JPH0551883U - 車両搭載型油圧式作業機の油圧制御装置 - Google Patents

車両搭載型油圧式作業機の油圧制御装置

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JPH0551883U JP10546991U JP10546991U JPH0551883U JP H0551883 U JPH0551883 U JP H0551883U JP 10546991 U JP10546991 U JP 10546991U JP 10546991 U JP10546991 U JP 10546991U JP H0551883 U JPH0551883 U JP H0551883U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両搭載型油圧式作業機用の油圧ポンプを駆
動する車両走行用エンジン出力のロスを軽減し、これに
よってそのエンジンによる騒音の低減および燃費の向上
を図ること。 【構成】 クレーン車1の油圧制御装置20において、
少なくとも合流切換バルブ32が第2油圧ポンプ23の
吐出油を第1の吐出油路24に供給するまでの間に、車
両走行用エンジン21の回転速度を増速する増速区間を
設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、クレーン車や高所作業車等の車両搭載型油圧式作業機の油圧制御 装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両搭載型油圧式作業機においては、その作業機の駆動油圧源である油圧ポン プを車両走行用のエンジンで駆動するものがあり、作業機の駆動油圧源として2 つの油圧ポンプを用いこれらを単一のエンジンで駆動するものがある。
【0003】 この種の車両搭載型油圧式作業機においては、従来、2つの油圧ポンプを同時 に駆動するに足るエンジン出力を確保する観点で、エンジンの回転速度は高めに 設定されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このような従来技術において、作業機の駆動に2つの油圧ポンプの双方からの 吐出油が用いられる場合には、前記のように高めの回転速度に設定されたエンジ ンの出力は全体的に有効に活用される。
【0005】 しかし、作業機の駆動が一方の油圧ポンプ(第1油圧ポンプという)からの吐 出油のみで足りる場合、他方の油圧ポンプ(第2油圧ポンプという)からの吐出 油はオイルタンクに還流させることとしており、この場合第2の油圧ポンプをも 駆動可能にするために高められた回転速度によるエンジンの出力は、その分大き なロスとなっている。
【0006】 また、エンジンの回転速度が高めに設定されていることは、それだけ騒音が大 きく、また燃費の面でも不経済である。
【0007】 この考案は、このような背景に基づいてなされたもので、この種の車両搭載型 油圧式作業機用の油圧ポンプを駆動するエンジン出力のロスを軽減し、これによ ってそのエンジンによる騒音の低減および燃費の向上を図ることを目的とするも のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1記載の考案は、この種の車両搭載型油圧 式作業機の油圧制御装置において、少なくとも制御弁が第2油圧ポンプの吐出油 を第1油圧ポンプの吐出油路に供給するまでの間に、前記車両走行用エンジンの 回転速度を増速する増速区間を設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
請求項1記載の考案によれば、作業機の油圧アクチュエータに対して第1およ び第2油圧ポンプの双方からの吐出油を供給すべき場合に、第2油圧ポンプの吐 出油の供給に先立って、前記第1および第2油圧ポンプを駆動する前記エンジン の回転速度の増速区間を設けてあるので、第1油圧ポンプの吐出油のみにより作 業機の駆動を行なう場合には、前記エンジンの回転速度を従来より低く設定する ことができ、第1油圧ポンプと第2油圧ポンプの双方の吐出油によって作業機の 駆動を行なう場合には、前記増速区間を経ることによりこれに足りるエンジン出 力を確保することができる。
【0010】 したがって、この種の車両搭載型油圧式作業機用の油圧ポンプを駆動するエン ジン出力のロスを軽減し、これによってそのエンジンによる騒音の低減および燃 費の向上を図ることができる。
【0011】
【実施例】
以下、図面に示す一実施例によりこの考案を説明する。
【0012】 この実施例において、車両搭載型油圧式作業機は、油圧式クレーンを装備した クレーン車1である。
【0013】 まず、クレーン車1の概略を図6により説明する。
【0014】 クレーン車1は、自走式の車両2とこの車両2の車体3上に搭載された油圧式 のクレーン4とを有するものである。
【0015】 クレーン4は、車体3上に水平旋回自在に設置された旋回台5と、この旋回台 5上に起伏自在に取り付けられた伸縮ブーム6と、荷上げ用のウインチ装置7と を有する。
【0016】 旋回台5の旋回、伸縮ブーム6の起伏および伸縮、ウインチ装置7の巻き上げ ・巻き下げ等の各操作は、それぞれ各種の油圧アクチュエータによって行なわれ る。
【0017】 すなわち、具体的には、旋回台5の旋回操作は不図示の旋回用油圧モータで、 伸縮ブーム6の起伏操作は起伏用油圧シリンダ11で、伸縮ブーム6の伸縮操作 は伸縮用油圧シリンダ12で、ウインチ装置7の巻き上げ・巻き下げ操作は不図 示のウインチ用油圧モータでそれぞれ行なわれる。
【0018】 そして、これらの各油圧アクチュエータには、図1に示す油圧制御装置20を 介して、車両走行用エンジン(以下、単にエンジンという)21により駆動され る第1および第2油圧ポンプ22,23からの吐出油が供給され、クレーン4の 所要の操作が行えるようになっている。
【0019】 なお、図1は前記伸縮ブーム6の伸縮用油圧シリンダ12を油圧アクチュエー タとして示したもので、その他の各油圧アクチュエータについてもこれと同様に 構成されている。
【0020】 以下、図1にしたがい、伸縮用油圧シリンダ12を駆動する場合の例として油 圧制御装置20を説明する。
【0021】 前記エンジン21の出力軸には、第1および第2油圧ポンプ22,23のポン プ軸が機械的に連結されており、前記エンジン21の回転に連れて第1および第 2油圧ポンプ22,23の双方は回転駆動し、オイルタンク27から吸引したオ イルを吐出するようになっている。
【0022】 第1油圧ポンプ22の吐出口には、第1の吐出油路24が接続されており、こ の第1の吐出油路24はメインバルブ25に接続されている。
【0023】 このメインバルブ25は、第1の吐出油路24から供給された圧油を、前記各 油圧アクチュエータのいずれに供給するかを切り換える弁装置で可変絞り機能を 有するものであり、この考案でいう油圧切換弁に該当するものである。
【0024】 なお、このメインバルブ25の切り換えや絞り設定等は、後述するようにコン ピュータ52により電気的に制御されて行なわれるものである。
【0025】 図1において、メインバルブ25は、複動型油圧シリンダからなる油圧アクチ ュエータとしての伸縮用油圧シリンダ12を伸長操作すべく切り換えられた状態 を示したものである。
【0026】 すなわち、伸縮用油圧シリンダ12において、ピストン背後のシリンダ室12 aには油路26aが、また同時にピストンロッド側のシリンダ室12bには油路 26bがそれぞれ前記メインバルブ25から接続されている。
【0027】 そして、メインバルブ25の内部において、前記油路26aには前記第1の吐 出油路24に連通して吐出油が供給されるとともに、前記油路26bはドレン油 路29に連通してオイルタンク27にピストンロッド側のシリンダ室12bから の排出油を戻すようになっている。
【0028】 なお、この伸縮用油圧シリンダ12を縮小駆動する場合は、前記に準じてシリ ンダ室12bに吐出油を供給するとともにシリンダ室12aからの排出油をオイ ルタンク27に戻すことにより行なわれる。
【0029】 第2油圧ポンプ23の吐出口には、第2の吐出油路31が接続されており、こ の第2の吐出油路31の他端には合流切換バルブ32に接続されている。
【0030】 この合流切換バルブ32は、3ポート2位置切換弁であって可変絞り機能を有 するものであり、この考案でいう制御弁に該当するものである。
【0031】 そして、この合流切換バルブ32の流出側において、一方のポートには、合流 油路33が接続され、この合流油路33の他端はメインバルブ25より上流側の 第1の吐出油路24に接続されている。
【0032】 また、前記合流切換バルブ32の流出側の他方のポートには、戻り油路28が 接続され前記第2油圧ポンプ23の吐出油をオイルタンク27へ還流できるよう になっている。
【0033】 この合流バルブ32は、遊動装置36を介して、電磁弁からなるアクセルシリ ンダ37でコンピュータ52の信号に基づいて操作が行なわれる。
【0034】 この実施例における遊動装置36の具体的構造は、図2から図4に示すとおり である。
【0035】 図2に示すアクセルシリンダ37の出力軸37aの端部には、下端を車体3に 枢支した揺動リンク38が連結されており、揺動リンク38はアクセルシリンダ 37の変位量に応じて揺動変位するようになっている。
【0036】 この揺動リンク38の上部には、他端をエンジン21のアクセル装置(不図示 )に接続したアクセル用ワイヤケーブル41と、他端を合流切換バルブ32の調 整リンク42に接続した連動用ワイヤケーブル43とが連結されている。
【0037】 これらのワイヤケーブル41,43は、ボウデンワイヤ等のプッシュ・プルケ ーブルにより形成されたものである。
【0038】 前記アクセル用ワイヤケーブル41においては、そのインナケーブルの揺動リ ンク38側の端部に長孔44a,44bを有する軸体45を連結してあり、この 軸体45の長孔44a中に前記揺動リンク38の上部を挿通させるとともに、揺 動リンク38に植設したガイドピン38aの端部を軸体45の両側側方に形成し た長孔44b内に挿通してある。
【0039】 そして、このような軸体45の端部に形成したフランジ部45aと前記揺動リ ンク38の上部との間に圧縮スプリング46を介装して遊動装置36が構成され ている。
【0040】 なお、この圧縮スプリング46のバネ力は、前記アクセル用ワイヤケーブル4 1の動作抵抗力より強く設定されており、前記揺動リンク38が後述のストッパ 装置47に当接するまで、前記圧縮スプリング46は撓みを生じず、アクセル用 ワイヤケーブル41は揺動リンク38の揺動変位に応じて変位し、前記エンジン 21のアクセル装置が操作されてエンジン21の回転速度が増加する。
【0041】 なお、このストッパ装置47の位置は前記第1および第2の油圧ポンプ22, 23の双方を同時に駆動する場合のエンジン21の回転速度を設定するもので、 車体3に固定した基部47aにねじ式の当接金具47bを前記軸体45の軸方向 に進退可能として設定値を調節可能としたものである。
【0042】 一方、前記連動用ワイヤケーブル43は、そのインナワイヤで前記揺動リンク 38と合流切換バルブ32のスプール32aに取り付けられた調整リンク42と を若干のガタをもって連結しており、後述のようにエンジン21の回転速度をア イドリング状態から少し増加させたアイドルアップを行なう前記揺動リンク38 の揺動によっては前記スプール32aは変位されない。
【0043】 また、この連動用ワイヤケーブル43は、前記アクセル用ワイヤケーブル41 の軸体45の先端が前記ストッパ装置47の当接金具47aに当接した状態にお いて前記合流切換バルブ32のスプール32aは油路を全開しておらず、この後 さらにアクセルシリンダ37の出力軸37aが突出することにより揺動リンク3 8がアクセル用ワイヤケーブル41の端部に装着した前記軸体45の長孔44a 内を圧縮スプリング46のバネ力に抗して右側に移動することができる。
【0044】 このため、連動用ワイヤケーブル43は、前記エンジン1の回転速度の増加を 伴わずに合流切換バルブ32の油路の開口面積をさらに拡大することができるよ うになっている。
【0045】 このように構成された油圧制御装置20の前記メインバルブ25およびアクセ ルシリンダ37は、操作盤51からの入力信号に基づくコンピュータ52の出力 に基づいて電気的に操作されるものであり、この実施例は、前記操作盤51から の信号は無線により送信され、この信号はコンピュータ52側に設置した不図示 の受信機で受信してコンピュータ52に取り入れられる,無線による遠隔操作式 のものである。
【0046】 なお、図5(a)は後述のスピードコントロールレバー54(本願考案の操作 レバーに該当する)の操作量Sによるメインバルブ25を経る吐出油の流量Qを 示し、図中Q1は第1油圧ポンプ22によるもので、Q2は第2油圧ポンプ23に よるものである。
【0047】 また、図5(b)はスピードコントロールレバー54の操作量Sによるエンジ ン21の回転速度Nの変化と前記メインバルブ25の開口面積Uおよび合流切換 バルブ32の開口面積Vの変化を示すものである。
【0048】 以下に、主に図5の(a),(b)に基づいて、前記操作盤51の操作に伴っ て生じる作動を説明する。
【0049】 まず、操作盤51の動作選択スイッチのうち例えば伸縮ブーム6の伸縮動作ス イッチ53を操作する。これによって、前記アクセルシリンダ37が動作し、そ の出力軸37aを図上右側に微小長さだけ突出させ、エンジン21の回転速度を アイドリング回転数(例えば430r.p.m)から回転速度を少し増加(例えば660r.p .m)させるアイドルアップが行なわれる(図5(a),(b)の時点A)。
【0050】 なお、この時点のエンジン21の回転数は、従来の回転数(例えば1500r.p.m )に較べて極めて低い回転数であり、このアクセルシリンダ37の動作に際して 、連動用ワイヤケーブル43には若干のガタを設けてあるので、合流切換バルブ 32のスプール32aが動作せず閉止状態のままである。
【0051】 この後、操作盤51のスピードコントロールレバー54を操作する。
【0052】 この操作により、コンピュータ52は前記動作選択スイッチに対応するメイン バルブ25にその開口面積を前記スピードコントロールレバー54の操作量に対 応させるように指令しメインバルブ25は開放を開始する(図5(a),(b) の時点B)。
【0053】 なお、このようにして開始するメインバルブ25を経る吐出油量の増加は、以 下の過程中に吐出油量が前記スピードコントロールレバー54の操作量Sに対応 する状態となるとその状態に維持され増加が停止するものである。
【0054】 前記コンピュータ52からの指令によって開放を開始したメインバルブ25は 徐々にその開口面積を拡大し、第1油圧ポンプ22の吐出油はシリンダ室12a に供給される(図5(a),(b)の時点Cまでの間)。
【0055】 この間、第2油圧ポンプ23からの吐出油は合流切換バルブ32から戻り油路 28を経てオイルタンク27に還流されるので、第2油圧ポンプ23による負荷 は小さく、エンジン21の回転速度が前記のように低いものであってもエンジン 出力の不足等の支障はない。
【0056】 このようにして、メインバルブ25の開口が全開の直前となると、コンピュー タ52はアクセルシリンダ37に動作指令を発し、アクセルシリンダ37の出力 軸37aは徐々に揺動リンク38を図上右側に揺動変位させる。
【0057】 これによって、エンジン21の回転速度は、アクセル用ワイヤケーブル41が 引かれ上昇を開始し、増速区間に入る(図5(a),(b)の時点C)。なお、 この実施例におけるエンジン21の増速区間は、この時点Cから後述する時点F までの間である。
【0058】 この状態においても、連動用ワイヤケーブル43のガタにより、合流切換バル ブ32のスプール32aは動作せず閉止状態のままである。
【0059】 この後、メインバルブ25の開口が全開となる(図5(a),(b)の時点 D)までの間は、エンジン21の回転速度の増加とメインバルブ25の開口面積 の増加により吐出油の流量が増加する。
【0060】 メインバルブ25の開口が全開となった後は、合流切換バルブ32による第2 油圧ポンプ23からの吐出油の第1の吐出路24への合流を開始(図5(a), (b)の時点E)するまでの間、エンジン21の回転速度の増加が継続している ので第1油圧ポンプ22からの吐出油量の増加も継続する。
【0061】 そして、エンジン21の回転速度の増加が継続している増速区間中に、合流切 換バルブ32による第2油圧ポンプ23からの吐出油の第1の吐出路24への合 流を徐々に開始する(図5(a),(b)の時点E)。
【0062】 なお、この実施例においては、この時点Eに対応する前記スピードコントロー ルレバー54の操作量がこの考案でいう所定量に該当するものである。
【0063】 この時点E以後、伸縮用油圧シリンダ12に供給する吐出油の増量は、第1油 圧ポンプ22に関してはエンジン21の回転速度の増加による分と、第2油圧ポ ンプ23の開口面積の増大とエンジン21の回転速度の増加とによる分とがあわ せて得られる。
【0064】 この後、エンジン21の増速区間が終了しエンジン21の回転速度の増加が停 止する(図5(a),(b)の時点F)。
【0065】 これ以後においては、エンジン21の回転速度は、例えば950r.p.mの一定であ るから、第1油圧ポンプ22による吐出油量は一定となりQ1となるが、第2油 圧ポンプ23からの吐出油量を制御する合流切換バルブ32の開口面積を増大す ることにより、流量Q2が合流して加算されるので伸縮用油圧シリンダ12に供 給する吐出油量を増大することができる(図5の(a)参照)。
【0066】 この実施例においては、前記したようにエンジン21の増速区間を時点Cから 時点Fまでとして、本願考案での増速区間である時点Cから時点Eまでの間にさ らに時点Eから時点Fまでの間に追加したものであるが、増速区間を時点Cから 時点Eまでのみとして実施してもよい。
【0067】 以上説明した実施例の動作は、この実施例におけるコンピュータ52の制御モ ードのうちの普通モードにおいて行なわれるものであり、この実施例においては 、この普通モードの他に微速モードを有する。
【0068】 この実施例の微速モードにおいては、前記スピードコントロールレバー54の 操作量の如何にかかわらず、エンジン21回転速度の増速が行なわれず、かつ合 流切換バルブ32を経る第2油圧ポンプ23からの吐出油の合流が禁止されてい る。
【0069】 具体的には、この実施例の微速モードにおいては、スピードコントロールレバ ー54の操作量が前記時点Cあるいは時点Eに対応する量を越えて操作された場 合であっても、コンピュータ52からアクセルシリンダ37に対してそれぞれに 対応する信号が出力されないようになっている。
【0070】 なお、微速モードが、エンジン21回転速度の増速禁止,あるいは合流切換バ ルブ32を経る第2油圧ポンプ23からの吐出油の合流禁止のいずれか一方によ り行なうものである場合には、前記アクセルシリンダ37に対するコンピュータ 52からの該当する信号を出力しないこととすればよい。
【0071】 以上説明した実施例においては、メインバルブ25の全開の時点と、エンジン 21の増速区間の開始時点および終了時点と、合流切換バルブ32の開口開始時 点とを異ならせたので、第1および第2油圧ポンプ22,23からの吐出油量の 流量曲線を滑らかに形成させることができ、伸縮用油圧シリンダ12等のアクチ ュエータを円滑に操作させることが容易となる利点がある。
【0072】 なお、以上説明した実施例においては、スピードコントロールレバー54の操 作量がメインバルブ25の開口動作の完了に対応する操作量である時点(時点D )より若干量大きく操作された場合に合流切換バルブ32が開口動作を開始する (時点E)こととしたが、本願はこれに限らず,図5(c)あるいは(d)のよ うにして実施することもできる。なお、以下の説明における各時点は、前記実施 例の場合と同様である。
【0073】 すなわち、図5(c)は、スピードコントロールレバー54の操作量がメイン バルブ25の開口動作の完了と対応する操作量である時点(時点D)と合流切換 バルブ32の開口動作の開始(時点E)を同時に行なわせることとしたものであ る。
【0074】 また、図5(d)は、スピードコントロールレバー54の操作量がメインバル ブ25の開口動作の完了と対応する操作量である時点(時点D)の前に、合流切 換バルブ32の開口動作の開始(時点E)させ、この時点Eよりさらにスピード コントロールレバー54を若干量だけ操作した場合に、スピードコントロールレ バー54の操作量がメインバルブ25の開口動作の完了と対応する操作量である 時点(時点D)に達することとしたものである。
【0075】 これらによっても、概ね前記実施例に類似した吐出油の流量特性をうることが できる。
【0076】 前記した実施例においては、操作レバーとして無線式の操作盤51に設けたス ピードコントロールレバー54の場合を挙げて説明したが、本願考案はこれに限 らず、操作レバーをメインバルブに直接設けたものであってもよい。
【0077】 また、以上説明した実施例の油圧回路は合流切換バルブ32を合流油路33に 直列に介装させたいわゆるメータイン方式のものであるが、本願は合流切換バル ブ32を油圧アクチュエータに並列に介装させたブリードオフ方式の油圧回路で あっても実施することができることは勿論のことである。
【0078】 なお、前記のように油圧回路をブリードオフ方式とする場合には、第2油圧ポ ンプ23からの吐出油路を第1油圧ポンプ22の吐出油路に接続する油路に、第 1油圧ポンプ22の吐出油路側への流通を許容し,第2油圧ポンプ23の吐出油 路側への流通を阻止する逆止弁を介装すればよい。
【0079】 さらに、本願は実施例で説明した油圧式クレーンだけでなく、その他の作業機 (例えば掘削機等の建設機械)にも実施できるのは勿論のことである。
【0080】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1記載の考案によれば、作業機の油圧アクチュエ ータに対して第1および第2油圧ポンプの双方からの吐出油を供給すべき場合に 、第2油圧ポンプの吐出油の供給に先立って、前記第1および第2油圧ポンプを 駆動する前記エンジンの回転速度の増速区間を設けてあるので、第1油圧ポンプ の吐出油のみにより作業機の駆動を行なう際の前記エンジンの回転速度を従来よ り低く設定することができ、第1油圧ポンプと第2油圧ポンプの双方の吐出油に よって作業機の駆動を行なう場合には、前記増速区間を経ることによりこれに足 りるエンジン出力を確保することができる。
【0081】 したがって、この種の車両搭載型油圧式作業機用の油圧ポンプを駆動するエン ジン出力のロスを軽減し、これによってそのエンジンによる騒音の低減および燃 費の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願実施例の油圧制御装置の全体概略説明図で
ある。
【図2】遊動装置の構造説明図である。
【図3】図2のX矢視図である。
【図4】軸体と揺動リンクとの連結状態の一部断面図で
ある。
【図5】(a)と(b)は、実施例に関し、(a)はス
ピードコントロールレバーの操作量Sとメインバルブを
経る吐出油流量Qの関係を示すグラフであり、(b)は
スピードコントロールレバーの操作量Sに対するエンジ
ンの回転速度N,メインバルブの開口面積Uおよび合流
切換バルブの開口面積Vの関係を示すグラフであり、
(c)と(d)とはそれぞれ変形例についての(b)に
相当するグラフである。
【図6】クレーン車の概略説明側面図である。
【符号の説明】
1 車両搭載型油圧式作業機(クレーン車) 2 車両、 4 作業機(クレーン) 12 油圧アクチュエータ(伸縮用油圧シリンダ) 20 油圧制御装置 21 車両走行用エンジン 22 第1油圧ポンプ 23 第2油圧ポンプ 25 油圧切換弁(メインバルブ) 27 オイルタンク 32 制御弁(合流切換バルブ) 54 操作レバー(スピードコントロールレバー)
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両走行用エンジンによって駆動される
    第1油圧ポンプと第2油圧ポンプとを備え、これらの油
    圧ポンプからの吐出油を油圧アクチュエータに導いて車
    両上に配置した作業機を駆動する車両搭載型油圧式作業
    機であって、前記第1油圧ポンプから前記油圧アクチュ
    エータに至る吐出油路に設置された油圧切換弁と、この
    油圧切換弁による流量をその操作量に応じて調整する操
    作レバーと、前記操作レバーの操作に連動して動作する
    制御弁とを有するとともに、 前記第2油圧ポンプからの吐出油路を前記第1油圧ポン
    プ側の吐出油路に接続し、 さらに、前記操作レバーの操作に連動した前記制御弁の
    動作が、前記操作レバーの操作量が所定量以下の場合に
    は前記第2油圧ポンプからの吐出油路をタンクに接続す
    るものであり、また、所定量を越えた場合には前記第2
    油圧ポンプからの吐出油路を前記第1油圧ポンプ側の吐
    出油路に接続するものである油圧制御装置を有するもの
    において、 少なくとも前記制御弁が第2油圧ポンプの吐出油を第1
    油圧ポンプの吐出油路に供給するまでの間に、前記車両
    走行用エンジンの回転速度を増速する増速区間を設けた
    ことを特徴とする車両搭載型油圧式作業機の油圧制御装
    置。
JP1991105469U 1991-12-20 1991-12-20 車両搭載型油圧式作業機の油圧制御装置 Expired - Fee Related JP2578045Y2 (ja)

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