JPH0551603U - 鋸盤における丸鋸 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 丸鋸２１の中央部を肉厚部２２とし、この肉
厚部２２に鋸盤の主軸２０を通す軸孔２３を設ける。 【効果】 軸孔２３の軸方向の長さを長くして、主軸２
０を通す軸孔２３を長くしたから、丸鋸２１は主軸２０
に固定する場合などはスムーズに出し入れができ、丸鋸
２１を移動させる場合は主軸２０上をスムーズに移動
し、かつ、丸鋸２１の寿命が長くなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、１枚の丸鋸を有する鋸盤あるいは板材の周縁を鋸断したり、ある いは板材を複数本に小割り鋸断したりする多数の丸鋸を有する鋸盤の丸鋸の構造 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、周縁部から中心まで同じ厚みの一枚の丸鋸を主軸に固定した鋸盤や、複 数の丸鋸を筒状の位置決めスペーサーと共に主軸に嵌装し、ナットの締付けによ り各丸鋸を定位置に取付けたものがある。

【０００３】 また、最近、上記の各丸鋸を主軸に沿って自動的に移動させて位置決めを行う 装置も提案されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

中心部まで同じ厚みとなっている丸鋸の場合、主軸への正確な取付けが困難で あり、また複数の丸鋸を主軸に沿って移動させるようにした鋸盤では、丸鋸の中 心部の肉厚が薄いので、丸鋸が主軸に対して傾斜し、スムーズに移動できないと いう問題がある。

【０００５】 この考案の課題は上記のような従来の丸鋸の問題点を解決して、取付け易く主 軸に沿ってスムーズに移動できるとともに、熱による変形も少ない丸鋸を提供す ることである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案は丸鋸の中央部を肉厚として、その中 央に鋸盤の主軸を挿入する軸孔を設けた鋸盤における丸鋸および主軸と、この主 軸と共に回転し、かつ軸方向に移動自在な複数の丸鋸を設け、材料送り手段上の 材料を切断するようにした鋸盤において、上記丸鋸の中央部を肉厚部として、こ の肉厚部に上記主軸が摺動自在に嵌合する軸孔を設けた鋸盤における丸鋸を提供 する。

【０００７】

【作用】

この考案は上記の構成であるから、丸鋸の軸孔に鋸盤の主軸を挿入し、キー止 めやねじ止めにより固定する。また、多刃鋸盤の場合、材料の切断間隔を変える ときは、各丸鋸を主軸に沿って所望の位置まで移動させるが、この考案の場合、 肉厚部のために軸孔が長くなっているので、丸鋸は傾斜することなくスムーズに 移動する。

【０００８】

【実施例】

図１ないし図３に示す実施例において、１はベースフレームで、板材などの材 料を送る送り手段を有している。図１に示す送り手段は無限軌道式などの無端ベ ルト２とし、このベルトをモータ、減速機からなる駆動手段３により図１の矢印 方向に駆動している。

【０００９】 また、上記ベースフレーム１上には図２のように平面形が長方形の上部フレー ム４を固定し、この上部フレーム４内に昇降フレーム６を設ける。

【００１０】 上記の上部フレーム４の両端上に機台７を設け、この各機台７上にギヤボック ス８を設けて、この両ギヤボックス８に設けた軸受で伝動軸９の両端部を回転自 在に支承させ、この伝動軸９はモータなどの駆動手段１０により正逆転させるも のである。

【００１１】 さらに、上記各ギヤボックス８にはそれぞれ垂直の送りねじ１１を回転自在に 装着して、この送りねじ１１と伝動軸９とをウォームギヤなどによって連動させ る。

【００１２】 上記送りねじ１１は昇降フレーム６の両端に固定した雌ねじ１２にねじ込んで 伝動軸９の正逆回転に連動する送りねじ１１の正逆回転により昇降フレーム６を 昇降させる構造とする。

【００１３】 また、上記上部フレーム４の両側前後に設けた垂直のガイドレール１３に沿っ て昇降する昇降体１４の下端に内方へ向く枠１５を固定し、この各枠１５の下側 にそれぞれ複数の押さえローラ１６を設ける。

【００１４】 前記の上部フレーム４の前後に固定したブラケット１７には垂直の送りねじ１ ８をそれぞれ設け、この各送りねじ１８を各昇降体１４上の雌ねじにねじ込んで 、送りねじ１８の正逆転により昇降体１４が上下するようにする。

【００１５】 また、上記各送りねじ１８は各ブラケット１７の側方のブラケット１７’上に 設けたモータ、伝動機構などからなる駆動手段１９により駆動される。

【００１６】 ２０は上部フレーム４に回転自在に装置した主軸で、この主軸に複数の丸鋸２ １を軸方向摺動自在に装着するが、スライドキーなどにより主軸２０に対して共 に回転するように結合している。そして、上記丸鋸２１は図３に示すように、そ の中央部が肉厚部２２となり、軸孔２３は相当長くなっている。

【００１７】 また、上記各丸鋸２１は往復動機構により例えば図３に示すように、保持具の 一対の腕２５の端部のローラ２６に挾まれて主軸２０上を任意の位置まで移動し て主軸２０に固定されるようになっている。図１、図２の２４は主軸２０の駆動 モータで、適宜の伝動手段により主軸２０を駆動する。

【００１８】 上記無端ベルト２は図示省略してある適宜のガイド装置により図１のように丸 鋸２１の円周に沿って湾曲させてその上面を丸鋸２１の円周に沿う凹入部２７と する。

【００１９】 以下に上記実施例の作用を説明する。最初に制御系統からの信号により駆動手 段を回転させ、伝動軸９、送りねじ１１を回転させ、昇降フレーム６を下降させ て丸鋸移動装置により各丸鋸２１を所定の位置にセットする。

【００２０】 つぎに図示省略してある駆動装置により保持具を上昇させて各ローラ２６が丸 鋸２１の回転に支障のないようにしたのち、各駆動手段１９により各送りねじ１ ８を回して各昇降体１４を下げ、下部の押えローラ１６を、切断する板材の厚さ に見合う位置まで下げる。

【００２１】 つぎにモータ２４により主軸２０を駆動しながら、図１の右方から板材を供給 して、無端ベルト２により板材を矢印方向に移動させながら各丸鋸２１により板 材を所定巾に鋸断する。

【００２２】

【効果】

この考案は上記のように丸鋸の中央部を肉厚部とし、この肉厚部に軸孔を設け たので、軸孔の軸方向の長さが丸鋸の厚みより遙かに長くなる。従って、丸鋸を 主軸に固定する場合などはスムーズに出し入れができる。また、多刃鋸盤の場合 、各丸鋸を主軸に沿って移動させる際に、丸鋸が主軸に対して傾斜するようなこ とがなく、きわめてスムーズに移動する。また、肉厚部により丸鋸の強度が著し く増大し、切削時の発熱による丸鋸本体の歪も発生し難くなり、さらに、丸鋸を 移動させるための保持具と接触しても破損のおそれはなく、寿命が長くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を用いた多刃鋸盤の一部切欠正面図

【図２】同上の平面図

【図３】同上要部の拡大縦断側面図

【符号の説明】

２ 無端ベルト ２０ 主軸 ２１ 丸鋸 ２２ 肉厚部 ２３ 軸孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 丸鋸の中央部を肉厚として、その中央に
   鋸盤の主軸を挿入する軸孔を設けた鋸盤における丸鋸。
2. 【請求項２】 主軸と、この主軸と共に回転し、かつ軸
   方向に移動自在な複数の丸鋸を設け、材料送り手段上の
   材料を切断するようにした鋸盤において、上記丸鋸の中
   央部を肉厚部として、この肉厚部に上記主軸が摺動自在
   に嵌合する軸孔を設けた鋸盤における丸鋸。