JPH0553794B2 - - Google Patents

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JPH0553794B2
JPH0553794B2 JP60156182A JP15618285A JPH0553794B2 JP H0553794 B2 JPH0553794 B2 JP H0553794B2 JP 60156182 A JP60156182 A JP 60156182A JP 15618285 A JP15618285 A JP 15618285A JP H0553794 B2 JPH0553794 B2 JP H0553794B2
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mixture
diol
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quinone
manufacturing
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JP60156182A
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JPS6144888A (ja
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Piitaa Watoson Uiriamu
Toomasu Goorudeingu Baanaado
Keisu Erisu Maatein
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Shell Internationale Research Maatschappij BV
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Shell Internationale Research Maatschappij BV
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Publication of JPH0553794B2 publication Critical patent/JPH0553794B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D317/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D317/08Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms having the hetero atoms in positions 1 and 3
    • C07D317/72Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms having the hetero atoms in positions 1 and 3 spiro-condensed with carbocyclic rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/02Synthesis of the oxirane ring

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、或種の新規なシヨウノウ誘導体およ
びその製造方法に関する。特に、本発明は、シヨ
ウノウ誘導体の或種の立体異性体およびそれらの
立体特異性合成に関する。本発明のシヨウノウ誘
導体は光学的に活性な化合物の製造方法に使用さ
れ得、特に、例えば薬用化合物の合成において興
味のある例えば置換された2−プロパノール、
2,3−エポキシプロパンおよび同様なキラル
(掌性)分子の立体選択性合成にそれらの異性体
を適用することができる。 〔従来技術およびその問題点〕 D−(−)−ブタン−2,3−ジオールをrac−
シヨウノウでケタール化し、そして略等モルの立
体異性体混合物を気液クロマトグラフイーによつ
て分離することは、ジエイ・カサノバ(J.
Casanova)およびイー・ジエイ・コーレイ(E.
J.Corey)、ケミカル・インダストリー(Chem.
Ind.)(1961年)第1664頁から知られている。こ
れと似たように、本出願人は()−または(
−プロパン−1,2−ジオールのいずれかとD−
シヨウノウとの反応が立体異性体ケタールの1:
1混合物を生ずることを見出した。反応媒体を還
流しつつあるベンゼンから還流しつつあるトルエ
ンに切換えても、生成した生成物の割合に影響が
現われなかつた。明らかに、シヨウノウまたはそ
の立体異性体をビシナルジオールと反応させるこ
とはできるけれども、このケタール反応は立体選
択性でないので、光学活性化合物または光学活性
中間体の製造において余り役に立たない。 〔研究に基づく知見事項〕 驚くべきことには、シヨウノウキノンまたはそ
の立体異性体がビシナルジオールまたはその立体
異性と反応するときに、立体異性体ケタールの非
等モル混合物が生成し、そして優勢的に生成した
立体異性体をその混合物から容易に分離できるこ
とがここに発見された。 これらのケタールが、そのキラリテイ(掌性)
を保持したままエポキシプロパンまたはプロパン
ジオールに都合よく転化されることも判明した。 〔問題点を解決するための手段〕 したがつて、本発明は下記の一般式またはそ
の鏡像体構造を有することを特徴とする新規なシ
ヨウノウ誘導体を提供するものであり、 この式において、Rは水素原子、ハロゲン原子
または随意に置換されたアルキル基を表わす。ハ
ロゲン原子はフツ素、塩素、臭素または沃素であ
り得る。塩素および臭素が好ましく、特に塩素が
好ましい。上記の基の中の随意の置換基は、例え
ば低級アルキル基、低級アルコキシ基、フエニル
基、またはハロゲン、特に、メチル基、メトキシ
基およびハロゲンを包含している。 Rは好ましくは水素原子またはハロゲン原子、
あるいは随意にメチル基、メトキシ基またはハロ
ゲンによつて置換されたC1-4アルキル基を表わ
す。最も好ましくは、エピクロルヒドリンに対す
る構造的な関係のために、塩素である。 本発明のシヨウノウ誘導体の分子は(置換基R
中このような原子を無視して)4個のチラル炭素
原子を含むが、シヨウノウ骨格(ビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタンフレーム)の1個の橋頭炭素原
子の立体配置はその他の橋頭炭素原子の立体配置
によつて決まる結果、添付図面の第1a〜h図に
描かれている8個の可能な異性体が存在する。
4′−炭素原子のキラリテイ(または)を決め
る上でR基が酸素よりも優先するものと仮定する
と、完全無欠な立体配置は次のように一覧で示す
ことができる。 1a:1 4′ 1b:1 4′ 1c:1 4′ 1d:1 4′ 1e:1 4′ 1f:1 4′ 1g:1 4′ 1h:1 4′ 置換基Rが酸素よりも優先しない場合、例えば
それが水素原子であると、すべての(4′)は
(4′)になり、その逆の場合も同じである。
または−キラリテイを決める規則は、有機化
学、E部門(立体化学)の命名法において国際純
正および応用化学連合によつて採用されたよう
に、カーン(Cahn)、インゴールド(Ingold)お
よびプレログ(Prelog)、アンゲバンデ・ケミ
ー・国際版(Angew.Chem.intern.Edit.)、
(66年)第385頁(および第511頁の正誤表)の規
則である。 本発明は式の化合物の個々の立体異性体およ
びその混合物を含んでいる。1a図および1e図
の立体異性体はより複雑な光学活性分子の製造に
おける中間体として工業的な興味が最も大きいの
で、これらの立体異性体が好ましい。 別の局面によると、本発明は、Rが上記のよう
に定義されている式CH2OH−CHOH−CH2Rの
1,2−ジオールを酸性触媒の存在下でシヨウノ
ウキノンと反応させることを特徴とする、上記の
ように定義したシヨウノウ誘導体の製造方法を提
供する。 シヨウノウキノン(1,7,7−トリメチルビ
シクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2,3−ジオン)は
公知の化合物であつて、シヨウノウの酸化によつ
て製造することができる。シヨウノウの光学異性
体から出発するときには、例えばエバンス
(Evans)、リジオン(Ridgion)およびシモンセ
ン(Simonsen)、ジヤーナル・オブ・ケミカル・
ソサイアテイ(J.Chem.Soc.)(1934年)第137頁
の方法を使用して、キラリテイを意地することが
できる。シヨウノウ自体は天然製品であつて、ア
ルフアピネン(テレビン)から大規模に製造する
こともできる。 驚くべきことに、キノンの唯一のケト基は反応
条件下でケタール化される。 1,2−ジオールとの反応は、本質的にケター
ル化であつて、このような反応について当該技術
において公知の方法によつて遂行される。均質な
形、例えば無水塩化水素の形または付均質の形、
例えば酸性イオン交換樹脂の形で、触媒量の酸を
使用するのが必須である。少量の強い有機酸、例
えばp−トルエンスルホン酸が存在するのが好都
合である。反応剤のモル比は1.2−ジオール:シ
ヨウノウキノン=1:1〜50:1の範囲になるこ
とができるが、好ましくは少し過剰のジオールが
使用される。したがつて好ましいモル比は2:1
〜10:1の範囲にある。反応剤の一方または両方
が液体であるときには溶剤または希釈剤の不存在
下で反応を遂行することができるが、好ましくは
溶剤が使用される。好適な不活性溶剤は非極性の
中性有機液体、例えば四塩化炭素、トルエンおよ
び、特にベンゼンである。 本発明の好ましい具体例においては、化合物の
1種または2種以上の特定の立体異性体を製造す
るために、反応の立体選択性が利用され、それに
はD−またはL−シヨウノウキノンおよび/また
は(2)−または(2)−1,2−ジオールか
ら出発することができる。シヨウノウ鏡像体、し
たがつてシヨウノウキノン鏡像体は容易に入手で
きるので、(ラセミ体)−1,2−ジオールをD−
またはL−シヨウノウキノンと反応させて、主要
成分がそれぞれ1a図または1e図のどちらかの
立体配置の立体異性体からなる、式のシヨウノ
ウ誘導体の立体異性体混合物を生成させるのが有
利である。それにも拘わらず、1,2−ジオール
の1つの異性体による合成を説明する手段とし
て、()−および()プロパン−1,2−ジオ
ールがつくられて、使用することもできた。その
混合物(D−またはL−シヨウノウキノンとrac
−1,2−ジオールとの反応によつて生成した)
の主要成分は、その混合物に物理的な分離方法を
施すことによつて好適に製造される。この物理的
な分離方法は、有利には、分別結晶またはクロマ
トグラフイーを含んでいる。調整用の高性能液体
クロマトグラフイー(HPLC)のような特種のク
ロマトグラフイーを利用することによつて、生成
したすべての立体異性体を実際に分離することが
できるけれども、主要生成物にしか、関心が持た
れないならば、単独の分別結晶段階で充分間に合
う。 高い反応温度においては、生成した立体異性体
の割合が低い反応温度で生成したその割合と異な
ることがわかつた。反応温度が低くなればなるほ
ど、ますます立体異性体の分布が熱力学的エネル
ギーの差でなく動力学的に支配される。特に、他
のものよりも優先して1種または2種以上の立体
異性体を製造しようと望むときには、低い温度で
処理するのが有利である。好ましくは、反応は90
℃よりも低い温度、特に80℃よりも低い温度で遂
行されるが、反応時間が延びすぎるようになる温
度よりも高い温度、すなわち好ましくは20℃以
上、より好ましくは40℃以上の温度において遂行
される。 前述のように、本発明の化合物の1つの効用
は、それが多くの「天然」製品および薬用化合
物、殺菌性化合物または嗅感化合物を製造するた
めの重要な出発材料となるところにある。本発明
の化合物はまた(キラル)エポキシプロパンまた
は(キラル)1,2−ジオールのような他の合成
上興味のある化合物に都合よく転化することがで
きる。例えば、()−メチルオキシランから
)−レシフエイオライド(recifeiolide)を合
成したり、あるいは()−(2−ブロムエチル)
オキシランから()−バーミキユリン
(vermiculin)を製造することができ(ジエイ.
ジエイ.ボールドウイン(J.J.Baldwin)等、ジ
ヤーナル・オブ・オーガニツク・ケミストリー
(J.Org.Chem.)第43巻、第25号、1978年、第
4876〜4878頁を参照)、その出発材料はRがそれ
ぞれ水素およびCH2Br基である本化合物から製
造することができる。例えば((R))−エピクロル
ヒドリン((R)−シクロメチルオキシラン)を使用
するその他の合成は米国特許第4408063号に説明
されている。 したがつて、本発明はまた、上に定義した方法
を包含する、式【式】の(2) −または(2)−エポキシプロパンの製造方法
において、製造されたシヨウノウ誘導体をAcOH
とHXとの混合物と反応させ(ここでAcは強い
有機酸から誘導されたアシル基であり、そしてX
はCl、RrまたはIを意味する)、ついで塩基性反
応剤を使用して環化反応を施すことを特徴とす
る、上記製造方法にも利用され得る。関係する炭
素原子のキラリテイは維持されるので、(2)−
1,2−エポキシプロパンは式の(4′)−立
体異性体から製造され、そして同様に(2)−
1,2−エポキシプロパンは(4′)−立体異性
体から製造される。 好適には酢酸に溶解した塩化水素または臭化水
素との最初の反応は、シヨウノウキノンと式
CH2X−CH(OAc)−CH2Rのアシルオキシプロ
パンの混合物を生成する。酸HXはXがRと同一
にならないように選ばなければならないが、それ
は、さもないと光学的に不活性な(中間)化合物
が製造されるからである。アシルオキシプロパン
は生成物混合物から遊離することができるが、好
都合には、混合物はそのまま塩基で処理されてメ
チル−オキシラン(エポキシプロパン)に環化さ
れる。この塩基はすべての有機または無機の酸結
合物質、例えばNaOH、NaOCH3、n−ブチル
リチウムであり得るが、好ましくは、仕上処理が
容易となるので、ナトリウムエチレングリコラー
ト(NaOCH2CH2OH、好都合には
NaOCH2CH2ONaとHOCH2CH2CH2OHとの混
合物の形のもの)が使用される。このようにエポ
キシプロパンは好ましくは、AcOHとHXとの混
合物が酢酸に溶かしたHBrからなり、そして塩
基性の反応剤がNaOCH2CH2OHからなる、上に
定義した方法によつて製造される。 光学活性D−マンニトールのビス−アセトナイ
ド(bis−acetonide)からそれぞれ8段階または
6段階において(R)−および(S)−エポクロルヒドリ
ンを製造できることは、ジエイ・ジエイボールド
ウイン(J.J.Baldwin)等、ジヤーナル・オブ・
オーガニツク・ケミストリイ(J.Org.Chem.)、
第43巻、第25号、1978年、第4876−8頁から知ら
れている。このように本方法は、置換基Rを含む
すべての化合物に適用できる他に、()−およ
び/または(S)−エポクロルヒドリンを実質的に容
易に製造する方法を提供する。 極めて容易に製造される或置換基Rを有するプ
ロパンジオール、特にその(2)−または(2
S)−立体異性体を製造するのが望ましい場合も
ある。したがつて、本発明はまた、上に定義した
方法を包含する、式CH2OH−CHOH−CH2Rの
(2)−または(2)−1,2−ジオールの製
造方法において、製造されたシヨウノウ誘導体を
さらに選択的な還元剤と反応させ、ついでこのよ
うに生成した対応するシヨウノウ誘導体と加水分
解またはアルコール化することを特徴とする上記
製造方法に利用され得るものである。本発明の化
合物が式CH2OH−CHOH−CH2Rのrac−1,2
−ジオールから製造できる場合、本方法がこのジ
オールの鏡像体の化学的な解決を提供することが
明らかである(勿論RはOHであつてはならな
い)。 選択的な還元剤は本発明化合物のシヨウノウ部
分のケト基をアルコール基に還元してシヨウノウ
誘導体を生成し、各分子のキラリテイは維持され
る。好適な還元剤はLiAlH4またはNaBH4のよう
なアルカリ金属−金属水素化合物であるが、好適
な触媒(Pd、Pt、Niは同様なもの)を併用する
水素ガスも使用できる。ついでそのシヨウノウ誘
導体は、好適には(多分他のアルコールによつて
ケタール化され)一部還元されたシヨウノウキノ
ンおよび所望の1,2−ジオール立体異性体を生
成する酸または酸性触媒の存在下において、好ま
しくは過剰の水またはアルコールによつて脱ケタ
ール化される。好ましくは、還元剤NaBH4であ
つて、シヨウノウ誘導体は好ましくは酸性化され
た低級アルカノール、特に塩化水素のような強い
鉱酸で酸性化したメタノールまたはエタノールで
処理される。 本発明はさらに以下の実施例によつて説明され
る。すべての化合物は赤外分光学、電子衝撃質量
分析法、1Hおよび13C核磁気共鳴により物理的に、
並びに化学的に分析し、その特定な構造を確認し
た。 〔実施例および発明の効果〕 実施例 1 (1 4′)−シヨウノウ−3
−スピロ−2′−(4′−クロルメチル−1′,3′−ジ
オキソラン)およびその3種の立体異性体の製
造 デイーン−スターク(Dean−Stark)装置に連
結したフラスコ中で、D−シヨウノウキノン
(100g、0.6モル)、(rac)−3−クロルプロパン
−1,2−ジオール(314g、238cm3、2.86モル)
およびp−トルエンスルホン酸(10g、0.052モ
ル)の撹拌されているベンゼン(1750cm3)溶液を
84℃において18時間沸騰させた。溶剤を(回転蒸
発器で)除去して、水で被われた黄色液体(1000
cm3)を生成させ、生成した水性混合物をガソリン
(沸点40〜60℃、3×500cm3)で抽出した。一緒に
した抽出物を(MgSO4で)乾燥させてから蒸発
させて黄色の油を生成させた。これをガソリン−
酢酸エチル(7:1)の混合物に溶解してからシ
リカゲルを通して過し(HPLCによつて測定し
た収率がそれぞれ45%、17%、27%および12%で
あり、R=Clである図1a,1b,1cおよび1
dの立体配置を有する)、ケタールの無色油状の
混合物を生成させた。この混合物を放置によつて
結晶化し、そしてガソリン(沸点40〜60℃)から
繰り返し結晶させて、融点75.5〜76.5℃(61℃に
おいて昇華し始める)、〔α〕20 D+74°(クロロホル
ム中C1.5)を有する無色結晶質の固体(14.6g、
9.4%)の形で表題化合物(ケタール1a)を得た。 第二の実験において、調整用HPLCカラムを通
すワンパスによつてケタールの混合物を分離した
(ワツトマンパーテイシル(Whatman Partisil)
M20:10/50(50cm×22mm内径)、ヘキサン中2%
(v/v)の酢酸エチルを含む溶液による溶離)。 触媒量のp−トルエンスルホン酸を含むトルエ
ン中でケタール(1a)を加熱したとき(103℃/
96時間)、それはケタール(1d)の平衡した(平
衡における比=1:1)。このように、スピロ炭
素原子だけがセラミ化によつて影響されるので、
ケタール1aおよび1dはクロルメチル基を担持し
ている炭素原子(4′)において同じチラリテイを
有する。これらのケタールについて指定された構
造はそれらの400MHz1H核磁気共鳴スペクトルの
注意深い分析を付加的にベースとして定められ
る。 例 2 (R)−3−クロルプロパン−1,2−ジオールの
製造 実施例1において製造したケタール((1
4′)−シヨウノウ−3−スピロ−
2′−(4′−クロルメチル−1′,3′−ジオキソラン)

(0.5g、1.9×10-3モル)をエタノール(10ml)中
でNaBH4(0.14g)と混合し、その混合物を窒素
の下で4時間45〜50℃に加熱した。溶剤を除去し
てから、残留した油に水を加えた。生成した水溶
液をジエチルエーテルで抽出し(3×25cm3)、合
体した抽出液を(MgSO4で)乾燥し、そしてエ
ーテルを除去して無色の油を生成させた。これを
2Mの塩酸(3cm3)と(均質溶液を形成させるの
に充分な)メタノールとの混合物中に溶解させ
た。その溶液を還流下に3時間沸騰させて溶剤を
除去し、そして水(20cm3)を加えた。得られた水
性層を蒸発させ、そして残つた黄色の油をジクロ
ルメタンに溶かした。(MgSO4で)乾燥させた後
ジクロメタンを除去して、15mmHgにおいて75℃
の沸点、〔α〕19 D−7.4°を有する油を留出させた
(クーゲルロール(Kugelrohr))。 例 3 ()−クロルメチルオキシランの製造 HBrの酢酸溶液(48%w/v)9.4ml中におい
て、実施例1で製造したケタール(3.0g、1.1×
10-2モル)を60℃において5時間撹拌した。1H核
磁気共鳴によつて示されたように、シヨウノウキ
ノンと()−2−アセトキシ−1−ブロム−3
−クロルプロパンとの混合物が生成した。この溶
液に、1.2Mエタン−1,2−ジオール酸ナトリ
ウムのエタン−1,2−ジオール溶液(9.16ml、
1.1×10-2モル)を加えてから20℃において15分
間反応させた。表題の化合物をその混合物から直
接蒸留して0.6gの収量を得た(出発ケタールを
基にして58%)。このエポキシドは、1H核磁気共
鳴分光分析によると化学的および光学的に純粋で
あり(キラル転移反応剤のトリス〔3(ヘプタフ
ルオルプロピルヒドロキシメチレン)−d−カン
フアラト〕ユーロピウム()の添加後に鏡像体
は検出されなかつた)、そして文献における最高
値〔()−異性体について−34.3°、()−異性
体について(メタノール中C1.126)+33°〕に匹敵
する、〔α〕24D−33°を与えた。 実施例 4 (1 4′)−シヨウノウ−3
−スピロ−2′−(4−クロルメチル−1,3′−
ジオキソラン)の製造 D−鏡像体の代わりにL−シヨウノウキノンに
よつて実施例1方法を繰り返した。表題の化合物
は融点74〜76℃、〔α〕20 D−71°(クロロホルム中
C1.5)を有する無色結晶質の形で、収率11.4%に
おいて遊離した。 実施例 5 (1 4′)−シヨウノウ−3
−スピロ−2′−(4′−メチル−1′,3′−ジオキソ
ランおよび立体異性体の製造 (a) rac−3−クロルプロパン−1,2−ジオー
ルの代わりに()−プロパン−1,2−ジオ
ールによつて実施例1を繰り返した。ケタール
のジアステレオマーの4:1混合物(表題化合
物および(1 4′)立体異性
体;それぞれ図1aおよび1dの立体配置)を
生成し、それから優勢的な化合物を容易に結晶
化することができた:融点35〜37℃。分離され
た後者の化合物をトルエン中で加熱したとき
(105℃/96時間)、それは立体配置1aと1d
の化合物の2:3混合物を生成した。 (b) また()−プロパン1,2−ジオールとD
−シヨウノウキノンによつて実施例1を繰り返
したところ、立体配置1 4′
および1 4′を有するケター
ルの4:3混合物を生成した。 明らかに、ベンゼン溶剤の低い還流温度にお
いては反応は動力学的に制御されるのに対し、
トルエン混合物の高い温度においては熱力学的
な平衡化が形成する。 ジヤーナル・オブ・ケミカル・ソサイアテ
イ・パーキン・トランス(J.Chem.Soc.Perkin
Trans.)、1(1973年)第1214頁でビー・テ
イ・ゴールデイング(B.T.Golding)、デイ
ー・アール・ホール(D.R.Hall)およびエ
ス・サクリカー(S.Sakrikar)が述べた方法
およびオーガニツツ・シンセシス・カレツジ
(Org.Synth.Coll.)、第巻(1943年)、第5頁
および第545頁でピー・エー・レベン(P.A.
Levene)およびエー・ワルチ(A.Walti)が述
べた方法に従つて、()−および()−プロ
パン−1,2−ジオールを製造した。 比較例 実施例5で述べたように製造した()−およ
び()−プロパン−1,2−ジオールの両者を、
触媒量のp−トルエンスルホン酸の存在下におい
て、還流しつつあるベンゼンまたはトルエン中で
D−シヨウノウと反応させた。いずれの場合も、
ジアステレオマーケタールの約1:1混合物が得
られた。明らかに、D−シヨウノウはD−シヨウ
ノウキノンと同じ立体特異性を備えていない。
【図面の簡単な説明】
第1a図〜第1h図は本発明のシヨウノウ誘導
体の8個の存在可能な立体異性体の分子構造を示
す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の一般式またはその鏡像体構造 (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子または随意
    に置換されたアルキル基を表わす) を有することを特徴とするシヨウノウ誘導体。 2 Rが水素原子、ハロゲン原子、あるいは随意
    にメチル基、メトキシ基またはハロゲンによつて
    置換されたC1-4アルキル基を表わす、特許請求の
    範囲第1項記載の誘導体。 3 Rが塩素原子を表わす、特許請求の範囲第2
    項記載の誘導体。 4 誘導体が1R 3R 4S 4′Rまたは1S 3S 4R
    4′Sの立体配置を有する、特許請求の範囲第1項
    ないし第3項のいずれか一つに記載の誘導体。 5 下記の一般式またはその鏡像体構造 (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子または随意
    に置換されたアルキル基を表わす) を有するシヨウノウ誘導体の製造方法において、
    式CH2OH−CHOH−CH2R(ここでRは上記に定
    義した意味を有する)で表わされる1,2−ジオ
    ールを酸性触媒の存在下においてシヨウノウキノ
    ンと反応させることを特徴とする、上記製造方
    法。 6 1,2−ジオールをD−またはL−シヨウノ
    ウキノンと反応させて、主要成分が1R 3R 4S
    4′Rまたは1S 3S 4R 4′Sの立体配置を有する立体
    異性体からなる式のシヨウノウ誘導体の立体異
    性体混合物を生成させる、特許請求の範囲第5項
    記載の製造方法。 7 混合物に物理的な分離方法を施すことによつ
    てその混合物の主要成分を製造する、特許請求の
    範囲第6項記載の製造方法。 8 物理的分離方法が分別結晶またはクロマトグ
    ラフイーからなる、特許請求の範囲第7項記載の
    製造方法。 9 90℃よりも低いが20℃以上の温度において反
    応を遂行する、特許請求の範囲第5項ないし第8
    項のいずれか一つに記載の製造方法。
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