JPH05501706A - 三フッ化ホウ素の回収を伴う多塩基酸エステルの製法 - Google Patents

三フッ化ホウ素の回収を伴う多塩基酸エステルの製法

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JPH05501706A JP3500776A JP50077691A JPH05501706A JP H05501706 A JPH05501706 A JP H05501706A JP 3500776 A JP3500776 A JP 3500776A JP 50077691 A JP50077691 A JP 50077691A JP H05501706 A JPH05501706 A JP H05501706A
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ターナー、スティーブン・ダブリュー
ブルーエット、チャールズ・ダブリュー
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ヘンケル・コーポレイション
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、少なくとも1種の多不飽和脂肪族C1□〜C22モノカルボン酸エ ステルのオリゴマーを、三フッ化ホウ素の存在下で製造する方法であって、主生 成物としてトリマーを高収率でもたらすと共に、三フッ化ホウ素を優れた回収率 で回収できる該オリゴマーの製法に関する。
2 関連技術の説明 三フッ化ホウ素(BF3)の存在下において、不飽和カルボン酸エステルをオリ ゴマー化させることによって、ダイマー酸として知られている二塩基酸およびト リマー酸もしくは高位のオリゴマー酸として知られている多塩基酸との混合物を 製造する方法は知られている。例えば、クロストン(Croston)らの報文 「乾性油の重合■、三フッ化ホウ素とフッ化水素を用いる脂肪酸とエステルの触 媒重合」[ジャーナル・オブ・グイ・アメリカン・オイル・ケミスッ・ソサイア テイ(J ournal of the American Oil Chem ists’ 5ociety)、第33]頁〜第333頁(1952年、8月) ]には、大豆脂肪酸類およびこれらのメチルエステルを三フッ化ホウ素の存在下 て重量させる方法が記載されているや一般的には、触媒として2%BF3を使用 し、メチルエステルを150〜2000Cて1一時間反応させることによって、 該メチルエステルの50−60%を重合させることができる5、BF3触媒を用 いることによって、生成物の分布は十分に特徴的ではないが、ダイマーよりもよ り高位のポリマーに対するダイマーの生成比を・]\さくさせることができる。
、ゴデュノ(G hodssi ’)らの報文「オレイン酸およびその誘導体の カチオン重合。ダイマーの研究」[ブレティン・ドウ・う・ソノエト・キミケ・ ドウ・フランス(Bulletin de la 5ociete Chimi que deF ranee)、第4号、第1461頁〜第1466頁(197 0ffl)コには、メチルオレエートモノマーに約20〜30°CTBF3を吹 き込むことによる該モノマーのカチオン重合によって、メチルオレエ−トモノマ ー(副生成物とし、て、より高位のポリマーを含有する)を合成する方法が記載 されている。分子蒸留によって、2つの留分、即ちモノマー(53,6i10) とグイ? (18i10)が得られ、オリゴマー化度が2より大きなオリゴマー が残a(23、2110)として残存する。この明細書および請求の範囲におい て用いるパーセントは、特に言及しない限り、重量パーセント(wlo、)を意 味する。
不飽和脂fv5酸(例えば、トール池等)のオリコマ−化によって製造されるダ イマー酸とトリマー酸は、工業およびその他の産業において多様な用途を有する 。ダイマー酸は固体状または液体状のポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、腐食抑制 剤、維持塗料、フェス、接着剤、セッケン、ポリマー変性剤、オイル添加剤およ び潤滑剤等として使用されている。トリマー酸およびこれらのアミン誘導体は特 に、油井掘穿工業において使用する掘穿泥水配合剤用の腐食抑制剤/防錆剤、エ ボキ〉・樹脂コーティング用の可塑性硬化剤、およびセッケンを基剤とする潤滑 性グリース用成分として有用である。市販されている大部分のダイマー酸および トリマー酸は、実際は、それぞれダ、イマー酸およびトリマー酸を主成分とする 両者の混合物である。しかしながら、極めて純粋なダイマー酸とトリマー・酸は 分子蒸留によって分離することができ、純粋な製品も市販されている。即ち、純 粋なトリマーは、分子蒸留によるダイマー酸の精製過程における副生物として得 ているのが実情である。残念ながら、分子蒸留によって得られるダイマー酸に対 する需要は限定されているために、副生物として得られるトリマー酸の製造量は 、その需要を満たすには不十分である。このため、主要な反応生成物として、ダ イマー酸の代わりに、トリマー酸を製造しようとする試みが従来からなされてい る。
従来のこの種のオリゴマー化反応においては、多種多様な触媒、例えば、変性モ ンモリロナイトクレー、ゼオライト、過酸化物またはヒドロベルオキシド(遊離 基開始重合反応の場合)、およびり一)ルエンスルホン酸のような強酸等を使用 する。しかしながら、これらの触媒を使用する場合には、収率が不十分のトリマ ー酸および/または望ましくない副生物が生成する。
3〜5%BF3を用いるリルン酸のオリゴマー化によフて、低いケン化数(約1 80)と酸価(約160)を有するトリマー酸が得られることが知られている。
この場合、トリマー酸は、出発物質のアルケン官能基とカルボキシル官能基間の 望ましくない反応によって生成する副生物であるエステル交換物(intere ster)の形成に起因するものである。エステル交換物を還元するためにモン モリロナイトクレーを用いるその後の反応によって生成するトリマー酸の性状が 不満足なものとなる。
ルイス酸である三フッ化ホウ素をフリーデル−クラフッ型触媒として使用するこ とは周知である。例えば、ミリガン(J、G、 Mil−1igan)による米 国特許第3.000.964号明細書には、フェノールのアルキル化においてB F3触媒を使用する方法が記載されている。コクバー(T、 A、Cocper )とロゴセチス(A、L、Logothet−is)による米国特許第3.92 9.749号明細書および該明細書に引用されている文献には、エチレンとアル キルアクリレートとの交互共重合体の製造において、BF3触媒の使用に関する 議論がなされている。不飽和カルボン酸およびこれらのエステルのカチオン重合 によって上述の多塩基酸生成物を製造する場合に、BF3を使用することが有利 なことは知られている。即ち、BF3は低温において触媒作用を発揮するので、 より高い温度を必要とする触媒を用いる場合に生成する分解副生成物の量を最小 にする。しかしながら、これらの合成反応において、望ましい反応速度を得るた めには、触媒と出発物質との間の初期の錯体形成に起因して、実質的に化学量論 量もしくはそれ以上のBF3が必要となる。BF3は比較的高価なため、BF3 を回収して再利用しない限り、このような製法は経済的に実用的な製法とはなら ない。
BF3は反応混合物からいくつかの方法によって除去できる。分解させる方法は 重要ではない。例えば、アルキルアクリレー8部分と錯化したBF3を含むアル キルアクリレート共重合体溶液の水蒸気ストリッピング法によって、未錯化共重 合体を分離することは可能であるが、BF3の加水分解がおこなわれるので、こ の回収と再利用は妨げられる。しかしながら、BF3の分解を伴わない分離法も 知られている。
反応混合物を加熱して気体状触媒を放出させる熱分解によってBF3を除去でき る。しかしながら、このような加熱によって、反応生成物の望ましくない分解が 引き起こされる。
溶媒ストリッピングによってBF3を除去する方法も知られている。米国特許第 3.929.749号明細書には、BF3と錯化したエチレン−アルキルアクリ レート共重合体溶液およびBF3と錯化したアルキルアクリレートを保有する加 圧加熱反応容器内へ過熱溶媒を流入させる方法が記載されている。溶媒の揮発を 抑制するのに十分な圧力を印加することにより、該溶液を十分に加熱することに よって、該錯体を解離させてBF3を遊離させることができる。大気圧もしくは それ以下の圧力に保持したフラッシュチャンバー内へ全混合物を流入させること によって、BF3を溶媒と共に蒸発させる。米国特許第3.000.984号明 細書には、フェノールのアルキル化混合物からBF3を除去する方法が記載され ている。BF、が難溶性の不活性なパラフィン系もしくは芳香族系炭化水素添加 溶媒(大気圧下での沸点:30〜200℃)を反応混合物に添加する。一般に、 反応混合物の重量に対して、30〜200重量%(wlo)の添加溶媒が必要で ある。混合物は添加溶媒が沸騰するまで加熱され、該添加溶媒は凝縮後、再利用 され、一方、気体状BF3はフェノール出発物質との錫化によって除去されて再 循環されるっまた、ペトリル(D、 G、Petrille)による米国特許第 4.017゜548号明細書には、溶媒ストリッピングによって、フェノールの アルキル化混合物からBF3を回収する9りの方法か記載されているう沸点が8 0〜125℃の不活性なアルカン系炭化水素を反応混合物に、該混合物に対して 6〜25W10の量で連続的に溶解させる。得られる混合物を増加分と共に10 0〜130°Cまて連続的に加熱することによって、BF3フェノール錯体を解 離させると共にアルカンを蒸発させる。アルカンの蒸気は反応混合物からBF3 を除去させるので、気体状のBF3が遊離し、該BF3はフェノール性出発物質 との錯化によって再利用に供される。この方法はBF3を除去するには有効であ るが、比較的多量の溶媒をy・要とするので、溶媒と処理にコストがかかるとい う欠点がある。
発明の概要 従って、本発明の主要な目的は、少なくとも1種の多不飽和脂肪族C22〜C2 ゜モノカルボン酸エステルのオリゴマーを、三フッ化ホウ素の存在下で製造する 方法であって、主生成物とし、てトリマーを高収率でもたらすと共に、三フッ化 ホウ素を優れた回収率で回収できる該オリゴマーの製法を提供することであるっ この発明の別の目的は、溶媒と処理装置を有効に利用することによって三フッ化 ホウ素が回収される該オリゴマーの製法を提供することである。
この発明は、触媒としてBF3を使用して多不飽和脂肪酸エステルのオリゴマー を製造する方法において、溶媒還流によるBF3の回収率が、エステル出発物質 または供給原料の酸価(遊離のカルボン酸に起因する)が低下すると、有意に増 大するという知見に基づくものである。この発明をもたらすことになった研究は 、多不飽和01□〜C22モノカルボン酸エステルのBF3触媒によるオリゴマ ー化の主生成物であるトリマーの収率を最適化すると共に、高価なりF3触媒の 再利用のための回収率を最適化することにむけられた。
目的とするトリマーの収率は、出発物質または供給原料の酸価の増大に伴って高 くなるので(この傾向は、BF3の効率的な回収を妨げる)、供給原料の酸価は 、トリマーの収率とBF3の回収率の両方が最適化されるように、注意深く調整 されなければならないことが判明した。
この発明による製法によれば、以下の工U(a)〜(d)を含む方法によって、 少なくとも1種の多不飽和脂肪族C1゜〜C22モノカルホン酸エステルのオリ ゴマーを、三フッ化ホウ素の存在下で製造すると共に、三フッ化ホウ素を有効か つ効果的に回収できる・(a)酸価が約001〜10である少なくとも1種の該 エステルを、トリマー反応生成物が主として生成するのに十分な温度と時間の条 件下において反応させ、 (b)沸点が50℃以上の不活性炭化水素を該反応生成物と混合し、(C)該混 合物を加熱還流させることによってガス状の三ツ・ソ化ホウ素を放出させ、次い で、 (d)該三フッ化ホウ素の少なくとも大部分を回収する。
この発明のさらに別の目的や特徴は、以下の発明の詳細な説明および請求の範囲 の記載に基づいて、より明確に理解されるであろう。
発明の詳細な説明 この発明によれば、1種もしくは2種以上の多不飽和脂肪族CI2〜(22モノ カルホン酸エステルを、三フッ化ホウ素の存在下でオリコマ−化させることによ って、トリマーの製造と三フッ化ホウ素の回収を最適化させる方法か提供される 。ここで使用する「多不飽和」という用語は、通常の化学的な定義の範囲内で用 いるものであり、二重結合を2個以上有することを意味する。本発明による該方 法は以下の工程(a)〜(d)を含む゛ (a)酸価が約001〜10である少なくとも1種の多不飽和脂肪族01□〜C 2□モノカルボン酸エステルを、トリマー反応生成物が主として生成するのに十 分な温度と時間の条件下において反応させ、(b)沸点が50℃以上の不活性炭 化水素を該反応生成物と混合し、(C)該混合物を加熱還流させることによって ガス状の三ツ・ノ化ホウ素を放出させ、次いで、 (d)該三フッ化ホウ素の少なくとも大部分を回収する。
この発明においては、出発物質または供給原料として、多種多様な多不飽和C1 □〜C22モノカルボン酸エステルの少なくとも1種を使用する。該エステルに 対応する遊離酸は、後述のように、本発明においては低酸価の供給原料が必要な ために、使用されない。また、本発明方法において用いる条件下において、BF 3を触媒として不飽和遊離酸のオリコマ−化をおこなうと、反応混合物中に、許 容できない量の望ましくないニスニル交換物とラクトンが形成される。
本発明方法において用いる条件下において、BF3を触媒として重下飽和カルボ ン酸エステルのオリゴマー化をおこなうと、生としてモノマー反応混合物が生成 し、BF3の回収率も許容できないほど低くなるので、この種のエステル類は本 発明方法においては使用されない。本発明方法において使用する供給原料エステ ルは、既知のエステル化法により、適当なカルボン酸から容易に合成することが できる。これらの酸には、C18のリノール酸およびリルン酸が含まれる。本発 明においては、供給原料として種々のエステル混合物を使用してもよい。このよ うなエステル混合物中には、主成分の望ましい多不飽和エステルのほかに、単車 飽和エステルが含まれていてもよいが、多不飽和エステルの含有量が支配的であ るのが好ましい。企図された供給原料混合物は、以下に例示する植物油から誘導 されるカルホン酸のエステル化混合物を含有する:大豆油(一般的には、パルミ チン酸約10.5w10、ステアリン酸約3.0w10、オレイン酸約22.5 i10、υノール酸約54.5w10.リルン酸約8.5w10およびアラキド ン酸約1.0W10含有) ヒマワリ油(一般的には、バルミチン酸約7.0i10.ステアリン酸約3.3 v10、オレイン酸約14.3w10およびリノール酸約7.5.4i10含有 ) トウモロコシ油(一般的には、パルミチン酸約11.5w10.ステアリン酸約 2.0i10.オレイン酸約26.5w10、リノール酸約59.0w10およ びリルン酸約1.0i10含有)綿実油(一般的には、パルミチン酸約2.5. 0i10.オレイン酸約17.0w10、リノール酸約53.0w10および少 量のミリスチン酸、パルミトレイン酸およびステアリン酸を含有)トール油(オ レイン酸約59.5w10、リノール酸約37w10および少量のステアリン酸 、アラキン酸およびアラキドン酸を含有) 上記のカルホン酸のC1〜C20アルキルエステルは、本発明方法において用い る供給原料としては好ましい。しかしながら、メチルエステル、エチルエステル およびプロピルエステルがより好ましく、メチルエステルが最も好ましい。本発 明方法において用いる好ましい供給原料は、大豆油、ヒマワリ油、トウモロコシ 油および綿実油から誘導されるエステルであり、最も好ましい供給原料はこれら の油から誘導されるメチルエステルである。
供給原料エステルの広範囲に許容される酸価は約0.01〜10である。この範 囲の上限値のエステルを用いることによって、使用する三フッ化ホウ素の少なく とも大部分を回収することができるが、10よりも大きな酸価を有するエステル を用いる場合には、BF3の回収率は許容できないほどの低い値となる。少なく とも001の酸価を有する供給原料エステルが必要である。何故ならば、活性反 応種を反応容器内で生成させるためには、BF3のほかに、共触媒として少量の プロトン供与体(この場合には、遊離酸)が必要だからである。少なくとも85 w10のBF3を回収するためには、好ましい範囲である0、01〜6の酸化を 有する供給原料エステルを使用すべきである。より好ましい範囲である0、01 〜1.5の酸価を有する供給原料エステルを使用する場合には、BF3は実質上 定量的に回収できるが、最も好ましい酸価は0.1〜0. 6である。
所定量の供給原料エステルを反応容器内に入れた後、該エステルを撹拌下で反応 温度まで加熱する。本発明方法は、トリマー反応生成物が支配的に生成するのに 十分な温度と時間の条件下でおこなう。
好ましくは、本発明方法は、約O〜100℃でおこなう。反応生成物に対するト リマーの収率は反応温度の関数である。反応温度が約100℃よりも高くなると 、ダイマーが主要な反応生成物となり、目的物のトリマーの収率は低下する。こ れは、周知のように、カチオン重合の場合には反応温度が高くなると、オ・リボ マー化よりも異性化が優勢となって平均分子量のより小さな生成物をもt−らす からである。反応温度が約O℃よりも低くなると、反応混合物の粘度が撹拌をす るには過度に高くなり、通常は上記方法を効率的にお、m:なう二とができなく なる0本発明方法を実施するより好ましい温度は約15〜75゛Cであり、最も 好ましくは約20−40℃である。
オリゴマー化反紀、j−おいて、効率的な触媒作用をt揮するのに十分なlのカ ス状(7)BF3を、BF3の飽和が保証されるのに十分な分圧のもとて液状供 給原料内・\吹き込む。周知のよ)に、BF3は該エステルと容易に錯化し、B F3は反応試薬および触媒として作用する。従って、少なくともわずかにモル過 剰(但し、通常は約100モル%を越えない)のBF3を使用する。上記の方法 は、トリマーの生成量が最大になるのに十分な時間(通常は2〜3時間)にわた っておこなう。
オリゴマー化反応後、反応生成物、供給原料およびそのBF3錯体に対して不活 性であって、沸点が50℃以−Hの炭化水素溶媒を反応生成物と混合する。好ま しい不活性の炭化水素は、C6〜C12の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルカンで ある。不活性炭化水素はハロケン化されていでもよいが、好ましくはハロケン置 換のないものである。よ1つ好まI−い不活性炭化水素はヘキサン、イソオクタ ン、n−オクタンまたは水素化もれたプロピレンテトラマーであるが、最も好ま しくはイ゛2・号゛ケタンであるっ反応生成物に不活性炭化水素を添加しt二、 昆色物は、該混合物が還流するような温度と圧力の条件下で加熱する。イソオク タンを使用する場合、該混合物は大気圧下において、約99〜125℃で加熱す る。反応混合物には、モノマーもしくは供給原料、ダイマーエステルおよび目的 物のトリマーエステルのほかに、モノマーとBF3との錯体およびトリマーエス テルとBF3との錯体が含まれる。該混合物を加熱還流することによって、これ らの錯体は熱解離してカス状のBF3を放出する。蒸発溶媒は凝縮して反応容器 内へ戻されるが、ガス状のBF3はコンデンサーを通過した後、回収され、再使 用に供される。回収されたBF3は圧縮して貯蔵してもよく、あるいはそのまま 再利用してもよい。
しかしながら、ガス圧縮処理に付随してBF3の損失があるので、このような貯 蔵は避け、B F 3を付加的な供給原料エステルと錯化させるのが便利である 。、このようにして得られる錯化エステルは以後の使用のために保存してもよく 、あるいは、工業的な連続操作の場合のように、本発明を続行するためjこ、そ のまま使用してもよい。
BF3を動車的かつ経済的に回収するためには、溶媒還流法は既知の溶媒ストリ ソピンク法に比へて、いくつかの屯で有利である。溶媒ストリッピング法の場合 には、反応生成物をほとんどもしくは全く溶媒て希釈せずに加熱することが必要 である。このため、酸無水物の生成によって反応生成物が分解するだけでなく、 BF3−アルコール錯体の解離が困難となってBF3の回収率か低下することに なる。溶媒還流法の場合には、必要な装置が少ないだけでなく、使用する溶媒量 も、溶媒ストリッピング法の場合に比べて実質的に少ない。
BF3を回収した後、反応生成物を既知の方法によって処理することにより、目 的物のトリマー酸が得らねる。不活性炭化水素溶媒は、蒸留、ストリノビシグま たはフラッシュ蒸発等の方法によって反応生成物から除去される。この時点での 反応生成物は、主としてトリマーエステル、ダイマーエステルおよび未反応モノ マーとの混合物である。この反応生成物を水洗処理に付すことによって残存する BF3を除去する。これらのエステルを、加圧スプリッティング法、トゥイノチ ェル(丁witchell)加水分解法および高温蒸気スパーノング法を含む既 知の方法による加水分解処理に付すことによって対応する酸か得られる。これら 3つの方法のうち、蒸気スパーソング法は最も効率的である。メチルエステル供 給原料を用いて得られた反応生成物の場合、バッチ式の加圧スプリッティング法 は効率的でない。何故ならば、加水分解によって生成するメタノールが有機相に 溶解するので、所定のバッチを完全に加水分解するには、7回までのスプリット (split)が必要となるからである。目的物のトリマー酸は分子蒸留等の方 法によって精製される。
本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、本発明はこれらの実施例によ って限定されるものではない。実施例における百分率表示は、特に言及しない限 り、重量に基づくものである。
実施例1 反応装置として、温度計、BF3導入管、サンプリング用隔膜、コンデンサーお よび機械的撹拌機を備えたガラス!!!4つ口火底フラスコ(250ml)を使 用した。コンデンサーの上部には、放出されるBF3を中和するためのNaOH またはKOHを保有する小トラップを連結させた。BF3は市販の鋼製加圧ノリ ンダーから導入管を経て反応容器内へ供給し、小トラップを用いて反応容器内容 物の偶発的逆流から保護した。トール油メチルエステル(酸価:5.72)15 0gを反応容器内へ入れ、水/氷浴で冷却した。BF3を撹拌下で該エステル中 に吹き込むと発熱した。BF3の流速調整と水/氷浴の使用によって、反応温度 を撹拌下、3.0時間にわたって25°Cに保持した。反応圧は、苛性トラップ 中のBF3放出管の深さを調整することによって2インチ(H2O)に保持した 。この反応は、生成物の収率もしくは生成比またはBF3の回収率にほとんど影 響を及ぼすことなく、約50psiまでの圧力下において実施できる。以下の表 1(試料番号134)に示すように、3.0時間後の熱重量分析(TGA)によ れば、反応生成物には、未反応モノマーが21.5W10゜ダイマーが24.5 w10およびトリマーおよびより高位のオリゴマーが54w10含まれていた。
イソオクタン300gを撹拌下で反応容器内へ導入した。得られた混合物を還流 温度まで加熱し、還流を120分間おこなった。この間、放出されるBF3は苛 性トラップで捕集した。反応混合物の初期(還流前)および終期(還流後)のサ ンプル中のホウ素含有量を原子吸光分析によって調べたところ、120分間の還 流後に90.4i10のBF3が回収されたことが判明した。
実施例2 1リツトルのガラス製の4つ口技付きフラスコ2個(第1フラスコおよび第2フ ラスコ)および500m1のガラス製の4つ口技付きフラスコ(第3フラスコ) を枝管を用いて連結することによって、連続的な3段階オーバーフロー反応器を 作成した。該反応器においては、第1フラスコから第2フラスコへのオーバーフ ローおよび第2フラスコから第3フラスコへのオーバーフローは重力の作用によ っておこなわれる。各々のフラスコは、実施例1記載のように、温度計、BF3 導入管、機械的撹拌機および水/氷浴を具備する。第3フラスコの枝管は受容器 に接続され、該受容器は乾燥トラップと苛性トラップを経由して系外へ通じる。
実施例1記載の手順は、該連続的反応器の使用に適合させるように修正した。反 応フラスコは水/氷浴を用いて冷却し、酸価が895のメチルソイエート(me thylsoyate)(大豆油から誘導される脂肪酸混合物のメチルエステル )を1時間あたり1000gの割合で該反応フラスコ内へ導入した。メチルソイ エートは全体で1000g使用した。3個のフラスコの各々へBF3を撹拌下で 吹き込んだところ発熱した。第1フラスコおよび第2フラスコ内における反応混 合物の滞留時間はそれぞれ約1時間であり、第3フラスコ内の反応混合物の滞留 時間は約0.5時間であり、この間の反応温度は約25℃に保持した。以下の表 1(試料番号37)に示すように、反応生成物が主としてモノマー25w10、 ダイマー22v10およびトリマー53w10から成ることがTGAによって判 明した。イソオクタン2000gを加えて240分間還流した後の原子吸光分析 によれば、93.7v10のBF3が回収されたことが判明した。
実施例3 実施例1の場合と実質上同じ装置を使用し、同じ手順に従って、メチルソイエー ト(酸価:0.4)150gを、温度約20〜25°C1圧力2インチ(H2O )の条件下において、BF3と約3.0時間反応させた。表1(試料番号43) に示すように、3.0時間後のTGAによれば、反応混合物には、モノマーが3 2W10、ダイマーが19W10およびトリマーもしくはより高位のオリゴマー が49W10含まれていた。この反応混合物をイソオクタン300gと混合し、 60分間還流させた。ホウ素の原子吸光分析によれば、99.5w10のBF3 が回収されたことが判明した。
この明細書において用いる用語や表現は、限定のためではなく、説明のために使 用するものである。また、これらの用語や表現の使用によって、上述の特徴また はこれらの部分的特徴と均等な事項が除外されるものではない。さらに権利請求 される本発明の範囲内において、種々の変更修正をすることが可能である。
ャ::: 03.□:0: g 0: 1嬰言■1 − 〇 −−−〇 □ 国際調査報告 国際調査報告 us 9006159

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.下記(a)〜(d)の工程を含む、少なくとも1種の多不飽和脂肪族C12 〜C22モノカルボン酸エステルを三フッ化ホウ素の存在下で反応させると共に 三フッ化ホウ素を回収する該エステルのオリゴマーの製法: (a)酸価が約0.01〜10である少なくとも1種の多不飽和脂肪族C12〜 C22モノカルボン酸エステルを、トリマー反応生成物が主として生成するのに 十分な温度と時間の条件下において反応させ、(b)沸点が50℃以上の不活性 炭化水素を該反応生成物と混合し、(c)該混合物を加熱還流させることによっ てガス状の三フッ化ホウ素を放出させ、次いで、 (d)該三フッ化ホウ素の少なくとも大部分を回収する。
  2. 2.反応温度が約0〜100℃である請求項1記載の製法。
  3. 3.反応温度が約20〜40℃である請求項1記載の製法。
  4. 4.該酸価が約0.01〜6であり、三フッ化ホウ素の少なくとも約85w/o が回収される請求項1記載の製法。
  5. 5.該酸価が約0.01〜1.5であり、三フッ化ホウ素が実質上定量的に回収 される請求項4記載の製法。
  6. 6.反応温度が約20〜40℃であり、該酸価が約0.01〜1.5であり、三 フッ化ホウ素が実質上定量的に回収される請求項1記載の製法。
  7. 7.不活性炭化水素がC6〜C12の直鎖状もしくは分枝状アルカンである請求 項1記載の製法。
  8. 8.不活性炭化水素がヘキサン、n−オクタン、イソオクタンおよび水素化され たプロピレンテトラマーから成る群から選択される炭化水素である請求項7記載 の製法。
  9. 9.不活性炭化水素かイソオクタンである請求項8記載の製法。
  10. 10.該エステルが、該モノカルボン酸のC1〜C20アルキルエステルである 請求項1記載の製法。
  11. 11.アルキル基がメチル基、エチル基およびプロピル基から成る群から選択さ れる基である請求項10記載の製法。
  12. 12.アルキル基がメチル基である請求項11記載の製法。
  13. 13.大豆油、ヒマワリ油、トウモロコシ油および綿実油から成る群から選択さ れ油から誘導されるエステルを反応させる請求項1記載の製法。
  14. 14.大豆油のメチルエステル、ヒマワリ油のメチルエステル、トウモロコシ油 のメチルエステルおよび綿実油のメチルエステルから成る群から選択される少な くとも1種の多不飽和脂肪族C12〜C22モノカルボン酸メチルエステルのオ リゴマーを三フッ化ホウ素の存在下で製造する方法であって、下記(a)〜(d )の工程を含む該オリゴマーの製法: (a)酸価が約0.01〜1.5である少なくとも1種の該メチルエステルを約 20〜40℃で反応させることによってトリマー反応生成物を主成分として生成 させ、 (b)該反応生成物にイソオクタンを混合し、(c)該混合物を大気圧下におい て約99℃〜約125℃まで加熱することによってガス状の三フッ化ホウ素を放 出させ、次いで(d)該三フッ化ホウ素を実質上定量的に回収する。
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