JPH0545887U - 荷電粒子銃 - Google Patents

荷電粒子銃

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JPH0545887U
JPH0545887U JP9514991U JP9514991U JPH0545887U JP H0545887 U JPH0545887 U JP H0545887U JP 9514991 U JP9514991 U JP 9514991U JP 9514991 U JP9514991 U JP 9514991U JP H0545887 U JPH0545887 U JP H0545887U
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JP
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cathode
detector
discharge
foil
extraction electrode
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JP9514991U
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広靖 加賀
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】陰極8から放射電流の増加に伴って二次的に発
生するイオン23,電子22を検知する検出器は、検電
器の構造をしていて、箔19が検出した荷電量に比例し
て開くようになっている。しかし、検電器は時定数が数
msで蓄積電荷がリークするように選んであり、定常状
態において帯電しない。一方、放電のような数μsで起
こる現象に対しては、電荷が蓄積し箔19が開き、引出
電極9と陰極8を結線するように構成した。 【効果】陰極の溶損が減るため、陰極の寿命が延びた。
放電に伴う装置のダウンタイムを数日単位から数分〜数
時間に減らす。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
荷電粒子銃に係り、特に電界放射電子銃に有用なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術では、電子銃の耐電圧持続性の高い電子銃の開発や、高電圧ケーブル 内にコイルなどを封入して電子銃の放電に伴う陰極の溶損を防いでいる。しかし 電子銃部の放電に伴って、陰極と引出電極の電位差が保護回路の有無に関係なく 生じるため、陰極の溶損を廻避することができなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
荷電粒子電子銃、特に電界放射銃子銃は、電子源として先端を数千Åに鋭く研 磨した針状の陰極を用いる。該陰極を電子銃の放電から完全に保護するのは難し いため、放電に伴って該陰極が溶損した。本考案は、該放電に伴う該陰極の溶損 や、高圧電源の異常ダウンに伴う該陰極の溶損を防ぐ、つまり該陰極の保護を目 的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本目的を達成するため、陰極を固定するホルダー部(ホルダー,サプレッサー 等)とエミッションを引き出す引出電極との間に、検箔電器の構造を持つ保護回 路を設けた。
【0005】
【作用】
該検箔電器は、陰極から放射される電子が、引出電極に衝突、二次的に発生す る荷電粒子、つまり、反射電子,二次電子,イオン分子等を検知部で検出し、該 、検出荷電量に比例して箔が開く構成を有する。該荷電粒子の量は、電子銃の真 空度や、脱ガス処理と呼ばれる超高真空容器に対する処理状態にもよるが、エミ ッションの増加に伴って比例的に増加する。一方、陰極の溶損は、イオン衝突等 がトリガーになって、エミッション電流の雪崩的な増加に伴って、陰極温度が陰 極材の融点以上に上昇するために起こる。また、電子銃部の放電や高圧電源の異 常による高電圧のシャットダウンによって、陰極先端と引出電極との間に過電圧 が誘発される。これに伴いエミッションが増加し、陰極材の融点以上に上昇、溶 損が起こる。
【0006】 これらの現象は(陰極の溶損)、すべて陰極・引出電極間の電界が過剰に強ま り、過剰エミッション電流とリアルタイムで起こるため、直接エミッションの状 態を検知し得る構造が必要である。検電器を用いると、急激なエミッションの増 加に対しても時間が遅れることなく検出できる。このとき、検電器の箔で陰極と 引出電極が短絡されるように保護回路を構成する構造にする。これにより放電現 象に対しても検出された電荷量に伴い箔が開き、陰極と引出電極が箔で短絡され ると陰極・引出電極間が同電位になり、過剰エミッション状態を止めることがで きる。つまり陰極の溶損を止めることができる。
【0007】
【実施例】
図1に、本考案の一実施例を示す。
【0008】 GUNチャンバー1は、真空処理が施され、到達真空度1×107Pa 以下が 可能な容器で、イオンポンプ2,3で排気される。ベーキング後の到達真空度は 1×107Pa 以下である。この真空度を長く維持するために、GUNチャンバ ーは、二段の差動排気とGUNバルブ4で、高真空状態と超高真空状態が分離さ れている。また、GUN内部の電極に高電圧を印加するために、2個の絶縁碍子 5,6が用いられて、上碍子5には、陰極を固定するためのホルダー7と、下碍 子6にある(陰極から放射電流を引き出す)引出電極9に電圧を導入する端子 10がある。ホルダー7には、先端が3000Åに電界研磨された、電界放射陰 極8が取付けられている。上碍子5の大気側には、高電圧印加用の高圧ケーブル 11のGUNブッシング12が付き、高圧電源14で発生した電圧をケーブルブ ッシング13から取り出し、GUNに印加する。上記GUNの構成において、図 2に示す構成を新たに加えた。電界放射陰極8と、これからエミッションを引出 す電極9とエミッション21によって二次的に発生する電子22,イオン23を 検出する部分16と、引出電極9と荷電検知部16を絶縁する碍子17と検知器 16と箔19を支持する支枝18から成る。
【0009】 陰極8は、−30kVに印加、引出し電極は約−26kVに印加され、3000 Å程度に研磨された陰極8から電界放射21を得る。放出された電子22は電極 9に衝突し、二次的に電子22やイオン23が発生する。発生したイオン23や 電子22は検出器16で検出され、これと箔19に蓄積されるが、時定数、数 msでリークするように、コイルの役割をする20と、コンデンサーの役割をす る16,9と、抵抗の役割をする17の時定数を選ぶことによって、定常状態に おける電荷の蓄積より速く16と9の間でリークが生じるようにすることができ るため、電荷の蓄積を抑えることができた。
【0010】 一方、電子銃の放電の過程を考える。たとえば、図1の下碍子6沿面で放電が 起きたとすると、放電に伴い図2の引出電極9の電位が急に0Vに落ちる。一方 、陰極8は、図1の上碍子5で6と絶縁されているので、上碍子部のどこかで放 電が起こるか、それより先に7に溜った電荷を逃さなければ、陰極8には−30 kVが印加されっぱなしであるため(放電の過程中に高圧電源を瞬時にシャット ダウンさせることは、技術的に極めて困難)、異常に高い過剰な電圧が陰極に加 わることになる。このため過剰エミッション状態になり、ついには陰極温度が陰 極融解温度以上に上昇して溶損する。この過程を防ぐために、エミッションの増 加に伴い発生する二次的イオンや電子を、検電器16で検出する。放電過程は、 検電器のリーク時定数よりもはるかに速い、数μsオーダであるため検電器に電 荷が蓄積されるに従って箔19が開く。箔は陰極8と引出電極9を短絡し同電位 にする。同電位になれば、陰極からの放射電子も止まり、同時に陰極の温度上昇 も止まる。これにより陰極の溶損を抑えることができた。
【0011】 他の放電場所(図1の5沿面,6沿面,12,13のブッシング部14の高圧 電源などが特に放電が起きやすい)で起きた場合でも、やはり陰極8には過剰な 電圧が加わるために該説明と同様の過程で溶損しやすく、検電器16を用いた保 護回路を電子銃内に入れると、陰極の溶損が防がれた。
【0012】 また、真空処理が不充分であったりすると、エミッションの増加に伴ってアウ トガスが大量に発生、真空雰囲気が悪化するため、イオン衝突が激しくなって陰 極がダメージを受け放電しやすくなるが、検電器による保護回路によって、イオ ン衝突による陰極の溶損過程を廻避することが可能になった。
【0013】
【考案の効果】
電子銃に検電器の構造を有する保護回路を入れることによって、放電現象のよ うな瞬間的な現象に対しても保護回路として有効なものになった。これによって 陰極の溶損が減るため、陰極の寿命を延ばすことができた。また、溶損に伴う陰 極の交換,電子銃の交換という装置のダウンタイムを、数日単位から数分〜数時 間に減らすことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の電子銃の全体構成図を示
す。
【図2】本考案の一実施例の電子銃の考案要素部分の拡
大図を示す。
【符号の説明】
7…ホルダー、8…陰極、9…引出電極、16…検出
部、17…絶縁体、18…支枝、19…箔、20…コイ
ル、21…エミッション、22…反射電子、23…イオ
ン。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子を直接、あるいは二次的に発生す
    るイオン・電子を検出する検電器をもつことを特徴とす
    る荷電粒子銃。
  2. 【請求項2】該検電器の箔で、引出電極と陰極が短絡さ
    れることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子銃。
  3. 【請求項3】該検電器の蓄積電荷量は、msオーダでリ
    ークする構造を特徴とする請求項1記載の荷電粒子銃。
JP9514991U 1991-11-20 1991-11-20 荷電粒子銃 Pending JPH0545887U (ja)

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JP9514991U JPH0545887U (ja) 1991-11-20 1991-11-20 荷電粒子銃

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JPH0545887U true JPH0545887U (ja) 1993-06-18

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012127963A1 (ja) * 2011-03-18 2012-09-27 電気化学工業株式会社 電子銃又はイオン銃の取扱方法および収容体
JPWO2016063325A1 (ja) * 2014-10-20 2017-06-01 株式会社日立ハイテクノロジーズ 走査電子顕微鏡

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