JPH0549721B2 - - Google Patents

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JPH0549721B2
JPH0549721B2 JP8511385A JP1138585A JPH0549721B2 JP H0549721 B2 JPH0549721 B2 JP H0549721B2 JP 8511385 A JP8511385 A JP 8511385A JP 1138585 A JP1138585 A JP 1138585A JP H0549721 B2 JPH0549721 B2 JP H0549721B2
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gas
molten metal
aluminum
powder
container
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JP8511385A
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Manabu Ueno
Kazuki Takashima
Osamu Sawai
Hisayoshi Kanesashi
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Priority to JP60011385A priority Critical patent/JPS61170503A/ja
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Publication of JPH0549721B2 publication Critical patent/JPH0549721B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F9/00Making metallic powder or suspensions thereof
    • B22F9/02Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes
    • B22F9/06Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes starting from liquid material
    • B22F9/08Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes starting from liquid material by casting, e.g. through sieves or in water, by atomising or spraying
    • B22F9/082Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes starting from liquid material by casting, e.g. through sieves or in water, by atomising or spraying atomising using a fluid
    • B22F2009/084Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes starting from liquid material by casting, e.g. through sieves or in water, by atomising or spraying atomising using a fluid combination of methods

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  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム基
合金の微粉末を製造する方法に係り、特に、粉末
冶金用に適する粒径が1〜20μm程度のアルミニ
ウムまたはアルミニウム基合金微粉を均一な粒度
分布のもとで効率良く製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
粉末冶金法によるアルミニウムまたはアルミニ
ウム基合金材料の製造は旧来より行われてきた
が、近年に至つて高強度、耐熱性、耐食性の向上
をめざして、極めて粒径の小さい微細構造の微粉
を原料に使用し、焼結鍛造やホツトプレスさらに
は静水圧ホツトプレス(HIP)等を組合せた新型
の粉末冶金アルミニウム合金の開発が特に米国を
中心に進んでおり、すでに従来の鋳造、鍛練品よ
りも優れた特性を持つ合金が開発されている。ア
ルミニウムまたはアルミニウム基合金の微粉を製
造する場合、これを溶湯から直接製造する方法が
最も効率的であるが、アルミニウムまたはアルミ
ニウム基合金の超微粉(例えば、焼結後に超塑性
現象を示すような粒径が1〜10μm程度の微粉)
を溶湯から直接製造するには様々な問題が付随す
る。
従来提案されたアルミニウムまたはアルミニウ
ム基合金の粉末製造技術のうち、溶湯から直接的
に粉末を製造する方法として、アルゴン噴霧法、
真空噴霧法、回転電極法、回転るつぼ法、RSR
法などが知られている。
アルゴン噴霧法は、ノズルから溶湯を流下させ
この流下中の溶湯の流れにアルゴンガスのジエツ
ト流を衝突させて噴霧化するものであるが、冷却
速度が遅く且つ粒度分布が広い範囲にわたると言
う問題がある。
真空噴霧法は、Henry−Sievertの法則を利用
して溶湯中にガスを溶解せしめ、急速に減圧する
ことによつて内蔵ガス圧で爆発的に溶湯を噴霧す
るもので米国のHomogenious−Metals社が開発
したものに代表される。これは、予め溶湯中に水
素ガスを注入したあと、この溶湯の中に、真空チ
ヤンバーと連結しているノズルを挿入することに
よつて真空チヤンバー内に溶湯を爆発的に噴霧さ
せるものである。これによると清浄な粉末が得ら
れるという特徴があるが、冷却速度は十分ではな
く、従つて、粒度分布範囲も広くなるという問題
が付随する。また、溶湯を十分に吹き上げること
が必要であるので装置も大規模となる。
回転電極法は、米国のNuclear−Metals社の開
発に係るもので、水平軸で高速回転している母合
金電極にタングステン電極を対向させ、その間で
不活性ガスアークによつて母合金端面を溶解さ
せ、この溶解によつて遠心力で飛散する粒滴をコ
レクターで捕集するものである。タングステン電
極からの汚染を避けるためにプラズマ銃を使用し
たものもある。この処法も冷却速度が十分にとれ
ないし、装置が大がかりとなる。
回転るつぼ法は、真空中で高速回転している水
冷るつぼ内にインゴツトを入れ、このインゴツト
表面に150Kw程度の高エネルギー電子ビームを
照射することによつて、部分的に溶融した溶湯を
遠心力で飛散させて粒滴化するものである。そし
て冷却効果を高めるために飛散する粒子を冷却板
に衝突させるようにしている。しかし、粒滴の微
細化には限界があるし、粒径分布を狭範囲に制御
することが難しい。
RSR法は、米国のPratt&Whitney社で開発し
たもので、Heガス中で高速回転(約24000rpm)
している冷却板の上に溶湯を流下させて遠心噴霧
するものである。この方法は確実に超急冷される
が溶湯の流れを直接に冷却板に衝突させるもので
あるから、この流れの制御が粒径制御に大きな因
子となり、微粒化に問題があると思われる。
第1図に、これらの従来の溶湯からの粉末製造
法において、実稼動した場合の報告された粉末の
粒度分布を一括して示した。第1図に見られるよ
うに、いずれも粒度は40〜500μmの広い範囲に分
布している。従つて、溶湯から直接粉末を製造す
る方法において、上述した代表例は、既述の問題
を内蔵すると共に、超塑性現象を利用できるよう
な微粉を得るにはなお問題を有するものであつ
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記のように、従来の技術では、アルミニウム
またはアルミニウム基合金の溶湯からアルミニウ
ムまたはアルミニウム基合金粉末を直接製造する
場合に、粒径の均一化、微細化、そして急速凝固
を同時に且つ経済的に達成することは困難であつ
た。本発明はこの問題を解決しようとするもので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に従うアルミニウムまたはアルミニウム
基合金の溶湯から直接アルミニウムまたはアルミ
ニウム基合金の微粉を製造する方法は、減圧雰囲
気下に置かれた溶融アルミニウムまたは溶融アル
ミニウム基合金の液面下に気体を供給することに
よつて該液面から上方に向かう気液混合流を該減
圧雰囲気下で発生せしめ、この上方に向かつて流
れる気液混合流を縮流したのち冷却された回転冷
却板に衝突させることを特徴とする。
すなわち、本発明者らは、純アルミニウムまた
はアルミニウム基合金(以下、これを総称して、
“Al系金属”と呼ぶことがある)の溶湯を真空雰
囲気下に置き、この真空雰囲気下の溶湯中に系外
よりガスを供給することによつて激しいバブリン
グを起こさせ、このバブリングによつて液面から
飛散する気液混合流を縮流させたのち、これを強
制的に急冷すると極めて細かいAl系金属の均一
な微粉が効果的に製造できることを知つた。
本発明法で採用する基本原理は次のようなもの
である。すなわち、 先ず第一に、その液面を真空雰囲気下に露出さ
せた状態に置かれたAl系金属の溶湯の液面下に
系外より気体を導入することによつて、この気体
が液面下から液面上の真空雰囲気中に膨脹して噴
出するさいのエネルギー(バブリングのエネルギ
ー)を溶湯の飛散化に利用すること、 第二に、この液面から気体と共に上方に向かつ
て飛び出す液滴(これ自身は非常に小さな液滴か
つ大きな液滴まで種々のものが混在する)を、気
体と共に液面の面積より小さな開口をもつノズル
を通過させることによつて(下から上に向かう気
液混合流を縮流することによつて)、粒径の大き
なものは重力によりふるい落として微細な粒径の
滴に分級すること、そして、 第三に、微細滴を同伴する気液混合流を零下百
数十度にまで冷却された回転冷却板に衝突させる
ことによつて急冷凝固させること、である。
この原理を、本発明者らが作製し且つ本発明の
実施に適用した第2図に示す装置を参照しながら
より具体的に後述するが、これに先立ち、第2図
の装置の構成についての説明を行うと、 1は真空容器を示しており、排気装置2に排気
ダクト3を介して接続されている。この真空容器
1は容器本体とこの上に気密に被せられる蓋体4
とからなつている。排気装置2はスチームエゼク
ター、真空ポンプ、ブースタポンプ、ロータリー
ポンプなどを単独または複合して使用する。第2
図の例ではブースタポンプとロータリーポンプを
組合せたものを使用している。この排気装置の稼
動によつて、真空容器1内には所定の真空度の減
圧空間5が形成される。
6は溶湯容器であり、これは真空容器1内にセ
ツトされる。この溶湯容器6はこの中にAl系金
属を溶融した状態で収容するものであり、耐火物
で構成される。この溶湯容器6は開口7で真空容
器1の減圧空間5に通じる以外は閉塞した容器で
あり、図示の例では、この開口7は、取外し可能
な耐火物製の蓋8のほぼ中央に設けてある。そし
て開口7の位置が最も高いところとなるように、
蓋8の内面は上方にゆくに従つて縮径した形状を
有している。すなわち溶湯容器6の上面に、先細
りのノズルが形成されていることになる。また、
溶湯容器6内の材料を加熱するための加熱手段が
設けられる。図示の例では、この加熱手段は高周
波誘導加熱装置であり、溶湯容器6の外周に設置
される高周波発生コイルと9と、真空容器1の外
側に設置される高周波発生装置10とからなつて
いる。
11は、溶湯容器6内の溶湯12の内部にガス
を吹き込むノズルである。第2図の例では、これ
は溶湯容器6内の溶湯12にその湯面下に浸漬さ
れたランスが使用されている。このノズル11に
はガス源13からガスが供給されるが、そのさ
い、供給するガスの流量と圧力が任意に調整され
るように、流量調整手段14と圧力調整手段(図
示しない)が設けられている。
そして、真空容器1の減圧空間5内にあつて且
つ開口7に対向する位置に反射板15が取付けら
れている。この反射板15は図示の例では中空の
回転円盤であり、真空容器1の蓋体4に垂直に挿
入された中空シヤフト16の先端に取付けられて
いる。このシヤフト16は、蓋体4に取付けられ
た軸受け17に回転可能に挿入されるが、この軸
受け17とシヤフト16との間には磁気パツキン
18が介装されている。この磁気パツキン18
は、磁性粉体を油状の媒体に分散させたもので、
磁化された軸受けの内面に磁力で被着してシヤフ
ト16との間で気密を保持しながらシヤフト16
を回転させることができるようにする。そして、
シヤフト16は軸方向にスライド可能に設置さ
れ、これによつて、開口7との距離を任意に調整
できるようになつている。
シヤフト16はモータ19の回転動力をベルト
20およびプーリ21によつて伝達され軸の回り
に回転させられる。従つて、この先端の反射板1
5が軸回りに回転する。そして、中空のシヤフト
16の中には先端が開口したパイプ22が挿入さ
れる。このパイプ22は冷媒源23に流量調整弁
24を介して接続される。冷媒源としては例えば
液体窒素が使用され、この液体窒素がパイプ22
を通じて反射板15の内部の中空空間に供給さ
れ、これによつて反射板15の表面が冷却され
る。反射板15の中空空間に供給された液体窒素
はガス化したものはパイプ22の外側の中空シヤ
フト16内を経てガス配管25により系外に排出
される。従つて、この反射板15は急冷手段とな
る。26は粉末回収容器であり、これは反射板1
5を取り囲むようにして真空容器1の内部に取外
し可能にセツトされている。
以上の構成になる装置を用いると、前記の第一
〜第三の本発明法の原理が同時に実現できる。す
なわち、排気装置、加熱装置および反射板回転装
置並びに冷却設備を稼動し、所定の真空度に維持
された状態で溶湯12の内部にノズル11からガ
スを吹き込むと、均一且つ微細なAl系金属微粉
末を良好に製造することができる。
本発明法の第一の原理は、真空雰囲気下に置か
れたAl系金属の溶湯の内部に、外部からガスを
供給することによつて溶湯に激しいバブリングを
起こさせ、このバブリング現象を溶湯の噴射手段
として利用することにあるが、第2図の溶湯容器
6内の溶湯12は、開口7を通じて減圧空間5の
圧力と同じ減圧下に置かれているので、ノズル1
1からこの溶湯12の内部にガスが供給される
と、極めて激しいバブリングが発生し、各種粒径
の粒滴が湯面から運動エネルギーをもつて上方に
飛散し、また金属蒸気も一部発散することにな
る。
湯面から飛散する粒滴の量と形状は、真空度と
吹き込みガス圧並びに吹き込みガス流量、更には
ガス吹き込用ノズルの形状などに依存する。従つ
てこれらを適切に調整することによつて粒滴の量
と形状は制御できる。
しかし、粒滴の大きさを揃え且つ微粉化された
均一なAl系金属微粉末を得るにはこの制御だけ
では限界が存在する。このために、本発明法では
第二および第三の原理を採用する。
すなわち、先ず第二の原理として、湯面から気
体と共に上方に向かつて飛び出す液滴(これ自身
は非常に小さな液滴から大きな液滴まで種々のも
のが混在する)を、気体と共に液面の面積より小
さな面積の開口を通過させることによつて、換言
すれば、下から上に向かう気液混合流を縮流する
ことによつて、粒径の大きなものはふるい落とし
て微細な粒径の滴に分級すると言う処法を採用す
る。
この分級効果は第2図の装置の場合、蓋8に設
けられた開口7によつて達成される。第2図の装
置のように、湯面の上方において湯面の面積より
非常に小さく、且つ上方に向かつて縮径するよう
な形状の開口7が存在すると、湯面からこの開口
7に向かう気液混合流は、ここで縮流し、この縮
流に乗らない粒滴は再び湯面上に落下することに
なる。この縮流に乗らない粒滴はその径が大きい
ものとなる傾向が多い。つまり湯面から飛散した
粒滴の軌跡が丁度開口7に直進する以外のものは
溶湯容器6の壁面や蓋8に衝突するか或いは途中
で方向を変えて開口7に向かうか或いは落下する
ことになるが、そのさい、粒滴の大きなものは慣
性エネルギーが大きいので縮流に乗らずに直進す
るか途中で下方に方向を変えて落下する傾向が強
いのに対し、粒滴の小さいものはガスの流れに乗
つて開口7に向かつてその飛翔の方向を変えやす
い。従つて、開口7から減圧空間5に向かつて噴
射する流体は、溶湯12の中に吹き込まれたガ
ス、金属蒸気、バブリングによつて生じた粒滴の
うちで、特にその粒径が細かいもの、そして、そ
の数は統計的には非常に少ないが湯面から開口7
に向かつて直進した粒径の大きいもの、などが混
在した噴射流となる。すなわち、系外から溶湯中
に吹き込まれた気体は、前記のバブリング作用に
よる噴射エネルギーの付与のほかに、粒滴の整粒
(分級)手段として利用されることになる。これ
によつて、上方に向かつて飛散する粒滴は各種の
大きさのものが混在しても、ガスの流れに乗るこ
とができるものだけが選択され、非常に微細な粒
滴を含む気液混合流が得られることになる。
ついで、本発明の第三の原理、すなわち、前記
のようにして得られた気液混合流(縮流された気
液混合流)を零下百数十度にまで冷却された回転
冷却板に衝突させるという処法によつて、この気
液混合流中のAl系金属の微細滴が固体の微細粉
に急冷凝固されるのである。第2図の装置で言え
ば、開口7から噴射する微細な粒滴を含む気液混
合流の噴射流が、低温の回転反射板15に衝突
し、ここで急冷と急激な衝撃力を受け、急速凝固
と粉化が起こる。例えば、液体窒素を冷却媒体と
して利用し、これを回転反射板15内に循環させ
る場合には、マイナス160℃程度までこの反射板
の表面を冷却することができ、また回転数を高く
するとその衝撃力は極めて大きなものとすること
ができるので、噴射流内の粒滴はこの反射板15
に衝突すると、極めて瞬間に冷却されて急速凝固
すると同時に、はじき飛ばされる。そのさい、粒
滴の大きなものが同伴していても、(例えば、液
面から開口7に直進したようなもの)、更に微粉
化されることになる。
なお、反射板15からはじき飛ばされたAl系
金属微粉末は、第2図の装置の場合、この反射板
15の周囲の減圧空間5内にセツトされた粉末回
収容器26に捕集される。運転が終了したら、真
空容器1内を不活性ガスで置換したあと、粉末回
収容器26に水封用の液体例えばアルコール等を
入れて蓋体4を開いて生成したAl系金属粉末を
回収すればよい。
このようにして、本発明の前記の第一、第二並
びに第三の原理は、第2図に示したような、排気
装置に接続されこの排気装置の稼動によつて減圧
空間を形成する真空容器と、該減圧空間に連通す
る開口を上面に備え且つ内容物を加熱する加熱手
段を備えた溶湯容器と、溶湯容器内の溶湯の内部
にガスを吹き込むためのガス供給設備と、真空容
器の減圧空間内にあつて且つ前記開口に対向する
位置に設置された反射板と、この反射板を回転さ
せるための反射板回転装置と、この反射板の表面
を強制冷却するための反射板冷却設備と、からな
る装置を使用すると、同時且つ好適に実現でき、
Al系金属の超微粉(粒径が1〜10μm程度の微
粉)が製造できる。
なお、本発明法の実施にあたつては、減圧雰囲
気下に置かれる溶融アルミニウムまたは溶融アル
ミニウム基合金は、その液面が減圧雰囲気に接し
ておればよく、溶湯を収容する容器全体が必ずし
も減圧雰囲気下に置かれる必要はない。また、減
圧雰囲気は、その圧力の低いほうが激しいバブリ
ングを起こさせるうえで望ましいが、液面下に供
給する気体の圧力を高めると、減圧雰囲気の減圧
の程度を弱めることもできる。本発明者らの実施
例によると、減圧雰囲気は10-3Torr程度まで減
圧すればよいようである。また、液面下に供給す
る気体としては不活性ガス例えばアルゴンガスが
望ましい。場合によつては、Al系金属に溶解す
るガス類、例えば水素ガスを使用することも可能
である。この場合には、一旦溶融Alに溶解吸収
された水素が真空雰囲気下で溶湯から脱着する現
象が生じ、そのさいに、極めて微細な液滴を液面
から放出するようになる。また、縮流された気液
混合流を強制冷却するための冷却媒体としては液
体窒素が好ましいが、そのほかの冷却媒体も使用
可能である。冷却速度は速い程、粉末冶金用に適
した粒子にでき、液体窒素を使用した場合に、本
発明法においては、105K/sec以上の冷却速度を
実現することも可能である。液面下にガスを吹き
込む手段としては、溶湯容器の底部にポーラスプ
ラグを設置し、このポーラスプラグからガスを供
給するようにしてもよい。
実施例 例 1 本例は、第2図の装置を用いて、純アルミニウ
ム微粉を製造した例を示す。第2図の装置のおい
て、溶湯容器6の内径約40mm、開口7の口径約5
mm、開口7から反射板15までの距離約10mm、と
し、溶湯容器6内に固体の純アルミニウムを約
500gr入れ、これを高周波加熱コイル9によつて
溶解し、その液面から開口7までの当初の距離を
約100mmとした。
実施にあたつては、減圧空間5を10-3Torrに
維持し、液面下のノズル11から、純度が99.99
%のアルゴンガスを一定の流量で吹き込み、回転
反射板15の中に、液体窒素(−196℃)を装置
稼動のあいだ供給した。溶湯容器6内の溶湯が無
くなつたら、真空容器1内のアルゴンガスで満た
したうえ、粉末回収容器26のなかにアルコール
を注入してから真空容器を大気に開放してアルミ
ニウム微粉末を回収した。
以上の純アルミニウムに対する処理について、
アルゴンガスを0.1l/minの一定の流量で吹き込
み且つ回転反射板15の回転速度を1000rpmの一
定としたうえで、純アルミニウムの溶湯の温度
を、800℃、900℃および1000℃のそれぞれ一定に
維持した場合に得られた純アルミニウム粉末の粒
度分布(累積度数%)を第3図に示した。また、
溶湯の温度を900℃とした例で得られた粉末の走
査型電子顕微鏡写真を第4図に示した。
第3図の結果より、本発明法によると、第1図
の従来の方法に比べて、粒子の平均粒径が小さく
且つその分布幅も非常に小さくなつていることが
わかる。また、粒子は1〜10μmの間に分布して
いるが、溶湯温度が900℃の場合に最も微粒とな
つていることがわかる。
そして、第4図に見られるように、得られたア
ルミニウム微粉は、完全な球状ではなく、凹凸の
多い表面を持つている。したがつて、圧粉体の成
形にとつて好ましい性質を有している。
次に、溶湯の温度は1000℃の一定とし且つ回転
反射板15の回転速度を1000rpmの一定としたう
えで、ノズル11からのアルゴンガス吹き込み量
を、0.1/minとした場合と、5/minとした
場合について、前記同様に粒度分布を調べた。そ
の結果を第5図に示した。第5図の結果より、吹
き込みガス量が増大すると、粒径は小さくなる傾
向にあることがわかる。
更に、溶湯の温度を1000℃の一定とし且つアル
ゴンガス吹き込み量を5/minの一定としたう
えで、回転反射板15の回転速度を1000rpmと
2000rpmとした場合の粒径の変化を前記同様に調
べ、その結果を第6図に示した。第6図の結果よ
り、回転数が増加すると粒径は小さくなる傾向が
あることがわかるが、回転数を2倍にしてその傾
向はわずかである。このことは、回転運動による
衝撃力によつて微細化が進行するというより、微
細化に対しては、バブリングおよび縮流による効
果が大きく寄与しているものと考えられる。
例 2 本例は、例1で使用したのと同じ第2図の装置
を使用して、7075高力アルミニウム合金(JIS第
6種)の微粉末を製造した例を示す。
例1と同じ装置条件のもとで、7075高力アルミ
ニウム合金を溶湯容器内で溶解し、ノズル11か
ら純度99.99%のアルゴンガスを0.1/minの流
量で吹き込んだ。真空容器内は10-3Torrに減圧
した。回転反射板15の回転速度は1000rpmとし
た。この条件で、溶湯の温度を700℃、800℃およ
び900℃と変化させて得た合金粉の粒度分布を第
7図に示した。また、900℃の例で得た合金粉の
走査電子顕微鏡写真を第8図に示した。
第7図より、本発明法によると、粒子の平均粒
径が小さく且つその分布幅も非常に小さいアルミ
ニウム合金微粉が得られることがわかる。この合
金微粉は、例1の純アルミニウム微粉に比べてそ
の平均粒径は若干大きくなつているが、粒子は1
〜10μmの間に分布している。この場合、溶湯温
度が800℃の場合に最も微粒となつている。そし
て、第8図に見られるように、得られたアルミニ
ウム合金微粉は、完全な球状ではなく、凹凸の多
い表面を持つている。したがつて、圧粉体の成形
にとつて好ましい性質を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の代表的なAl系金属粉末製造法
によつて製造された粉末の粒度分布を示す図、第
2図は本発明法を実施するのに使用した装置の略
断面図、第3図は本発明法に従つて溶湯温度を変
えて製造された純アルミニウムの粒度分布図、第
4図は本発明法によつて得られた純アルミニウム
微粉の粒子構造の顕微鏡写真であつて、上下の図
は同じものを倍率かえて写したものであり、上段
の図は写真上の直線距離26mmが実物の20μmに相
当し、下段の図は写真の直線距離26mmが実物の
4μmに相当する。第5図は本発明法に従つてガス
吹き込み量を変えて製造された純アルミニウム微
粉の粒度分布図、第6図は本発明法に従つて回転
反射板の回転速度を変えて製造された純アルミニ
ウム微粉の粒度分布図、第7図は本発明法に従つ
て溶湯温度を変えて製造された7075高力アルミニ
ウム合金(JIS第6種)の微粉の粒度分布図、第
8図は本発明法に従つて製造された7075高力アル
ミニウム合金(JIS第6種)の微粉の粒子構造の
顕微鏡写真であつて、上下の図は同じものを倍率
をかえて写したものであり、上段の図は写真上の
直線距離18mmが実物の10μmに相当し、下段の図
は写真の直線距離18mmが実物の2μmに相当する。 1…真空容器、2…排気装置、5…減圧空間、
6…溶湯容器、7…開口、9…高周波加熱コイ
ル、11…溶湯中へのガス供給用ノズル、12…
溶湯、13…供給ガス源、14…ガス流量調整
弁、15…反射板、16…反射板回転用シヤフ
ト、17…磁気パツキンを備えた軸受、19…モ
ーター、22…冷却媒体供給用パイプ、23…冷
却媒体(液体窒素)、26…粉末回収容器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 減圧雰囲気下に置かれた溶融アルミニウムま
    たは溶融アルミニウム基合金の液面下に気体を供
    給することによつて該液面から上方に向かう気液
    混合流を該減圧雰囲気下で発生せしめ、この上方
    に向かつて流れる気液混合流を縮流したのち冷却
    された回転冷却板に衝突させることからなるアル
    ミニウムまたはアルミニウム基合金の微粉末の製
    造方法。
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