JPH0557398B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、例えば地下埋設管施工用の横穴掘削
装置等に用いられ、シリンダ駆動式自動チヤツク
装置にオーガ等の被回転体を把持させて回転させ
る回転駆動装置に関する。

（従来の技術） 本発明者等は、ガス管等の埋設管を施工する装
置として既に第２図に示すような装置を開発して
いる。この装置は、道路等の本管埋設個所に沿つ
て掘削された溝１の底部に基枠２を固定し、該基
枠２にガイド枠３を水平回動位置調整自在に、か
つ傾斜角調整自在に取付け、該ガイド枠３上に設
置したレール４に沿つてオーガ５の回転駆動装置
６を移動自在に設置する。該回転駆動装置６は、
前部にオーガ５を把持する回転チヤツク装置７を
有し、また、オーガ５を回転チヤツク装置７を介
して回転させる駆動モータ８と、前記レール４に
沿つて転動させるローラ９とを有する。また、該
回転駆動装置６には、これをレール４に沿つて往
復させる横行用モータ１０を搭載し、該横行用モ
ータ１０により回転されるピニオン１１を前記ガ
イド枠３にレール４と平行に設けたラツク１２に
噛合させ、横行用モータ１０の正逆回転によつて
回転駆動装置６がレール４に沿つて往復する構成
となつている。ガイド枠３の前部には、オーガ５
の着脱時にオーガ５の尾端５ａ（雌ねじが形成さ
れている。）を把持する固定チヤツク装置１３を
取付けている。該固定チヤツク装置１３は、左右
のチヤツク爪１４，１５と、左右の油圧シリンダ
１６，１７と、油圧シリンダ１６，１７の動きを
前記チヤツク爪１４，１５にそれぞれ伝達するリ
ンク機構１８，１９とからなる。

この装置は、地上に置かれるパワーユニツト
（図示せず）に備えた油圧源および制御用電源を
用いて作動させるもので、基枠２上には、作業者
２０により操作される横行用操作レバー２１やチ
ヤツク装置７，１３等を制御する操作盤２２が設
置される。

この装置は、回転チヤツク装置７にオーガ５の
尾端５ａを把持させ、地中に掘進し、オーガ５の
１本分の長さを掘削した後、回転チヤツク装置７
を緩めてオーガ５を外し、次に回転駆動装置６を
後退させて後行のオーガ５を回転チヤツク装置７
に把持させ、先行オーガ５の尾端を固定チヤツク
装置１３により把持させた状態で、後行オーガ５
を回転かつ前進させながら後行オーガ５の先端の
雄ねじ部５ｂを先行オーガ５の尾端５ａの雌ねじ
部に螺入して継足し、続いてオーガ５の前進、正
転を行ない掘削を行なうという動作を繰返して横
穴掘削を行なうものである。

従来の回転駆動装置６は第３図に示すように構
成されている。第３図において、２４は回転駆動
装置６の骨格となる本体であり、該本体２４に、
ボルト２５により前記駆動モータ８を固定すると
共に、鍔２６ａ付きの第１の円筒体２６をボルト
２７により固定し、前記第１の円筒体２６に第２
の円筒体２８をボルト２９により固定し、これら
の円筒体２６，２８内には、チヤツク爪開閉用シ
リンダ３０のチユーブ３１を、軸受３２および回
転シール３３を介して回転自在に内嵌する。ま
た、前記駆動モータ８により回転される傘歯車３
４に、前記本体２４にメタル軸受３５を介して回
転自在に装着した傘歯車３６を噛合させ、該傘歯
車３６を前記チユーブ３１に対して回り止めキー
３７を介して嵌着し、かつチユーブ３１の先端に
傘歯車３６の抜止めリング３８を螺合する。ま
た、傘歯車３６に回転ブロツク４０をボルト３９
により同心に固定し、前記回転ブロツク４０に
は、第４図、第５図に示すように、中心開口部４
０ａから外周に到る複数（図示例は３個）のＴ字
形溝５５を放射状に設け、該各溝５５に沿つてそ
れぞれチヤツク爪４１を摺動自在に嵌合する。各
チヤツク爪４１は、溝５５に摺動自在に嵌合され
た摺動ブロツク４３とオーガ５等の被回転体を把
持する爪本体４２とをボルト５９により一体に結
合してなる。

一方前記シリンダ３０のピストン４４に結合さ
れたピストンロツド４４ａの先端には係合ブロツ
ク４５を一体的に取付け、第６図に示すように、
該係合ブロツク４５の外周に設けたＴ字形溝でな
る傾斜係合部４５ａと、各摺動ブロツク４３の内
端に設けたＴ字形の傾斜係合部４３ａとを摺動自
在に嵌合する。

その装置においては、チヤツク爪開閉用シリン
ダ３０に対し、ポート６２，６３からシリンダ３
０のロツド室（ボトム室）に対して圧油を供給す
ることにより、ピストンロツド４４ａが係合ブロ
ツク４５と共に図面上矢印ａに示すように右行
（左行）し、チヤツク爪４１が矢印ｂに示すよう
に中心方向（外周方向）に移動してオーガ５の把
持（解放）がなされ、また、駆動モータ８の回転
により、チヤツク爪開閉用シリンダ３０が傘歯車
３６と共に、円筒体２６，２８に対して回動す
る。

（発明が解決しようとする問題点） このように、従来の回転駆動装置においては、
円筒体２６，２８に対してチヤツク爪開閉用シリ
ンダ３０を回転シール３３および軸受３２を介し
て回転自在に装着しているので、ピストン４４を
右行させてチヤツク爪４１を縮め、オーガ５を把
持して回転させる際は、チユーブ３１も回転シー
ル３３を介して回転し、かつ回転シール３３には
例えば100気圧を超える高圧がかかり、また、多
少のガタによる変形力も作用し、さらに回転によ
り熱が発生するため、回転シール３３が破損され
やすく、寿命が短いという問題点があつた。

このような不具合を解消するため、チヤツク爪
開閉用シリンダ３０の作動油圧を低下させると、
必要な駆動力を得ることが困難となるため、装置
を大型化しなければならない。

（問題点を解決するための手段） 上記の問題点を解決するため、本発明の自動チ
ヤツク式回転駆動装置は、回転駆動装置本体の駆
動モータと被回転体を把持するチヤツク爪開閉用
シリンダとを固設し、前記駆動モータにより回転
させる筒形の回転ブロツクを前記チヤツク爪開閉
用シリンダと同心に回転自在に前記本体に取付
け、前記回転ブロツクに前記チヤツク爪開閉用シ
リンダの軸心に対して直角をなす方向にかつ該軸
心を中心として放射状に移動自在に複数個のチヤ
ツク爪を取付け、前記回転ブロツク内に前記チヤ
ツク爪開閉用シリンダの軸心方向に移動自在に、
前記チヤツク爪と傾斜係合部を介して係合させる
筒形の係合ブロツクを内嵌すると共に、該係合ブ
ロツクと前記チヤツク爪開閉用シリンダのピスト
ンロツドとの間にスラスト軸受を介在させて両者
を相対回転自在に、かつ軸心方向には相対移動不
能に係合させ、前記チヤツク爪開閉用シリンダの
伸縮に連動して前記係合ブロツクが前記回転ブロ
ツク内を前記シリンダの軸心方向に移動すること
により、前記チヤツク爪が放射状に開閉され、前
記被回転体が前記複数個のチヤツク爪の間で把
持、解放される構成としたことを特徴とする。

（作用） 本発明の装置において、本体に固定したチヤツ
ク爪開閉用シリンダを伸縮させると、そのピスト
ンロツドは、駆動モータにより回転ブロツク及び
係合ブロツクが回転しているか否かに関わらず、
非回転で伸長、収縮し、これに伴い、係合ブロツ
クは回転ブロツク内を移動し、チヤツク爪が放射
状に開閉される。

（実施例） 以下本発明の一実施例を第１図により説明す
る。第１図において、第２図ないし第６図の同じ
符号は同じまたは等価機能を有する構成部品を示
す。回転駆動装置本体２４には、前記のように、
被回転体である前記オーガ５の駆動モータ８をボ
ルト２５により固定する。また、本体２４には、
鍔４６ａを有する円筒体４６をボルト４７により
固定し、該円筒体４６にチヤツク爪開閉用シリン
ダ４８のチユーブ４９を該円筒体４６と同心にボ
ルト５０により固定し、該チヤツク爪開閉用シリ
ンダ４８のピストン５１に結合されたピストンロ
ツド５２を前記円筒体４６に摺動自在に嵌挿す
る。

前記駆動モータ８の出力傘歯車３４に噛合され
る傘歯車３６は、前記同様に本体２４にメタル軸
受３５を介して回転自在に装着すると共に、前記
本体２４に固定された円筒体４６に、ラジアル軸
受５３およびスラスト軸受５４を介して回転自在
に外嵌する。また、該傘歯車３６には、ボルト３
９により筒形の回転ブロツク４０を同心に固定す
る。

このような回転ブロツク４０の取付け構造によ
り、回転ブロツク４０は本体２４にチヤツク開閉
用シリンダ４８と同心をなして取付けられること
となる。また、該回転ブロツク４０内には、チヤ
ツク爪４１と後述のように係合させる筒形の係合
ブロツク４５を、チヤツク開閉用シリンダ４８の
軸心方向に移動自在に内嵌する。

前記チヤツク開閉用シリンダ４８のピストンロ
ツド５２の先端部と係合ブロツク４５との間には
スラスト軸受５６を介在させ、これにより係合ブ
ロツク４５を、チヤツク開閉用シリンダ４８（ピ
ストンロツド５２）と同心に、かつピストンロツ
ド５２に対して相対回転自在で、ピストンロツド
５２の軸心方向については相対移動不能とする。
また、第６図の従来例と同様に、係合ブロツク４
５の外周に設けたＴ字形溝でなる傾斜係合部４５
ａと、各摺動ブロツク４３の内端に設けたＴ字形
の傾斜係合部４３ａとを摺動自在に嵌合する。

このようなチヤツク爪４１の取付け構造によ
り、前記回転ブロツク４０に前記チヤツク爪開閉
用シリンダ４８の軸心に対して直角をなす方向
に、かつ該軸心を中心として放射状に移動自在に
複数個のチヤツク爪４１が取付けられる。

なお、５７は前記摺動ブロツク４３に設けられ
た潤滑油供給口であり、係合ブロツク４５が移動
する空間部５８へ潤滑油を供給するものであつ
て、作業時には栓により閉塞される。また、回転
ブロツク４０の前面には、開口部４０ａを閉塞す
るカバー６０がボルト６１により取付けてある。

この回転駆動装置において、複数のチヤツク爪
４１の間にオーガ５をセツトし、チヤツク爪開閉
用シリンダ４８のポート６２よりロツド室に圧油
を供給し、ボトム室の油をポート６３から排出さ
せることにより、ピストンロツド５２を矢印ａの
方向に移動させると、係合ブロツク４５も矢印ａ
方向に移動し、係合ブロツク４５と摺動ブロツク
４３との係合により、チヤツク爪４１は矢印ｂに
示すように中心軸に移動してオーガ５を把持す
る。この状態で駆動モータ８を作動させれば、円
筒体４６およびピストンロツド５２に対して傘歯
車３６、係合ブロツク４５、チヤツク爪４１およ
びオーガ５が軸受５３，５４，５６を介して回転
する。従つて相対回転部分はすべて軸受５３，５
４，５６を介して結合されており、従来必要とし
ていた回転シールは不要である。

なお、上記実施例においては、被回転体が継足
し式オーガ５である場合について説明したが、他
の穿孔用オーガや清掃具あるいは各種作業具、工
具等が着脱できる遠隔操作用装置として使用で
き、本体２４の他の機器等への取付け態様も種々
に変更可能である。また、本発明は、駆動モータ
８が電動式のものである場合やチヤツク爪開閉用
シリンダ４８が空気圧式である場合にも適用でき
る。

（発明の効果） 以上述べたように、本発明においては、チヤツ
ク爪開閉用シリンダを本体に固設し、ピストンロ
ツドに軸受を介してチヤツク爪開閉用係合ブロツ
クを回転自在に取付けたので、回転シールが不要
となり、シール材の長寿命化が達成され、ひいて
は回転駆動装置のシール材交換に要する労力、手
間が省略され、また、非耐熱性のシール材が使用
可能である上、装置構成も簡単となるので、装置
価格を低減できる。また、回転シールが不要とな
るので、作動流体の高圧化が可能となり、装置の
小形化が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による自動チヤツク式回転駆動
装置の一実施例を示す断面図、第２図は本発明を
適用する装置の一例である横穴掘削装置を作業状
態にて示す平面図、第３図は従来の回転駆動装置
を示す断面図、第４図および第５図はそれぞれ第
３図のＡ矢視図およびＢ矢視図、第６図は従来例
における摺動ブロツクと係合ブロツクとの係合構
造を示す断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転駆動装置本体に被回転体の駆動モータと
   被回転体を把持するチヤツク爪開閉用シリンダと
   を固設し、前記駆動モータにより回転させる筒形
   の回転ブロツクを前記チヤツク爪開閉用シリンダ
   と同心に回転自在に前記本体に取付け、前記回転
   ブロツクに前記チヤツク爪開閉用シリンダの軸心
   に対して直角をなす方向にかつ該軸心を中心とし
   て放射状に移動自在に複数個のチヤツク爪を取付
   け、前記回転ブロツク内に前記チヤツク爪開閉用
   シリンダの軸心方向に移動自在に、前記チヤツク
   爪と傾斜係合部を介して係合させる筒形の係合ブ
   ロツクを内嵌すると共に、該係合ブロツクと前記
   チヤツク爪開閉用シリンダのピストンロツドとの
   間にスラスト軸受を介在させて両者を相対回転自
   在に、かつ軸心方向には相対移動不能に係合さ
   せ、前記チヤツク爪開閉用シリンダの伸縮に連動
   して前記係合ブロツクが前記回転ブロツク内を前
   記シリンダの軸心方向に移動することにより、前
   記チヤツク爪が放射状に開閉され、前記被回転体
   が前記複数個のチヤツク爪の間で把持、解放され
   る構成としたことを特徴とする自動チヤツク式回
   転駆動装置。