JPH0549076U - 篩分別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水平な篩網を振動させて、その上に載せた被
分別物を移動させつつ篩い分ける篩分別装置の能力増強
・大型化を図る。 【構成】 底部中央に振動機１２を取り付けた縦向き円
筒状の篩胴１５の上面に篩網１６を設け、その篩網１６
中央に載せた被分別物を振動によって全周方向に移動さ
せて篩胴１５全周縁から落下させる。篩胴１５外には、
これと別体の分別物受け２５を設け、これを別の振動機
にて振動させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は砂利と砂の分別のような粒状物相互の分別や、綿状材内の粒状体の除 去のような異質物相互間の分別等、各種の材料を篩によって分別する篩分別装置 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に篩分別装置には、底面に篩網を張った樋を傾斜させておき、その上端側 から被分別物を供給し、篩網を振動させつつ被分別物を下端側に流下させ、その 間に網目より小径のものを裏面側に透過させるようにしたものが一般的である。

【０００３】 また、縦向きに配置した円形の篩胴の上端面に篩網を張り、この篩胴に振動機 を取り付け、篩網の中央部分に投下した被分別物を振動によって周方向に移動さ せ、その移動の間に篩に分別する分別装置が知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前述した従来の傾斜樋状の篩網を使用する装置では、分別能力を高めようとす ると、樋を長くしなければならず、装置が大型化し、大スペースを要するととも に、振動機も大きなものが必要になり、コスト高となるという問題があった。

【０００５】 また、円形の篩胴を使用した装置は、従来は主として微粉体の篩分別に使用さ れており、小型のものが多く、しかも篩胴の上面には、篩網を透過しない分別物 が１箇所から樋を通して排出されるようになっているため、篩網上に残る分別物 の割合が多い場合には処理能力が低く、しかも篩網によって上下に分別されると 両分別物を排出させるための樋を含めた装置全体が振動されるようになっている ため、装置を大型化する場合、振動機に限界があり、大型化が困難である等の問 題があった。

【０００６】 本考案は上述の如き従来の問題にかんがみ、形状が小さくて小スペースでよく 、処理能力が大きく、砂利等の大重量粒状物からロックウール等の軽量で大容量 のものまで広範囲に対応できる篩分別装置の提供を目的としたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述の如き従来の問題を解決するための本考案の特徴は、底部中央部分に振動 機を有する縦向円筒状の篩胴と、該篩胴の頂面に篩網を張設し、前記振動機によ る振動によって篩網の中央部分上に載せた被分別物を周囲方向に移動させるよう にしてなる篩分別装置において、前記篩胴の全周囲外に前記篩胴とは別体の分別 物受けを設け、前記篩網を透過せずに周囲側に移動した分別物を前記分別物受け 中に落下させるようにしたことにある。なおロックウールからショットと称され る粒状物の除去に適応させる場合は上記篩胴全体を、これとは別体の外容器内に 収容し、該外容器は前記胴部と平行な縦向きの胴部の下端に漏斗状部を有し、該 漏斗状部の最下部を分別物排出口とするとともに、該外容器を前記篩胴とは別に 振動させる振動機を備え、該外容器を分別物受けとなす。

【０００８】

【作用】

本考案の篩分別装置においては、篩胴を振動させておき、分別網上の中央に被 分別物を投下すると、振動機によって分別網中央から周縁側に移動する。この間 に網目より小さいものは網目を通して下側に落下し、大きいものは篩胴の全周囲 からその外側の分別物受け内に投下される。また篩胴と分別物受けとが別体とな っているため、振動機は篩胴とその頂面の篩網上の被分別物を振動させるのみで よく、このため装置を大型化できる。

【０００９】

【実施例】

次に本考案の実施例を図面について説明する。

【００１０】 まず本考案の第一実施例を図１〜図３について説明する。図において、１０は 固定架台であり、この架台上に振動基台１１が振動吸収用のスプリング１０ａ， １０ａ……を介して載置されている。振動基台１１の下面中央には、振動機１２ が固定されている。この振動機１２は回転軸を上下に突出させた電動モーター１ ３の上下に偏心させてウエイト１４ａ，１４ｂを固定し、両ウエイトの偏心量及 び偏心角度を調節することによって各種の振動を生じさせることができるように なっている。

【００１１】 振動基台１１には、円筒状をした篩胴１５が軸心を上下に向けて固定され、そ の上端開口全面に篩網１６が張設されている。篩網１６の中央には、その上面に 円錐形の拡散具１７が突設されている。

【００１２】 篩網１６下には、網材からなる振動ボール受け１８が篩胴１５に対して固定さ れて設置され、その上に振動ボール１９が多数収容されており、振動機１２によ って振動が与えられることによって振動ボール１９が篩網１６の下面を打撃して 篩網１６に衝撃的振動を与えるようにしている。

【００１３】 振動ボール受け１８下には、小形分別物受け２０が篩胴１５の内面全面にわた って設置されている。この小形分別物受け２０は、円錐形の山型部２０ａの周囲 に樋状部２０ｂが一体成形され、その樋状部２０ｂの一部に排出口２１（図３に 示す）が設けられている。

【００１４】 篩胴１５の上縁外周にはフランジ１５ａが一体成形され、その外周縁に下向き の垂下片１５ｂが全周に連続して一体成形されている。

【００１５】 篩胴１５の外周には、これと別体に一対の分別物受け２５が設けられている。 この分別物受けは、篩胴１５と同心配置の内外筒２６ａ，２６ｂと、その両筒間 に設けた一対の山型の傾斜底板２７ａ，２７ｂとからなっており、内筒２６ａの 上縁がフランジ１５ａ下の垂下片１５の内側に挿入されている。

【００１６】 また両底板２７ａ，２７ｂの下端側間が排出口２９ａ，２９ｂとなっており、 その下にダクト３０ａ，３０ｂが連通されている。両ダクト３０ａ，３０ｂ下に は、コンベア３１ａ，３１ｂが設けられている。

【００１７】 このように構成される篩分別装置は、篩網１６の被分別物が半径方向、渦巻方 向等の所望の動きをしつつ外周側に移動されるように予め振動機１２を調節して おき、該振動機１２によって篩胴を振動させつつコンベア３２等から被分別物を 篩網上面中央に投下させる。

【００１８】 投入された被分別物は、拡散具１７によって円形に拡げられて篩網１６上に載 せられ、振動されつつ周縁側に移動される。この間に網目より小さい小形物が振 動によって分離され、網目より落下する。篩網１６の周縁に至った大形物は分別 受け２５内に落下し、底板２７ａ，又は２７ｂの傾斜に沿って滑落し、排出口２ ９ａ，２９ｂから排出される。

【００１９】 次に本考案をロックウールからの粒状固形物分離装置として実施した例を図４ ，図５について説明する。なお第一実施例と同一部分については同一符号を付し 、その説明を省略する。

【００２０】 この実施例では、第一実施例と同様に振動機１２及び篩網１６等を取り付けた 篩胴１５をこれとは別体の外容器４０からなる分別物受けを使用している。

【００２１】 外容器４０は固定架台４１上に振動吸収用のスプリング４２を介して支持され ている。この外容器４０は、篩胴１５と同心配置に円筒状をした胴部４３を有し 、その胴部４３の下端に漏斗状部４４が一体に備えられ、頂部に逆漏斗状の蓋４ ５が一体に備えられている。そして頂部の蓋４５の中央をロックウール導入口４ ６ａとし、下端の漏斗状部４４の最下部をロックウール排出口４６ｂとしている 。また、この外容器４０は振動機４７によって振動が与えられるようになってい る。 漏斗状部４４には、篩胴１５用の固定架台１０の支柱１０ｂが貫通されて おり、その支柱貫通穴４８は支柱１０ｂを貫通させた振動吸収板４９をもって閉 鎖されている。

【００２２】 また、小形分別物受け２０の排出口２１には、排出筒５０が連結され、振動吸 収板５１を介して外容器４０外に突出されている。

【００２３】 このように構成されるロックウール内の粒状固形物分離装置は、前述と同様に 篩網１６上に投下されたロックウールが、その篩網１６上で半径方向、渦巻方向 等の所望の動きをなすように振動機１２を調節しておき、該振動機１２を作動さ せつつベルトコンベア３２によりロックウールを導入口４６から投入する。投入 されたロックウールは、拡散具１７によって円形に拡げられて篩網１６上に載せ られ、振動されつつ円縁側に移動される。この間に粒状固形物が振動によって分 離され、網目より落下する。篩網１６の周縁に至ったロックウールは、外容器４ ０と篩胴１５を通して漏斗状部４４上に落下し、その斜面に沿って滑落し、排出 口４６ｂから排出される。

【００２４】

【考案の効果】

上述したように本考案の篩分別装置は、円筒形の篩胴の頂部に篩網を水平配置 に張設し、その中央に投下した被分別物を円周方向に移動させ、全周囲から分別 物を分別物受けに落下させるようにしたことにより、小面積でき分別処理能力の 大きい装置を得ることができたものである。

【００２５】 また特にロックウール等の綿状物に混入している粒状固形物を除去する装置に 応用した場合には、分別処理中に粒状物を巻き込む作用が少く、効率の良い分離 が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例を示す縦断面図である。

【図２】同上の平面図である。

【図３】同上の正面図である。

【図４】本考案の第二実施例の縦断面図である。

【図５】図４中のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１０ 固定荷台 １０ａ スプリング １０ｂ 支柱 １１ 振動基台 １２，４７ 振動機 １３ 電動モーター １４ａ，１４ｂ ウエイト １５ 篩胴 １５ａ フランジ １６ 篩網 １７ 拡散具 １８ 振動ボール受け １９ 振動ボール ２０ 小形分別物受け ２０ａ 山型部 ２０ｂ 樋状部 ２１ 排出口 ２５ 分別物受け ２６ａ 内筒 ２６ｂ 外筒 ２７ａ，２７ｂ 底板 ２９ａ，２９ｂ 排出口 ３０ａ，３０ｂ ダクト ３１ａ，３１ｂ，３２，ベルトコンベア ４０ 外容器 ４１ 固定架台 ４２ スプリング ４３ 胴部 ４４ 漏斗状部 ４５ 蓋 ４６ａ ロックウール導入口 ４６ｂ ロックウール排出口 ４８ 支柱貫通孔 ４９，５１ 振動吸収板 ５０ 排出筒

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底部中央部分に振動機を有する縦向円筒
   状の篩胴と、該篩胴の頂面に篩網を張設し、前記振動機
   による振動によって篩網の中央部分上に載せた被分別物
   を周囲方向に移動させるようにしてなる篩分別装置にお
   いて、前記篩胴の全周囲外に前記篩胴とは別体の分別物
   受けを設け、前記篩網を透過せずに周囲側に移動した分
   別物を前記分別物受け中に落下させるようにしたことを
   特徴としてなる篩分別装置。
2. 【請求項２】 篩胴全体を、これとは別体の外容器内に
   収容し、該外容器は前記胴部と平行な縦向きの胴部の下
   端に漏斗状部を有し、該漏斗状部の最下部を分別物排出
   口とするとともに、該外容器を前記篩胴とは別に振動さ
   せる振動機を備え、該外容器を分別物受けとしてなる請
   求項１に記載の篩分別装置。