JPH0547595U - 変速プーリ - Google Patents

変速プーリ

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JPH0547595U
JPH0547595U JP9954691U JP9954691U JPH0547595U JP H0547595 U JPH0547595 U JP H0547595U JP 9954691 U JP9954691 U JP 9954691U JP 9954691 U JP9954691 U JP 9954691U JP H0547595 U JPH0547595 U JP H0547595U
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JP
Japan
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ball
pulley
cam
driven
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Application number
JP9954691U
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English (en)
Inventor
正夫 ▲舘▼野
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、トルク増加時の変速を簡単な構
造で適切に行なうことができることを目的とする。 【構成】 この考案はテーパ面内保持のボールに働く遠
心力の増減によりV溝幅が減増するプーリであって、前
記ボール保持のテーパ面をカム面に形成し、トルクの増
加時に該カム面による前記ボールの移動により変速制御
するものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は変速プーリに関し、より詳しくは、内燃機関の機械式過給機などに 用いる無段変速機の変速プーリに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の機械式過給機や自動車空調用冷媒圧縮機などの機械を駆動側の回転 変動と無関係にほぼ一定の回転速度で回転させる、いわゆる無段変速機(CVT )は一般に知られている(実開昭63−37856号公報参照)。この、CVT は内燃機関により駆動される駆動側プーリと、これにVベルトを掛け渡し、駆動 される被動側プーリとからなり、被動側プーリに、通常、テーパ状の溝を形成し 、このテーパ面内に保持されたボールに働く遠心力の増減により溝幅が減増する Vベルト用溝を形成するようにしたものである。これにより、内燃機関の回転が 上がると、駆動側及び被動側プーリの回転増加、遠心力増加、ボール押上げ、被 動側プーリのV溝幅減少(径大化)、駆動側プーリのV溝幅増加(径小化)、そ して被動側プーリの回転速度減少となり、被動機械の回転速度を定速とするもの である。
【0003】 ところで、この従来のCVT機構は、回転速度のみに依存して変速制御する構 成であるため、駆動側のトルク増加時などに被動機械を適切に対応させることが できないという問題点がある。
【0004】 例えば、内燃機関の高負荷時においてより多くの出力となす過給を必要とする とき、過給機駆動の被動側プーリの回転速度が一定に抑えられると、その必要性 を充せないことになる。そこで、本願出願人は、特願平3−26346号として 、トルク増加時にプーリ径を制御する調節機構を備えたものを提案した。
【0005】 この提案は、前記のボール保持機構の他に、駆動側及び被動側プーリの固定及 び可動軸にカムピンと傾斜したカム長溝からなるカム式調節機構を設けたもので ある。従来提案のものは、これにより機関高負荷時に過給機を高速回転し出力増 加を果すことができるものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来提案のものは、遠心力制御用としてのテーパ状の半円溝か らなるボール保持機構のほかにプーリ固定及び可動軸のカム式調節機構を備える ものであるため、構造が複雑になるという問題点がある。
【0007】 そこで、この考案は、遠心力利用のボール保持機構に着目しこれに簡単な修正 を加えることにより、専用のカムを設ける必要がなく、構造が簡単になる変速プ ーリを提供することにより前記問題点を解決することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この考案は、前記目的を達成するため、テーパ面内保持のボールに働く遠心力 の増減によりV溝幅が減増するプーリであって、前記ボール保持のテーパ面をカ ム面に形成し、トルクの増加時に該カム面による前記ボールの移動により変速制 御するようにしたものである。
【0009】
【作用】
回転速度の増加による遠心力増加時にはボールを半径方向に押上げV溝幅を狭 めるが、トルク増加時にはカムに円周接線方向の力が働き、カムがボールをテー パ面に沿って押下げる。これによりV溝幅が広がり回転速度を増加する。このト ルク増加時の変速調整機構はボール保持テーパ面をカム面に形成することにより 容易に達成できるので、構造が簡単となる。
【0010】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を過給機用CVTに適用したものについて、図1〜 5を参照して説明する。
【0011】 まず図1により全体構成を説明する。図1において1は内燃機関、2は内燃機 関1により駆動される駆動側プーリ、3はこの駆動側プーリによりVベルト5に より駆動される被動側プーリ、4は被動側プーリ3により同軸上で駆動される機 械式過給機であり、駆動側プーリ2と被動側プーリ3とVベルト5とにより、C VT(無段変速機)6を構成しているものである。
【0012】 駆動側プーリ2は軸7の左端に固定された固定片8と軸7上を軸方向(図の左 右方向)に移動できる可動片9とからなり、この可動片9は背面と軸7の右端固 定のばね座10との間に張設された内外コイル状のばね11により弾発されるよ うに構成され、両片8と9とによりV溝12を形成するようになっている。
【0013】 被動側プーリ3は、軸13の右端に固定された固定片14と、軸13上を軸( 左右)方向に移動できる可動片15とからなり、両片14,15によりV溝16 を形成するようになっている。可動片15の背面ボス17と、軸13の左端に固 定の円板状部材18の円筒底壁との間にコイル状のばね19が張設されており、 又、可動片15の背面のテーパ面20と部材18のテーパ面21との間にボール 22が保持されている。テーパ面21と20とは半径方向(外方)に向って狭ま るように形成されているものである。
【0014】 図2は、被動側プーリ3の上半分拡大図でありボール22が遠心力により外方 に押上げられ移動した状態を示す。図2及びこの図の円周面III −III ,IV−IV 及びV−V線の断面図である図3,4及び5に示すように、テーパ面20及び2 1には、円周面内において、ボール22を両側から挟むように、辺の角度α(図 5参照)が30°、従って頂角βが120°であり図2の下方、即ち中心に向っ て漸次幅が大きくなる溝状のカム面(カム溝)23が形成されている。このよう にカム面23は可動片15及び部材18に形成されボール22を挟みつけるよう に設けられているので、ボール22を保持する機能を合わせ持つものである。
【0015】 なお、以上の図3,4及び5のうち図4がボール22とカム面23とが接触し ている状態、つまり両カム面23によりボール22を保持している状態を示すも のである。
【0016】 次に前記実施例の作用を説明する。図1において、内燃機関1により駆動側プ ーリ2が回転するとVベルト5により被動側プーリ3が回転し、これにより過給 機4は高速回転し空気を矢印のように吸引し圧縮して内燃機関1の吸気系に送り 出力を向上させる。
【0017】 ここで、過給機4の負荷低下等により被動側プーリ3が高速回転しようとする と、ボール22の遠心力による押上げにより、図2に示すように、可動片15を 右方、即ちV溝16を狭めるように移動させる。このため、被動側プーリ3のベ ルト有効径が大きくなり、同時に駆動側プーリ2の有効径が小さくなる。このた め、被動側プーリ3、従って過給機4は回転速度を減ずる。このような無段変速 機6の機能により過給機4は一定速回転を維持することになる。
【0018】 然るに内燃機関1の高負荷時のようにトルク増加を生ずると、このトルクはカ ム面23とボール22との円周面内における係合部に回転方向の力として働く。 この力のカム面直角な方向の分力は、カム面のテーパ面により下向き、即ち中心 側にボール22を押下げる力として作用するため、V溝16を広めることになる 。つまり、被動側プーリ3は径小化、駆動側プーリ2は径大化して、回転速度が 増加する。これにより過給機4が高速回転し、内燃機関1の高負荷時の出力向上 を図ることができる。
【0019】 以下に図6及び図7に基づいて実際の計算例を示す。
【0020】 ボール22の遠心力C=(0.0636/9.8)×0.04×(2π×7000/60)2 =139.5K g ここで、ボール22の重量は10.6g×6個=63.6g、G(重力加速度)は9.8m /s2 、被動側プーリ3の回転数は7000rpm である。
【0021】 1)トルク3kgm が作用した場合、 Fa= 3/R= 3/0.04=75Kg ここで、ボール22の位置半径Rは40mm(0.04m)である。
【0022】 Fb =75/sin α=75/sin 30°=150 Kg Fc =150 ×tan γ=150 ×tan 40°=125.9Kg ここで、γはテーパ角度(圧力角)で40°である。
【0023】 この場合は、ボール22への押し下げ力Fc は遠心力Cより小さいので、ボー ルは下方に移動しない。
【0024】 2)トルク3.5Kgmが作用した場合 Fa =3.5 /0.04=87.5Kg Fb =87.5/sin 30°=175Kg Fc =175 ×tan 40°=146.8Kg この場合は、ボール22への押下げ力Fc は遠心力Cより大きいので、ボール が下に移動する。
【0025】 以上の例をグラフにして示すと、図8に示すようになる。
【0026】 更に、本実施例によると、トルク増加時に被動側プーリ3の径小化を図って増 速するので、Vベルト5による駆動接触面の面積を縮小でき、推力低下により伝 動効率を良好にすることができる。
【0027】
【考案の効果】
以上に説明したように、この考案によれば、変速プーリのトルク増加時の対応 を行なう場合、専用のカムを設ける必要がなく構造が簡単になり、又、カム面( カム溝)でボールを保持するので、ボール保持構造を簡略化することができ、更 に、伝動効率を良好にすることができるという効果を生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す一部断面を含む全体
図である。
【図2】図1の要部拡大図で異なる状態を示す断面図で
ある。
【図3】図2のIII −III 線による断面図である。
【図4】図2のIV−IV線による断面図で、ボール接触状
態を示す図である。
【図5】図2のV−V線による断面図である。
【図6】力の作用を示す説明用断面図である。
【図7】図6のVII −VII 線による断面図である。
【図8】図7に基づく計算結果の性能線図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 駆動側プーリ 3 被動側プーリ 4 機械式過給機 5 Vベルト 6 CTV(無段変速機) 7 軸 8 固定片 9 可動片 10 ばね座 11 ばね 12 V溝 13 軸 14 固定片 15 可動片 16 V溝 17 背面ボス 18 円板状部材 19 ばね 20 テーパ面 21 テーパ面 22 ボール 23 カム面(カム溝)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーパ面内保持のボールに働く遠心力の
    増減によりV溝幅が減増するプーリであって、前記ボー
    ル保持のテーパ面をカム面に形成し、トルクの増加時に
    該カム面による前記ボールの移動により変速制御するよ
    うにした変速プーリ。
JP9954691U 1991-12-03 1991-12-03 変速プーリ Pending JPH0547595U (ja)

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JP9954691U JPH0547595U (ja) 1991-12-03 1991-12-03 変速プーリ

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