JPH055000Y2 - - Google Patents

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JPH055000Y2
JPH055000Y2 JP895888U JP895888U JPH055000Y2 JP H055000 Y2 JPH055000 Y2 JP H055000Y2 JP 895888 U JP895888 U JP 895888U JP 895888 U JP895888 U JP 895888U JP H055000 Y2 JPH055000 Y2 JP H055000Y2
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glass fiber
synthetic resin
fiber layer
foam
moisture
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【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この考案は合成樹脂積層材に関するもので、特
には、軟質又は半硬質合成樹脂発泡体に湿分硬化
性液が含浸してなる含浸発泡体の片面若しくは両
面にガラス繊維層が積層され、含浸発泡体の両面
にガラス繊維層を介してまたはガラス繊維層の存
在しない面については直接にプラスチツクフイル
ムが積層され、その含浸発泡体の少なくとも一つ
の側のプラスチツクフイルムに外皮材が積層され
て、水分存在下における前記積層物の熱圧縮によ
る湿分硬化性液の硬化およびプラスチツクフイル
ムの熱熔融により、含浸発泡体の圧縮硬化してな
る基材、ガラス繊維層、プラスチツクフイルムお
よび外皮材が一体に接着して所定形状になつてい
る合成樹脂積層材に関する。 (従来の技術) 第3図は、前記構造からなる従来例としての合
成樹脂積層材10の断面図である。図中12は、
軟質若しくは半硬質合成樹脂発泡体に湿分硬化性
液が含浸硬化してなる基材、14はガラス繊維の
チヨツプまたはマツトからなるガラス繊維層、1
6はプラスチツクフイルム、18は外皮材であ
る。この構造からなる合成樹脂積層材10は、軽
量でありながら単なる軟質若しくは半硬質合成樹
脂発泡体よりも形状保持性および剛性が高いため
に、自動車用内装材たとえばドアの構成材等、あ
るいは事務機器のケース等に広く用いられてい
る。 なお、前記ガラス繊維チヨツプ又はガラス繊維
マツトを用いる合成樹脂積層材10の構造は、特
開昭58−5346号公報にて開示されているものであ
る。 (考案が解決しようとする課題) ところが、従来の合成樹脂積層材10は、用途
によつては剛性が充分であるとは言いがたい課題
があつた。 そこでこの考案は、従来技術が有している剛性
不足の課題を解決して軽量かつ剛性の高い合成樹
脂積層材を提供しようとするものである。 (課題を解決するための手段) この考案の要旨は、軟質または半硬質合成樹脂
発泡体に湿分硬化性液が含浸してなる含浸発泡体
の片面若しくは両面にガラス繊維層が積層され、
その含浸発泡体の両面にガラス繊維層を介してま
たはガラス繊維層の存在しない面については直接
にプラスチツクフイルムが積層され、その含浸発
泡体のすくなくとも一つの側のプラスチツクフイ
ルムに外皮材が積層されて、水分の存在下におけ
る前記積層物の熱圧縮による湿分硬化性液の硬化
およびプラスチツクフイルムの熱熔融により、含
浸発泡体の硬化してなる基材、ガラス繊維層、プ
ラスチツクフイルムおよび外皮材が一体に接着し
て所定形状になつている合成樹脂積層材におい
て、ガラス繊維層の少なくとも一つをガラス繊維
クロスとすることを特徴とする合成樹脂積層材に
ある。 (作用) ガラス繊維クロスは長いガラス繊維をクロス状
(布状)に織り成したものであり、長いガラス繊
維が強固に絡みあつているために強度および剛性
に優れる。従つて、水分(湿分)存在下の熱圧縮
時に含浸発泡体から浸出した湿分硬化性液が、含
浸発泡体表面にあるガラス繊維クロスに浸透して
硬化することにより、含浸発泡体とガラス繊維ク
ロスが一体に固着硬化してなるこの考案の合成樹
脂発泡体は極めて剛性の高いものとなる。 一方ガラス繊維マツトは、ガラス短繊維を無方
向に積み重ねて接着剤によりマツト状に固めたも
ので、ガラス繊維同士の絡み合いが少なくしかも
ガラス繊維が短繊維からなるため、ガラス繊維ク
ロスよりも強度および剛性に劣るものである。ま
た、ガラス繊維チヨツプは微細なガラス繊維から
なるもので、ガラス繊維マツトよりも更にガラス
繊維同士の絡み合いが少ないものである。そのた
め、そのガラス繊維マツト又はガラス繊維チヨツ
プを構成材とする従来の合成樹脂積層材は、この
考案の合成樹脂積層材のように高い剛性が得られ
ないのである。 (実施例) 以下実施例に基づき図面を用いてこの考案を説
明する。 第1図は、この考案の一実施例に係る合成樹脂
積層材20の一部を示す断面図、第2図はその合
成樹脂積層材20を製造するための設備の該略を
示す側面図である。 合成樹脂積層材20は、所定形状からなり、基
材22、ガラス繊維層24、プラスチツクフイル
ム26および外皮材28から構成され、それらが
後記するように湿分硬化性液23の硬化により、
およびプラスチツクフイルム26の熱熔融により
一体に固着したものである。 基材22は、ポリウレタンフオーム等の軟質も
しくは半硬質合成樹脂発泡体22aに湿分硬化性
液23の含浸してなる含浸発泡体22bが、後記
する合成樹脂積層材20の製造時になされる水分
(湿分)存在下における熱圧縮によつて、内部の
熱硬化性液23が硬化し、その硬化により形状固
定および剛性付与がなされたものである。軟質も
しくは半硬質合成樹脂発泡体22aとしては、湿
分硬化性液23の含浸が可能なように、連通気孔
を有する合成樹脂発泡体が用いられ、その中でも
ポリウレタンフオームが好適なものとして用いら
れる。この軟質もしくは半硬質合成樹脂発泡体2
2aの厚みおよび密度等は、その材質等によつて
異なるが、一例として厚み3〜10mm、密度0.016
〜0.022g/cm3のポリエーテル系軟質ポリウレタ
ンフオームを挙げることができる。また湿分硬化
性液23は、湿分(水分)によつて硬化するもの
で、トリレンジイソシアネート(TDI)、4−
4′−ジフエニルメタンジイソシアネート(MDI)
等のようなイソシアネート化合物、あるいは粘性
を下げて合成樹脂発泡体22a内への含浸を容易
とするため前記イソシアネート化合物を有機溶剤
に溶解した有機溶剤溶解物が用いられる。例とし
てMDIと1,1,1−トリクロルエタンの比が、
85:15〜70:30からなる溶解物を挙げることがで
きる。 ガラス繊維層24は、合成樹脂積層材20の剛
性および強度を高めるためのもので、求められる
剛性等により基材22の片面もしくは両面に配置
され、そのガラス繊維層の少なくとも一つが、合
成樹脂積層材20の剛性を従来よりも高くするた
めガラス繊維クロスとされる。この例にあつて
は、ガラス繊維層24のうち24aがガラス繊維
クロス、24bがガラス繊維チヨツプからなる。
このガラス繊維層24は、合成樹脂発泡体20の
製造時になされる水分存在下における熱圧縮によ
り、含浸発泡体22bの表面に浸出した湿分硬化
性液23が硬化することによつて、基材22の表
面に一体に固着されるものである。なお、裏面の
ガラス繊維層24bをガラス繊維チヨツプに代え
てガラス繊維マツトあるいはガラス繊維クロスと
すれば、合成樹脂積層体20の剛性を更に高める
ことができる。ガラス繊維クロスとしては種々の
ものを使用しうるが、その一例として104〜328
g/m2の目抜平織を挙げることができる。また、
ガラス繊維チヨツプとしてはたとえば2310Tex番
手50mm長のチヨツプドスランド(旭フアイバーグ
ラス社製)を挙げることができる。 プラスチツクフイルム26は、所定の温度に加
熱されることにより熔融するもので、ホツトメル
トフイルムとも称され、エチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)等のポリオレフインフイルム等
が用いられる。このプラスチツクフイルム26
は、表面側26aと裏面側26bのプラスチツク
フイルムからなり、合成樹脂積層材20を製造す
る際の熱圧縮時に、含浸発泡体22bから浸出し
た湿分硬化性液23がガラス繊維層24を通過し
て外皮材28内に浸透し、更にはその外皮材28
表面に染みだして製品外観を損なうのを防ぐた
め、及びプラスチツクフイルム26の熱熔融によ
り外皮材28をガラス繊維層24表面に確実に固
着するためである。なお、ガラス繊維層を基材2
2の片面のみに設けた場合には、基材22の一方
の面についてはガラス繊維層を介して、また基材
の他面については、直接にプラスチツクフイルム
が積層される。 外皮材28は、合成樹脂積層材の装飾性を付与
するため、あるいは表面保護のため等のもので、
表面側の外皮材20aと裏面側の外皮材20bか
らなり、製品の用途等によつては表面側あるいは
裏面側のみに設けられることもある。外皮材28
としては、モケツト等に代表される織物とトリコ
ツト等に代表される編み物とを含むフアブリツ
ク、または不織布、プラスチツクレザー等、ある
いはそれらがポリウレタンフオームで裏打ちされ
たもの等が用いられる。 次に、前記合成樹脂積層材20の製造例につい
て第2図に従い説明する。 まずコンベア30により連続的に供給されるプ
ラスチツクフイルム26b上に、ガラス繊維チヨ
ツプ24Bが60〜200g/m2となるように分散さ
れ、ガラス繊維層24bが形成される。また、供
給ロール32から供給される軟質もしくは半硬質
合成樹脂発泡体22aは、湿分硬化性液23内の
通過によつて内部に湿分硬化性液23が含浸して
含浸発泡体22bになり、その含浸発泡体22b
がガラス繊維チヨツプ24Bからなるガラス繊維
層24b上に積層される。そして、別の供給ロー
ル34から供給されるガラス繊維クロス24A
が、含浸発泡体22b上に積層され、そのガラス
繊維クロス24Aからなるガラス繊維層24a上
に触媒水36が噴霧され、その後更にプラスチツ
クフイルム26aが積層される。触媒水36は、
水単独では湿分硬化性液23の硬化が遅いために
用いられるもので、例えばジメチルエタノールア
ミン水溶液、あるいはトリエチレンジアミン水溶
液等が用いられる。 そして両側の回転ロール35により、プラスチ
ツクフイルム26a,26b、およびガラス繊維
層24a,24bを介して含浸発泡体22bが所
定量圧縮され、湿分硬化性液23の含浸量が所定
量例えば200g/m2〜600g/m2となるように湿分
硬化性液の余剰量が絞り取られる。その後両側か
ら外皮材28a,28bがプラスチツクフイルム
26a,26b表面に積層され、その積層物38
がコンベア40により一方向に送られ、所定形状
のプレス面を有する熱プレス型42により上下か
ら熱圧縮される。その熱圧縮により含浸発泡体2
2bが所定形状に圧縮され、その状態で内部の湿
分硬化性液23が硬化して、形状固定されるとと
もに剛性が付与され基材22になる。また前記含
浸発泡体22bの圧縮により、含浸発泡体22b
内の湿分硬化性液23の一部が含浸発泡体22b
表面に染みだしてガラス繊維層24a,24b内
に浸透し硬化する。それによりガラス繊維層24
a,24bが基材22と一体化する。さらに、熱
圧縮時にガラス繊維層24a,24b表面のプラ
スチツクフイルム26a,26bが加熱されて熱
熔融し、外皮材28a,28bがガラス繊維層2
4a,24b表面に融着する。それにより、基材
22、ガラス繊維層24a,24b、プラスチツ
クフイルム26a,26b及び外皮材28a,2
8bが一体に固着してなる第1図に示した所定形
状の合成樹脂積層材20が形成される。なお熱圧
縮の条件は、湿分硬化性液、プラスチツクフイル
ムの材質等により異なるが、熱プレス型の型温
130〜150℃、プレス圧10〜15トン、プレス時間30
〜60秒とされる。得られた合成樹脂積層材はその
後必要に応じて裁断される。 次表は、第1図に示した構造からなるこの考案
の実施例に係る合成樹脂積層材と、従来の合成樹
脂積層材の物性を比較したものである。なお、こ
の考案の実施例1と実施例2とは、ガラス繊維層
24aを構成するガラスクロスが異なるだけであ
り、また従来例1と従来例2は、この考案の実施
例1と実施例2の構造において、ガラス繊維層2
4aのガラスクロスをガラス繊維チヨツプとガラ
ス繊維マツトに代えた構造からなるものである。
【表】 (考案の効果) この考案は、前記のようにガラス繊維層の少な
くとも一つをガラス繊維クロスとして合成樹脂積
層材を構成したため、合成樹脂積層材を軽量かつ
極めて剛性の高いものとでき、合成樹脂積層材の
用途を軽量かつ高い剛性が要求される分野にまで
広げる等、合成樹脂積層材の実用価値を高める効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の一実施例に係る合成樹脂
積層材を示す断面図、第2図はこの考案の実施例
に係る合成樹脂積層材を製造する設備の側面図、
第3図は従来の合成樹脂積層材の断面図である。 22……基材、22a……軟質または半硬質合
成樹脂発泡体、22b……含浸発泡体、23……
湿分硬化性液、24……ガラス繊維層、24a…
…ガラス繊維クロスからなるガラス繊維層、24
b……ガラス繊維チヨツプからなるガラス繊維
層、26,26a,26b……プラスチツクフイ
ルム、28,28a,28b……外皮材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 軟質または半硬質合成樹脂発泡体に湿分硬化性
    液が含浸してなる含浸発泡体の片面若しくは両面
    にガラス繊維層が積層され、その含浸発泡体の両
    面にガラス繊維層を介してまたはガラス繊維層の
    存在しない面については直接にプラスチツクフイ
    ルムが積層され、その含浸発泡体の少なくとも一
    つの側のプラスチツクフイルムに外皮材が積層さ
    れて、水分の存在下における前記積層物の熱圧縮
    による湿分硬化性液の硬化及びプラスチツクフイ
    ルムの熱熔融によつて、含浸発泡体の圧縮硬化し
    てなる基材、ガラス繊維層、プラスチツクフイル
    ムおよび外皮材が一体に固着して所定形状になつ
    ている合成樹脂積層材において、ガラス繊維層の
    少なくとも一つをガラス繊維クロスとすることを
    特徴とする合成樹脂積層材。
JP895888U 1988-01-27 1988-01-27 Expired - Lifetime JPH055000Y2 (ja)

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