JPH0555604B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、フアスナーの２つの部品を衣服ある
いはシート材料にしわを生ずることなくサンドイ
ツチ状に取付けるための方法および装置に関す
る。

従来の技術及び発明が解決しようとする課題 米国特許第2071507号、同第2310007号、同第
4309806号および同第4454650号に例示されるよう
に、鋲がシート材料を刺通してフアスナー部材に
収受される際に、シート材料を比較的緊張状態に
保持してフアスナー部材をこのシート材料に取付
けるような方法および装置は多数知られている。
上記米国特許第2071507号において、スナツプフ
アスナーは弾性シート材料に取付けられる。取付
の際、シート材料は先ずアイレツト上で伸張さ
れ、次にアイレツトの先端で穿孔され、その後ア
イレツトの柱に弾接しながらアイレツト底部に向
つて下降される。次いで、雄部材がアイレツトに
加締られるが、シート材料は伸張状態で穿孔され
ているため平坦面で引掛る。また上記米国特許第
2310007号において、シート材料は複数のクラン
プによつて保持されるものの爪が貫通する際に撓
んでフアスナーエレメントの周囲にしわが生ず
る。さらに上記米国特許第4309806号によると、
シート材料は爪が貫通する際にソケツト部材に付
着された可撓性円形部材と係合して伸張位置に付
勢される。また上記米国特許第4454650号におい
て、衣服等のシート材料はテーブルに設けられた
大径の開口上に非緊張状態保持されており、フア
スナーの上部品はテーブルの開口を貫通した後シ
ート材料の真下に固定されたフアスナー下部品に
押圧される。上述した従来の方法および装置はそ
れぞれ欠点がある。即ち、米国特許第2310007号
および同第4309806号においては、シート材料が
所定の平面で摩擦力によつて保持されるのみであ
る。また、米国特許第2071507号においては、穿
孔後所定の位置に収縮する弾性シート材料を変形
する必要がある。さらに米国特許第4454650号に
おいては、フアスナー上部品とシート材料がフア
スナー下部品に対してシート材料を何ら保持しな
い状態で押圧されてしまう。

本発明の主題は、フアスナー部材をシート材料
に取付けた後にシート材料にしわが発生するのを
回避することにある。

本発明の目的は、フアスナーエレメントをシー
ト材料にしわを発生することなく取付ける方法お
よび装置を提供することにある。

本発明の他の目的はフアスナー取付中にフアス
ナーエレメントの柱によつて刺通されるシート材
料が刺通部近傍で伸張するのを制限することにあ
る。

本発明の他の目的は、最少数の部材により構成
された傾倒釦を提供することにある。

課題を解決するための手段 本発明により本体と鋲からなるフアスナーをシ
ート材料に取付ける方法および装置は第１工具と
第２工具に対し同軸上に設けられた孔を有する環
状部材を含む。この環状部材の内周壁はフアスナ
ー本体と略同一の断面形状を有している。また孔
の寸法はフアスナー本体を収受できる大きさであ
る。孔の内周壁の上部はフアスナー本体の外周壁
と協働してシート材料を捕捉してフアスナー本体
の下端部上で緊張することにより鋲の柱は、シー
ト材料にしわを生ずることなく、このシート材料
を刺通してフアスナー本体下端部の穴に収受され
る。

実施例 第１図〜３図には釦と鋲をシート材料に取付け
る本発明の装置が参照番号１０で示されている。
図面には一部分しか示されていないが、かかる装
置の詳細構造および動作は業界周知である。この
種の装置の一例は米国特許第3803698号に開示さ
れている。

第１図には本発明を実施する釦１２と鋲１４が
示されている。鋲１４は尖頭部材即ち頚部１６を
有しており、この尖頭部材１６が織物等のシート
材料１８を貫通して釦１２の穴２０に収受される
ことにより釦１２と鋲１４がシート材料１８を介
在して連結される。釦１２はプラスチツク等の展
性材料からなり穴２０の内径は尖頭部材１６の外
径より大きく形成されている。

釦１２は円形の頭部２２を有する。この頭部は
他の形状に構成してもよい。頭部２２は外面２４
と、平坦な内面２６および内面２６に連続する弧
状縁部２８を有する。釦１２の基部３０は頭部２
２から離隔するにつれて徐々に収束しており、そ
の外径は頭部内面２６の直径より小さい。基部３
０は頭部内面２６の中央に配設されており、この
内面２６と最も離隔した下端部３４の径は基部外
径より小さくなつている。基部の下端部３４は頭
部内面２６と略平行な面に配設されており、中央
に上記穴２０が設けられている。

鋲１４は尖頭部材１６と一体に形成されたキヤ
ツプ３６を有している。このキヤツプ３６の直径
は釦基部３０の下端部３４の直径より僅かに大き
い。尖頭部材１６は複数の鏃状部３８を有する。

第１図〜第３図に示すように、装置の取付ステ
ーシヨンにアンビル４０と装着ラム４２が同軸上
に配設されている。このアンビル４０とラム４２
は図示しないコイルバネによつて弾性的に取付け
られている。アンビル４０の上端には凹部が設け
られており、組立に先立ち好ましい手段によつて
供給される鋲１４のキヤツプ３６を収受すること
により、鋲１４をアンビル４０に着座させる。同
様に、ラム４２の下端部も釦１２の外面２４を収
受するように形成されている。ラム４２は釦１２
は取付ステーシヨンに順々に移送する好ましい供
給手段と協働する。アンビル４０とラム４２は図
示しない駆動手段に弾着されている。駆動手段は
先ず最初にラム４２を下降させ、次にアンビル４
０を上昇させる。

支持盤４４はアンビル４０とラム４２と同軸線
上に設けられた開口４６を有している。アンビル
４０とラム４２は鋲１４と釦１２を開口４６に挿
通させる。しわ防止環状部材４８は第４図に示す
通り中空円筒形を有し、開口４６を包囲するよう
に複数のボルト５０によつて支持盤４４に固着さ
れている。第１図〜第４図に示す環状部材４８の
孔５２は釦１２の基部３０と同一形状を有するの
でこの基部３０を収受することができる。孔５２
の内周壁５４はテーパ状の基部３０の側壁の傾斜
角より僅かに大きい角度（3°〜15°）で傾斜して
いる。シート材料１８のフアスナー取付部は環状
部材４８の孔５２に配置されて釦１２と鋲１４に
対して正確に位置決めされる。

上記の装置は図示しない電気式、電機式あるい
は油圧式の駆動装置を多数有する。釦１２と鋲１
４はそれぞれ図示しないホツパーに貯蔵されてお
り、駆動手段によつてシユートを介して案内溝に
移送される。案内溝には別の駆動手段に連結され
たプツシヤーが設けられており、このプツシヤー
の往復動によつて釦１２または鋲１４が案内溝に
沿つて移送される。さらに、別の駆動手段は先ず
ラム４２を駆動し、次にアンビル４０をラム４２
と一緒に駆動して釦１２と鋲１４をシート材料に
取付ける。プツシヤーの駆動手段とラムおよびア
ンビルの駆動手段は所定の順序で同期して作動す
る。上記した駆動手段は操作員が図示しない足踏
スイツチ等の公知手段を操作することにより所定
の順序で作動する。

装置を作動するため、釦１２と鋲１４をホツパ
ーに充填した後、ホツパーに付随する駆動手段を
必要回数だけ作動させてシユートの溝を釦１２お
よび鋲１４で満す。シユートの出口に設けたガイ
ド装置で釦１２と鋲１４の所定方向に配向させて
案内溝に配設した後、図示しないプツシヤーによ
つて釦１２と鋲１４を第１図に示すようにラム４
２とアンビル４０に供給する。

装置１０の作動準備を完了した後、操作員はシ
ート材料１８を取付ステーシヨンに配設し、次に
上述した足踏スイツチ等の手段によつて装置に駆
動手段を付勢する。ラム４２が下降するにつれ
て、釦１２の下端部３４がシート材料１８に係合
し、シート材料１８が釦１２のテーパ状決基３０
の外周壁３２と環状部材４８の孔５２の内周壁５
４との間に捕捉される迄、環状部材４８の孔５２
に嵌入するシート材料の部分を担持する。この
間、シート材料１８は釦１２の下端部３４で緊張
されて穴２０上に延びる。使用するシート材料の
厚さが異なる場合、弾着されたラム４２はシート
材料１８を釦１２の基部３０と環状部材４８の内
周壁５４間に捕捉するために必要な距離だけ孔５
２に向つて移動する。

次に、鋲１４を担持するアンビル４０を上昇す
ることによつて、鋲１４の尖頭部材１６が緊張状
態で孔５２を覆うシート材料１８を刺通して釦１
２の穴２０に嵌入する。弾着したアンビル４０を
さらに上昇させると、尖頭部材１６が穴２０に完
全に着座される。尖頭部材１６に鏃状部３８を設
けたことにより、鋲１４の尖頭部材１６が釦１２
の穴２０から抜けるのを防止している。シート材
料１８は釦１２の下端部３４と鋲１４のキヤツプ
３６との間に捕捉されている。次に、アンビル４
０とラム４２を後退させ、シート材料に取付けた
釦を装置から取外す。

本発明の釦取付装置は以下に述べる通り多くの
長所を有する。シート材料１８は釦１２の下端部
３４上で緊張されるとともに、この下端部の周囲
に延びる領域が釦基部３０の外周壁３２と環状部
材４８の孔５０の内周壁５４との間で定位置に捕
捉されるため、鋲１４の尖頭部材１６は容易にシ
ート材料１８を刺通して基部３０の穴２０に挿通
される。このため、穴２０の周囲に延びるシート
材料１８が穴２０の内部に引込まれることはなく
釦取付部近傍におけるしわの発生が防止される。
シート材料は釦取付前に製品形状に裁断されたり
製品に合致した形状とされているため、しわの発
生を防止することは特に重要である。釦と鋲の取
付け不良は製造業者の損失に直結する。

さらに、本発明を実施する装置は操作順序の調
節をほとんど必要としない。釦が最下位置迄下降
された際に釦の下に延びるシート材料が支持盤の
上面に位置するように位置を調節した場合、環状
部材４６を設けたことによつて釦１２の下端部３
４がシート材料１８に係合する面が上方に移動
し、釦下端部３４上のシート材料が支持盤４４の
上面に延びるようにシート材料を環状部材４８内
に移動させる。この場合においても、シート材料
１８は環状部材４８の内周壁５４と釦基部３０の
外周壁３２との間で捕捉されて上述した釦取付作
業が遂行される。

本発明の装置はあらゆる種類のシート材料に適
しており、これらのシート材料に共通して用いる
ことができる。第１図〜第４図について説明した
装置および方法はとりわけジーンズやコールテン
等の丈夫なシート材料に直ちに用いることができ
る。

図示の実施例において、孔５２を有する環状部
材４８はボルト５０によつて支持盤４４に取付け
られている。しかしながら、孔５２を支持盤４４
の上面に直接設けることにより環状部材の取付け
を不要とすることができる。

第５図に示す実施例において、釦５６はテーパ
状の基部５８を有する。基部５８の断面形状は略
正方形であつて下端部６４には２条の穴６０，６
２が離隔して設けられている。同様に鋲６６も２
本の尖頭部材６８，７０を有しており、これらの
尖頭部材６８，７０が釦５６の穴６０，６２に挿
入された後尖頭部材６８，７０の鏃状部７２によ
つて釦５６に保持される。この実施例に用いられ
るしわ防止装置も略正方形をしており、断面正方
形のテーパ基部５８を収受する孔の内周壁にはテ
ーパが設けられている。釦基部の断面形状に合わ
せて、対応するしわ防止装置、および尖頭部材の
数を変えることによつてしわを発生することなく
釦をシート材料に取付けることができる。

釦基部３０を孔５２に挿入する際、しわ防止装
置４８の内壁５４によつて釦１２の基部３０の外
壁３２の全周を包囲するように構成することが最
も好ましい。しかしながら、シート材料１８が実
質的に基部外壁３２としわ防止部材４８の内壁５
４との間に捕捉されるのであれば、上記外壁３２
と内壁５４形状を様々に変化させても有効に作用
する。これらの内外壁５４，３２間に捕捉される
シート材料の量は使用されるシート材料そのもの
にある程度依存する。例えば、伸縮織物は略360°
にわたつて捕捉する必要があり、ジーンズはそれ
よりかなり小さい捕捉角度でよい。

第６図〜８図に示す実施例における釦１１２と
鋲１１４の形状は第１図の釦１２と鋲１４の形状
と類似している。釦１１２は下面１１８を有する
頭部１１６と基部１２０とからなり、基部１２０
は釦の下端部１２４の中心に設けられた穴１２２
を有している。鋲１１４はキヤツプ１２６と尖頭
部材１２８からなり、尖頭部材１２８は複数の鏃
状部１３０を有している。

この実施例で用いられるシート材料１３２は非
常に薄く、密接した合成樹脂糸で形成されてい
る。合成樹脂糸は摩擦係数が小さいためシート材
料１３２は極めて緊密に構成されており、シート
材料１８に比較して個々の糸が分離することは少
ない。従つて、第１図〜３図に示す装置を用いた
場合、シート材料１３２の糸が鏃状部３８に引掛
つてしまう。

第６図〜８図のしわ防止装置１３４は、第１図
の実施例同様、孔１３６を包囲するようにボルト
等によつて支持盤１３８に固着されている。孔１
３６の断面形状は釦１１２の基部１２０の断面形
状と同一であるが、孔１３６の寸法は釦基部１２
０より大きく釦頭部１１６より小さい。孔１３６
の内周壁１４０は番号１４２で示すように円弧状
に形成されており、上方に向つて外側に拡開し孔
１３６の上端部でしわ防止装置１３４の平坦上面
１４４に合体している。しわ防止装置１３４の高
さは第１図〜３図の環状部材４８より高く形成さ
れているが、その理由は以下に述べる。

第６図〜８図は釦取付装置の取付ステーシヨン
を示している。この取付けステーシヨンにはアン
ビル１４６とラム１４８が同軸上に配設されてい
る。アンビル１４６は弾装されており、ラム１４
８に図示しない駆動手段に弾着されて、駆動手段
により先ずラム１４８が次に、アンビル１４６が
作動されるように構成されている。釦１１２はラ
ム１４８の凹部に収受され、鋲１１４はアンビル
１４６の凹部に配設されている。操作員が図示し
ない足踏スイツチを操作することによつてラム１
４８とアンビル１４６が所定の順序で更に接近す
るように作動する。

第６図に示すように、シート材料１３２は取付
ステーシヨンに配設され、次に操作員が装置の駆
動手段を作動させる。これによつて、第７図に示
すように、先ずラム１４８が下降する。この時、
釦１１２の下端部１２４はシート材料１３２に係
合し、シート材料１３２が釦頭部１１６の下面１
１８と内周壁１４０の弧状面１４２との間で捕捉
されるまで、釦下端部１２４の下に位置するシー
ト材料の部位を下方に移動する。しわ防止装置１
３４の高さが大であるため、釦１１２の基部１２
０は孔１３６内に深く侵入し、シート材料１３２
はより強く緊張されて釦１１２の穴１２２を覆う
ことになる。

次に、第８図に示すようにアンビル１４６が上
昇し鋲１１４の尖頭部材１２８がシート材料１３
２を迅速かつ効率的に刺通した後釦１１２の穴１
２２に着座する。シート材料１３２の緊張度が強
いため、シート材料の糸も強く緊張され、これに
よつて尖頭部材刺通時に隣接する糸同志が分離す
る。従つて、シート材料１３２の糸が鏃状部１３
０に垂下つて尖頭部材１２８の穴１２２への挿入
を妨げるようなことはなく、釦１１２と鋲１１４
の離脱を防止する。

第９図〜１１図は本発明の他の実施例を示す。
この実施例において、スナツプフアスナーの雄部
材２１２と鋲２１４は弾装されたラム２１６とア
ンピル２１８とにそれぞれ配設されている。雄部
材２１２と鋲２１４の間にはシート材料２２０が
配設されている。しわ防止装置２２２は支持盤２
２４に固着されている。

雄部材２１２はドーム形の上部２２６と放射状
に延る平坦なフランジ状の下端部２３０からな
り、ドーム形上部２２６の中央には穴２２８が設
けられている。雄部材２１２はラム２１６の凹部
２３２に収受され、このとき下端部２３０はラム
２１６の下面に当接支持されている。下端部２３
０はシート材料２２０と係合してこのシート材料
２２０を下端部外周面としわ防止装置２２２の内
周壁との間で捕捉する。

アンビル２１８に担持された鋲２１４は頭部２
３４と上方に延る中空柱２３６とを有している。
中空柱２３６の先端２３８は若干拡開しており、
雄部材２１２の穴２２８に圧入された際に据込み
可能になつている。

しわ防止装置２２２は中央孔２４０とわん曲縁
部４２４を有しており、シート材料の一部を担持
する雄部材の下端部２３０をわん曲縁部２４４で
収受するように構成されている。

次に動作について説明する。第９図および１０
図に示すように、シート材料２２０をしわ防止装
置２２２上に配設した後駆動機構を付勢すること
により、雄部材２１２を担持するラム２１６を下
降させる。これによつて、雄部材２１２の下端部
２３０の底面がシート材料２２０と係合しシート
材料２２０を孔２４０内に押入れる。シート材料
２２０は孔２４０の周壁と下端部２３０の外周縁
間で捕捉され、よつて穴２２８をカバーするシー
ト材料は強く緊張される。

次に、アンビル２１８上の鋲２１４が上昇し
て、穴２２８をカバーするように緊張されたシー
ト材料２２０を刺通する。その後、アンビル２１
８はさらに上昇し、鋲２１４の拡開した先端２３
８がドーム形上部２２６の内面と係合して軸方向
に圧縮されるとともに径方向に拡介して電球状２
４０に変形しドーム形上部２２６内に着座され
る。次に、ラム２１６とアンビル２１８が後退
し、シート材料２２０が装置から取外される。こ
の様に、雄部材２１２と鋲２１４はシート材料２
２０にしわを生ずることなく取付けられている。

本発明は細部において様々な変形、改変および
変更が可能である。従つて、上記説明および図面
は本発明を例示するためのものであつて何ら限定
的な意味はない。

【図面の簡単な説明】

第１図は釦と鋲をシート材料に取付ける直前の
状態を示す装置の一部断面概略図；第２図は第１
図の装置によつて釦と鋲をシート材料に取付ける
作業の初期工程を示す一部断面概略図；第３図は
第１図の装置によつて釦と鋲をシート材料に取付
ける作業の最終工程を示す一部断面概略図；第４
図は釦と鋲をシート材料に取付ける間シート材料
を捕捉する環状部材を示す一部断面斜視図；第５
図は本発明の釦と鋲の他の実施例を示す斜視図；
第６図は釦と鋲をシート材料に取付ける直前の状
態を示す他の実施例による装置の一部断面概略
図；第７図は第６図の装置によつて釦と鋲をシー
ト材料に取付ける作業の初期工程を示す一部断面
概略図；第８図は第６図の装置によつて釦と鋲を
シート材料に取付ける作業の最終工程を示す一部
断面概略図；第９図はスナツプフアスナーと柱と
雄部材のシート材料に取付ける直前の状態を示す
他の実施例による装置の一部断面概略図；第１０
図は第９図の装置によつて柱と雄部材をシート材
料に取付ける作業の初期工程を示す一部断面概略
図；そして第１１図は第９図の装置によつて柱と
雄部材をシート材料に取付ける作業の最終工程を
示す一部断面概略図である。 １２：釦本体、１４：鋲、１８：シート材料、
２０：穴、３６：キヤツプ、４４：支持盤、４
６：開口、４８：環状部材、５２：孔、５４：周
壁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 釦本体の下端部中央に設けられて上方に延び
   る穴を有する釦本体と、キヤツプとこのキヤツプ
   から上方に延びる柱を有する鋲とからなるフアス
   ナーを、柱によつてシート材料を刺通して釦本体
   の穴内に捕捉することにより釦本体と鋲をシート
   材料を介在して係止する装置であつて、 (イ) シート材料でカバーされる開口を有する支持
   盤と； (ロ) フアスナー取付作業中シート材料の片側に位
   置して上記釦本体と係合し釦本体を軸方向に移
   動して釦本体の下端部をシート材料に係合させ
   る第１工具と； (ハ) 上記支持盤の下方に配設されかつフアスナー
   取付作業中シート材料の反対側に位置し、第１
   工具に対し略同軸上に配設された第２工具と； (ニ) 上記支持盤上に配設された環状部材であつて
   上記支持盤の開口、第１工具および第２工具と
   同軸上に設けられた孔を有し、上記孔の断面形
   状を釦本体の断面形状と略等しく、孔の寸法を
   釦本体の下端部寸法より大で釦本体最大寸法よ
   り小とした環状部材とからなり； (ホ) 上記第１工具は釦本体と係合してシート材料
   を上記環状部材内に移動し、その際、環状部材
   の孔の周壁が釦本体の外周面と協働してシート
   材料を捕捉し釦本体の下端部の穴上に延びるシ
   ート材料部位を緊張し； (ヘ) 上記第２工具は鋲のキヤツプと係合して鋲を
   上記軸方向に移動して鋲の柱でシート材料を刺
   通して釦本体の穴内に保持し； (ト) もつて、釦本体と鋲はシート材料を緊張した
   状態で連結され、上記第１および第２工具を後
   退させるとシート材料の釦本体と鋲の周囲に延
   びる部位にはしわが発生しないように構成した
   装置。 ２ 上記装置の作動とともに、釦本体を担持する
   上記第１工具は最先位置に前進してシート材料を
   上記孔の周壁と釦本体の外側面の間で捕捉し、次
   に上記第２工具が上記第１工具と同軸上を移動し
   て釦本体の穴上に延びるシート材料を鋲の柱で刺
   通する請求項１記載の装置。 ３ 上記第１工具と第２工具は弾性的に取付けら
   れており、上記第１工具はシート材料を上記孔の
   周壁と釦本体との間で捕捉するに十分な力でシー
   ト材料を付勢し、もつて釦本体の下端部と係合す
   るシート材料を、釦本体の穴上に延びるシート材
   料を鋲の柱が刺通できる程度に緊張する請求項２
   記載の装置。 ４ 上記第１工具の底面中央にスナツプフアスナ
   ーの雄部材のドーム形上部を収受する凹部を設
   け、ドーム形上部の穴を包囲するフランジ状の下
   端部を第１工具の底面全域で支持し、上記第２工
   具でスナツプフアスナーの鋲をドーム形上部穴と
   同軸上に担持し、もつてシート材料を雄部材のフ
   ランジ状下端部と環状部材の孔の内壁との間で捕
   捉する請求項３記載の装置。 ５ 頭部とこの頭部から延びる基部および基部の
   下端部の中央に設けられた穴を有する釦と、キヤ
   ツプおよびこのキヤツプから延びる尖頭部材とを
   有する鋲とからなるフアスナーを、尖頭部材によ
   つてシート材料を刺通して釦の基部の穴に挿入す
   ることにより釦と鋲をシート材料を介在して係止
   する装置であつて； (イ) シート材料でカバーされる開口を有する支持
   盤と； (ロ) フアスナー取付作業中シート材料の片側に位
   置して上記釦と係合し釦を軸方向に移動して釦
   基部の下端部をシート材料に係合させる第１工
   具と； (ハ) 上記支持盤の下方に配設されかつフアスナー
   取付作業中シート材料の反対側に位置し、第１
   工具に対し略同軸上に配設された第２工具と； (ニ) 上記支持盤上に配設された環状部材であつて
   上記支持盤の開口、第１工具および第２工具と
   同軸上に設けられた孔を有し、上記孔の断面形
   状を釦基部の断面形状と略等しく、孔の内周壁
   に釦を収受可能とした環状部材とからなり； (ホ) 上記第１工具は釦と係合してシート材料を上
   記環状部材内に移動し、環状部材の内周壁と釦
   の外周面との間でシート材料を捕捉して、釦の
   下端部の穴上に延びるシート材料部位を緊張
   し； (ヘ) 上記第２工具は鋲のキヤツプと係合して鋲を
   上記軸方向に移動して鋲の尖頭部材でシート材
   料を刺通して釦の穴内に保持し； (ト) もつて、釦と鋲はシート材料を緊張した状態
   で連結され、上記第１および第２工具を後退さ
   せるとシート材料の釦と鋲の周囲に延びる部位
   にはしわが発生しないように構成した装置。 ６ 上記装置の作動とともに、釦を担持する上記
   第１工具は最先位置に前進してシート材料を上記
   環状部材の内壁と釦の基部との間で捕捉し、次に
   上記第２工具が上記第１工具と同軸上を移動して
   釦の穴上に延びるシート材料を鋲の尖頭部材で刺
   通する請求項５記載の装置。 ７ 上記装置の作動とともに、釦を担持する上記
   第１工具は最先位置に前進してシート材料を上記
   環状部材の内壁と釦頭部の外周面との間で捕捉
   し、次に上記第２工具が上記第１工具と同軸上を
   移動して釦の穴上に延びるシート材料を鋲の尖頭
   部材で刺通する請求項５記載の装置。 ８ 上記環状部材の孔は円形であり、孔の内周壁
   は均一なテーパを有し、断面円形でテーパを有す
   る釦基部を収受するように形成されている請求項
   ５または６記載の装置。 ９ 下端部中央に設けられた穴を有する釦本体
   と、キヤツプとこのキヤツプから延びる柱を有す
   る鋲とからなるフアスナーを柱によつてシート材
   料を刺通して釦本体の穴内に挿入することにより
   釦本体と鋲をシート材料を介在して係止する方法
   であつて； (イ) 孔を有し、この孔の内周壁に釦本体を収受し
   て支持する環状部材の上に上記孔をカバーする
   ようにシート材料を配設する工程と； (ロ) 上記釦本体を移動して釦下端部をシート材料
   に係合させて環状部材内に嵌入せしめ、シート
   材料を環状部材と釦本体とで捕捉して釦本体の
   穴上で緊張する工程と； (ハ) 上記鋲の柱を押圧してシート材料を刺通させ
   釦本体の穴に挿入して釦と釦本体をシート材料
   を介在して係止する工程とからなり、釦本体と
   鋲の周辺におけるしわの発生を防止した上記方
   法。 １０ 釦本体を上記環状部材内に移動する際に、
   シート材料を環状部材の内周壁と釦本体の外周壁
   との間で捕捉することにより釦本体の穴上に延び
   るシート材料を緊張する工程を含む請求項９記載
   の方法。 １１ 上記釦本体の下端部に複数の穴を設け、鋲
   に複数の尖頭部材を設ける工程と；上記釦本体と
   鋲を位置決め配向する工程と；釦本体と鋲を互に
   押圧して連結する工程からなり、もつて釦と鋲の
   周辺部におけるしわの発生を防止した請求項１０
   記載の方法。 １２ 上記釦本体が略垂直に延びる基部と頭部と
   を有する釦からなり、この釦が上記環状部材の孔
   内に着座されて基部の穴上に延びるシート材料の
   部位が緊張される請求項１０記載の方法。 １３ 上記環状部材がわん曲した上面を有し、釦
   を最高に押下げた際にシート材料を釦の頭部の下
   面と環状部材のわん曲上面間で係止する請求項１
   ２記載の方法。