JPH055795A - 原子炉格納容器 - Google Patents
原子炉格納容器Info
- Publication number
- JPH055795A JPH055795A JP3158225A JP15822591A JPH055795A JP H055795 A JPH055795 A JP H055795A JP 3158225 A JP3158225 A JP 3158225A JP 15822591 A JP15822591 A JP 15822591A JP H055795 A JPH055795 A JP H055795A
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- JP
- Japan
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- vessel
- containment vessel
- wall
- floor
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ペデスタルを含む原子炉格納容器内の耐熱性を
向上して、想定した苛酷事故の炉心溶融時においても原
子炉格納容器の機能の健全性を維持できる原子炉格納容
器を提供する。 【構成】ペデスタル上に据付けた原子炉圧力容器を収容
した原子炉格納容器で、前記ペデスタルの内壁、床及び
外壁の下部と、原子炉格納容器内の床及び内壁の下部に
耐熱材を布設する。さらにペデスタルに設けた開口部に
これを閉塞する耐熱材を布設した堰を設ける。
向上して、想定した苛酷事故の炉心溶融時においても原
子炉格納容器の機能の健全性を維持できる原子炉格納容
器を提供する。 【構成】ペデスタル上に据付けた原子炉圧力容器を収容
した原子炉格納容器で、前記ペデスタルの内壁、床及び
外壁の下部と、原子炉格納容器内の床及び内壁の下部に
耐熱材を布設する。さらにペデスタルに設けた開口部に
これを閉塞する耐熱材を布設した堰を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力発電所の工学的安
全施設に含まれる原子炉格納容器に係り、特に苛酷事故
の炉心溶融発生時に原子炉格納容器内の損傷を防止し
て、その機能を維持する原子炉格納容器に関する。
全施設に含まれる原子炉格納容器に係り、特に苛酷事故
の炉心溶融発生時に原子炉格納容器内の損傷を防止し
て、その機能を維持する原子炉格納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所に設けられている原子炉格
納容器は、万一原子炉において事故が発生した時に原子
炉を外界と隔離して、放射能が外部に漏洩しないように
設置されている。従って原子炉格納容器は事故時に想定
される内部圧力や過度条件に晒されても放射能を閉込め
る機能が損なわれないように設計されている。
納容器は、万一原子炉において事故が発生した時に原子
炉を外界と隔離して、放射能が外部に漏洩しないように
設置されている。従って原子炉格納容器は事故時に想定
される内部圧力や過度条件に晒されても放射能を閉込め
る機能が損なわれないように設計されている。
【0003】図5は沸騰水型原子炉の概要構造縦断面図
で、Mark−1型を例に示す。炉心を内蔵した原子炉
圧力容器1は鋼鉄製の原子炉格納容器2内に収容され、
コンクリート製のペデスタル3上に据付けられている。
原子炉圧力容器1の下部でペデスタル3内の空間はペデ
スタルキャビティ4になっており、ここの床5にはドレ
ンサンプ6が設けられている。
で、Mark−1型を例に示す。炉心を内蔵した原子炉
圧力容器1は鋼鉄製の原子炉格納容器2内に収容され、
コンクリート製のペデスタル3上に据付けられている。
原子炉圧力容器1の下部でペデスタル3内の空間はペデ
スタルキャビティ4になっており、ここの床5にはドレ
ンサンプ6が設けられている。
【0004】またペデスタル3の外部の原子炉格納容器
2内はドライウェル7が形成されていて、ここの床8は
前記ペデスタルキャビティ4の床5と同じレベルで、床
5と同様にドレンサンプ6が設けられている。さらに原
子炉格納容器2の外周には環状のサプレッションチェン
バ9が設置してあり、内部にプール水10が貯溜されてい
て、ドライウェル7とはベント管11を介して連通してい
る。なお、ペデスタル3の下部にはドライウェル8より
ペデスタルキャビティ4に出入するための開口部12が設
けられて構成されている。しかしながら従来の沸騰水型
原子炉の原子炉格納容器2については、必ずしも極端な
苛酷事故を想定して、これを完全に収束する設計はなさ
れていなかった。
2内はドライウェル7が形成されていて、ここの床8は
前記ペデスタルキャビティ4の床5と同じレベルで、床
5と同様にドレンサンプ6が設けられている。さらに原
子炉格納容器2の外周には環状のサプレッションチェン
バ9が設置してあり、内部にプール水10が貯溜されてい
て、ドライウェル7とはベント管11を介して連通してい
る。なお、ペデスタル3の下部にはドライウェル8より
ペデスタルキャビティ4に出入するための開口部12が設
けられて構成されている。しかしながら従来の沸騰水型
原子炉の原子炉格納容器2については、必ずしも極端な
苛酷事故を想定して、これを完全に収束する設計はなさ
れていなかった。
【0005】通常苛酷事故は、過渡事象または配管破断
を起因とした種々の安全系等の作動に失敗した場合に発
生することが想定される。しかし炉心損傷に至るような
場合は、下記3種類の安全機能のどれかが喪失(作動失
敗)した場合に初めて発生すると考えられている。 (1)原子炉の反応度停止。 (2)炉心冷却。 (3)崩壊熱除去。 万一上記の原因によって炉心が損傷し、さらにこれが進
行すると炉心が溶融して炉心溶融物が原子炉圧力容器1
の下部プレナムを貫通し、ペデスタルキャビティ4内に
落下する。このペデスタルキャビティ4においては炉心
溶融物の拡散を一時的、かつ部分的に抑制する一応の機
能は有している。
を起因とした種々の安全系等の作動に失敗した場合に発
生することが想定される。しかし炉心損傷に至るような
場合は、下記3種類の安全機能のどれかが喪失(作動失
敗)した場合に初めて発生すると考えられている。 (1)原子炉の反応度停止。 (2)炉心冷却。 (3)崩壊熱除去。 万一上記の原因によって炉心が損傷し、さらにこれが進
行すると炉心が溶融して炉心溶融物が原子炉圧力容器1
の下部プレナムを貫通し、ペデスタルキャビティ4内に
落下する。このペデスタルキャビティ4においては炉心
溶融物の拡散を一時的、かつ部分的に抑制する一応の機
能は有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】炉心溶融物の温度は約
2500°Kの高温に達するので、これがペデスタルキ
ャビティ4に長時間あるいは多量に落下すると、通常ペ
デスタルキャビティ4の床5及びドライウェル7の床8
はコンクリート製であるため、落下した炉心溶融物はコ
ンクリートと反応してペデスタルキャビティ4の床5及
びペデスタル3を破壊し、原子炉圧力容器1の基礎台と
しての機能を喪失させるに至ると共に、この反応による
発生ガスあるいは高熱のためにドライウェル7内の雰囲
気の温度が高くなり圧力を上昇させる。さらにペデスタ
ル3の下部に設けた開口部12から炉心溶融物が流出する
事態になると、これがドライウェル7の床8を流れ、原
子炉格納容器2の内壁に接触してドライウェル7の床8
及び原子炉格納容器2までも溶融破損させることにな
る。この状態になると原子炉格納容器2の有する放射能
を閉込める機能の健全性がおびやかされるという問題が
ある。
2500°Kの高温に達するので、これがペデスタルキ
ャビティ4に長時間あるいは多量に落下すると、通常ペ
デスタルキャビティ4の床5及びドライウェル7の床8
はコンクリート製であるため、落下した炉心溶融物はコ
ンクリートと反応してペデスタルキャビティ4の床5及
びペデスタル3を破壊し、原子炉圧力容器1の基礎台と
しての機能を喪失させるに至ると共に、この反応による
発生ガスあるいは高熱のためにドライウェル7内の雰囲
気の温度が高くなり圧力を上昇させる。さらにペデスタ
ル3の下部に設けた開口部12から炉心溶融物が流出する
事態になると、これがドライウェル7の床8を流れ、原
子炉格納容器2の内壁に接触してドライウェル7の床8
及び原子炉格納容器2までも溶融破損させることにな
る。この状態になると原子炉格納容器2の有する放射能
を閉込める機能の健全性がおびやかされるという問題が
ある。
【0007】本発明の目的とするところは、ペデスタル
を含む原子炉格納容器内の耐熱性を向上して、想定した
苛酷事故の炉心溶融時においても原子炉格納容器の機能
の健全性を維持できる原子炉格納容器を提供することに
ある。
を含む原子炉格納容器内の耐熱性を向上して、想定した
苛酷事故の炉心溶融時においても原子炉格納容器の機能
の健全性を維持できる原子炉格納容器を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】ペデスタル上に据付けた
原子炉圧力容器を収容した原子炉格納容器で、前記ペデ
スタルの内壁、床及び外壁の下部と、原子炉格納容器内
の床及び内壁の下部に耐熱材を布設する。さらにペデス
タルに設けた開口部にこれを閉塞する耐熱材を布設した
堰を設ける。
原子炉圧力容器を収容した原子炉格納容器で、前記ペデ
スタルの内壁、床及び外壁の下部と、原子炉格納容器内
の床及び内壁の下部に耐熱材を布設する。さらにペデス
タルに設けた開口部にこれを閉塞する耐熱材を布設した
堰を設ける。
【0009】
【作用】万一炉心が溶融する事態になっても、原子炉圧
力容器から落下した炉心溶融物はペデスタル内に止ま
り、かつペデスタルと原子炉格納容器及びこれらの床は
いずれも耐熱材により高温の炉心溶融物より保護されて
いるので損傷することなく、ペデスタルを含めた原子炉
格納容器の機能が維持されて事故の拡大を阻止する。
力容器から落下した炉心溶融物はペデスタル内に止ま
り、かつペデスタルと原子炉格納容器及びこれらの床は
いずれも耐熱材により高温の炉心溶融物より保護されて
いるので損傷することなく、ペデスタルを含めた原子炉
格納容器の機能が維持されて事故の拡大を阻止する。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分については
同一符号を付して詳細な説明は省略する。図1は沸騰水
型原子炉の概要構造縦断面図で、炉心を収納した原子炉
圧力容器1は鋼鉄製の原子炉格納容器2内に収容され、
コンクリート製のペデスタル3上に据付けられている。
このペデスタル3の下部にはペデスタルキャビティ4に
出入するための開口部12が設けてあり、床5にはドレン
サンプ6が設けられていて、原子炉圧力容器1の下の空
間にペデスタルキャビティ4が、またペデスタル3の外
部で原子炉格納容器2内にはドライウェル7が形成され
ている。なお、前記原子炉格納容器2内の床8にもドレ
ンサンプ6が設けられており、ペデスタル3の床5と同
じレベルとしている。原子炉格納容器2の外周には環状
のサプレッションチェンバ9が設置してあり内部にプー
ル水10が貯溜されていて、前記ドライウェル7とベント
管11を介して連通している。
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分については
同一符号を付して詳細な説明は省略する。図1は沸騰水
型原子炉の概要構造縦断面図で、炉心を収納した原子炉
圧力容器1は鋼鉄製の原子炉格納容器2内に収容され、
コンクリート製のペデスタル3上に据付けられている。
このペデスタル3の下部にはペデスタルキャビティ4に
出入するための開口部12が設けてあり、床5にはドレン
サンプ6が設けられていて、原子炉圧力容器1の下の空
間にペデスタルキャビティ4が、またペデスタル3の外
部で原子炉格納容器2内にはドライウェル7が形成され
ている。なお、前記原子炉格納容器2内の床8にもドレ
ンサンプ6が設けられており、ペデスタル3の床5と同
じレベルとしている。原子炉格納容器2の外周には環状
のサプレッションチェンバ9が設置してあり内部にプー
ル水10が貯溜されていて、前記ドライウェル7とベント
管11を介して連通している。
【0011】さらにペデスタル3の内壁とドレンサンプ
6を含む床5全体及び原子炉格納容器2内の床8に耐熱
材13aを布設している。またペデスタル3の外壁で床面
より所定の高さ迄に耐熱材13bを、原子炉格納容器2の
内壁で床面よりベント管11の下端迄に耐熱材13cを布設
して、各構成部分の表面を覆っている。なおこの耐熱材
13a,13b,13cとしては、極めて高い温度に耐え、か
つ熱絶縁性の良好な、例えば酸化マグネシウム(Mg
O)を主成分とする耐熱タイル等が考えられる。
6を含む床5全体及び原子炉格納容器2内の床8に耐熱
材13aを布設している。またペデスタル3の外壁で床面
より所定の高さ迄に耐熱材13bを、原子炉格納容器2の
内壁で床面よりベント管11の下端迄に耐熱材13cを布設
して、各構成部分の表面を覆っている。なおこの耐熱材
13a,13b,13cとしては、極めて高い温度に耐え、か
つ熱絶縁性の良好な、例えば酸化マグネシウム(Mg
O)を主成分とする耐熱タイル等が考えられる。
【0012】次に以上の構成による作用について説明す
る。万一原子炉圧力容器1内の炉心が溶融するような苛
酷事故が発生して、これが進行すると炉心は原子炉圧力
容器1下部の下部プレナムを貫通し、炉心溶融物として
ペデスタルキャビティ4内に落下する。この炉心溶融物
はペデスタルキャビティ4内に溜まり、その拡散は停止
して崩壊熱を放出して冷却する。この際にペデスタルキ
ャビティ4内のペデスタル3内壁及び床5の構造体であ
るコンクリートは、絶縁材13aにより保護されているの
で破壊されることはなく、炉心溶融物の拡散を部分的に
抑制する。
る。万一原子炉圧力容器1内の炉心が溶融するような苛
酷事故が発生して、これが進行すると炉心は原子炉圧力
容器1下部の下部プレナムを貫通し、炉心溶融物として
ペデスタルキャビティ4内に落下する。この炉心溶融物
はペデスタルキャビティ4内に溜まり、その拡散は停止
して崩壊熱を放出して冷却する。この際にペデスタルキ
ャビティ4内のペデスタル3内壁及び床5の構造体であ
るコンクリートは、絶縁材13aにより保護されているの
で破壊されることはなく、炉心溶融物の拡散を部分的に
抑制する。
【0013】若しも炉心溶融物の落下量が多量であっ
て、その一部が前記ペデスタル3下部の開口部12よりド
ライウェル7に流出した場合にも、ドライウェル7の床
8とペデスタル3の外壁下部及び原子炉格納容器2の内
壁に夫々耐熱材13a,13b,13cが布設してあるので、
例え炉心溶融物の流れが原子炉格納容器2の内壁に到達
しても、夫々の構造体が損傷することはない。従って原
子炉格納容器2の放射能を閉込める機能は支障なく維持
されるので、このような苛酷事故が発生してもの外部に
放射能が漏洩することはない。
て、その一部が前記ペデスタル3下部の開口部12よりド
ライウェル7に流出した場合にも、ドライウェル7の床
8とペデスタル3の外壁下部及び原子炉格納容器2の内
壁に夫々耐熱材13a,13b,13cが布設してあるので、
例え炉心溶融物の流れが原子炉格納容器2の内壁に到達
しても、夫々の構造体が損傷することはない。従って原
子炉格納容器2の放射能を閉込める機能は支障なく維持
されるので、このような苛酷事故が発生してもの外部に
放射能が漏洩することはない。
【0014】なお、この時の原子炉格納容器2内の圧力
変化の比較を図2の原子炉格納容器内圧力比較図で示
す。縦軸は原子炉格納容器内圧力で、横軸は時間を表
す。また図中の鎖線14は従来の原子炉格納容器の場合を
示し、実線15は本発明の一実施例の場合を示したもの
で、点Aにおいて原子炉圧力容器1が破損し、点Bでペ
デスタル3の床5が破損、さらに点Cにて原子炉格納容
器2が破損したと想定したものである。鎖線14で示す従
来の場合には、点A及び点Bで各構造体が破損するに従
って炉心溶融物とコンクリート等の構造体との反応によ
り、原子炉格納容器2内の圧力が大きく上昇し続ける。
点Cでは原子炉格納容器2が破損して閉込め機能が喪失
し、これにより圧力が低下し始める。
変化の比較を図2の原子炉格納容器内圧力比較図で示
す。縦軸は原子炉格納容器内圧力で、横軸は時間を表
す。また図中の鎖線14は従来の原子炉格納容器の場合を
示し、実線15は本発明の一実施例の場合を示したもの
で、点Aにおいて原子炉圧力容器1が破損し、点Bでペ
デスタル3の床5が破損、さらに点Cにて原子炉格納容
器2が破損したと想定したものである。鎖線14で示す従
来の場合には、点A及び点Bで各構造体が破損するに従
って炉心溶融物とコンクリート等の構造体との反応によ
り、原子炉格納容器2内の圧力が大きく上昇し続ける。
点Cでは原子炉格納容器2が破損して閉込め機能が喪失
し、これにより圧力が低下し始める。
【0015】しかしながら本発明によれば実線15のよう
に、点Aでの原子炉圧力容器1の破損以降、炉心溶融物
がペデスタルキャビティ4内に落下したことにより圧力
は一旦上昇するが、その後点Bのペデスタル3の床5破
損、及び点Cにての原子炉格納容器2破損は発生しない
ので徐々に下降する。しかも事故の原因である炉心の溶
融と、これに伴う原子炉圧力容器1の破損以外に、原子
炉格納容器2を始めとして、その床8とペデスタル3及
び床5は健全であるから、夫々の機能が維持できるの
で、事故の拡大やこれに伴う放射能の外部漏洩が防止で
きる。
に、点Aでの原子炉圧力容器1の破損以降、炉心溶融物
がペデスタルキャビティ4内に落下したことにより圧力
は一旦上昇するが、その後点Bのペデスタル3の床5破
損、及び点Cにての原子炉格納容器2破損は発生しない
ので徐々に下降する。しかも事故の原因である炉心の溶
融と、これに伴う原子炉圧力容器1の破損以外に、原子
炉格納容器2を始めとして、その床8とペデスタル3及
び床5は健全であるから、夫々の機能が維持できるの
で、事故の拡大やこれに伴う放射能の外部漏洩が防止で
きる。
【0016】本発明の他の実施例について、図3の沸騰
水型原子炉の概要構造縦断面図と図4の開口部拡大断面
図で説明する。他の実施例においてはペデスタル3の下
部に設けてある開口部12から、事故時に炉心溶融物がペ
デスタルキャビティ4に流出して事故が拡大することを
防止するため図4に示すように、例えばコンクリート製
のブロックで上下左右と内側面に耐熱材13dを布設して
構成されたた堰16を備えて、この堰16により原子炉運転
中は開口部12の下部を閉塞する。
水型原子炉の概要構造縦断面図と図4の開口部拡大断面
図で説明する。他の実施例においてはペデスタル3の下
部に設けてある開口部12から、事故時に炉心溶融物がペ
デスタルキャビティ4に流出して事故が拡大することを
防止するため図4に示すように、例えばコンクリート製
のブロックで上下左右と内側面に耐熱材13dを布設して
構成されたた堰16を備えて、この堰16により原子炉運転
中は開口部12の下部を閉塞する。
【0017】これにより若しも炉心溶融物が原子炉圧力
容器1より落下しても、ペデスタル3外には容易に流出
せず、炉心溶融物の拡散を部分的に抑制できる。従って
例えば前記一実施例において採用した、ペデスタル3の
外壁に施した耐熱材13b及び原子炉格納容器2の内壁の
耐熱材13cを省略することができる場合もある。なお、
この堰16は可動式で、その重量、寸法及び配設場所等の
状況を勘案して分割、移動方法やその形状を種々変更す
ることは容易に考えられるものである。
容器1より落下しても、ペデスタル3外には容易に流出
せず、炉心溶融物の拡散を部分的に抑制できる。従って
例えば前記一実施例において採用した、ペデスタル3の
外壁に施した耐熱材13b及び原子炉格納容器2の内壁の
耐熱材13cを省略することができる場合もある。なお、
この堰16は可動式で、その重量、寸法及び配設場所等の
状況を勘案して分割、移動方法やその形状を種々変更す
ることは容易に考えられるものである。
【0018】
【発明の効果】以上本発明によれば、原子炉運転上の苛
酷事故で炉心溶融を想定した場合において、炉心溶融物
による原子炉格納容器内の損害を最少に止めて、原子炉
格納容器を始めペデスタル等の構造、機能の健全性を維
持して、事故の拡大とそれに伴う放射能の外部漏洩を防
止できるので、原子炉運転の安全性及び信頼性を向上す
る効果がある。
酷事故で炉心溶融を想定した場合において、炉心溶融物
による原子炉格納容器内の損害を最少に止めて、原子炉
格納容器を始めペデスタル等の構造、機能の健全性を維
持して、事故の拡大とそれに伴う放射能の外部漏洩を防
止できるので、原子炉運転の安全性及び信頼性を向上す
る効果がある。
【図1】本発明の一実施例の沸騰水型原子炉の概要構造
縦断面図。
縦断面図。
【図2】本発明の原子炉格納容器内圧力比較図。
【図3】本発明の他の実施例の沸騰水型原子炉の概要構
造縦断面図。
造縦断面図。
【図4】図3に示す開口部拡大断面図。
【図5】従来の沸騰水型原子炉の概要構造縦断面図。
1…原子炉圧力容器、2…原子炉格納容器、3…ペデス
タル、4…ペデスタルキャビティ、5,8…床、6…ド
レンサンプ、7…ドライウェル、12…開口部、13a,13
b,13c,13d…耐熱材、14…鎖線(従来)、15…実線
(本発明)、16…堰。
タル、4…ペデスタルキャビティ、5,8…床、6…ド
レンサンプ、7…ドライウェル、12…開口部、13a,13
b,13c,13d…耐熱材、14…鎖線(従来)、15…実線
(本発明)、16…堰。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ペデスタル上に据付けた原子炉圧力容器
を収容した原子炉格納容器において、前記ペデスタルの
内壁、床及び外壁下部と原子炉格納容器内の床及び内壁
の下部に耐熱材を布設したことを特徴とする原子炉格納
容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3158225A JPH055795A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 原子炉格納容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3158225A JPH055795A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 原子炉格納容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH055795A true JPH055795A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=15667016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3158225A Pending JPH055795A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 原子炉格納容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH055795A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9025721B2 (en) | 2010-03-29 | 2015-05-05 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Holding device |
WO2019049305A1 (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-14 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子炉格納容器内のドレン水溜め及びそのドレン水溜めの施工方法 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP3158225A patent/JPH055795A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9025721B2 (en) | 2010-03-29 | 2015-05-05 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Holding device |
WO2019049305A1 (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-14 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子炉格納容器内のドレン水溜め及びそのドレン水溜めの施工方法 |
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