JPH0557067A - 電気かみそり - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外刃の端部の裂傷を防止することができると
ともに外刃を強く皮膚に押し当てても外刃が破損するこ
とのない電気かみそりを提供する。 【構成】 ヒゲ導入孔２１が編目状に多数形成された平
板状の刃板３０を半筒状に湾曲させてその刃板の両端部
を外刃ケース２０に固定して外刃を形成し、この外刃の
内面に摺接しながら往復移動する内刃１５を設けた電気
かみそりであって、前記外刃ケースに固定される部分で
ある外刃の４隅部３１のみに前記ヒゲ導入孔より小さい
孔３２を多数設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ヒゲ導入孔が編目状
に多数形成された平板状の刃板を半筒状に湾曲させて刃
板の両端部を外刃ケースに固定して外刃を形成し、前記
外刃の内面に摺接しながら往復移動する内刃を設けた電
気かみそりに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、かかる電気かみそりとして、例え
ば、図５に示すものが知られている。

【０００３】図５において、１は電気かみそり本体で、
この本体１には外刃ケース２が着脱可能に取り付けら
れ、外刃ケース２にはヒゲ導入孔３が多数設けられた外
刃４が取り付けられている。

【０００４】外刃４は、図６に示すように、平板状の刃
板５に複数のヒゲ導入孔３を全面に亘って設け、該刃板
５を半筒状に湾曲させて外刃ケース２に取り付けて形成
したものである。６は端部５aに設けた取付け用の孔
で、この孔６に外刃ケース２の内側面に設けた図示しな
い突起を挿入することにより、外刃４を図４に示す状態
にして取り付けておくものである。

【０００５】そして、外刃ケース２内には外刃４の内面
に摺接しながら往復移動する内刃(図示せず)が設けられ
ており、外刃４に設けたヒゲ導入孔３に侵入してきたヒ
ゲを内刃の往復移動により切断するようになっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、外刃４には
ヒゲ導入孔３が全面に亘って設けられているので外刃４
の強度が弱くなっており、さらに、外刃４の内面には内
刃が摺接しながら往復移動するので、取付け用の孔６を
設けた外刃４の端部５aに負荷が加わり、その端部５aが
裂傷し易いという問題があった。

【０００７】そこで、この問題を解消するために、図６
に示すように、破線（境界線）Ｈで示す範囲内５bのみ
にヒゲ導入孔３を設け、その境界線Ｈの外側である端部
５aにはヒゲ導入孔３より小さい孔を設けて、端部５aの
強度を図るとともに弾性力を持たせ、外刃４を皮膚に押
し付けた際に境界線Ｈ上に起きる応力集中を小さくした
ものが提案されている。

【０００８】しかしながら、端部５aに弾性力を持たせ
ても、端部５aと中央部５bとに形成される孔の大きさが
異なるので境界線Ｈを境にして外刃４の強度が異なる。
このため、外刃４を強く皮膚に押し当てて使用すると、
その境界線Ｈに応力集中が起き、境界線Ｈで破損する虞
があるという問題があった。

【０００９】そこで、この発明は、上記問題点に鑑みて
なされたもので、その目的は、外刃の端部の裂傷を防止
することができるとともに外刃を強く皮膚に押し当てて
も外刃が破損することのない電気かみそりを提供するこ
とにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、ヒゲ導入孔が編目状に多数形成された
平板状の刃板を半筒状に湾曲させてその刃板の両端部を
外刃ケースに固定して外刃を形成し、この外刃の内面に
摺接しながら往復移動する内刃を設けた電気かみそりで
あって、前記外刃ケースに固定される部分である外刃の
４隅部のみに前記ヒゲ導入孔より小さい孔を多数設けた
ことを特徴とする。

【００１１】

【作用】この発明は、外刃ケースに固定される部分であ
る外刃の４隅部のみにヒゲ導入孔より小さい孔を多数設
けたものであるから、外刃に長手方向に延びる強度の異
なる境界線が形成されないこととなる。このため、外刃
を強く皮膚に押し当てても外刃に線上の応力集中が起き
ず、従来のように境界線から折れ曲がって破損してしま
うということがない。

【００１２】また、外刃の４隅部は内刃の往復移動によ
って大きな負荷が加わるが、その４隅部に小さい径の孔
を多数設けたので強度は強く、内刃の往復移動による４
隅部の裂傷は防止される。

【００１３】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１４】図２および図３において、１１は電気かみ
そり本体を構成する本体ケースで、この本体ケース内１
１には内刃駆動軸１２を往復移動させるモータ(図示せ
ず)と該モータに電力を供給するバッテリ(図示せず)が
内蔵されている。１３は前記モータのオン・オフ用のス
イッチである。

【００１５】１４は内刃１５を保持した内刃ケース１６
を着脱可能に取り付ける取付台で、これは内刃駆動軸１
２に設けられており、内刃駆動軸とともに往復移動する
ものである。

【００１６】２０は半筒状に曲げられ且つ全面にヒゲ導
入孔２１が設けられた外刃２２を保持した外刃ケース
で、本体１１の上部両端に設けた係止部１１a,１１b間
に着脱自在に取り付けられるようになっている。外刃ケ
ース２０を取り付けると、内刃１５が外刃２２の内面に
圧接するようになっている。

【００１７】１７は係止部１１a,１１bに設けた着脱ボ
タンで、これを押すと外刃ケース２０が係止部１１a,１
１bから外れるようになっている。１８は外刃２２を保
護する保護ケースである。

【００１８】ところで、外刃２２は、図１に示すよう
に、平板状の刃板３０の４隅部３１を残して全面に亘っ
て四辺形状のヒゲ導入孔２１を編目状に多数形成し、そ
の４隅部３１にヒゲ導入孔２１より小さい孔３２を設け
たものである。３３は外刃ケース２０に固定するための
孔で刃板３０の端部３４に形成してある。そして、刃板
３０は、図４に示すように、半筒状に曲げて端部３４に
形成した孔３３に外刃ケース２０の内側壁２０aに設け
た突起２３を挿入して半筒状体に固定して外刃２２を形
成したものである。

【００１９】次に、上記実施例の電気かみそりの作用に
ついて説明する。

【００２０】スイッチ１３をオンにすると、図示しない
モータが駆動されて、内刃駆動軸１２が左右に往復移動
し、これにより、内刃１５が外刃２２の内面に摺接しな
がら往復移動する。この往復移動により、外刃２２に設
けたヒゲ導入孔２１に侵入してきたヒゲを外刃２２と内
刃１５とで切断する。

【００２１】ところで、ヒゲ導入孔２１は、図１に示す
ように、４隅部３１を残して全面に亘って設けているの
で、外刃２２には強度の異なる境界線が長手方向に沿っ
て形成されないことになる。このため、外刃２２を強く
皮膚に押し当てても外刃２２に線状の応力集中が起き
ず、従来のように境界線Ｈ（図６参照）で破損してしま
うということがない。

【００２２】また、内刃１５の往復移動により、外刃２
２の端部３４（図１参照）に負荷が加わり、特に、端部
３４の両側、すなわち、４隅部３１に加わる負荷が最も
大きなものとなる。しかし、４隅部３１にはヒゲ挿入孔
２１より小さな孔３２を設けているので強度は大きく、
内刃１５の往復移動で４隅部３１が裂傷してしまうこと
は防止される。なお、端部３４の中間部３４aにも負荷
が加わるが、その負荷はさほど大きなものではないの
で、中間部３４aには裂傷は生じない。

【００２３】

【効果】この発明は、以上説明したように、外刃ケース
に固定される外刃の４隅部のみにヒゲ導入孔より小さい
孔を多数設けたものであるから、外刃に長手方向に延び
る強度の異なる境界線が形成されず、このため外刃を強
く皮膚に押し当てても外刃に線上の応力集中は起きず、
従来のように境界線から折れ曲がって破損してしまうと
いうことがない。

【００２４】また、外刃の４隅部には内刃の往復移動に
よって大きな負荷が加わるが、その４隅部に小さい径の
孔を多数設けているので強度が強く、内刃の往復移動に
よる４隅部の裂傷は防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明にかかる電気かみそりの外刃を形成す
る刃板を示した平面図、

【図２】上記電気かみそりの外観を示した正面図、

【図３】電気かみそりを分解した斜視図、

【図４】外刃の外刃ケースへの取付け状態を示した断面
図、

【図５】従来の電気かみそりの構成を説明するための説
明図、

【図６】従来の外刃を形成する板刃を示した平面図であ
る。

【符号の説明】

１５ 内刃 ２０ 外刃ケース ２１ ヒゲ導入孔 ２２ 外刃 ３０ 刃板 ３１ 隅 ３２ 孔

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヒゲ導入孔が編目状に多数形成された平
   板状の刃板を半筒状に湾曲させてその刃板の両端部を外
   刃ケースに固定して外刃を形成し、この外刃の内面に摺
   接しながら往復移動する内刃を設けた電気かみそりであ
   って、 前記外刃ケースに固定される部分である外刃の４隅部の
   みに前記ヒゲ導入孔より小さい孔を多数設けたことを特
   徴とする電気かみそり。