JPH055724A - 高分子センサ - Google Patents

高分子センサ

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JPH055724A
JPH055724A JP3215643A JP21564391A JPH055724A JP H055724 A JPH055724 A JP H055724A JP 3215643 A JP3215643 A JP 3215643A JP 21564391 A JP21564391 A JP 21564391A JP H055724 A JPH055724 A JP H055724A
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義輝 吉田
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禎造 高浜
Ryuji Hanabusa
龍治 花房
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/62Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating the ionisation of gases, e.g. aerosols; by investigating electric discharges, e.g. emission of cathode
    • G01N27/622Ion mobility spectrometry

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Abstract

(57)【要約】 【目的】サンプルガス中に微量に存在する有害高分子物
質を強い線源を用いず、高感度で検出、定量する小形、
軽量で携帯も可能な高分子センサの提供。 【構成】イオン化部20において、放射線又はコロナ放
電を用いてサンプルガスの成分分子をイオン化して軽イ
オンを生成し、この軽イオンと高分子物質とのイオン−
分子反応により重イオンを生成し、イオン通過制御部3
0の細隙33において、中心電極32と対向電極34の
間の電界を直接的又は間接的に制御することによりイオ
ン通過制御部30におけるイオンの通過を制御し、通過
イオンをメッシュ状の集電極41に捕集して、集電極4
1の出力に基づいて高分子物質を検出、定量するように
なした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気等の低分子量気体
中に気体状、ダスト状或いはミスト状で存在する高分子
物質を検出する高分子センサに関し、特に環境計測、医
学計測或いは半導体製造プロセスにおいて、大気或いは
低分子量気体中の微量な有害物質としての高分子物質の
モニタに用いられ、高感度でかつ小形、軽量にして、携
帯に適した高分子センサに関する。
【0002】
【従来の技術】空気中の高分子物質の検出に用いられる
装置としては、空気成分分子をイオン化して軽イオンを
生成させ、この軽イオンと高分子物質とのイオン−分子
反応によって高分子物質をイオン化して重イオンを生成
し、これら軽イオンと重イオンとを質量分析計に導いて
重イオンを定量する、大気圧イオン化質量分析法に基づ
く装置(以下第1の従来装置と記す。)と、この第1の
従来装置と同様に軽イオンと重イオンを生成し、これら
イオンを含む空気の流れに垂直に設けたグリッドにパル
ス電圧を印加してイオンを引き出し、その際に軽イオン
と重イオンで飛行速度が異なることから、パルス電圧を
印加してから軽イオンと重イオンがグリッドに到着する
までに要する時間に差が生じることを利用して、大気圧
イオン化飛行時間法によって重イオンを分離測定する装
置(以下第2の従来装置と記す。)とが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来装置に
おいては、生成したイオンをその質量毎に分離した正確
なマススペクトルを得ることを前提としているので、イ
オンの通る経路を高真空に維持する必要がある。このた
め、高真空排気装置を含めて装置が大型化し、いずれの
場所にも設置できるという訳にはゆかず、ましてや携帯
して所望の場所でオンサイト測定に供することは不可能
である。
【0004】また、第2の従来装置においては、イオン
化室を極めて小さなものにして、パルス電圧の印加によ
りグリッドに引き出されるイオンの飛行開始位置を狭く
限定しておかないと、質量の飛行時間分離が有効に出来
ない。そのため、63Ni等の放射線の飛程が短い線源か
ら放出される放射線をコリメートして、特定の方向に放
出される放射線のみを用いねばならず、イオン化効率が
制限されるという問題がある。また、測定に寄与する有
効時間はパルス電圧を印加した時間間隔に限定されるこ
とから、検出効率を改善するために、極めて強い放射線
を放射する線源(63Ni,50mCi)を用いようとす
ると、放射線取扱上厳しい法的規制を課せられることに
なる。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであって、気体中に微量に存在する有害物
質としての高分子物質を、強い放射線を用いずとも、高
感度で検出、定量でき、小形、軽量であって測定環境中
の任意の場所に設置でき、かつ容易に持ち運べる携帯も
可能な高分子センサを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の第1発明においては、サンプルガス中に微量
に存在する高分子物質を検出する高分子センサを、ガス
導入部と、このガス導入部の後段に設けられ、例えば放
射線又はコロナ放電等によってサンプルガスをイオン化
するイオン化部と、このイオン化部の後段に設けられ、
固定電位の第1電極と、この第1電極に細隙を介して対
向して設けられ第1電極との間に電界が形成される第2
電極とを有するイオン通過制御部と、このイオン通過制
御部の後段に設けられ、イオン化部で生成されイオン通
過制御部を通過したイオンを捕集し、このイオンの捕集
量に応じた信号を出力する集電極と、から構成した。
【0007】そうして、第2発明は、上記第1発明にお
いて、第2電極を固定電位の固定電位電極とし、イオン
通過制御部を、電界によるドリフト効果により、軽イオ
ンを優先的に捕集し重イオンを極力通過させるものと
し、集電極を主として重イオンの捕集量に応じた信号を
出力するものとした。
【0008】また、第3発明は、前記の第1発明におい
て、第2電極をフロート電位のフロート電極とし、固定
電位の第3の電極であってこの電極と第1電極の間の電
界によってフロート電極の電位を第3の電極の電位と第
1電極の電位の中間電位にフロートする第3電極を設
け、イオン通過制御部を軽イオンおよび重イオンの少な
くとも一部を電界によるドリフト効果によって捕集する
ものとし、集電極をイオン通過制御部を通過した軽イオ
ンと重イオンの捕集量に応じた信号を出力するものとし
た。
【0009】そうして、第4発明においては、上記の第
3発明の第3電極の機能をイオン化部をして兼ねさせ、
また、第5発明においては、第3電極をイオン化部とイ
オン通過制御部の境界付近に別設した。
【0010】さらに、第6発明においては、第1〜第5
発明のイオン化部とイオン通過制御部の間に電位差が与
えられるものとし、またさらに、第7発明においては、
第1〜第6発明の第1電極と集電極との間に電位差が与
えられるものとした。
【0011】
【作用】第1発明においては、空気等のサンプルガス
は、ガス導入部からイオン化部に導かれ、放射線源から
の放射線によって大気圧下でイオン化(一次イオン化)
されて、軽イオン(サンプルガスが空気の場合には、O
2 + ,N2 + 等)を生成し、この生成した軽イオンとサ
ンプルガス中に存在する高分子物質とのイオン−分子反
応によって高分子をイオン化(二次イオン化)して重イ
オンを生成する。次に、サンプルガスと軽イオンと重イ
オンとはイオン通過制御部に導かれ固定電位の第1電極
と第2電極との間の隙間を通過する間に、イオンの少な
くとも一部が第1電極と第2電極の間の電界によるドリ
フト効果によりその軌道を曲げられて、第1電極或いは
第2電極に捕集されるが、第1電極或いは第2電極に捕
集されなかったイオンは細隙を通過して集電極に捕集さ
れることになる。そうして、第1電極と第2電極の間の
電界強度を、集電極の信号出力がサンプルガス中の高分
子濃度に対応するように調整しておくことにより、集電
極の出力信号に基づいて高分子物質が検出、定量され
る。
【0012】そうして、第2発明においては、上記第1
発明の第2電極も固定電位の電極として第1電極と第2
電極の間の電界強度と分布を固定し、イオン通過制御部
において軽イオンを電界によるドリフト効果によって捕
集し、重イオンはイオン通過制御部を通過させて集電極
で捕集して、この捕集量に基づく集電極の出力信号によ
って高分子物質を検出、定量する。
【0013】また、第3発明においては、上記第1発明
の第2電極をフロート電位のフロート電極とし、固定電
位の第3電極を設けて、この第3電極と固定電位の第1
電極の間に電界を形成して、この第1電極と第3電極の
間の電界を介してフロート電極の電位を第1電極の電位
と第3電極の電位の中間の電位に維持することにより、
間接的に第1電極と第2電極(フロート電極)の間に電
界を形成する。
【0014】そうして、第3電極は、イオン化部にその
機能を兼ねさせるか、或いはイオン化部とイオン通過制
御部の境界付近に別設してもよい。
【0015】イオンがイオン化部からイオン通過制御部
へ導入されている状態においては、フロート電極の電位
は第3電極との間の静電容量と第1電極との間の静電容
量およびフロート電極に捕集された正の電荷量または負
の電荷量によって決まり、第3電極の電位と第1電極の
電位の中間の電位となる。即ち、第1電極とフロート電
極の間の電界によりフロート電極にドリフトされるイオ
ンの電荷と第3電極とフロート電極の間の電界によりフ
ロート電極にドリフトされるイオンの電荷とは逆符号と
なり、両電荷の量が同じとなる電位になって平衡状態と
なる。第1電極とフロート電極との間の細隙を通過する
間に第1電極側に捕集されるイオンの電荷と、フロート
電極側に捕集されるイオンの電荷とは逆符号となる。
【0016】予め、フロート電極の電位が高分子物質が
存在しない場合にドリフト効果によって大部分のイオン
が第1電極或いはフロート電極に捕集されるぎりぎりの
電位になるように、第3電極の電位を設定し、且つ高分
子のイオンが第3電極からフロート電極にドリフトされ
るように第3電極の電位の極性を設定しておくと、高分
子物質が存在する場合には、高分子のイオンのもつ電荷
の種類(正或いは負)の平均のイオン質量が大きくなる
ため、電界によりドリフトしてフロート電極へ到達する
高分子のイオンの持つ電荷と同極性の到達電荷量が減少
し、フロート電極の電位は第1電極の電位に近づき、両
電極間の電界強度が小さくなり、第1電極とフロート電
極の間の細隙を通過する間に捕集されるイオンの数が少
なくなって、通過イオン数が増加することになる。
【0017】従って、第2電極をフロート状態にするこ
とによって、高分子イオンの有無によるイオンの質量の
差がフロート電極の電位を変化させ、第1、第2両電極
が固定電位の場合にはイオン質量の違いによるドリフト
効果が専らイオン通過制御部を通過するイオン量を決定
していたものが、フロート電極電位の変化に伴って大幅
に通過イオン量を増加させることになる。そうして、先
に説明したように、高分子イオンの量にほぼ対応してフ
ロート電極電位が変化するので、結局通過イオン量に基
づいてサンプルガス中の高分子濃度を高感度で検出でき
るようになる。以上が第2電極を固定電位の電極とせ
ず、フロート電位にしておくことによってもたらされる
作用、効果である。即ち、イオンの質量差によるドリフ
ト効果の差を、そのまま検出に利用するのではなく、フ
ロート電極の電位変化を介して増幅した後検出に利用す
るのである。
【0018】なお、イオン化部とイオン通過制御部の間
に電位差を与えて、重イオンと同一極性のイオンのイオ
ン通過制御部への導入を助長し、或いは第1電極と集電
極の間に電位差を与えて、集電極におけるイオン捕集効
率を高めることができる。
【0019】本願のいずれの発明においても、高分子濃
度に対応する量のイオンの通過を、大気圧に近い圧力下
にあるイオン通過制御部で制御するようにしたので、質
量分析技術(マススペクトロメトリー)を用いた場合に
不可避な大型の高真空装置が排除され、且つ飛行時間分
離法を用いた場合に不可避なイオン化及びそのための線
源の制約を受けることがない。
【0020】
【実施例】図1は、第1電極と第2電極を共に固定電位
に設定した高分子センサの一実施例の概要構成図であ
る。図1において、2は検出、測定対象としての高分子
物質を有害物質として含むサンプルガス、例えば空気、
を高分子センサ100内に導入するための導入管で、サ
ンプルガスは導入管2の一端近くのガス流路に設けられ
た除塵フィルタ3により塵埃を除去された後、イオン化
部20に導入される。なお、導入管2の管壁へのサンプ
ルガス、特に測定対象たる高分子物質の吸着を防ぐため
には、導入管2を可及的に短くするとともに、ガスヒー
タ4及び導管ヒータ5を設けてサンプルガス及び導入管
2を加熱するとよい。1は、導入管2、除塵スィルタ3
及びヒータ4、5からなるガス導入部である。なお、ガ
スヒータ4は、高分子物質の検出感度、測定の信頼性を
確保するべく、サンプルガスを一定温度に加熱するため
にも用いられる。
【0021】サンプルガスの導入は、高分子センサ10
0の最後段に設けられた小形の吸引ポンプ52の吸引作
用により行われるが、サンプルガスの導入量、従って高
分子センサ100内におけるガス流量を一定に維持する
ためには、ポンプ52の前段に、体積流量或いは質量流
量を制御する流量制御器51を設けるとよい。50は、
主として流量制御器51、ポンプ52及び排気管53に
よりなるガス吸引部である。
【0022】ガス導入管2の他端は、高分子センサ10
0の容器10内に引き込まれ、その内径及び外径が拡大
されて、容器10内に内部空間21を形成する。この内
部空間21には、線源支持体22に支持されて放射線源
23が設けられている。20は、内部空間21、線源支
持体22および放射線源23よりなるイオン化部であ
る。
【0023】このイオン化部20に導入されたサンブル
ガスは線源23から出射される放射線によって、まずそ
の主成分分子がイオン化されて軽イオンを生成する(一
次イオン化)。サンブルガスが空気の場合、放射線によ
る一次イオン化で生成する軽イオンはO2 + ,N2 +
である。もともと、サンブルガス中の不純物としての高
分子物質の分子数は、主成分分子の分子数に比べて極め
て少ないので、一次イオン化される数も極めて少ない。
【0024】一次イオン化用の放射線源としては、電離
効率のよい 241Amの如きα線源が好適に用いられる。
その他、従来技術においても使用されている、63Niの
如きβ線源を用いても何ら支障はない。いずれの線源を
用いた場合においても、放射線をコリメートする必要は
全くない。そのため、 241Amを線源として用いる場
合、100μCi以下の線源強度のもので充分に目的を
達することができる。この線源強度は第2の従来装置に
おける63Niの線源強度50mCiの1/500以下で
あり、放射線取扱上の法的制約が小さくなる。なお、一
次イオン化用のエネルギー源としては、上記のような放
射線のみならず、針電極によるコロナ放電も用いること
ができる。
【0025】サンプルガス中の高分子物質は、上記の一
次イオン化によって生成した軽イオンとの間のイオン−
分子反応によりイオン化(二次イオン化)されて重イオ
ンとなる。ここでは常識的に、分子量100を目安とし
て、100未満のものを軽イオン、100以上を重イオ
ンと称している。重イオンは、チッ素イオン、酸素イオ
ンに比べて寿命が長く、このため、空気成分分子数に対
して1ppmの高分子物質数しか存在しなかったとして
も、軽イオンと重イオンが次に述べる質量分離部へ導入
される状態では、軽イオンと重イオンの数は、オーダー
的には大差がなくなっている。なお、イオン化部と後段
のイオン通過制御部との間に適当な電位差を与え、重イ
オンをイオン通過制御部へ導くようにすることも有効で
ある。
【0026】イオン化部20において生成した軽イオ
ン、重イオン及びイオン化されなかったサンプルガス
は、イオン化部20の後段に設けられたイオン通過制御
部30に引き込まれる。イオン通過制御部30は、中心
電極支持体31によって支持された中心電極32と、こ
の中心電極32の周囲に細隙33を挟んで中心電極32
に対向して配置された対向電極34とから構成されてい
る。中心電極32と対向電極34の間に適当な強度の電
界が形成されるように、中心電極32と対向電極34の
電位がそれぞれ固定電位に設定されている。本実施例に
おいては、中心電極32、対向電極34のいずれを第1
電極、第2電極とみなしてもよい。
【0027】図1および後出の表1において、E1 、E
2 、E3 およびE4 は対向電極34、中心電極32、イ
オン化部20および後出の集電極41をそれぞれ所定電
位にもたらすための電極端子を示す。なお、E1
2 、E3 およびE4 によって、対向電極34、中心電
極32、イオン化部20および集電極41の電位を表す
こともある。
【0028】イオン通過制御部30に引き込まれた軽イ
オン、重イオン及びサンプルガスは、ガス流路としての
細隙33が容器10における他の部分のガス流路よりも
大幅に狭く絞られている分、他の部分におけるよりも高
速で細隙33を流れるが、イオンの内でも特に軽イオン
は、中心電極32と対向電極34の間に形成されている
電界によるドリフトによって軌道を曲げられて、対向電
極34或いは中心電極32に引き寄せられ吸着されて、
その大部分が重イオン及びサンプルガスから分離され
る。
【0029】他方重イオンも電界により電極に引き寄せ
られようとするが、電界強度、細隙33の間隙幅及び細
隙33におけるガスの流速を、検出しようとする高分子
物質の推定質量を基にして、適宜設定しておくことによ
り、重イオンの大部分をイオン通過制御部30の後段に
配置された集電極部40へと導くことができる。
【0030】なお、図1においは、中心電極32は平滑
な表面を有するものとして、対向電極はバッフル構造を
有するものとして、それぞれ記載されているが、対向電
極も平滑な表面を有するものとしてもよい。この場合に
は、中心電極と対向電極の間の電界分布が均一になる利
点がある。中心電極と対向電極の何れか又はその双方の
表面に凹凸を設け、或いは中心電極と対向電極の何れか
又はその双方をバッフル構造を有するものとした場合に
は、凹凸或いはバッフル構造を有する電極近傍の電界強
度が大きくなり、イオンの捕集効果が高まることを期待
できる。
【0031】イオン通過制御部30の後段には集電極部
40が設けられ、この集電極部40は、主として、ガス
流路に対してほぼ直角に設けられた集電極41からな
る。集電極41は細かいメッシュ状に形成されて重イオ
ンの衝突の機会を増し、メッシュ近傍の電界強度が大き
くなるように構成されている。イオン通過制御部30を
通過した重イオンは、この集電極41に捕集され、集電
極41はその捕集量に応じた信号電流をプリアンプ45
を介して表示/記録部47へ出力する。表示/記録部4
7は指示計、表示器或いは記録計、ないしはそれらの適
宜の組み合わせ、によって構成され、集電極41からの
出力信号に基づいて、高分子物質の検出或いは定量の結
果を指示し、表示し、或いは記録する。
【0032】表示/記録部47に適宜の警報手段を接続
して、サンブルガス中の高分子物質レベルが危険水準或
いは作業上の有害な所定水準を越えたとき、警報を発
し、或いは稼働中の作業機器の操業を停止させてもよ
い。また、集電極41の信号を電算機等の情報処理装置
に入力して、監視データの収集、蓄積、統計処理等を行
い、或いは工程管理に供する等、適宜利用することもで
きる。
【表1】
【0033】以上に説明したように、高分子センサ10
0は、主として、ガス導入部1と、イオン化部20と、
イオン通過制御部30と、集電極部40と、ガス吸引部
50と、イオン化部20,イオン通過制御部30,集電
極部40及びガス導入部1の一部が収容されガス吸引部
50が接続されている容器10と、からなる。ここで、
高分子センサ100の典型的な諸元と条件を、亜リン酸
ジエチル(分子量139)を0.16ppm含む空気を
サンプルガスとして、このサンプルガス中の亜リン酸ジ
エチルを検出した実験例について記載したのが前頁の表
1である。
【0034】そうして、中心電極32と対向電極34の
間に印加する電圧値を、表1に記載の実験例における中
心電極32と対向電極34の間の印加電圧値よりも、
更に増加させると、バックグラウンド信号電流が急激に
減少するが、重イオン(亜リン酸ジエチルのイオン)に
よるNETの電流値も減少する。即ち細隙33を通過す
る重イオンの数も減少する。逆に減少させると、バッ
クグラウンド電流(軽イオンによる信号電流)が急激に
増加し、バックグラウンド電流に対する重イオンによる
NETの電流の割合が小さくなる。即ち、細隙33を通
過する軽イオンの数が増加する。という実験結果も得ら
れており、高分子センサ100によれば、そのイオン化
部での一次イオン化に続く二次イオン化によって、充分
な数の重イオンが生成され、イオン通過制御部に導かれ
ていることが裏付けられたことになる。そうして、イオ
ン通過制御部の諸元及び条件を選ぶことにより、重イオ
ンを有効に集電極で捕集できることが明瞭である。
【0035】以上のことを整理して纏めると、以下の通
りである。イオン化部20においては、大気圧イオン
化法の原理に基づいて、空気中の微量の高分子が効率よ
く重イオン化され、且つ軽イオンとしての空気成分分子
のイオンは大部分が中性化されてからイオン通過制御部
へ導入されている。イオン通過制御部30において
は、それがほぼ大気圧に近い圧力下にあるにもかかわら
ず、有効に重イオンが軽イオンから分離されており、後
段の集電極41によって重イオンによる信号を効果的に
取り出し得る。上記及びに記載のことは、サンプ
ルガスとしての空気の湿度が高いときにも有効に機能し
ている。
【0036】次に、図2を参照して、第2電極をフロー
ト電位のフロート電極とし、かつ固定電位の第3電極を
設けた本願発明による高分子センサの第2実施例を説明
する。図2において、図1と同一部分および同一機能を
有する部分には同一符号を付して、その説明を省略す
る。なお、図2および後出の表2と図6において、
1 、E2 、E3 およびE4 は第1電極38、フロート
電極37、第3電極25および集電極41をそれぞれ所
定電位にもたらすための電極端子を示す。なお、E1
2 、E3 およびE4 によって、第1電極38、フロー
ト電極37、第3電極25および集電極41の電位をそ
れぞれ表すこともある。
【0037】図2において、中心電極37をフロート電
極即ち第2電極、対向電極38を固定電位電極即ち第1
電極とし、イオン化部20をしてもう1個の固定電位電
極即ち第3電極25を兼ねさせている。そうして、第3
電極25と第1電極38の間に所定強度の電界を形成
し、この電界によってフロート電極37の電位を第1電
極38の電位と第3電極25の電位の中間電位にフロー
トさせている。図2のイオン通過制御部35とイオン化
部20の境界は、周辺部が絶縁され、フロート電極とし
ての中心電極37の先端部は、重イオンと同極性の電荷
を持つイオンの捕集を容易にするために、内部空間21
に露出している。
【0038】第1電極38と第3電極25の間には、適
当な大きさの電位差が与えられている。そうして、イオ
ン化部20をして第3電極25を兼ねさせたことによっ
て、イオン化部20内に電位勾配をもたせることができ
る。その場合、電位差の極性を、重イオンと同じ符号を
もつイオンがイオン化部20からフロート電極37の方
へ引き寄せられるような極性に設定する。これによっ
て、フロート電極37および中心電極支持体31の電位
は、重イオンと同じ符号をもつイオンがイオン化部20
から中心電極37へ引き寄せられるような電位となる一
方、フロート電極37と第1電極(対向電極)38によ
って形成される細隙33における電界は、重イオンとは
逆の符号をもつイオンをフロート電極37に引き寄せる
ような極性となっている。
【0039】この状態では、フロート電極37には、イ
オン化部20から重イオンと同符号のイオンが供給さ
れ、他方細隙33からは重イオンと逆符号のイオンが供
給される。そうして、フロート電極37の電位は、供給
される両符号のイオンの数がバランスする電位になって
安定する。ここで、サンプルガス中の重いイオンの割合
が増してくると、重いイオンはドリフト効果を受け難い
ので、そのフロート電極37への供給量が少なくなり、
フロート電極の電位は、対向電極38の電位に近付くこ
とになる。これにより、細隙33における電界強度が小
さくなるので、細隙33における電界によるドリフト効
果が弱くなり、細隙33を通過するイオンの数が増加
し、集電極41に捕集される電荷量が増加する。
【0040】以上のことを言い換えれば、サンプルガス
中の重イオン数が中心電極37の電位に影響を与え、結
果として信号電流を大幅に変えていることになり、増幅
作用を呈していることに他ならない。予め、フロート電
極の電位が高分子物質が存在しない場合にドリフト効果
によって大部分のイオンが第1電極(固定電位電極)或
いはフロート電極に捕集されるぎりぎりの電位になるよ
うに、第3電極(固定電位電極)の電位を設定し、且つ
高分子のイオンが第3電極からフロート電極にドリフト
されるように第3電極の電位の極性を設定しておくと、
上記の増幅作用を効果的に引き出すことができる。
【0041】細隙33におけるドリフト効果による第1
電極38およびフロート電極37へのイオン捕集につい
ては、既に第1実施例について説明したところと大差が
ないが、上記のように増幅作用が効果的に働くような状
態では、細隙33におけるイオンの捕集作用は弱くなっ
ており、細隙33に導入されたイオンは、重イオンのみ
ならず、軽イオンもある程度細隙33を通過して、集電
極41に捕集されることになる。そこで、サンプルガス
中の重イオン濃度と集電極41の信号出力との間に、適
宜の相関関係が見出せるように、第1、第3両電極の電
位を調整しておくことにより、高分子物質の検出ないし
は定量が可能になる。ここで、第2実施例の高分子セン
サ200の諸元と条件を表2に示した。
【表2】
【0042】亜リン酸ジエチル0.16ppmを含む空
気をサンプルガスとした場合の第3電極−第1電極間電
圧を第1電極(対向電極)を基準にしてとった電圧値に
対する集電極電流の関係を、湿度をパラメータとして、
記載した線図を図3に示す。図3において、S23は湿度
23%、S80は湿度80%でいずれも亜リン酸ジエチル
0.16ppmを含む場合の信号電流を示し、B23は湿
度23%のバックグラウンド、B80は湿度80%のバッ
クグラウンドを示している。空気温度はいずれも22℃
である。第3電極−第1電極間電圧値の7V〜8.5V
において、亜リン酸ジエチルによる信号電流とバックグ
ラウンドの比が大きくなっていることが読み取れよう。
【0043】図4は、集電極41を基準とした第1電極
(対向電極)−集電極間電圧に対する集電極電流の関係
を示した線図で、Sは亜リン酸ジエチル0.16ppm
による信号電流を、Bはバックグラウンド電流をそれぞ
れしめしている。信号電流、バックグラウンド電流とも
に8V以上でほぼ直線的に増加している。なお、図4の
その他の条件は、中心電極電位がフロート、E3 −E1
=7.5V、空気温度22℃、湿度23%である。即
ち、表2の実験例4でE3 −E1 を7.5Vに固定し、
1 −E4 を変化させたものに相当する。
【0044】以上の図3および図4から以下のことが言
える。亜リン酸ジエチルを含む場合の集電極電流Sと
バックグラウンド電流Bの比が大きく、これは中心電極
37をフロート電位の電極とした効果である。特にイオ
ン化部20と対向電極38の間の電位差を7〜8.5V
とした場合にS/Bが大きい。 湿度の影響は比較的
小さい。 第1電極(対向電極)と集電極の間に適当
なバイアス電圧を印加することにより高分子物質に基づ
く信号出力Sを大きくすることができる。
【0045】図5は、表2に示したセンサを用いて、温
度22℃において、乾燥空気(露点−40℃)及び湿度
23%の空気をサンプルガスとし、フロート電極たる中
心電極37に外部から電位を与えた場合に得られる、フ
ロート電極−第1電極(固定電位電極)間電圧に対する
集電極電流値の関係を示した線図である(E3 −E1
7.5Vに固定)。同図において横軸は対向電極を基準
とした中心電極−対向電極間電位差、縦軸は集電極電流
を示す。乾燥空気だけの場合と、亜リン酸ジエチル0.
16ppmを含む場合とで、集電極電流には殆ど差が現
れず、同線図上では1本の曲線Aとなっている。この状
態から中心電極をフロート状態にすると、バックグラウ
ンド電流が5pA、亜リン酸ジエチル0.16ppmを
含む信号電流は23pAになり、亜リン酸ジエチルの検
出が充分可能である。
【0046】図5の曲線S及びBは湿度23%の空気を
サンプルガスとした場合のもので、曲線Sは亜リン酸ジ
エチル0.16ppmを含む場合の信号電流曲線を、曲
線Bばバックグラウンド曲線を、それぞれ示している。
また、同図のB80は湿度80%の空気をサンプルガスと
した場合のバックグラウンド値、S80は亜リン酸ジエチ
ル0.16ppmを含む湿度80%の空気をサンプルガ
スとした場合の信号電流値を示す。即ちサンプルガスの
湿度が或る程度以上になると、バックグラウンドと高分
子物質に対応した信号とが分離する。これは、サンプル
ガス中に水分子が存在すると、一次イオン化により水分
子のイオン化したものが一度生成した空気成分イオンの
デイオナイゼーションを促進し、一方二次イオン化の過
程で高分子イオンの生成に寄与するため、と考えられる
がその実体は明らかではない。
【0047】以上のことから次の2つのことがいえる。
中心電極(第2電極)をフロート状態にすることで、
高分子物質の検出感度が飛躍的に向上している。図5
のような特性が得られる場合には、フロート電極に外部
から電位を与えることにより、即ちフロート電極を一時
的に固定電位電極とすることにより、ゼロ点の補償を行
うことができる。
【0048】上述の第2実施例においては、固定電位電
極とてしての第3電極をイオン化部によって兼ねさせた
が、例えば図6に示したように、第3電極25をイオン
化部20とイオン通過制御部30との間に別設してもよ
い。この場合、第3電極25の端子E3 とは別に、イオ
ン化部20へ電圧を印加するための端子E5 を設けてい
る。なお、図6において、15は絶縁部材を示す。
【0049】また中心電極を固定電位電極とし、対向電
極をフロート電極としてもよい。但し、この場合には図
2の装置と異なり、中心電極に代わり対向電極の一端部
を内部空間21へ露出させるものとする。
【0050】ところで、上述の高分子センサ100、2
00或いは300の内部が不純物によって汚染された場
合の対策として、ガス導入管2にストップバルブを設
け、ガス導入管2のストップバルブと容器10との間に
高性能フィルタを内蔵したバイパス管を接続し、ストッ
プバルブを閉じてサンプルガスを遮断し、バイパス管を
通して清浄ガス例えば清浄空気をセンサ100、200
或いは300内に送り込むことにより、又は容器10の
外周にセンサの容器に収容されている部分を加熱するヒ
ータを付加して、センサを高温に加熱することにより、
あるいはこれら付加的手段の組合せにより、高分子セン
サの汚染を除去するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、サンプルガス中に微量に存在する高分子物質を検出
する高分子センサに、サンプルガスを導入するガス導入
部と、このガス導入部の後段に設けられ、イオン化手段
(放射線源或いは放電機構等)を有し、このイオン化手
段によってガス導入部から導入されたサンプルガスを大
気圧下でイオン化して軽イオンを生成し、この軽イオン
と高分子物質とのイオン−分子反応によって高分子物質
をイオン化して重イオンを生成するイオン化部と、この
イオン化部の後段に設けられ、第1電極と、この第1電
極に細隙を介して対向して設けられ第1電極との間に電
界が形成される第2電極とを有し、この第1電極と第2
電極の間の電界によって重イオン及び軽イオンの通過を
制御するイオン通過制御部と、このイオン通過制御部の
後段に設けられ、イオン通過制御部を通過したイオンを
捕集し、このイオン捕集量に応じた信号を出力する集電
極と、を備えるものとした。
【0052】そうして、イオン通過制御部の第1電極と
第2電極の双方の電位を固定して、固定電界強度を外部
から調節することによって、軽イオンの大部分をイオン
通過制御部で捕集し、主として重イオンからなるイオン
を通過させる構成とし、或いは、第1電極を固定電位の
電極とし第2電極をフロート電位の電極として、このフ
ロート電極の電位を第1電極との間に固定強度の電界が
形成される第3電極の電位で間接的に調整することによ
って、高分子物質濃度に対応した量の電荷がイオン通過
制御部を通過するようにした。
【0053】これによって、大気圧に近い圧力下にある
第1電極と第2電極の間の隙間における電界強度の直接
的或いは間接的調節により、高分子物質濃度に対応した
量のイオンの捕集電極への取り出しが容易に行え、質量
分析技術を用いた場合に不可避な大型の高真空装置が排
除され、且つ飛行時間分離法を用いた場合に不可避なイ
オン化及びそのための線源の制約を受けることがない高
分子センサが得られる、という格別の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高分子センサの一実施例の概要構
成図である。
【図2】本発明による高分子センサの他の実施例の概要
構成図である。
【図3】図2に示した高分子センサの第3電極(固定電
位電極)−第1電極(固定電位電極)間の電圧値に対す
る集電極電流の関係を示す線図である。
【図4】図2に示した高分子センサの第1電極(固定電
位電極)−集電極間電圧値に対する集電極電流の関係を
示す線図である。
【図5】図2に示した高分子センサのフロート電極に外
部から電位を与えた場合のフロート電極−第1電極(固
定電位電極)間電圧に対する集電極電流の関係を示した
線図である。
【図6】第3電極(固定電位電極)を別設した高分子セ
ンサの実施例の要部構成図である。
【符号の説明】
1 ガス導入部 2 ガス導入管 3 除塵フィルタ 10 容器 15 絶縁部材 20 イオン化部 21 内部空間 22 線源支持体 23 線源 25 第3電極 30 イオン通過制御部 31 中心電極支持体 32 中心電極 33 細隙 34 対向電極 35 イオン通過制御部 37 第2電極(フロート電極) 38 第1電極(固定電位電極) 40 集電極部 41 集電極 47 表示/記録部 50 ガス吸引部 51 流量制御器 52 吸引ポンプ 53 排気管 100 高分子センサ 200 高分子センサ 300 高分子センサ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 サンプルガス中に微量に存在する高分子
    物質を検出する高分子センサであって、前記サンプルガ
    スを導入するガス導入部と、このガス導入部の後段に設
    けられ、前記ガス導入部から導入された前記サンプルガ
    スを大気圧下でイオン化して軽イオンを生成し、この軽
    イオンと前記高分子物質とのイオン−分子反応によって
    前記高分子物質をイオン化して重イオンを生成するイオ
    ン化部と、このイオン化部の後段に設けられ、固定電位
    の第1電極とこの第1電極に細隙を介し対向して設けら
    れ前記第1電極との間に電界が形成される第2電極とを
    有し、前記イオン化部から導入された前記サンプルガス
    と前記軽イオンと前記重イオンの前記細隙の通過を前記
    電界により制御するイオン通過制御部とこのイオン通過
    制御部の後段に設けられ、このイオン通過制御部を通過
    したイオンを捕集して、このイオンの捕集量に応じた信
    号を出力する集電極と、を備えたことを特徴とする高分
    子センサ。 【請求項2】 第2電極が固定電位の固定電位電極であ
    り、イオン通過制御部が、軽イオンを電界によるドリフ
    ト効果により捕集し重イオンを通過させるものであり、
    集電極が、前記重イオンの捕集量に応じた信号を出力す
    るものである、ことを特徴とする請求項1に記載の高分
    子センサ。 【請求項3】 第2電極がフロート電位のフロート電極
    であり、固定電位の第3の電極であって、この電極と第
    1電極の間の電界によって、前記フロート電極の電位を
    前記第3の電極の電位と前記第1電極の電位の中間電位
    でフロートするための第3電極を備え、イオン通過制御
    部が、軽イオンおよび重イオンの少なくとも一部を電界
    によるドリフト効果により捕集するものであり、集電極
    が、前記イオン通過制御部を通過した前記軽イオンと前
    記重イオンの捕集量に応じた信号を出力するものであ
    る、ことを特徴とする請求項1に記載の高分子センサ。 【請求項4】 イオン化部が第3電極を兼ねることを特
    徴とする請求項3に記載の高分子センサ。 【請求項5】 第3電極がイオン化部とイオン通過制御
    部の境界付近に設けられることを特徴とする請求項3に
    記載の高分子センサ。 【請求項6】 重イオンと同一極性電荷のイオンのイオ
    ン通過制御部への導入を助長するべく、イオン化部とイ
    オン通過制御部の間に電位差が与えられることを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれかの項に記載の高分子セ
    ンサ。 【請求項7】 イオン捕集効率を高めるべく、第1電極
    と集電極との間に電位差が与えられることを特徴とする
    請求項1ないし6のいずれかの項に記載の高分子セン
    サ。
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