JPH0555Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は金属製の固定定規と外隅面に断面鈎型
の隅当金を吸着した４個の直方形の磁性受駒と２
個のエアーシリンダーを用いて、額縁の接着を容
易にすると共に量産出来るようにしたことを特徴
とする額縁の接着装置に係るものである。

(ロ) 従来の技術及び本考案が解決しようとする問
題点 従来、額縁の接着方法として縁枠に紐を巻き付
けるか輪ゴムを使用して巻き締めしたものがある
が、この方法によるときは額縁の接着作業に時間
と労力とを必要とし又、熟練をも必要としたもの
であるから量産が出来ず又、額縁の接着も不可能
に近いものであつた。

又、基台上に鈎型に固定定規を固定し、この固
定定規に対応させて可動定規を設け、固定定規と
可動定規との間に仮止額縁を位置させて水平方向
と垂直方向とに押圧する様にした額縁の接着装置
があるが、この装置によるときは額縁に接着ずれ
が生じ易く又、量産するに対し尚兎角の問題があ
るものである。

(ハ) 問題点を解決する為の手段 本考案は従来のこの種の額縁の接着装置に欠点
があるに鑑み、台盤上にＬ字型に金属製の定規を
固定し、この定規の内側に接着せんとする額縁の
各隅部に対応させて外隅面に断面鈎型の隅当金を
吸着させた４個の直方形の磁性受駒を設け、その
内、固定定規２の隅角部に密着する直方形の磁性
受駒を除いて他の３個の受駒には、下端を定規の
縦辺か横辺か又は額縁の対角線に沿つて外方に傾
斜しうるように斜めに切り取つた隅当金を吸着さ
せて容易に外方に開かせる様にし、定規の縦辺と
横辺とに夫々直角に前後左右への調整を自在に２
個のエアーシリンダーを設け、エアーシリンダー
のピストンロツドの先端に直角に且つ伸縮自在に
腕杆を設け、腕杆の両端には押圧駒を設け、この
押圧駒は上記定規の隅角部に密着させた隅当金以
外の３個の隅当金に対応させて額縁の接着を容易
にしたものである。

又、縦横の腕杆の両端に押圧基板を夫々設けて
これにゴム製押圧駒を着脱自在に取付け、このゴ
ム製押圧駒の前面に４個の表示ランプを各別に点
灯させる感圧スイツチを夫々埋設したものであ
る。

(ニ) 考案の作用及び実施例 ［考案の作用］ 本考案に係る額縁の接着装置を使用して額縁の
接着を行う場合には、台盤上に固定したＬ字型の
金属製固定定規の内側に接着せんとする材料たる
額縁の外隅部に対応させて外隅面に断面鈎型の隅
当金を吸着した４個の直方形の磁性受駒を配設
し、この直方形の磁性受駒に吸着させた隅当金は
外方に傾斜し得る様に定規の縦辺か横辺か又は、
接着せんとする額縁の対角線に沿つて下端を稍々
傾斜させて切除してあるから、この傾斜させた隅
当金の下端を台盤に水平に接触させれば隅当金は
図面に一点鎖線で示す様に外方に開いて根部を磁
性受駒に吸着されているから、この状態に於て直
方形の磁性受駒上に縦木と横木の両端に形成した
接着面に速乾性の接着剤を塗布して組立てた額縁
を下に、接着防止用の挟み板を上にして交互に積
み重ねてから外方に開いた隅当金を旧態に戻して
磁性受駒に垂直に吸着させてから、積み重ねた額
縁を手動的に下方へ押圧しながら定規の縦辺と横
辺とに夫々直角に然も、前後左右に調整自在に設
けた２個のエアーシリンダーを作動させてそのピ
ストンロツドの先端に設けた腕杆の両端に突設し
た押圧駒で３個の隅当金を押圧することにより、
各額縁の隅角部を水平方向に押圧し、その後垂直
方向への手による押圧を解除してしばらくそのま
まの状態にして置けば、速乾性の接着剤を使用し
ているので短時間のうちに接着が完了するから、
接着は熟練を要することなく機械的に量産出来る
ので市場に安価に提供することが出来るものであ
る。

又、図面第６図に示すように縦横の腕杆の両端
に押圧基板を夫々設けてこれにゴム製押圧駒を着
脱自在に取付け、このゴム製押圧駒の前面に４個
の表示ランプを各別に点灯させる感圧スイツチを
夫々埋設した場合には、先ず、上記と同様に固定
定規の内側に接着せんとする額縁の外隅部に対応
させて外隅面に断面鈎型の隅当金を吸着した４個
の磁性受駒を配設すると共にこの磁性受駒に接着
せんとする額縁を支持させてから、腕杆の長さを
額縁の大きさに合わせて調節し、更に、押圧基板
からゴム製押圧駒を取外し、２個のエアーシリン
ダーのピストンロツドを前進させ、押圧基板を固
定定規の隅角部に密着させた隅当金以外の３個の
隅当金に当接させた状態で２個のエアーシリンダ
ーを台盤に固定した後、エアーシリンダーのピス
トンロツドを後退させてから押圧基板にゴム製押
圧駒を取付ければ２個のエアーシリンダーの額縁
に対する加圧力はほぼ等しく調整されるから、引
き続きエアーシリンダーの作動スイツチを入れて
２個のエアーシリンダーのピストンロツドを同時
に前進させれば、４個のゴム製押圧駒が隅当金に
接触した瞬間に感圧スイツチが入つて夫々対応す
る表示ランプが点灯するから、４個の表示ランプ
が同時に点灯するようにエアーシリンダーの取付
位置又はピストンロツドの作動速度を調整した
後、上記同様の手順に従つて額縁の接着作業を行
えば、接着部にずれを生ずることなく額縁の組立
てを正確に行うことができるものである。

［実施例］ 本願に於ける実施の一例を図面に付き説明すれ
ば下記の通りである。

図中、１は台盤。２は台盤１上にＬ字型に固定
した金属製の固定定規。４は外隅面に断面鈎型の
隅当金３を吸着させた４個の直方形の磁性受駒
で、固定定規２の内側に接着せんとする額縁５の
隅部に対応させて設けてある。

尚、固定定規２の隅角部に密着させた直方形の
磁性受駒４を除く３個の磁性受駒４の外隅面に吸
着した隅当金３，３，３の下端部は、定規２の縦
辺ａか横辺ｂか又は接着せんとする額縁５の対角
線に沿つて稍々傾斜させて切除し、この切除した
隅当金の下端を台盤に水平に接触させれば隅当金
は図面第３図に一点鎖線で示す様に外方へ開いて
根部を磁性受駒に吸着させているから、この状態
に於て直方形の磁性受駒の上に額縁５を下に、接
着防止用挟み板５′を上に交互に積み重ねてから
外方に開いた隅当金を旧態に戻して、磁性受駒４
に垂直に吸着させてから後記する押圧駒で押圧し
て接着するものである。

次に図面中６，６′は固定定規２の縦辺ａ、横
辺ｂに夫々直角に且つ前後の調整自在に設けた２
個のエアーシリンダー。

７はエアーシリンダー６，６′のピストンロツ
ドで、その先端には直角に且つ伸縮自在に腕杆８
が設けてある。９，９は定規２の隅角部に密着さ
せた隅当金３を除いた３個の隅当金３，３，３に
対応させて腕杆８の両端に設けた押圧駒である。

本考案は上記の様に構成されているから作動ス
イツチを押してエアーシリンダー６，６′を作動
させれば、押圧駒９，９は夫々前進して隅当金
３，３，３を適度に押圧するから、直方形の磁性
受駒４，４，４，４に接着せんとする額縁５を下
に、接着防止板を上にして積み重ねれば多数の額
縁を一度に容易に接着することが出来るものであ
る。

図面第６図に於て９′は縦横の腕杆８，８の両
端に夫々設けた押圧基板１０に両面接着テープに
より着脱自在に取付けたゴム製押圧駒で、その前
面には４個の表示ランプ１１，１１，１１，１１
を各別に点灯させる感圧スイツチ１２を夫々埋設
してある。

(ホ) 考案の効果 金属製固定定規の内側に外面に断面鈎型の隅当
金を吸着した直方形の磁性受駒を接着せんとする
額縁の各隅角部に対応させて配置し、この配置し
た直方形の磁性受駒の上に額縁を下にし、接着防
止用の挟み板を上にして交互に積み重ねてから２
個のエアーシリンダーのピストンロツドの先端に
直角、且つ伸縮自在に設けた腕杆の両端に突設し
た押圧駒を定規の隅角部以外に設けてある３個の
隅当金に対応させてあるから、エアーシリンダー
を作動させれば垂直方向の押圧を人為的に行いな
がら水平方向の押圧をシリンダーにより行うこと
が出来るから、極めて能率的に然も機械的に熟練
を要することなく額縁の接着が出来るから、低廉
な価格で市場に提供することが出来る特徴を有す
るものである。

又、固定定規の隅角部に設けた磁性受駒を除く
他の３個の磁性受駒に下端を固定定規の縦辺か横
辺か又は額縁の対角線に沿つて傾斜させて切除し
た隅当金を吸着させて外方へ容易に開くようにし
たから、磁性受駒上に額縁と接着防止用の挟み板
とを交互に積み重ねるときに作業が非常にし易く
能率が向上するものである。

縦横の腕杆の両端に押圧基板を夫々設けてこれ
にゴム製押圧駒を着脱自在に取付け、このゴム製
押圧駒の前面に４個の表示ランプを各別に点灯さ
せる感圧スイツチを夫々埋設した場合には、額縁
を縦方向又は横方向に加圧する２個のエアーシリ
ンダーの加圧力を均一に調整することができると
共に加圧力が同時に作用するように正確に調整す
ることができるから、接着部にずれを生ずること
なく額縁の組立てを正確に行うことができる等の
効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る装置の平面図。第２図は
第１図に示すＡ−Ａ線の断面図。第３図は磁性受
駒に吸着する隅当金の外方に開く状態を示す斜面
図。第４図は額縁及び接着防止用挟み板の斜面
図。第５図は額縁を下に、接着防止用挟み板を上
に重ねて多数の額縁の量産状態を示す要部の断面
図。第６図は実施例を示す平面図である。 図中、１は台盤。２は固定定規。３は直方形の
磁性受駒。４は隅当金。５は額縁。６，６′はエ
アーシリンダー。７はピストンロツド。８は腕
杆。９は押圧駒。９′はゴム製押圧駒。１０は押
圧基板。１１は表示ランプ。１２は感圧スイツ
チ。ａは縦辺。ｂは横辺。ｃは額縁の対角線。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ［１］ 台盤１上にＬ字型に固定した金属製の固
   定定規２の内側に接着せんとする額縁５の隅部
   に対応させて外隅面に断面鈎型の隅当金３を吸
   着した４個の直方形の磁性受駒４を設け、その
   内の固定定規２の隅角部に密着する直方形の磁
   性受駒４を除いた他の３個の受駒４に下端を定
   規２の縦辺ａから横辺ｂか又は額縁の対角線ｃ
   に沿つて傾斜させて切除した隅当金３を吸着さ
   せて外方に容易に開かせる様にし、固定定規２
   の縦辺ａ、横辺ｂとに夫々直角に前後左右に調
   整自在に２個のエアーシリンダー６，６′を対
   設し、このエアーシリンダー６，６′のピスト
   ンロツド７の先端には直角に且つ伸縮自在に腕
   杆８を設け、その両端には夫々押圧駒９，９を
   設けて定規の隅角部に密着させた隅当金３以外
   の３個の隅当金３，３，３に対応させてなる額
   縁の接着装置。 ［２］ 縦横の腕杆８，８の両端に押圧基板１０
   を夫々設けてこれにゴム製押圧駒９′を着脱自
   在に取付け、このゴム製押圧駒９′の前面に４
   個の表示ランプ１１を各別に点灯させる感圧ス
   イツチ１２を夫々埋設してなる請求項１記載の
   額縁の接着装置。