JPH0552968U - 部品計数機における部品供給制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 計数機のホッパに貯留した被計数部品をほぐ
しシュートへ供給する段階において、連続してほぼ一定
の供給量に自動制御する。 【構成】 ホッパの排出口下方に移送手段を取付け、移
送手段の先端にシュートを連接し、そのシュートから落
下する部品を光学的に感知する撮像器を付設した部品計
数機において、移送手段９の移送面の直上に移送方向と
直交する検知レバー１１を揺動自在に設け、検知レバー
１１の近傍に近接センサ１２を配置し、この近接センサ
１２の信号をホッパ３のバイブレータ１０および移送手
段９の駆動源に接続し、ホッパ３からの排出量および移
送手段９の送り速度を制御するようにしてある。 【効果】ほぐしシュートを複数連接したり、シュート部
を長くすることが不要になり計数機が安価に提供でき
る。部品の重なりを早く確実にほぐすことができ正確に
計数することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ねじ、ボルト、リベットあるいはピンなどの小物部品を袋詰めある いは箱詰めするために、この中に入る部品の個数を計数する部品計数機の部品供 給制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

部品を所定の個数ごとに袋詰めあるいは箱詰めする作業は、最近では、この部 品の個数を全て計数して箱詰めあるいは袋詰めを行うことが多くなってきた。こ の部品を無接触で計数する方法として、撮像カメラを使用してこのカメラを遮る 部品の数を計数する技術がある。この方法は図７に示すように、部品を貯留する ホッパ１０１の排出口の下方にこの部品を前方へ供給する供給シュート１０２を 取付け、この供給シュート１０２の先端に部品の重なりをほぐす溝形状のシュー ト面が形成されたほぐしシュート１０３を少なくとも１器以上連接し、さらに、 このほぐしシュート１０３の先端下方に光源体１０４を位置させ、ほぐしシュー ト１０３の前方で且つ光源体１０４に対向する位置に撮像器１０５を設置したも のである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この計数機の部品供給機構は、部品をホッパから排出して供給シュートで移送 する際に、部品の供給量が多くなったり少なくなったりして一定量にならず、特 に供給量が多くなると部品が互いに重なり合って送られるため正確な計数ができ ない欠点がある。この重なりを充分ほぐすためにはほぐしシュートを複数連接す るか、またはシュート部を長くしなければならないなどの課題が生じている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、部品を貯留するホッパの排出口下方に移送手段を取 付け、その移送手段の先端にシュートを連接し、そのシュートから落下する部品 を光学的に感知する撮像器を付設した部品計数機において、前記移送手段９の移 送面の直上に移送方向と直交する検知レバー１１を揺動自在に設け、その検知レ バー１１の上端近傍に近接センサ１２を配置し、この近接センサ１２の信号を前 記ホッパ３のバイブレータ１０および移送手段９の駆動源に接続し、ホッパ３か らの排出および移送手段９の送り速度を制御するものである。

【０００５】

【作用】

ホッパ３に貯留された部品はバイブレータ１０の振動により排出口から滑落し ベルトコンベヤ９上へ排出される。排出された部品はベルトコンベヤ９の通常回 転により前方へ送られほぐしシュート２１および微量シュート３１の整送溝２１ ａへ落下する。このとき、ベルトコンベヤ９の移送面に所定の厚さＴ以上の部品 量が送られてくると、この部品に検知レバー１１の下端が接触して検知レバー１ １が傾く。この検知レバー１１の動作により近接センサ１２がＯＦＦとなり、こ の信号によって前記バイブレータ１０が停止するとともにベルトコンベヤ９の回 転を減速する。これによりホッパ３からの部品の排出がほとんど停止し、ベルト コンベヤ９上の部品は低速度で前進し前方のほぐしシュート２１および微量シュ ート３１の整送溝２１ａへ少しつづ落下する。このようにしてベルトコンベヤ９ 上の多量の部品が低速度で送り込まれ、検知レバー１１が正常姿勢に復帰すると 近接センサ１２がＯＮとなる。この信号によってパイブレータ１０が再び作動す るとともにベルトコンベヤ９が通常回転に復帰する。この動作により部品の供給 世を最適に自動制御することができる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面に基き本考案の一実施例を説明する。図１および図２において、３ は部品を貯留するホッパでフレーム２により機台１に固定してある。このホッパ ３の排出口には仕切り板４が上下移動自在に取付けてあり、排出口の開口調整が 可能になっている。また、ホッパ３の外壁にはバイブレータ１０を固定し、これ の振動によって部品を排出するようになっている。排出口の直下には移送手段で あるベルトコンベヤ９の後部が配置してあり、可変式のコンベヤモータ（図示せ ず）によって部品を前方ヘ移送する方向に駆動され、機台１に支えられた支持台 ５に固定してある。このベルトコンベヤ９の移送面の直上には、その移送面に垂 直に且つ直交する方向に、しかもベルト幅とほぼ同一の寸法を有する検知レバー １１が揺動自在に取付けてあり、移送面と検知レバー１１の下端との距離は移送 する部品により最適な高さＴに設定されている。さらに、この検知レバー１１の 上端近傍には近接センサ１２（例えば近接スイッチ）を配置し、この近接センサ １２の信号を制御回路（図示せず）を介して前記バイブレータ１０およびコンベ ヤモータに接続してある。

【０００７】 前記ベルトコンベヤ９の先端部の真下には後部が重なるように位置するほぐし シュート２１が配置してあり、このほぐしシュート２１は第１振動部２２により 支持され機台１に取付けてある。このほぐしシュート２１は図３に示すように２ 列平行に配置してあり、２列のほぐしシュート２１の間には部品を少量づつ供給 する微量シュート３１が平行に設けてある。この微量シュート３１は第２振動部 ３２で駆動される構成であり、これら振動部２２、３２は機台１に緩衝部材２５ を介して取付けてある。一方図４に示すように、前記ベルトコンベヤ９の前力に 配置したほぐしシュート２１の後部には断面が三角形状の整送溝２１ａを有し、 この整送溝２１ａに連続して前方には、前記整送溝２１ａの底部頂角の延長上に 山の稜線が位置する形状の整送溝２３ａを有し且つ前方へ僅か傾斜した傾斜シュ ート部２３とこの傾斜シュート部２３の先端にこれとは反対方向へ僅か傾斜しし かも同一形状の整送溝２４ａを有する減速シュート部２４とが連続して形成され ている。この減速シュート部２４の先端には前方を下方へ傾斜するとともに前記 傾斜シュート部２３と同一形状の整送溝（図示せず）を有する補助シュート３３ が傾斜して配置してあり、この傾斜角は減速シュート部２４から飛び出す部品が 滑落可能な角度に設定されている。この補助シュート３３の先端には落下する部 品をこの機械の下方に配置した包装機６に案内する案内筒７が機台１に固定して あり、この案内筒７には包装機６への供給を阻止するシャッタ（図示せず）が設 けてある。

【０００８】 さらに前記補助シュート３３の前方には、このシュート３３の幅力向に、これ より長い形状の光源体５１が配置してあり、この光源体５１の周囲には光が拡散 しないようにするための遮蔽部材５２が取付けてある。この光源体５１の対向す る斜下方の機台１内には、これからの光の明暗を感知する撮像器５３（撮像カメ ラ）が配置してある。この撮像器５３により有効計数幅Ｌ内にある補助シュート ３３の先端から落下する部品が計数されるようになっている。

【０００９】 次に、この実施例の動作を説明する。 計数機を運転開始すると、ホッパ３に貯留された部品（以下、ねじ部品８とす る）はバイブレータ１０の振動により排出口から滑落しベルトコンベヤ９上へ排 出される。排出されたねじ部品８はベルトコンベヤ９の通常回転により前進して ほぐしシュート２１および微量シュート３１の整送溝２１ａへ落下する。このと き、ベルトコンベヤ９の移送面に所定の厚さＴ以上の部品量が送られてくると、 このねじ部品８に検知レバー１１の下端が接触して検知レバー１１が傾く。（図 １）この検知レバー１１の動作により近接センサ１２がＯＦＦとなる。この信号 によって前記バイブレータ１０を停止するとともにベルトコンベヤ９の回転を減 速する。これによりホッパ３からのねじ部品８の排出がほとんど停止し、ベルト コンベヤ９上のねじ部品８は低速度で前進し前方のほぐしシュート２１および微 量シュート３１の整送溝２１ａへ少しづつ落下する。このようにしてベルトコン ベヤ９上の多量のねじ部品８は低速度で少量づつ送り込まれる。このねじ部品８ が通過し検知レバー１１が正常姿勢に復帰すると近接センサ１２がＯＮになる。 この信号によってバイブレータ１０が再び作動するとともにベルトコンベヤ９が 通常回転に復帰する。この動作によりねじ部品８のほぐしシュート２１への供給 量を一定に自動制御する。

【００１０】 ほぐしシュート２１上に落下したねじ部品８は図４のごとくシュート１の整送 溝２１ａへ適当に分れて入り、第１振動部２２および第２振動部３２の振動によ って次第に重なりがほぐされながら前方へ移動する。続いてこのねじ部品８は図 ５に示すように、前方の傾斜シュート部２３へ移り、互いのねじ部品８との間が 離されるのでほぐしシュート２１上で重なり合っているねじ部品８がなくなり分 散し、減速シュート部２４から補助シュート３３の整送溝に移る。このように補 助シュート３３の整送溝に入ったねじ部品８は補助シュート３３の傾斜に沿って 落下する。このとき落下するねじ部品８は、図６のごとく補助シュート３３に案 内されるので落下軌道のバラツキが小さく、ほぼ一定の軌道を描いて落下する。

【００１１】 このように有効計数幅Ｌ内にある補助シュート３３の先端から落下するねじ部 品８は、光源体５１からの光を撮像器５３との間で遮る。この光の明暗を撮像器 ５３が感知し、その信号により補助シュート３３から落下するねじ部品８の数を 計数する。そして、あらかじめ設定された規定個数Ｂより少ない数に設定した接 近値Ａに達すると、前記ベルトコンベヤ９およびほぐしシュート２１が停止し、 微量シュート３１のみ作動を続けるようにしてあるので、規定個数Ｂに達するま での僅かの個数は微量シュート３１で供給される。このように計数し規定の個数 Ｂに達すると、微量シュート３１からのねじ部品８の供給が停止し、これと同時 にシャッタ（図示せず）が閉じる。これによりこの計数機の下方にねじ部品８を 詰める袋あるいは箱を配置しておけば、規定個数Ｂのねじ部品８が投入されるこ とになり正確な個数のねじ部品８の包装ができる。続いて次の袋あるいは箱を準 備した後、シャッタが開き、各振動部２２、３２が作動してねじ部品８は再び計 数されて所定数だけ正確に包装することができる。

【００１２】

【考案の効果】

以上の実施例で明らかなように、この考案によれば、ベルトコンベヤの移送面 の直上に移送面と直交する検知レバーを揺動自在に設け、その検知レバーの上端 近傍に近接センサを配置し、この近接センサのＯＮ、ＯＦＦ信号によりホッパか らの排出およびベルトコンベヤの送り速度を制御するようにしてあるため、ほぐ しシュートへの供給量をほぼ一定にすることが可能になる。従ってほぐしシュー トを複数連接したり、シュート部を長くすることが不要になり計数機が安価に提 供できる利点がある。また、部品が互いに重なり合って送られることがなくなり 正確に計数することができるため計数機の信頼性が向上するなどの効果が得られ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の概略構成を示す要部拡大正面図であ
る。

【図２】部品計数機の全体正面図である。

【図３】図２のほぐしシュートおよび補助シュートの平
面図である。

【図４】部品のほぐし状態を示すシュート部拡大斜視図
である。

【図５】部品のほぐし状態を示す拡大一部断面正面図で
ある。

【図６】撮像状態を示す拡大説明図である。

【図７】従来の部品計数機を示す全体正面図である、

【符号の説明】

３ ホッパ ９ 移送手段（ベルトコンベヤ） １０ バイブレータ １１ 検知レバー １２ 近接センサ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品を貯留するホッパの排出口下方に移
   送手段を取付け、その移送手段の先端にシュートを連接
   し、そのシュートから落下する部品を光学的に感知する
   撮像器を付設した部品計数機において、前記移送手段の
   移送面の直上に移送方向と直交する検知レバーを揺動自
   在に設け、その検知レバーの上端近傍に近接センサを配
   置し、この近接センサの信号を前記ホッパのバイブレー
   タおよび移送手段の駆動源に接続し、ホッパからの排出
   および移送手段の送り速度を制御することを特徴とする
   部品供給制御装置。