JPH0547730U - 無動力空調装置 - Google Patents

無動力空調装置

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JPH0547730U
JPH0547730U JP9742791U JP9742791U JPH0547730U JP H0547730 U JPH0547730 U JP H0547730U JP 9742791 U JP9742791 U JP 9742791U JP 9742791 U JP9742791 U JP 9742791U JP H0547730 U JPH0547730 U JP H0547730U
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heat
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temperature
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JP9742791U
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English (en)
Inventor
讓 川名
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Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
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Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】非常時の空調設備として多くの機器を必要とせ
ず、潜熱蓄熱を行うことで単位重量当たりの蓄熱容量を
大きくし、設置スペースおよび重量を最小限にする。 【構成】空調機3により空調される部屋1内に、前記空
調機による通常冷房温度で氷結状態を維持し、通常冷房
温度より高い温度で、氷結状態の蓄熱剤が状態変化する
カプセル状の蓄熱媒体40を多数設置した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば原子力施設に設置される空調設備に関するもので、プラント 停電時等の非常時などにおいても無動力で所要の時間、室内の温度をある範囲内 に維持できる空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力施設などにおいては、停電等の非常時においても、施設や環境に対する 安全確保に必要な機器類を正常に運転するために、非常用の電源設備が設けられ ており、停電時等にはこれら設備からの電力により諸機器類を正常に継続運転で きるように構成されていた。
【0003】 かかる場合、設備を正常に運転するには室内の温度が適正でなければならない ため、空調設備も所定期間正常に運転できる必要がある。従来、上記空調設備は 、これら機器類を運転する目的で設置した非常用電源設備からの電力によって運 転する空調システムを設けていた。しかし近年、これら機器類を運転するに多く の動力を必要としない原子力施設が考えられており、このような施設では上述の ような非常用電源設備も省略することが考えられている。
【0004】 一方、施設や環境に対する安全確保のため制御室や計算機室などの一部の部屋 は、相変わらずある時間温度を維持することを要求され、空調の対応要求がある 。
【0005】 ところで、上記のように非常用電源設備のない場合の非常用の空調システムと しては、従来次のようなものが知られている。 図2に示すような、部屋1の壁に給気口1Aと排気口1Bを形成し、部屋1 内の機器類2による室内発熱による熱のドラフトを利用した自然換気システム。 図3に示すように、通常空調時に部屋1の周囲の建物の躯体コンクリート10 0 に溜まった蓄熱を利用した空調システム。非常時には、この躯体コンクリート 100 に溜まった熱を自然放出させ、温度維持を図るもの。 図4に示すような、部屋1内に水あるいは氷を利用した蓄熱装置7を設置し 、室外に冷却装置等8を配置して、通常時に予め蓄熱装置7の中の水を氷結させ ておき、非常時にその潜熱蓄熱を放出させるもの。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来装置には次の課題があった。 法の自然換気システムは、外気の温度や風の影響で冷却能力が変わり、室内 の温度条件を常に一定に維持することは困難である。
【0007】 また、上記法におけるような建物の蓄熱効果の利用は、躯体コンクリート10 0 の熱容量を利用するのであるが、蓄熱される熱は顕熱であり、蓄熱された熱を 利用するためには部屋1内温度を徐々に上昇していかなければならない。また、 蓄熱される熱量は躯体コンクリート100 の熱容量に依存し、通常は充分でない。
【0008】 さらに、上記法では、氷などの蓄熱装置7に予め熱を蓄えておく目的で専用 の冷却装置8を必要とし、電源が正常な時に運転するため、建設費、運転費とも に過大なものとなる。
【0009】 そこで、本考案の課題は、非常時の空調設備として多くの機器を必要とせず、 潜熱蓄熱を行うことで単位重量当たりの蓄熱容量を大きくし、設置スペースおよ び重量を最小限にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、空調機により空調される部屋内に、前記空調機による通常冷房温 度で氷結状態を維持し、通常冷房温度より高い温度で、氷結状態の蓄熱剤が状態 変化する蓄熱媒体を多数設置し、前記空調機の停止時において前記状態変化が始 まるようにしたことで解決できる。
【0011】
【作用】
本考案では、対象の部屋内に設置した空調機による冷房温度で氷結するので、 別途冷却駆動電力を必要とせず、消費電力が低減する。また、電源の停止時にお いては、部屋内の温度の上昇によって、蓄熱媒体の状態が変化して、その潜熱が 冷却用熱源となるので、蓄熱量が大きく、長時間、対象の部屋を冷却できる。
【0012】 室内許容温度範囲内に設定することのできる所定の温度で、均一な氷結反応を促 す各種化学物質を混合溶解させた蓄熱剤室内の発熱源の上部などに設置し、通常 通電時に通常の空調設備により室内を空調するとともに、蓄熱剤に潜熱蓄熱を行 う。
【0013】 また、非常時(電源喪失時)に蓄熱剤の潜熱蓄熱を室内空気中に放出すること によって室内温度を適正に維持できる。このように、発熱による対流によって蓄 熱剤と室内空気とを熱交換させるものであるから、非常時の熱交換用に特別な電 源設備等を必要としない。
【0014】 なお、蓄熱剤が状態変化し、液状になる物質の場合は、カプセル等に封入して 設置し、塑弾性物質の場合には、任意の形状に成形して設置することができる。
【0015】
【実施例】
次に実施例により本考案を具体的に説明する。 図1は本考案の模式的説明図である。図中、1は電子計算機などの発熱を生じ る機器類2を設置した空調対象の部屋であり、停電時などの非常時であっても、 前記機器類2の正常運転のため温度維持が要求される。3は部屋1の外部に設置 された冷房装置である。この冷房装置3からの冷気は、ダクト30を通じて発熱源 である各種機器類2の真上等に設置された吹出口31から給気され、部屋1内を冷 房するように構成されている。
【0016】 4は本考案にかかる蓄熱装置であり、好ましくは吹出口31の近傍に設置される 。蓄熱装置4は、多数の透孔を有する保持体41内に多数の球状蓄熱媒体(カプセ ル)40を充填したものである。
【0017】 上記カプセルは、均一な氷結反応を促進する各種化学物質を混合溶解させた蓄 熱剤を密封したカプセルで、密封した蓄熱剤を氷結させることでカプセルの潜熱 蓄熱を行い、非常時において、対象の部屋の温度の上昇により、密封した氷結蓄 熱剤を状態変化させることで、カプセルに密封された蓄熱剤の潜熱を対象の部屋 に放出させて、その部屋の温度上昇を抑制するものである。
【0018】 上記蓄熱装置4内の蓄熱剤の選定に際しては、通常時の冷房温度(例えば25 ℃)よりやや高い温度(例えば27℃)においても氷結するような物質を選択す るのが好ましい。 また、非常時の冷房許容温度は、蓄熱装置4の氷結蓄熱剤の溶ける温度よりや や高い温度(例えば30℃)とするのが好ましい。
【0019】 以上のような構成とすれば、通常時に通常の冷房装置3により部屋1内を空調 するとともに、その過程で蓄熱装置4に潜熱蓄熱を行うことができ、停電等の非 常時に通常の冷房装置3が停止した状態において、蓄熱装置4の潜熱蓄熱を室内 1空気中に放出することで温度維持を行うことができる。
【0020】 蓄熱装置4の蓄熱容量は、室内1の機器類2などの発熱量と温度維持を要求さ れる時間とから算出する。また、蓄熱装置4は、部屋1内の機器類2などの発熱 源の上部などに設置し、発熱による対流によって蓄熱装置4と室内空気とを熱交 換させる。
【0021】 次に上述のような潜熱蓄熱を行う蓄熱装置4について更に具体的に説明する。 この装置は、上記のように規定された各種の無機物・有機物等の各種化学物質 (蓄熱物質)を混合溶解した蓄熱剤を、例えばテニスボール大のカプセル40に注 入してなる球状蓄熱媒体を保持体内に充填したものである。カプセルとしたのは 熱交換の効率を良くするためである。かかる蓄熱装置4の中を低温の気体がこの カプセル40に接触しながら流れると、カプセル40内部の蓄熱物質が液体から固体 へと相変化する。そのときに発生する潜熱を利用することによって、大量の熱を 蓄えるものである。
【0022】 本考案にかかる蓄熱物質の具体例を表1に記載する。
【0023】
【表1】
【0024】 実際の使用に際しては、表1中の蓄熱物質を適宜組み合わせて、所望の温度範 囲内で氷結、融解が可能な構成とすることができる。しかし、本考案が対象とす る空調温度との関係では、三菱油化株式会社によって提供される「ノジュール」 を用いるのが特に好適である。
【0025】 次に本考案の主要な効果を具体的に列挙すると以下のようになる。 (1) 伝熱係数が大きい。すなわち、熱交換能力が大きく、短時間に大量の熱を 蓄熱放熱できる。最密充填による球状のカプセルの総表面積は、1m3 当たり約 50m2 もあるため、短時間に大量の熱を蓄熱放熱できる。
【0026】 (2) 蓄熱剤の種類配合量等の調整により、広い温度範囲(例えば、−20℃〜+ 65℃)で蓄熱できるので、建物の冷房に限らず、食品・化学の生産プロセス等の 非常時の空調や冷蔵・冷凍設備にも対応できる。
【0027】 (3) 蓄熱時には深夜電力等の割安なエネルギーが利用でき、ランニングコスト が大幅に節減できる。また装置構造が単純なため、保守費が低廉であるなど、経 済性に富む。
【0028】 次に、表2に本考案の蓄熱装置の性能データを従来装置と比較して示す。
【0029】
【表2】
【0030】 表2から明らかなように、本考案装置によれば、蓄熱密度(単位重量当たりの 蓄熱容量)を従来より大幅に向上でき、装置のコンパクト化が可能である。
【0031】
【考案の効果】
以上の通り、本考案によれば、非常時の空調設備として多くの機器を必要とせ ず、潜熱蓄熱を行うことで単位重量当たりの蓄熱容量を大きくし、設置スペース および重量を最小限にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる空調装置の概要説明図である。
【図2】従来装置の概要説明図である。
【図3】他の従来装置の概要説明図である。
【図4】さらに他の従来装置の概要説明図である。
【符号の説明】
1…(空調を要する)部屋、2…機器(類)、3…冷房
装置、4…蓄熱装置、40…球状蓄熱媒体(カプセル)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】空調機により空調される部屋内に、前記空
    調機による通常冷房温度で氷結状態を維持し、通常冷房
    温度より高い温度で、氷結状態の蓄熱剤が状態変化する
    蓄熱媒体を多数設置し、前記空調機の停止時において前
    記状態変化が始まるようにしたことを特徴とする無動力
    空調装置。
JP9742791U 1991-11-27 1991-11-27 無動力空調装置 Pending JPH0547730U (ja)

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JP9742791U JPH0547730U (ja) 1991-11-27 1991-11-27 無動力空調装置

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JP9742791U JPH0547730U (ja) 1991-11-27 1991-11-27 無動力空調装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021512265A (ja) * 2017-11-30 2021-05-13 フラマトム・ゲーエムベーハー 受動的緊急冷却モードを備えた換気及び空調システム

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02157547A (ja) * 1988-12-12 1990-06-18 Natl House Ind Co Ltd 冷暖房システム

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