JPH0554509U - かつら - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】人の頭の自然の毛髪４と共にかつらの毛髪３を
混合して、人の頭髪にボリューム感等を与えること。 【構成】人工皮膚、ネット等より成る毛髪支持体２と、
上記毛髪支持体２に植毛されている毛髪３とより成るか
つら１に於て、かつら１を冠せられる人個有の自然の毛
髪４に対して部分的に位置をしめる程度に上記毛髪３が
支持されるよう毛髪支持体２が小スペースに形成され、
上記小スペースの毛髪支持体２上における毛髪３の表面
には、分け目、つむじが形成されていることを特徴とし
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、かつらに係わり、更に詳しくは、かつらを着用する人個有の自然の 毛髪と共に、人工かつらの毛髪を混合して人の頭髪にボリューム感を与え、人が 種々の好みに応じた頭髪のファッションを楽しむことができるようにしたかつら に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知の通り、かつらが以前より多用されている。このかつらは、人工皮膚或い はネット等より成る毛髪支持体と、この毛髪支持体上に植毛されている毛髪とよ り成る。

【０００３】 そして、従来のかつらは、上記毛髪支持体が人の頭の全体を覆う程度まで大き なものであり、毛髪もかつらを着用する人のほぼ頭全体を覆う程度の量があるも のであった。

【０００４】 そこで、上記かつらの使用方法としては、例えば頭に負傷をしたり、火傷を負 ったり、或いは病気等でハゲになってしまったり等の理由からその部分の毛髪を 補う為に、かつらを着用することによってほぼ頭全体を覆うものであった。即ち 、毛髪が薄くなってしまったり、或いはなくなってしまったりした部分を隠すも のであった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術によると、次の点に於て幾つかの不具合を有する。即ち、近時 に於てかつらを着用する人をみてみると、上述した如く、負傷したり、火傷を負 ったり、或いは、病気等でハゲになったり等した人に加えて次のような傾向が表 れてきている。

【０００６】 その一例として、薄毛や白髪等になってしまった人が増加してきている。この 理由とする所は、都市生活からくるストレス、或いは食生活の変化、或いは女性 の場合では更年期障害等によってホルモンのバランスがくずれる等によって、薄 毛や白髪等になるものである。

【０００７】 この場合、上述した人は、薄毛や白髪といっても、自分自身の自然の毛髪を持 っている。そこで、この様な自毛を持つ人が、上記従来のほぼ頭全体を覆うかつ らを着用した時、着用した人の毛髪及び毛髪からくる顔相のイメージが大きく変 化してしまったり、或いは着用した時のフィット感が得られなかったり等の理由 から使い難いものであった。

【０００８】 更に、上記薄毛や白髪等は、頭の一部分に生じるものであるが、上記かつらを 着用すると、薄毛や白髪等の部分に加えて、頭の他の部分をも覆ってしまうこと になることにより、上記薄毛や白髪等以外の健康な状態の毛髪の、毛髪としての 自然の感覚やボリューム感等のよさが失われてしまうものであった。

【０００９】 従って本考案の目的とする所は、第一として頭全体を覆うことなく薄毛や白髪 等の部分を隠し、第二として着用した人のイメージを含めて抵抗感なく着用する ことが可能であり、第三として薄毛や白髪等の部分以外の健康な状態の自然の毛 髪の自然の毛髪としてのよさを残しながらも、この自然の毛髪のボリューム感等 を交じえてかつらを使用可能にし、以って第四として種々の髪型の選択範囲を広 域にすることを可能にして着用する各個人が各々の好みで頭髪のファッションを 楽しむことを可能にするかつらを提供するにある。

【００１０】

【課題を解決する為の手段】

上記目的を解決する為に、本考案は次の技術的手段を有する。即ち、実施例に 対応する添付図面中の符号を用いて説明すると、本考案は人工皮膚、ネット等よ り成る毛髪支持体２と、上記毛髪支持体２に植毛されている毛髪３より成るかつ ら１に於て、かつら１を冠せられる人個有の自然の毛髪４に対して部分的に位置 をしめる程度に上記毛髪３が支持されるよう毛髪支持体２が小スペースに形成さ れ、而も上記小スペースの毛髪支持体２における毛髪３の表面には、分け目６、 つむじ８が形成されていることを特徴とするかつらである。

【００１１】

【作用】

上記構成に基づくと、小スペースに形成された毛髪支持体２に毛髪３が植毛さ れたかつら１に於て、このかつら１を使用することにより次のような作用がある 。

【００１２】 第一として、近時に於て増加傾向にある頭髪の一部分が薄毛や白髪等になって しまった人が、その頭髪の部分的に生じた薄毛７や白髪等を隠す為に、薄毛７や 白髪等の部分に上記かつら１が位置するよう着用することにより、上記部分的に 生じた薄毛７や白髪等を覆い隠すことが可能である。

【００１３】 第二として、従来のように頭全体を覆う形でかつら１を着用するのではなく、 上記頭髪の一部分に生じた薄毛７や白髪等を隠すように、頭髪の一部分に上記か つら１を着用して薄毛７や白髪等を覆うことにより、着用した人の頭髪及び頭髪 からくる顔相のイメージ等を大きく変化させることなくかつら１を着用すること が可能である。

【００１４】 第三として、上記頭髪の一部分に生じた薄毛７や白髪等の部分のみが隠れるよ うに上記かつら１を位置せしめて着用することにより、上記薄毛７や白髪等以外 の頭髪の部分をかつら１が覆うことがなく、その健康な状態の自然の毛髪４の自 然の毛髪４としてのよさを残しながら保ちつつ、上記かつら１の毛髪３と自然の 毛髪４を混合せしめて、頭髪のボリューム感等をだすことが可能である。

【００１５】

【実施例】

次に添付図面に従い本考案の実施例を詳述する。図１から図４までは第一の実 施例のかつら１である。２は人工皮膚より成る毛髪支持体であり、この毛髪支持 体２の表面上には、動物の毛或いは人工的に製造された毛より成る毛髪３が多数 、人の頭の自然の毛髪４に近い形状で一本一本植毛されている。

【００１６】 上記毛髪支持体２上の毛髪３の長さは、任意に選択可能であると共に、毛髪３ の形状もパーマのかかった毛髪３或いはストレートの毛髪３等種々のものが考え られる。

【００１７】 又、上記毛髪３が植毛された毛髪支持体２の表面に対して、毛髪支持体２の裏 面には、かつら１を人の頭部に取り付け可能にする為の取付手段５が配設されて おり、この取付手段５に人の頭の自然の毛髪４をはさみ込むことにより、取付手 段５を自然の毛髪４に固定し、以ってかつら１を自然の毛髪４に固定せしめるも のである。

【００１８】 以上は従来技術と略同様の部分であり、次に本考案の特徴とする所を述べる。 即ち、上記毛髪支持体２は、かつら１を冠せられる人個有の自然の毛髪４に対し て部分的に位置をしめる程度に上記毛髪３が支持されるよう小スペースに形成さ れていると共に、この小スペースの毛髪支持体２の表面上に毛髪３が多数植毛さ れている。

【００１９】 つまり、上記毛髪３を植毛した毛髪支持体２は、従来の如くほぼ頭全体を覆う ものではなく、頭の一部分を覆うことができるだけの比較的小さいものであり、 この毛髪支持体２上に植毛された毛髪３により人の頭の隠したい一部分を覆うこ とができる大きさのものである。

【００２０】 又、上記小スペースに形成された毛髪支持体２上の毛髪３は、かつら１を冠せ られる人個有の自然の毛髪４に不自然なく混合できるものであり、その毛髪３の 長さや形状、色等はかつら１を冠せられる人個有の種々の自然の毛髪４に対応し て自在に選択可能であることが考えられる。

【００２１】 そして、この例では上記毛髪３を比較的ストレートのものとし、毛髪支持体２ に植毛した毛髪３に一直線状の分け目６を形成せしめた。

【００２２】 以上の構成により、次に図３及び図４を参照してその使い方を説明する。即ち 、人の頭を天頂部分から見た時の模式図であり、例えばその天頂部分の中央部付 近にかつら１を着用したいと考えることができる薄毛７が部分的に生じている。 この薄毛７は、都会生活等からのストレスや食生活の変化、或いは、女性では更 年期障害等によるホルモンのバランスのくずれ等種々の原因により生じることが 考えられ、頭の上部付近で表れることが多い。この薄毛７が生じた状態は、頭の 一部分に生じているものであり、この薄毛７部分の周辺の自然の毛髪４は健康な 状態のものであるとする。

【００２３】 次に、上記頭の一部分に生じた薄毛７の部分を隠す為に上記かつら１を使用す る。詳しくは、先ず、かつら１を冠せられる人個有の自然の毛髪４に対応した適 した毛髪３をもつかつら１を用意する。そして、上記かつら１を薄毛７部分にあ てがい、かつら１の毛髪支持体２及び毛髪３によって薄毛７部分を適切に隠せる 任意に選んだ位置で、上記取付手段５に自然の毛髪４をはさむことにより、上記 かつら１を薄毛７の部分に取り付ける。この後、上記かつら１の毛髪３と自然の 毛髪４とが自然な状態で混合せしめられるように調節してかつら１が薄毛７を覆 う状態にする。この時、薄毛７部分の周辺の健康な状態の自然の毛髪４の自然の 毛髪４としてのよさを出し、自然の毛髪４がもっているボリューム感等を活かし ながら、かつら１の毛髪３を自然の毛髪４に折り混ぜて、頭全体を自然な毛髪４ に近い状態にすることでかつら１を目立たなくせしめる。

【００２４】 これにより、頭の一部分に生じた薄毛７をかつら１により隠しながら、分け目 ６を形成した頭髪にしている。

【００２５】 尚、上記かつら１に於ては、分け目６の位置を毛髪支持体２内の範囲で自由に 換えることにより、同じ薄毛７部分をかつら１で覆ったとしても、自由に分け目 ６の位置を選択可能にするものである。又、上記一直線状の分け目６に限らず、 その分け目６を自由な線状に選択してもよい。

【００２６】 次に、図５から図８までを参照して第二の実施例を説明する。この例では第一 の実施例と略同様の部分は省略し、異なる部分のみを述べる。即ち、第一の実施 例の分け目６に換わって、毛髪支持体２に植毛した毛髪３につむじ８を形成せし めた。

【００２７】 上記つむじ８を形成せしめたかつら１を使用して頭の一部分に生じた薄毛７の 部分を覆うことにより、薄毛７の部分を隠しながら、つむじ８を形成した形にし ている。

【００２８】 尚、上記かつら１に於ては、つむじ８の位置を毛髪支持体２内の範囲で自由に 換えることにより、同じ薄毛７部分をかつら１で覆ったとしても、自由につむじ ８の位置を選択可能にするものである。

【００２９】 更に、第一の実施例及び第二の実施例では、かつら１を使用することが考えら れる頭髪の状態として、頭髪の一部分が薄毛７になった場合をあげたが、その他 に頭髪の一部分が白髪になった場合や比較的小さなハゲが生じた場合等頭の一部 分を覆う形のかつら１の使用可能な範囲で頭髪が正常な状態から変化した場合に かつら１を使用することができると考えられる。又、人工皮膚から成る毛髪支持 体２をネット等他の素材から成してもよい。

【００３０】 以上の様に、小スペースに形成された毛髪支持体２に毛髪３が植毛されたかつ ら１を使用することにより、頭全体をかつら１で覆うことなく薄毛７や白髪等の 部分を隠すことが可能であり、又、着用した人のイメージを含めて抵抗感なく着 けることが可能であり、又、薄毛７や白髪等の部分以外の健康な状態の自然の毛 髪４の、自然の毛髪４としてのよさを残しながらも、この自然の毛髪４のボリュ ーム感等を交じえてかつら１を使用することができる。

【００３１】

【考案の効果】

以上詳述した如く、本考案は小スペースに形成された毛髪支持体に毛髪が植毛 されたかつらに於て、このかつらを使用することにより次のような効果がある。

【００３２】 第一として、頭髪の一部分に生じた薄毛や白髪等を上記かつらで覆うことによ り、頭全体を覆うことなく薄毛や白髪等を隠すことを可能とし易い。

【００３３】 第二として、上記頭全体を覆うことなく薄毛や白髪等を隠すようにかつらを頭 に冠せしめることにより、着用した人の頭髪及び頭髪からくる顔相のイメージ等 を大きく変化させることなくかつらを着用することを可能とし易く、以って着用 する人が抵抗感なくかつらを着用し易い。

【００３４】 第三として、かつらを着用した時に、頭全体を覆うことなく、部分的に着用し たことにより、薄毛や白髪等以外の自然の毛髪をかつらが覆うことが比較的少な く、その自然の毛髪の、自然の毛髪としてのよさを残しながらも、この自然の毛 髪とかつらの毛髪とを交じえた自然な感じのボリューム感等がある頭髪を再現可 能とし易い。

【００３５】 第四として、上記かつらの毛髪の長さや形状や色、加えて分け目の位置や形状 、つむじの位置や大きさ等を種々用意し、その一つのかつらを頭に部分的に着用 することにより、かつらを着用しようとする人が種々の髪型のかつらを選択する ことができ、以って着用する各個人が各々の好みで頭髪のファッションを楽しむ ことを可能とし易い。

【図面の簡単な説明】

【図１】第一の実施例におけるかつらの表側を示した模
式図である。

【図２】第一の実施例におけるかつらの裏側を示した模
式図である。

【図３】模式的に示した頭の天頂部に薄毛が生じている
状態の模式図である。

【図４】図３に於ての頭の天頂部の薄毛部分にかつらを
冠せしめた状態の図である。

【図５】第二の実施例におけるかつらの表側を示した模
式図である。

【図６】第二の実施例におけるかつらの裏側を示した模
式図である。

【図７】模式的に示した頭のつむじ付近に薄毛が生じて
いる状態の図である。

【図８】図７に於ての頭のつむじ付近の薄毛にかつらを
冠せしめた状態の模式図である。

【符号の説明】

１ かつら ２ 毛髪支持体 ３ 毛髪 ４ 自然の毛髪 ５ 取付手段 ６ 分け目 ７ 薄毛 ８ つむじ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 人工皮膚、ネット等より成る毛髪支持体
   ２と、上記毛髪支持体２に植毛されている毛髪３とより
   成るかつら１に於て、かつら１を冠せられる人個有の自
   然の毛髪４に対して部分的に位置をしめる程度に上記毛
   髪３が支持されるよう上記毛髪支持体２が小スペースに
   形成され、而も上記小スペースの毛髪支持体２上におけ
   る毛髪３の表面には、分け目６、つむじ８が形成されて
   いることを特徴とするかつら。