JPH0556742A - 誘導加熱式の菓子類の焙焼装置 - Google Patents

誘導加熱式の菓子類の焙焼装置

Info

Publication number
JPH0556742A
JPH0556742A JP3711692A JP3711692A JPH0556742A JP H0556742 A JPH0556742 A JP H0556742A JP 3711692 A JP3711692 A JP 3711692A JP 3711692 A JP3711692 A JP 3711692A JP H0556742 A JPH0556742 A JP H0556742A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
baking
induction heating
heating
roasting
baking mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3711692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2997359B2 (ja
Inventor
Ichiji Yoshida
一司 吉田
Hideo Miyake
秀雄 三宅
Shigemi Inayama
茂実 稲山
Koji Awatani
宏治 粟谷
Hirotaka Shiraishi
博隆 白石
Akira Murakami
明 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc, Fuji Electric Co Ltd filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP4037116A priority Critical patent/JP2997359B2/ja
Publication of JPH0556742A publication Critical patent/JPH0556742A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2997359B2 publication Critical patent/JP2997359B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】ガス式のようにガス爆発や周囲の空気を悪化さ
せることがなく、エネルギ効率の良い適性な高加熱で焙
焼焼型の中の菓子類の焙焼を行う。 【構成】菓子類の原料を入れた金属製の焼型に対し所望
のギャップを介して配置される誘導加熱のための平板状
の複数の加熱コイルと、前記ギャップを保持する焼型保
持具と、前記加熱コイルに電力を供給するインバータ電
源とから誘導加熱式の菓子類の焙焼装置を構成する。イ
ンバータ電源で駆動される加熱コイルはギャップを介し
て焼型を誘導加熱し、その熱により菓子類は焙焼され
る。加熱コイルを前記焼型の両面に配置するようにした
り、加熱コイルを円弧状に配置するようにしたり、加熱
コイルのピッチの整数倍のステップで前記焼型を搬送す
る搬送装置を設けるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインバータ電源に複数の
加熱コイルを接続して各加熱コイルに金属製の焼型を配
置し、電磁誘導作用により焼型を加熱することにより、
菓子類を焙焼する誘導加熱式の菓子類の焙焼装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図16には一般的な焼型を示す。従来、
この種の焼型6による饅頭やせんべい等の菓子類の焙焼
装置においては、ガス式が主流で、例えば図17に示す
ように金属製のガスパイプ12に燃焼に必要なガス11
を放出する多数の穴13をあけておき、その上方に焼型
6を配置し、焼型を移動しながら、ガスの燃焼により加
熱し、饅頭,せんべい等の菓子を焙焼している。又、電
気ヒータ式の場合には図18に示すように加熱炉15の
中にニクロム線等のヒータ14を配置し、その上方に焼
型6を配置したものや、図19に示すように焼型6の中
にニクロム線ヒータ16を装着し焼型を固定式にしたも
のがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の菓子焙焼方式では次のような問題点がある。即ち、
図17に示すガス式においてはガス爆発の可能性がある
ため、高層ビル、地階、地下街、その他公衆が多数集ま
る施設等においては、地域によって法的な制約を受けて
いる。又、加熱効率が悪い上に多量のガスを燃焼消費す
るため、エネルギの浪費、多量の燃焼ガスの発生、室内
の二酸化炭素の増加、室温上昇等があって作業環境を悪
化させる。そのため排気ダクト等の附帯設備が必要とな
り、夏期にはさらに冷房効果を低下させ、冷房エネルギ
も多くなり、高熱作業にもなる。
【0004】図18に示す電気ヒータ式の場合、放熱ロ
スが多く、加熱効率がガス式と同様に悪く、多量の電力
消費があるためランニングコストが高く、放熱ロスによ
り作業環境も悪化する。又、加熱力が低いため菓子焙焼
に必要な加熱力が得られず、菓子の品質が悪くなるとい
う問題もある。一方、加熱力を上げるため、ニクロム線
ヒータを高温にするとヒータ寿命が短かくなり、度々ヒ
ータの交換が必要となり、実用性に欠ける。
【0005】図19に示す電気ヒータ式においては、ニ
クロム線ヒータを焙焼焼型の内部に装着(例えば鋳込み
等により)するため焼型が大形となり、重量が重く、作
業性が極端に悪くなる。又、焙焼焼型には電気を供給す
る電線を接続する必要があるため、焙焼を移動式にする
のが構造的に難しく、焙焼作業が手作業となるため作業
効率が悪い。以上のごとく、電気式にはこれらの問題が
あるため、ほとんど使用されていなく、ガス式が主流と
なっている。
【0006】この発明の目的は、ガス爆発の危険や周辺
の作業環境の悪化がなく、エネルギ効率が良くて適正な
高加熱力が得られ、焼型の中の菓子の焙焼品質の良好な
誘導加熱式の菓子類の焙焼装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による誘導加熱式
の菓子類の焙焼装置は、菓子類の原料を入れる金属製の
焼型に対し所望のギャップを介して配置される複数の平
板状の誘導加熱コイルと、前記ギャップを保持する焼型
保持具と、前記加熱コイルに電力を供給するインバータ
電源とからなるものである。この場合に誘導加熱コイル
は前記焼型の下面側もしくは上面側の片面でもよいし、
あるいは上下両面側に配置してもよい。焼型保持具は焼
型を保持しながら搬送する搬送機構として構成するとよ
い。
【0008】
【作用】本発明によれば、焼型は加熱コイルによって電
磁誘導加熱される結果、焼型中の菓子類が焙焼される。
インバータ電源に多数の加熱コイルを接続し、加熱コイ
ルに近接した位置に焼型を配置するが、インバータ電源
と負荷(加熱コイルと焼型から構成される)とのインピ
ーダンス整合がとれるように負荷を選ぶことにより、焙
焼焼型への高加熱力を得る。この場合に、加熱コイルと
焼型とのギャップを最適な値となし、高周波インバータ
と加熱コイルのインピーダンス整合をはかり、焼型への
入力電力を高め、高加熱力を得る。
【0009】焙焼焼型の材質は、比較的安価な高周波イ
ンバータ(動作周波数が20KHz程度)で誘導加熱の可
能な金属(鉄製又は非鉄金属の表面に鉄溶射したもの)
を用いるが、必要に応じて特殊な高周波インバータ(動
作周波数が50KHz〜100KHzのもの)を使用出来る
場合は、アルミ,銅合金等を用いてもよい。焼型の形状
は常に同一の焼型である必要はなく、菓子の形(各種饅
頭の形,せんべいの形等)によって種々のサイズ、形状
の焼型を使用することが出来る。焙焼焼型変更後の加熱
特性(加熱温度、焙焼時間、昇温時間)は若干変化する
が、焼型の移動速度、焙焼用電源(高周波インバータ)
の出力調整を行なうことにより各種形状の菓子焙焼に最
適の加熱特性が容易に得られる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の実施例を原理的構成図で示
す。これによれば、複数の平板状の誘導加熱コイルとし
て、ここでは5つのコイル5a〜5eが示されている。
各コイルの上方には、ギャップGを隔てて5つの金属製
焼型6a〜6eが示されている。これらの焼型は、図1
6に示すように、それぞれ開閉可能にヒンジ結合された
下型6x,上型6yからなり、図示しない焼型保持具に
保持されている。更に焼型保持具を搬送機構として構成
し、順次、後続のコイル配列体上を移動可能にすること
もできる。
【0011】コイル5a〜5eは直列接続されて高周波
インバータ30から給電される。高周波インバータ30
は主回路40と制御装置41からなる。主回路40は入
力端子31と出力端子32を備え、直列共振形シングル
エンドプッシュプル式インバータとして構成されてい
る。入力端子31に接続されたダイオード整流器33の
出力端子間に平滑コンデンサ34が接続されている。平
滑コンデンサ34には2つのスイッチング素子35,3
6の直列回路と2つの共振コンデンサ37,38の直列
回路とがそれぞれ並列接続され、両直列回路の各中間点
が出力端子32に接続されている。スイッチング素子3
5,36は、例えば逆並列ダイオード付きのトランジス
タである。制御装置41はインバータの運転・停止を行
う指令スイッチ42とインバータ出力を設定する出力設
定器43を備えている。素子35,36は制御装置41
により交互にオンされる。素子35のオン時には、この
素子35を通して加熱コイル5a〜5eおよび共振コン
デンサ37へと電流が流れ、また素子36のオン時に
は、この素子36を通して加熱コイル5a〜5eおよび
共振コンデンサ38へと電流が流れ、結局加熱コイル5
a〜5eには共振電流として正弦波の高周波電流が流れ
る。
【0012】コイル5a〜5eに流れる高周波電流によ
り、該コイルから発生する交番磁界で焼型6a〜6eに
渦電流が流れる。この電磁誘導作用による電流と焼型の
もつ電気抵抗によってジュール熱を発生させ、焼型6a
〜6eを効率よく加熱する。図2は、加熱コイルと焼型
との間のギャップGを変更した場合におけるインピーダ
ンス整合の状態をインバータの出力電流と出力電圧との
関係で示している。
【0013】図3及び図4は本発明による菓子焙焼装置
の特性試験用試作機の平面図及び正面図である。菓子焙
焼装置10は図示しない2組の高周波インバータ(30
A,30B)を内蔵しており、各インバータに付属した
出力表示及び操作を行なうための操作パネル50A,5
0B、出力設定器3A,3Bが正面に見える。上面に
は、複数の平板状誘導加熱コイルとして、前列に5つの
コイル5a〜5e、後列に5つのコイル5f〜5jが配
列されていて、両列のコイルはそれぞれ直列接続されて
別個のインバータから給電できるようにしてある。これ
らのコイル上に配置される焙焼焼型6a〜6eは、開い
てそれぞれ下型6xと上型6yで示されている。この例
では焼型上下を同時に加熱できる。加熱コイル5の上方
には数mmのギャップを設けた水平の位置に可動式焼型保
持具7がありこれに焼型6が固定されている。焼型保持
具7は可動となし、連続移動又は回転できるようにする
ことが好ましいが、図にはその移動方法,構造等は示さ
れていない。
【0014】図5は上記試作機で高周波インバータ出力
3KWの場合の菓子焼型の加熱の立上り特性を示すもの
で、約90秒間で立上り、従来のガス式との比較ではガ
ス式の約7分に対して約4倍の高速加熱出来ることが実
証された。図6はインバータ出力をパラメータとした場
合の焙焼時間に対する焼型の温度及び品質の状況を示し
ているが良好な焙焼ができることが確認された。
【0015】図7及び図8は焼型加熱を下方から片面ず
つ行なう場合の実施例で、各コイル位置を区画として、
図示しない搬送手段にて焼型を順次間欠的に矢印P方向
に移動させ、焼型裏側(下型6x)を先ず加熱した後
に、矢印Qの如く裏表を返して表側(上型6y)を加熱
する。この場合、焼型裏側(下型6x)を加熱する第1
加熱コイル群5a〜5eは一直線に配列され、電気的に
は直列接続されて高周波インバータ30Aから給電され
る。焼型表側(上型6y)を加熱する加熱コイル群5f
〜5jも一直線に配列され、電気的には直列接続されて
高周波インバータ30Bから給電される。第1加熱コイ
ル群の終段コイル5eと第2加熱コイル群5fとの間に
は、焼型反転ステージとしてコイルのない区画が存在
し、また第1加熱コイル群の列の線と第2加熱コイル群
の列の線との間には焼型反転に合わせた間隔が取られて
いる。
【0016】図9は図1の実施例に対する変形例を示
す。これによれば、焼型6a〜6eに対して、それらの
両面に5対、計10個の加熱コイル5a〜5jが配置さ
れ、上下型を閉状態で同時加熱をすることができる。下
面側コイル群5a〜5eは直列接続されて高周波インバ
ータ30Aから給電され、上面側コイル群5f〜5jは
直列接続されて高周波インバータ30Bから給電され
る。このような同時加熱の場合には、図7,図8による
片面ずつの加熱反転方式の場合に比べ、装置据え付けス
ペース半分以下になり、加熱立上り特性、焼型温度上昇
も約半分の時間で焙焼できる。
【0017】図10は図1の実施例の変形例でを示す。
これによれば、焼型6a〜6eの上面側に加熱コイル5
a〜5eが配置されている。焼型6a〜6eは搬送装置
70にて順次搬送されながら加熱される。加熱コイル5
a〜5eは直列接続され、図1におけると同様の高周波
インバータ30によって給電される。このように焼型を
その上面側から加熱する場合には、コイル群を含む加熱
部と焼型搬送機構とを分離することができるので、複数
の平板状加熱コイルの数個をコイルユニットとして冷却
体の上に配置してユニット毎に冷却ファンで冷却する構
造が容易に実現できる。また、焼型搬送機構部品等の余
分なものを加熱する心配がなく、それにともない焙焼装
置の小形化ができるという利点がある。この図10によ
る上面側からの片側加熱方式についても、下面からの片
側加熱方式の場合と同様、両面を加熱すべき場合に図7
および図8に示した同様に片面ずつ焙焼することができ
る。この場合先ず表側(上型)を加熱し、上下反転後に
裏側(下型)が加熱するとよい。
【0018】図11は更に別の実施例を示す。2つの区
画21では原料投入が行われ、区画22で焼型を閉じら
れ、続いて3つの部分コイルからなるコイルユニット5
1からなる加熱区画があり、順次移送された焼型は区画
25,26で方向転換する。そして、3つの部分コイル
からなるコイルユニット52からなる加熱区画へ移行す
る。更に、反転区画27,28において焼型の裏返し操
作が行われる。次いで3つずつの部分コイルからなるコ
イルユニット53、54を通過して焼型の裏側加熱が行
われ、その後は図示されていないが、焼き上がった菓子
類が焼型からの取出し、更には原料投入区画への焼型供
給等も自動的に行うこともできる。
【0019】各コイルユニット51〜54は、図12に
示す如く、直列の円形平板状の部分コイル5a〜5cを
3個一纏めにして冷却体60に固定したもので構成し、
各ユニット毎に図示しない冷却ファンで冷却するとよ
い。この場合、直列接続された各部分コイルは巻回数お
よび径寸法Aを同一とすれば、各部分コイルに均等の電
力が供給でき、焼型のサイズおよび形状やその移動速度
が変化しても焼きむら等の少ない、菓子焙焼に最適な加
熱特性を容易に実現することができる。
【0020】図13は焼型温度の自動制御と焼型温度過
昇保護の機能を付加した実施例を示す。誘導加熱コイル
5a〜5cの配列体の上を、所定のギャップGを保ちな
がら図示しないコンベア等の搬送手段にて焼型6a〜6
cが搬送されてゆく。これらのコイルは直列接続されて
高周波インバータ30から給電される。コイル5aの場
所には非接触式の温度センサ80が設置されている。温
度センサ80の出力信号はサンプルホールド回路81に
導かれ、回路81の出力信号が焼型温度検出信号として
温度制御回路82に供給される。焼型温度検出信号は温
度制御回路82において温度設定器83からの温度設定
信号と比較され、その結果の偏差信号にPID演算が施
されてインバータ制御装置41へ出力設定補正信号とし
て導かれる。この出力設定補正信号に応じて出力設定器
43の出力設定値が補正され、これにより焼型温度を所
望値に保つことができる。サンプルホールド回路81か
らの焼型温度検出信号は比較回路84にも導かれ、この
比較回路において上限温度設定器85からの上限温度設
定信号と比較される。比較回路84は、焼型温度が上限
温度を越えたことを検出したときインバータ制御装置4
1に対して運転停止指令信号を与える。
【0021】図14は温度検出のタイムチャートを示
す。破線91は実際の焼型温度の推移曲線であり、鎖線
92は室温レベルを示す。温度センサ80は固定設置さ
れているのに対して焼型は移動してゆくため、温度セン
サ80の出力信号は、実線93で示すように、焼型が温
度センサ80の視野内に丁度存在している間だけ正確な
検出値となり、焼型が温度センサ80の視野内に存在し
ない期間は視野内の例え搬送ロールの温度(室温程度)
相当の誤った値をとる。そこで、搬送機構70からの同
期信号に基づいてパルス整形回路86が、焼型が温度セ
ンサ80の視野内に存在する期間に対応した94にて示
す如きサンプリングパルスを生成し、これがサンプルホ
ールド回路81に与えられる。これによりサンプルホー
ルド回路81の出力信号は、実線95に示すように、サ
ンプリングパルスにて指定されたサンプリング期間のみ
温度センサ80の出力信号に追従する値をとり、その期
間終了時点の値を次のサンプリング期間到来まで保持す
る。
【0022】図15は焙焼装置の全自動化のための概念
図を示す。これによれば、搬送機構による搬送軌道がル
ープとして構成される。このループ軌道は、例えば図示
の如く、a〜lに区画される。各区画では、次の操作な
いし処理が順番に行われる。すなわち、区画aで焼型内
面へ油を塗り、区画bで焼型中へ液状の生地を流し入
れ、区画cで開いている焼型を閉じ、区画dで焼型の上
下を反転させて生地を焼型へなじませ、区画eで温度検
出を行いその結果に基づいてインバータ出力設定を補正
し、区画f,gで誘導加熱コイルによる電磁誘導作用を
利用した焼型の誘導加熱により一方の片面からの焙焼を
行い、区画hで焼型の上下を反転させ、区画i,jで誘
導加熱コイルによる電磁誘導作用を利用した焼型の誘導
加熱により他方の片面からの焙焼を行い、区画kで閉じ
ている焼型を開き、区画lで焼き上がった菓子類を取り
出し、そして焼型は再び区画aに移送されて今まで述べ
た操作ないし処理が繰り返される。この図示の例では、
12の焼型を循環させることができる。なお、生地入れ
と焼型閉とを同じ区画で行うとか、焼型開と取出しを同
じ区画で行うとか、温度検出を行う区画を他の順番にな
るよう別の区画に移すとか、各焙焼区画数を変えるとか
の変更は可能であることは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、誘導加熱
方式を採用することにより、従来得られなかった饅頭等
の菓子焙焼に必要な高加熱力が得られ、電気加熱による
焼型を用いた菓子の焙焼を実用的に可能とした。これに
より、従来のガス式のようなガス爆発の危険性がなく、
高層ビル、地階、地下街、公衆の多数集まる施設に設置
することが出来、設置場所を選ぶ必要がなくなる。そし
て誘導加熱により直接焼型を加熱する方式のため、余分
なものを加熱する必要がなく、高加熱力が得られると共
に、焼型の移動過程で焼型が加熱コイルの真上に位置し
た場合、焼型には最大パワーが入るが、位置がずれた場
合は、加熱力が低下するようにインバータ内部で自動的
に制御し、余計な電力を使用しないため高効率省エネル
ギーとなり経済的である。又、従来のガス式のような燃
焼排ガスがなくなるので、室内の炭酸ガスの減少、作業
環境の改善、省エネルギー等の効果が期待できるという
効果がある。
【0024】又、従来のガス式では、燃焼排ガスは焼型
の下面から上方へ上昇気流となって加熱する原理にもと
づいているため、焼型の上方から燃焼排ガスをあてるこ
とによる加熱方式は原理的に難しい。しかし発明2によ
れば上、下両面による加熱が効率的に可能となり、この
結果機器がコンパクトになり設置スペースが小さくてす
むという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】下方加熱式の実施例の概略構成図
【図2】図1のギャップをパラメータにしたインピーダ
ンス特性図
【図3】図1の実施例に基づく試作機の平面図
【図4】図3の試作機の正面図
【図5】図3の試作機の焼型加熱立上り特性図
【図6】図3の試作機の焼型温度上昇特性図
【図7】下方加熱式で片面ずつ両面加熱する実施例の概
略構成図
【図8】図7のものの平面概要図
【図9】両面同時加熱式の実施例の概略構成図
【図10】上方加熱式の実施例の概略構成図
【図11】上方加熱式で片面ずつ両面加熱する実施例の
概略構成図
【図12】図11の実施例におけるユニットコイルの概
略図
【図13】温度制御機能を備えた実施例の概略構成図
【図14】図13における温度検出の動作説明図
【図15】焙焼装置を自動化した場合の実施例の概念図
【図16】一般的な焼型を例示する斜視図
【図17】焙焼装置の従来例を示す正面図
【図18】焙焼装置の他の従来例の透視正面図
【図19】焙焼装置のさらに別の従来例の平面図
【符号の説明】
5a〜5j 加熱コイル 6a〜6e 焼型 6x 下型 6y 上型 7 焼型保持具(搬送機構) 70 搬送機構 30 高周波インバータ 30A 高周波インバータ 30B 高周波インバータ 40 主回路部 41 制御装置 42 運転・停止指令スイッチ 43 出力設定器 80 温度センサ 81 サンプルホールド回路 82 温度制御回路 83 温度設定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲山 茂実 広島県広島市中区小町4番33号 中国電力 株式会社技術研究所内 (72)発明者 粟谷 宏治 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 白石 博隆 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 村上 明 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】菓子類の原料を入れる金属製の複数の焼型
    と、該焼型に対し所望のギャップを介して固定配置され
    る複数の平板状誘導加熱コイルの配列体と、前記ギャッ
    プを保持する焼型保持具と、前記誘導加熱コイルに電力
    を供給するインバータ電源とからなることを特徴とする
    誘導加熱式の菓子類の焙焼装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の焙焼装置において、誘導加
    熱コイルの配列体は前記焼型の下面側および上面側の少
    なくとも一方に配置されていることを特徴とする誘導加
    熱式の菓子類の焙焼装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の焙焼装置において、
    焼型保持具は誘導加熱コイルの配列体に対して焼型を順
    次搬送する搬送機構として構成されていることを特徴と
    する誘導加熱式の菓子類の焙焼装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の焙焼装置において、前記誘
    導加熱コイルの配列体は焼型の下面側または上面側のい
    ずれかの片面側にのみ配置され、かつ第1および第2の
    加熱コイル群に分割配列されていて、第1の加熱コイル
    群は焼型の一方の片面を加熱する配列体として配置さ
    れ、第2の加熱コイル群は焼型の他方の片面を加熱する
    配列体として配置され、第1の加熱コイル群の配列体と
    第2の加熱コイル群の配列体との間には焼型の裏表反転
    操作場所が設けられていることを特徴とする誘導加熱式
    の菓子類の焙焼装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の焙焼装置において、両加熱
    コイル群はそれぞれ個別に直列接続されて個別の高周波
    インバータ電源から給電されることを特徴とする誘導加
    熱式の菓子類の焙焼装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載の焙焼装
    置において、複数の誘導加熱コイルは、隣接するコイル
    同士を所定個数ずつ纏めて共通の冷却体に配設してユニ
    ットコイルとし、ユニット内の各コイルは互いに直列接
    続されていることを特徴とする誘導加熱式の菓子類の焙
    焼装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の焙焼装
    置において、焼型温度を検出する非接触式温度センサ
    と、該非接触式温度センサからの焼型温度検出値と焼型
    温度設定信号との間の偏差に応じて前記高周波インバー
    タの出力設定値を変更する焼型温度制御手段とを備えて
    いることを特徴とする誘導加熱式の菓子類の焙焼装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の焙焼装置において、誘導加
    熱コイルの配列体に対して焼型を順次搬送する搬送機構
    を備え、前記非接触式温度センサは焼型の搬送路中のい
    ずれかの固定位置に設置されていて、かつこの非接触式
    温度センサに付属して該センサの出力信号をサンプルホ
    ールドする手段が設けられ、該サンプルホールド手段は
    前記搬送機構の搬送動作に同期化されることにより焼型
    が前記固定位置を通過する期間内でのみ非接触式温度セ
    ンサの出力信号をサンプルし、これを保持して焼型温度
    設定信号として前記焼型温度制御手段に与えることを特
    徴とする誘導加熱式の菓子類の焙焼装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれかに記載の焙焼装
    置において、誘導加熱コイルの配列体に対して焼型を順
    次搬送する搬送機構を備え、この搬送機構はループに構
    成されていて、該ループ内には前記誘導加熱コイルの配
    列体が配置された焙焼区間以外に、焼型内への菓子類の
    生地入れ、焼型閉、焼型開、焼型からの菓子類の取出
    し、焼型温度検出などを行うための区間が配置されてい
    ることを特徴とする誘導加熱式の菓子類の焙焼装置。
JP4037116A 1991-02-05 1992-01-28 誘導加熱式の菓子類の焙焼装置 Expired - Fee Related JP2997359B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4037116A JP2997359B2 (ja) 1991-02-05 1992-01-28 誘導加熱式の菓子類の焙焼装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1363391 1991-02-05
JP3-13633 1991-02-05
JP4037116A JP2997359B2 (ja) 1991-02-05 1992-01-28 誘導加熱式の菓子類の焙焼装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0556742A true JPH0556742A (ja) 1993-03-09
JP2997359B2 JP2997359B2 (ja) 2000-01-11

Family

ID=26349452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4037116A Expired - Fee Related JP2997359B2 (ja) 1991-02-05 1992-01-28 誘導加熱式の菓子類の焙焼装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2997359B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011517930A (ja) * 2008-02-12 2011-06-23 フランツ・ハース・ヴァッフェル−ウント・ケークスアンラーゲン−インドゥストリー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング ベーキングオーブン
CN105007742A (zh) * 2013-01-11 2015-10-28 株式会社七洋制作所 烘焙设备和烤箱

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011517930A (ja) * 2008-02-12 2011-06-23 フランツ・ハース・ヴァッフェル−ウント・ケークスアンラーゲン−インドゥストリー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング ベーキングオーブン
CN105007742A (zh) * 2013-01-11 2015-10-28 株式会社七洋制作所 烘焙设备和烤箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP2997359B2 (ja) 2000-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2714468C (en) Baking oven
CN103621177B (zh) 感应加热装置、感应加热设备、感应加热方法以及热处理方法
US20090200291A1 (en) Oven
US4008996A (en) Multiple tier oven
JP5121918B2 (ja) 電磁誘導加熱式の食品焼成機
WO2013122926A1 (en) Conveyor oven
US20090320694A1 (en) Induction wafer baking system
JPH0556742A (ja) 誘導加熱式の菓子類の焙焼装置
JP2818930B2 (ja) 乾燥装置
US4238668A (en) Electrostatic oven
JP5140743B2 (ja) 電磁誘導加熱式の食品焼成機
JP2011019689A (ja) 電磁誘導加熱器
KR20150029354A (ko) 유도가열을 이용한 열처리 장치
US3361054A (en) Food processing machine
JPH09215605A (ja) 加熱加工装置
JP2601514Y2 (ja) 連続式熱処理炉
SU797629A1 (ru) Электрическа хлебопекарна печь
US5868564A (en) Sequential step belt furnace with individual concentric heating elements
JP2005111214A (ja) 食品調理方法及びその装置
US3485985A (en) Apparatus for induction heating of slabs
CN208505017U (zh) 一种多线钢丝单控电磁感应加热炉
JP2002373770A (ja) 無端搬送ベルトを使用した電磁誘導式加熱方法とその装置
EP4309501A1 (en) Device for preparing pastry goods (embodiments)
EA045200B1 (ru) Устройство для изготовления кондитерских изделий (варианты)
JPS6056402B2 (ja) 鍛造物品の熱処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees