JPH0547854Y2 - - Google Patents

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JPH0547854Y2
JPH0547854Y2 JP1989146839U JP14683989U JPH0547854Y2 JP H0547854 Y2 JPH0547854 Y2 JP H0547854Y2 JP 1989146839 U JP1989146839 U JP 1989146839U JP 14683989 U JP14683989 U JP 14683989U JP H0547854 Y2 JPH0547854 Y2 JP H0547854Y2
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  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、プランジヤーポンプの駆動軸を支
持するために用いる転がり軸受に関する。
〔従来の技術〕
アキシヤルプランジヤーポンプとして、例えば
第1図に示す斜板タイプと第2図に示す斜軸タイ
プが知られている。
前者の斜板タイプは、駆動軸1をケーシング2
で転がり軸受3,4を介して回動自在に支持し、
駆動軸1に一体回転するよう固定したシリンダブ
ロツク5に駆動軸1と平行する複数のプランジヤ
ー6を軸方向に移動自在となるよう設け、各プラ
ンジヤー6の球状頭部7を傾斜状に配置したシユ
ー8と連結し、駆動軸1の回転により各プランジ
ヤー6を往復運動させてポンプ作用を生じさせる
ようになつている。
また、後者の斜軸タイプは、駆動軸11をケー
シング12で転がり軸受13,14を介して回動
自在に支持し、ケーシング12の前面側に傾斜状
態で回転するよう設けたシリンダブロツク15に
複数のプランジヤー16を軸方向に移動自在とな
るよう組込み、各プランジヤー16の球状頭部1
7を駆動軸11の先端円板部18に連結し、駆動
軸11の回転により各プランジヤー16に往復運
動を与えてポンプ作用を生じさせるようになつて
いる。
上記のようなプランジヤーポンプは各種の建設
機械、例えば油圧パワーシヨベルの旋回駆動源や
走行駆動源に使われるため、駆動軸1,11を支
持する転がり軸受3,13は非常に大荷重(高負
荷)を受けることになる。
例えば、軸受負荷容量Crを基準にすれば、通
常(0.1〜0.2)Cr程度に対して(0.3〜0.5)Crの
大荷重である。
また、転がり軸受3,13は、プランジヤーポ
ンプの作動油で潤滑され、かつ作動油は他用途に
比べて清浄度もあまり良くないので不利な油潤滑
条件となつている。
更に、プランジヤーポンプの運転中は機器のヒ
ートバランス上、100〜120℃近くまで潤滑油が昇
温することがあり、その結果潤滑油粘度が低下し
てますます厳しい油潤滑条件となる。
〔考案が解決しようとする課題〕
このため、転がり軸受に転走面/転動体の油膜
切れ(金属接触)を招き、軸受の早期破損につな
がり易いという問題がある。
そこでこの考案の課題は、上記のような問題点
を解決するため、荷重条件及び潤滑条件の厳しい
プランジヤーポンプに使用しても長寿命を発揮す
る転がり軸受を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記のような課題を解決するため、この考案
は、駆動軸を支持する転がり軸受の転動体の表面
に微小な凹形状のくぼみを無数にランダムに形成
し、転動体表面の面粗さを、軸方向と円周方向の
それぞれを求めてパラメータRMSで表示したと
き、軸方向面粗さRMS(L)と円周方向面粗さ
RMS(C)との比RMS(L)/RMS(C)が1.0以
下となり、かつ表面粗さのパラメータSK値が−
1.6以下となるようにした構成を採用したもので
ある。
〔作用〕
転動体の表面をランダムば微小粗面に形成し、
この微小粗面の仕上げ面粗さパラメータRMSを
軸方向(L),円周方向(C)で求め、その比
RMS(L)/RMS(C)を1.0以下とし、合わせ
てパラメータSK値を−1.6以下としたので、転動
面の油膜形成率が向上し、相手面の面粗さのいか
んにかかわらず相手面にピーリング損傷や摩耗の
発生がなく、長寿命を得ることができる。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
この考案の転がり軸受を使用するプランジヤー
ポンプの構造は第1図及び第2図に示した通りで
あり、駆動軸1,11を支持するために使用する
転がり軸受の種類としては、円すいころ軸受21
(第3図)、円筒ころ軸受22(第4図)、ニード
ル軸受23(第5図)、玉軸受24(第6図)を
例示することができる。
上記した各転がり軸受21,22,23,24
において、転動体21a,22a,23a,24
aは、表面がランダムな方向の微小粗面Aに形成
され、この微小粗面Aは、面粗さを転動体の軸方
向と円周方向のそれぞれを求めてパラメータ
RMSで表示したとき、軸方向面粗さRMS(L)
と円周方向面粗さRMS(C)の比RMS(L)/
RMS(C)を1.0以下、例えば、0.7〜1.0にすると
共に、表面粗さのパラメータSK値が軸方向、円
周方向とも−1.6以下になつている。
上記のような転動面の粗面条件を得るための表
面加工処理は、特殊なバレル研磨によつて、所望
する仕上面を得ることができる。
第7図は微小粗面Aの断面粗さ形状を示してお
り、同図の如く、平面に凹部を形成し、平面から
凸部が生じないような特殊な表面になつている。
前記パラメータSK値とは、表面粗さの分布曲
線の歪み度(SKEWNESS)を指し、ガウス分布
のような対称形分布はSK値が0となるが、パラ
メータSK値を円周方向、軸方向とも−1.6以下と
した設定値は、表面凹部の形状、分布が加工条件
により油膜形成に有利な範囲である。
なお、各転がり軸受21,22,23,24に
おける外輪及び内輪の軌道面は超仕上加工が好ま
しいが研削加工仕上面でもよい。
次に、外輪と内輪の表面及び転動体の表面を超
仕上げ加工した従来の円すいころ軸受と、外輪と
内輪の表面は超仕上げ加工で転動体の表面はラン
ダムな方向のくぼみを設け、微小粗面に形成した
この考案の円すいころ軸受とを用いて行つた寿命
試験の結果を説明する。
超仕上げ加工の外輪と内輪及び転動体の表面は
0.4μmRmax以下、ランダムな方向の微小粗面は
2μmRmaxである。
また、使用した試験装置は、第8図に概略図で
示したようなラジアル荷重試験機31を用い、軸
32に取付けた試験軸受Xに荷重を与えて試験を
行なうものである。
また、試験条件は以下の通りである。
P/C:0.4 回転数:2000rpm 温 度:70℃ 潤滑剤:タービン油 ゴミ入り油浴潤滑 ゴ ミ:粒径1〜5μmの鉄粉、70mg/L 上記の条件で各試験軸受に対して行なつた転動
体寿命試験の結果を第9図に示す。
上記の試験結果から明らかなように、10%破損
確率は従来の円すいころ軸受が360時間であるの
に対し、この考案の円すいころ軸受は850時間と
大幅に長寿命を示した。
次に、油膜厚さが小さい領域での寿命について
述べる。
Grubinの式から算出した最小油膜厚さを
hmin、転がり接触する2物体の合成粗さをσと
するとき、この比hmin/σは油膜パラメータと
定義されている。
油膜パラメータ(Λ)=hmin/σ 軸受寿命は一般にΛが3未満になると急激に減
少し、プランジヤーポンプにおけるΛは1以下に
なることがある。
一般に油膜パラメータと油膜形成率には第10
図に示す関係があり、寿命の観点からも上述した
ように油膜パラメータは大きい方が良いと言われ
ているが、寿命試験結果からも明らかな通り、一
概にΛだけでは説明できない。
転動体仕上面の油膜形成状況の確認及び耐ピー
リング性について、2円筒の試験機を用いて、自
由転がり条件下で、本考案円すいころ軸受及び従
来の円すいころ軸受の試験片を用いて加速ピーリ
ング試験を行なつた。油膜形成状況の確認は、直
流通電方式により行なつた。
試験条件 最大接触面圧 227Kgf/mm2 周速 4.2m/sec(2000rpm) 潤滑剤 タービン油 (試験条件で10cst) 繰り返し負荷回数 4.8×105(4hr) この試験による油膜の形成率は、第11図と第
12図に示す通りであり、本考案試験軸受の仕上
面の油膜形成率は、従来の試験軸受に比較して運
転開始時で20%程度油膜形成率が向上した。
また、繰り返し負荷回数1.2×105でほぼ完全に
油膜を形成することが確認された。
更に、従来の試験軸受の仕上面では、長さ0.1
mm程度のピーリングの発生、進展が多数認められ
るのに対し、本考案試験軸受の仕上面では、損傷
は認められなかつた。
また、油膜パラメータΛを変えた試験結果にお
いて、本考案試験軸受は従来の試験軸受より、油
膜パラメータΛが3未満の範囲で長寿命を示し
た。
〔効果〕
以上のように、この考案によると、転がり軸受
における転動体の表面をランダムな微小粗面に形
成し、この微小粗面の粗さを一定範囲に抑えるよ
うにしたので、転動面の油膜形成に有利となり、
プランジヤーポンプのような厳しい油潤滑条件下
においても転がり軸受の長寿命化が可能になり、
相手面の摩耗やピーリング損傷がなく、プランジ
ヤーポンプの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は斜板タイプのプランジヤーポンプを示
す縦断面図、第2図は斜軸タイプのプランジヤー
ポンプを示す縦断面図、第3図乃至第6図の各々
は転がり軸受の種類を示す断面図、第7図はこの
考案に係る転がり軸受の転動体の仕上げ面状況を
示す概略図、第8図は試験装置の概略図、第9図
は転動体寿命試験の結果を示すグラフ、第10図
は油膜パラメータと油膜形成率を示す関係図、第
11図と第12図は油膜形成率を示すグラフであ
る。 21……円すいころ軸受、22……円筒ころ軸
受、23……ニードル軸受、24……玉軸受、2
1a〜24a……転動体、A……微小粗面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 駆動軸の回転によりプランジヤーを往復動させ
    るようにしたプランジヤーポンプにおいて、駆動
    軸を支持する転がり軸受の転動体の表面に微小な
    凹形状のくぼみを無数にランダムに形成し、転動
    体表面の面粗さを、軸方面と円周方向のそれぞれ
    を求めてパラメータRMSで表示したとき、軸方
    向面粗さRMS(L)と円周方向面粗さRMS(C)
    との比RMS(L)/RMS(C)が1.0以下となり、
    かつ表面粗さのパラメータSK値が−1.6以下とな
    るようにしたプランジヤーポンプ用転がり軸受。
JP1989146839U 1989-12-20 1989-12-20 Expired - Lifetime JPH0547854Y2 (ja)

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JPH0384417U JPH0384417U (ja) 1991-08-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6124818A (ja) * 1984-07-14 1986-02-03 Ntn Toyo Bearing Co Ltd 軸受転動体

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