その粘度は、
可塑化の進行に伴つて吐出側ほど低くなる。 また、顆粒状ないし粉末状の熱可塑性材料成分
あるいは低反応性の熱硬化性材料成分は、第2供
給口12から供給される。このような材料は、押
出機1内において加熱されることにより速やかに
可塑化溶融し、その粘度は低くなる。 一方、液状で比較的高反応性の熱硬化性材料
は、第3供給口13から供給される。 更に、不安定で反応性の極めて高い液体状の熱
硬化性材料や触媒等は、吐出口5に最も近い第5
供給口15から供給される。したがつて、その材
料は、押出機1から短時間で押し出されることに
なる。 このように、高融点、高粘度で安定な材料は吐
出口5から遠く離れた第1あるいは第2供給口1
1,12を通して供給し、更に場合によつては予
備可塑化して供給することにより、その可塑化・
混練を確実に行わせることができる。また、反応
性の高い材料ほど吐出口5に近い供給口13,1
5から供給することにより、その材料の押出機1
内に滞留する時間が短くなるので、押出機1内で
その反応が過度に進むことが防止される。したが
つて、高い比率で熱硬化性樹脂を配合しても、押
出機1内でその熱硬化性樹脂が硬化することはな
い。 そして、このように低粘度の材料が、可塑化さ
れた熱可塑性材料に順次添加され混練されること
により、その混練物の粘度は吐出側ほど低くな
る。熱硬化性成分は、押出機1内で混練される間
に加熱されて粘度が高くなる傾向にあるが、上述
のようにその硬化反応が低く抑えられているの
で、混練物全体の粘度の上昇は防止される。 こうして、押出機1内の材料は、第1供給口1
1側では高く吐出口5側では低い粘度勾配を持つ
ようになる。したがつて、材料は、スクリユによ
り第1供給口11側から押され、吐出口5に向つ
て確実に搬送される。その粘度勾配の大きさは、
供給される材料の種類、形状、配合比率、各材料
を供給する供給口11〜15の位置、各供給口1
1〜15に供給される材料の温度及び粘度等の材
料の供給条件を適宜選定することによつて調節す
ることができる。また、そのような材料の供給条
件によつて、吐出口5における材料の粘度も調節
することができる。その粘度は、成形品の形状や
物性、金型2の構造等に応じて定められるが、通
常は200〜5000ポアズの低粘度範囲に収められる
ようにする。 この方法の場合には、溶融状態の材料をスクリ
ユにより高剪断をかけて混練し、そのまま直ちに
型に充填して賦形するので、相溶性や分散性に関
係なく、どのような処方の材料であつても良好な
混合・分散状態を実現することができる。したが
つて、材料選択の自由度は大きくなる。 このようにして、押出機1の吐出口5からは、
熱可塑性材料と熱硬化性材料とを混練した低粘度
の可塑化混練物が押し出される。その可塑化混練
物の温度は、押出機1のシリンダ温度を制御する
ことにより比較的低温に抑えられている。そし
て、その可塑化混練物は、計量吐出装置6におい
て計量された後、吐出され、材料輸送管7を通し
て金型2内に注入される。材料輸送管7は断熱さ
れているので、その輸送管7を通る間に材料が硬
化することはない。また、必要に応じてその輸送
管7を加熱あるいは冷却して、温度制御するよう
にすることもできる。 金型2は、通常の射出成形機のようにあらかじ
め型閉じ型締めされていてもよく、また、スタン
ピング成形機のように、型開きされた状態で材料
が注入された後、型閉じ型締めされるようになつ
ていてもよい。上述のように材料は低粘度状態で
金型2内に注入されるので、低圧で注入されて
も、そのキヤビテイの隅々にまで確実に充填され
る。また、低温で注入されるので、表皮材を同時
積層成形する場合にも、その表皮材が変質するこ
とがない。 こうして、可塑化混練物は金型2によつて賦形
され、その状態で硬化することにより、所望形状
の成形品が得られるようになる。 ガラス繊維等の繊維状強化材を混入するときに
は、その強化材を押出機1の吐出口5に比較的近
い第4供給口14から供給する。そのようにすれ
ば、その強化材にスクリユによる剪断がかけられ
る時間が短くなるので、繊維が折れることも少な
くなり、長繊維状態を保つたまま混練されて吐出
口5から押し出される。また、十分に可塑化され
た低粘度の材料に混練されるので、そのような強
化材を高比率で配合することも可能となる。 なお、上記実施例においては、スクリユ式押出
機1を用いるものとしているが、本発明の方法は
これに限られることなく、一般のニーダを用いる
ことによつても実施することができる。その場合
には、まず、高粘度、高安定性の材料をニーダに
投入し、その材料が可塑化した後に、低粘度、高
反応性の材料を供給して、これらを混練するよう
にすればよい。 次に、本発明の方法により成形品を成形した実
例について説明する。 実例 1 軸方向に間隔を置いて4個の材料供給口を有す
るスクリユ式押出機を縦形のスタンピングプレス
に連結し、起毛フアブリツクの同時積層成形を行
つた。その場合、吐出側から最も離れた第1供給
口からペレツト状の熱可塑性材料であるSBS(ス
チレン・ブタジエン・ブロツク共重合体)を、ま
た、次の第2供給口から顆粒状の熱硬化性不飽和
ポリエステルを、更に、第3供給口から液体状の
二官能性オリゴマーを、そして、吐出口に最も近
い第4供給口から過酸化物触媒を、それぞれ供給
した。シリンダ温度は第1供給口付近を110℃、
第2供給口付近を100℃、第3供給口付近を90℃、
第4供給口付近を80℃とし、金型の温度はコア側
で120〜150℃、フアブリツク側で60〜80℃とし
た。また、型締圧力は20〜50Kg/cm2とした。 金型充填時の材料の粘度は1000ポアズであつ
た。 得られた成形品は、樹脂部分が均質で欠陥のな
いものであつた。また、フアブリツクの毛倒れも
少なく、十分実用に耐えるものであつた。 実例 2 実例1と同様な形成装置を用い、同様の材料
で、ポリプロピレン製フイルムコンデンサのケー
スレスモールデイングを行つた。この場合には、
金型充填温度を120℃とし、圧力及び粘度を実例
1よりやや低めとした。 これによつて、リード線の破損やポリプロピレ
ンフイルムの収縮等のない良品を得ることができ
た。 実例 3 軸方向に間隔を置いて3個の材料供給口を有
し、スクリユ外径が44mm、スクリユ長がスクリユ
外径の39倍の噛み合い型二軸スクリユ式押出機を
用い、その押出機を縦形のスタンピングプレスに
連結して、押出機によつて混練された混練物をス
タンピングプレスに設置された金型内で賦形、硬
化させることにより、複合樹脂材料からなる成形
品を成形した。その場合、押出機には、吐出口か
ら最も離れた第1供給口から、熱硬化性樹脂であ
る不飽和アルキツドと、靱性材料としての熱可塑
性樹脂とをそれぞれの供給機によつて投入した。
また、次の第2供給口からは、液体状の二官能性
オリゴマーをプランジヤポンプによつて投入し
た。そして、吐出口に最も近い第3供給口から、
過酸化物触媒を二官能性オリゴマーに溶解させて
投入した。シリンダ温度は、第1供給口付近を
110℃、第2供給口付近を100℃、第3供給口付近
を95℃とした。スクリユ回転数を100rpmとした
ところ、混練物の押し出し量は15Kg/h、樹脂温
度は105℃となつた。金型温度は160℃で、硬化時
間は10分とした。 靱性材料である熱可塑性樹脂として、パウダー
状のNBR(ブタジエン・アクリロニトリル・ゴ
ム)、パウダー状のMBS(ブタジエン・メタクリ
ルエステル・スチレン共重合体)、及びSBS(スチ
レン・ブタジエン・ブロツク共重合体)を用い、
3種類のテストを行つた。 金型充填時の材料の粘度はいずれも5000ポアズ
であつた。 得られた成形品の物性測定の結果を第1表に示
す。
【表】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、高粘度、高安定性の熱可塑性材料等は、初期
から混練機に供給して長時間にわたつて混練する
ようにしているので、確実に可塑化させることが
できる。また、低粘度、高反応性の熱硬化性材料
等は、混練工程の後期において混練機に供給する
ようにしているので、混練機内での反応の過度の
進行が防止されるようになる。そして、これらを
混練機によつて溶融状態で混練するので、相分離
を生ずることなく混練することができる。したが
つて、熱可塑性成分と熱硬化性成分とが対等量に
近い比率で配合されている場合にも、これらを混
練して低粘度の状態で金型に注入、充填すること
ができる。こうして、熱可塑性成分と熱硬化性成
分とを高比率で配合した複合樹脂成形品を得るこ
とが可能となる。 また、材料の種類、形状、配合比率、供給時期
等の材料の供給条件を適宜選定することにより、
低温、低圧、低粘度での可塑化混練物の金型への
充填が可能となる。したがつて、型締圧力の低い
簡単な成形装置によつて、薄肉大形製品の成形
や、表皮材の同時積層成形、あるいは電子パーツ
等の封止成形等もできるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法を実施する成形装置の
一例を示す概略側面図である。 1……スクリユ式押出機、2……金型、3……
型締装置、5……吐出口、6……計量吐出装置、
7……材料輸送管、11〜15……材料供給口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性成分及び熱硬化性成分を対等量近く
    含み、溶融時の粘度及び反応性が異なる複数の材
    料を、高粘度、高安定性のものから低粘度、高反
    応性のものへと順に時間的な差を置いて混練機に
    供給して混練し、 これらの混練物を金型内に注入、充填して賦形
    することからなる、 樹脂成形品の成形方法。 2 前記混練物の金型への充填時における溶融粘
    度が200〜5000ポアズの低粘度範囲となるように、
    前記材料の混練機への供給条件を調節することを
    特徴とする、 請求項1記載の樹脂成形品の成形方法。 3 前記混練機として、軸方向に間隔を置いて複
    数個の材料供給口を有するスクリユ式押出機を用
    い、吐出口から離れた供給口に高粘度、高安定性
    の材料を供給するとともに、吐出口に近い供給口
    に低粘度、高反応性の材料を供給することを特徴
    とする、 請求項1記載の樹脂成形品の成形方法。 4 前記押出機のシリンダ内における可塑化混練
    物の溶融粘度が吐出側ほど低粘度傾向となるよう
    に、前記材料の供給条件を調節することを特徴と
    する、 請求項3記載の樹脂成形品の成形方法。
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