JPH0545691A - 波長変換装置 - Google Patents

波長変換装置

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JPH0545691A
JPH0545691A JP3234123A JP23412391A JPH0545691A JP H0545691 A JPH0545691 A JP H0545691A JP 3234123 A JP3234123 A JP 3234123A JP 23412391 A JP23412391 A JP 23412391A JP H0545691 A JPH0545691 A JP H0545691A
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layer
waveguide layer
slab waveguide
wavelength
substrate
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JP3234123A
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English (en)
Inventor
Kazushi Mori
和思 森
Mitsuharu Matsumoto
光晴 松本
Tadao Toda
忠夫 戸田
Hideyuki Nonaka
英幸 野中
Takao Yamaguchi
隆夫 山口
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/37Non-linear optics for second-harmonic generation
    • G02F1/377Non-linear optics for second-harmonic generation in an optical waveguide structure

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高記録密度光ディスク装置用短波長光源とし
ての条件である、所定以上の出力(2mW) が得られるこ
と、出射端での光強度分布が単峰であること、出射端の
スポット径が小さいこと及び波長がブルー領域であるこ
とを満たすようにする。 【構成】 基板1上にリッジ形チャンネル部2aをもつ導
波路層2を設け、このチャンネル部2aの膜厚tr は基板
1、スラブ導波路層42、クラッド層夫々の材質を夫々前
記基板1、チャンネル部2aをもつ導波路層2、クラッド
層夫々と同じにしたスラブ導波路層構造の波長変換装置
における0 次モード基本波と0 次モード第2高調波とが
位相整合するときの前記スラブ導波路層42の膜厚t0
りも厚く、またチャンネル部2aの両側の薄肉部2bの膜厚
f は前記膜厚t0 よりも薄くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光情報処理装置の一つで
ある高記録密度光ディスク装置用の短波長光源等として
用いられる波長変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に光ディスク用の光源としては少な
くとも次の4つの特性が必要とされる。即ち 1. 光ディスク信号の再生用に用いることが可能な最低
限2mW以上の出力が得られること。 2. 光出射端での光強度分布が単峰であること。 3. 出射端スポット径が可及的に小さいこと。 4. 波長が可及的に短いこと。 である。
【0003】さて、これらの条件を待たす可能性のある
波長変換装置の1つとして、非線形光学媒質からなる薄
膜(スラブ)導波路構造の波長変換装置が知られてい
る。スラブ導波路構造においては、導波モード分散特性
を用いて基本波と第2高調波(以下SH波と記す) との略
完全な位相整合が実現でき、また基本波を狭い空間に閉
じ込めることができるので、比較的高い変換効率が期待
できる。
【0004】しかし、更に高い変換効率を得るために
は、波長変換効率に係わる非線形光学定数の大きい非線
形光学媒質を用い、また基本波とSH波の空間的重なりが
大きくなるよう同じ次数のモード間で位相整合させるこ
と、等が必要とされている。
【0005】また光出射端での光強度分布を単峰とする
ためにはSH波のモードが0次モードである必要があり、
しかも上述の如く同じ次数のモード間で位相整合させる
必要上、0次モード基本波と0次モードSH波との位相整
合が必要となる。
【0006】一方、薄膜導波路を構成する層の非線形光
学媒質としてはLiNbO3 が従来より広く研究されてきた
が、この材料では0次モード基本波と0次モードSH波の
位相整合を成立させる上で必要とされる非線形光学定数
31(=6.5pm/V)が小さいため十分な出力が得られな
い。しかも、得られるSH波は波長域が0.55μm 付近のグ
リーン光であるため (電磁界理論研究会資料, EMT-78-
5, 1978年) 、波長の面でも不十分である。
【0007】この対策として0次モード基本波と0次モ
ードSH波の位相整合が出来、しかも波長も十分短く、そ
の上大きな非線形光学定数d32 (=18.3pm/V),d31(=
15.8pm/V) を有するKNbO3 を用いたスラブ導波路構造
の波長変換装置が提案されている(IBM Technical Disc
losure Bulletin, Vol.24, No.3, p.1472, 1981 )。
【0008】図7は上記した従来のKNbO3 製の薄膜を
用いたスラブ導波路構造の波長変換装置の構成を示す模
式図であり、図中1は水晶製の基板、52はKNbO3 製の
スラブ導波路層を示している。基板1上にスラブ導波路
層52を積層して構成されており、スラブ導波路層52の一
側端面から基本波LDとしてのレーザ光を入射し、他側端
面から第2高周波SHを出射せしめるようになっている。
【0009】ただこの文献中には位相整合条件等の詳細
は示されていない。そこで本発明者等は、図7に示す如
きKNbO3 製の薄膜を用いたスラブ導波路構造の波長変
換装置を設計し、試作を行ったので以下にその概略を説
明する。
【0010】先ず本発明者等の設計思想の概略を説明す
ると次のとおりである。図10は横軸にスラブ導波路層の
膜厚t、縦軸にスラブ導波路層に対する等価屈折率Nを
とって示す導波モード分散曲線を示すグラフである。グ
ラフ中C1 は基本波についての0次モード分散曲線、C
2 はSH波についての0次モード分散曲線を示している。
両分散曲線C1 ,C2 は波長に対する基板の屈折率をn
s ,スラブ導波路の屈折率をnf とすると、導波モード
分散曲線C1 ,C2 はカットオフ膜厚tc (t cω,t
c2ω),等価屈折率N(n sω,ns2ω) の点から立上
り、膜厚が増大するに従って等価屈折率Nがn fω,n
f2ωに漸近し、また光の波長が短くなる程、カットオフ
膜厚も薄くなっていく。
【0011】従って基本波に対する屈折率n fωがSH波
に対する屈折率nf2ωよりも大きくなるような非線形光
学媒質の導波路層と、基本波に対する屈折率n sωがSH
波に対する屈折率ns2ωよりも小さくなるような基板材
料を選択することで基本波についての0次モード分散曲
線C1 とSH波についての0次モード分散曲線C2 はいず
れかの膜厚tpmで必ず交わることになり、この膜厚tpm
において基本波とSH波の等価屈折率が等しくなり、両者
の位相整合が実現される。
【0012】基板の殆どの材料はn sω<ns2ωの関係
を満たし、また導波路層材料としてKNbO3 を用いると
0次モード基本波と0次モードSH波の位相整合が基本波
波長0.86μm 以上 (SH波波長は0.43μm 以上のブルー領
域)の領域で得られ、KNbO3 を用いたスラブ導波路構
造の波長変換装置は光ディスク用光源に必要な前記4条
件のうち0次モード基本波と0次モードSH波との位相整
合が実現出来、しかも波長が十分短いという条件も満た
すこととなる。
【0013】図8は本発明者等が試作したスラブ導波路
構造の波長変換装置の構成を示す模式図である。図7に
おいてa,b,cは夫々結晶軸を示している。図7中11
は(112バー0)面カットの水晶製の基板であり、この基板
1の表面全面にLPE 法を用いてc軸配向の厚さ2.1 μm
のKNbO3 結晶からなるスラブ導波路層42を積層形成し
てスラブ導波路構造の波長変換装置を作成した。
【0014】図9は非線形光学媒質であるKNbO3 の屈
折率を示すグラフであり、横軸に波長 (μm)を、また縦
軸に屈折率をとって示してある。グラフ中na ,nb 及
びnc は夫々a軸,b軸及びc軸方向の主屈折率であ
る。波長0.86μm のときの主屈折率nb の値とその半分
の波長0.43μm でのnc の値を比較すると略等しくなっ
ており、同様にして波長λでの主屈折率nb の値と波長
λ/2での主屈折率nc の値とを比較すると、λ>0.86
(μm)の領域でnb >nc の関係が成立することが解
る。
【0015】従って基本波の偏波方向をb軸方向に、SH
波の偏波方向をc軸方向にとると、夫々基本波はnb
を、SH波はnc を感じることになり、基本波の波長が0.
86μmよりも長い領域で基本波に対する導波路の屈折率
n fωとSH波に対する導波路の屈折率nf2ωとの間には
次の関係n fω>nf2ωが成立する。なお、このときの
基本波, SH波の進行方向はa軸方向であり、基本波から
SH波への波長変換には非線形光学定数d32が関与するこ
とになる。
【0016】そしてこのようなスラブ導波路構造の波長
変換装置に対し室温における発振波長が0.88μm である
半導体レーザ素子4で発生させたレーザ光を基本波LDと
してスラブ導波路層42に対しa軸方向(長さ10mm) にTE
0 (電界が基板に平行) モードで伝播するように入射し
た。
【0017】レーザ光の波長を温度制御により0.88μm
近傍で微調整したところ、スラブ導波路層42内で放射状
に広がりながら伝播する波長約0.88μm の基本波LDのう
ち、位相整合が成立つ伝播角度の範囲内で波長変換が起
こり、SH波SHが生じた。スラブ導波路層42端面からの出
射光を赤外光カットフィルタ(図示せず)に通し、SH波
出射光SH1 のみを観測したところ、半導体レーザ素子4
の出力が95mWのときの出力は約0.2mW であった。半導体
レーザ素子4からスラブ導波路層42への基本波の結合効
率は約30%と考えられるので、スラブ導波路層42内の基
本波からSH波への変換効率は約1%と換算される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した如く
導波路材料としてKNbO3 を用いたスラブ導波路構造の
波長変換装置においては、光ディスク用光源としての条
件のうち、SH波出射光強度分布が単峰である点、SH波波
長をブルー領域まで短くできる点は満たしているもの
の、図7に示すように、出射端でのSH波のスポットは帯
状であり、通常のコリメータレンズ, 集光レンズを組合
せたレンズ系では微小スポットに集光することはでき
ず、また基本波の閉じ込めが不十分であるため、光ディ
スクの再生に必要な2mW以上の出力が得られないという
問題が残った。
【0019】本発明はかかる従来の問題点を解決すべく
なされたものであって、導波路をチャンネル導波路構造
にすることにより光出射端での光強度が単峰であるこ
と、SH波波長が十分短いことに加えて、出射端でのスポ
ット径が十分小さいこと、2mW以上の出力が得られるこ
との4つの条件全てを満たす波長変換装置を提供するこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1の本発明に係る波長
変換装置は、基板上に導波路層及びクラッド層を重ねて
形成され、前記導波路層の非線形光学効果を利用して可
干渉光の基本波から第2高調波を発生させるようにした
波長変換装置において、前記導波路層をリッジ形チャン
ネル部をもつ導波路層として構成し、そのチャンネル部
の膜厚は、基板,スラブ導波路層,クラッド層夫々の材
質を夫々前記基板,チャンネル部をもつ導波路層,クラ
ッド層夫々と同じにしたスラブ導波路構造の波長変換装
置における0次モード基本波と0次モード第2高調波と
が位相整合するときの前記スラブ導波路層の膜厚t0
りも厚く、またチャンネル部の両側の膜厚はt0 よりも
薄くしたことを特徴とする。
【0021】第2の本発明に係る波長変換装置は、基板
上にスラブ導波路層及び第1,第2のクラッド層を重ね
て形成され、前記導波路層の非線形光学効果を利用して
可干渉光の基本波から第2高調波を発生させるようにし
た波長変換装置において、前記導波路層上の第1のクラ
ッド層を装荷形のチャンネル部として構成し、また前記
導波路層の膜厚tg は、基板,スラブ導波路層及びクラ
ッド層夫々の材料を、前記基板,スラブ導波路層及び第
2のクラッド層夫々と同じにしたスラブ導波路構造の波
長変換装置における0次モード基本波と0次モード第2
高調波とが位相整合するときのスラブ導波路層の膜厚t
1 と、基板,スラブ導波路層,第1,第2のクラッド層
夫々の材料を、前記基板,スラブ導波路層,第1,第2
のクラッド層夫々と同じにしたスラブ導波路構造の波長
変換装置における0次モード基本波と0次モード第2高
調波とが位相整合するときのスラブ導波路層の膜厚t2
との中間の値に設定したことを特徴とする。
【0022】
【作用】第1の発明にあっては導波路層をリッジ形チャ
ンネル導波路構造とし、そのリッジ部の膜厚は、基板,
導波路層,クラッド層夫々の材質を基板, リッジ形チャ
ンネル導波路構造の導波路層, クラッド層からなる波長
変換装置における基板,リッジ形チャンネル導波路構造
の導波路層, クラッド層夫々と同じにしたスラブ導波路
型波長変換装置における0次モード基本波と0次モード
第2高調波とが位相整合するときの前記導波路層の膜厚
0 よりも厚く、またリッジ部の両側の薄肉部は前記膜
厚t0 よりも薄くしたから、リッジ部の屈折率は基本波
に対するよりも第2高調波に対する値が小さくなり、ま
たリッジ部の両側の薄肉部の屈折率は逆に第2高調波に
対するよりも基本波に対する値が小さくなり、チャンネ
ル部軸方向のチャンネル部幅に対する導波モード分散曲
線はいずれかのチャンネル部幅で必ず交差、換言すれば
位相整合が得られることとなる。
【0023】また第2の本発明にあっては、導波路を、
導波路層上に装荷部たる第1のクラッド層、更に第2の
クラッド層を積層形成してなる装荷形チャンネル導波路
構造に構成し、前記導波路層の膜厚を基板,導波路層及
び第2のクラッド部を重ねて形成したスラブ導波路構造
の波長変換装置における0次モード基本波と0次モード
第2高調波とが位相整合するときの導波路層の膜厚t1
と、基板,導波路層及び第1のクラッド層,第2のクラ
ッド層からなるスラブ導波路構造の波長変換装置におけ
る0次モード基本波と0次モード第2高調波とが位相製
造するときの導波路層の膜厚t2 との中間の値に設定し
たチャンネル部の屈折率は第2高調波に対するよりも基
本波に対する値が大きくなり、またチャンネル部の両側
部分の屈折率は逆に第2高調波に対するよりも基本波に
対する値が大きくなり、チャンネル部軸方向のチャンネ
ル部幅に対するモード分散曲線はいずれかのチャンネル
部幅で必ず交差、換言すれば位相整合が得られることと
なる。
【0024】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づき
具体的に説明する。 (実施例1)図1は本発明に係る波長変換装置の模式図
であり、a,b,cは結晶軸を示している。図中1は(1
12バー0)面でカットした水晶製の基板であり、基板1の
表面には表面中央部にa軸方向の全長にわたって断面凸
形のチャンネル部2aを備え、その両側をこれよりも厚さ
の薄い薄肉部2bとしたc軸配向のKNbO3 からなるチャ
ンネル導波路層2を形成してチャンネル導波路構造の波
長変換装置を構成してある。4はチャンネル部2aの一端
面に臨ませた半導体レーザ素子である。なおチャンネル
部2a上にはクラッド層たる空気層5(図2(a) 参照) が
存在する。
【0025】図2は図1に示す本発明装置のチャンネル
導波路層2と図8に示すのと同様のスラブ導波路構造の
波長変換装置における導波路層42との関係を示す部分拡
大断面図であり、図2(a) に示す本発明装置におけるチ
ャンネル導波路層2の薄肉部2bの厚さtf はスラブ導波
路層42の厚さt0 より小さく(tf <t0 )、また本発
明装置におけるチャンネル導波路層2のチャンネル部2a
の厚さtr はt0 より厚く(tr >t0 )設定してあ
る。なお、薄肉部2bはなくても、換言すれば厚さ0でも
よい。
【0026】図2(b) に示す波長変換装置は図8に示す
波長変換装置と同様に基板1上にスラブ導波路層42を積
層して構成されており、基板1,スラブ導波路層42夫々
の材料は図2(a) に示す本発明装置における基板1,導
波路層2夫々と同じであり、且つ波長λ0 の0次モード
基本波と波長λ0 /2の0次モード第2高調波とが位相整
合するよう構成した場合を示しており、そのときのスラ
ブ導波路層42の厚さがt0 である。なおチャンネル部2a
上にはクラッド層たる空気層45が存在する。
【0027】図3(a) はチャンネル部の膜厚と等価屈折
率との関係を示すグラフ、また図3(b) はチャンネル部
幅と等価屈折率との関係を示すグラフである。図3(a)
は横軸に膜厚を、縦軸に等価屈折率をとって示してあ
り、また図3(b) は横軸にチャンネル部幅を、縦軸に等
価屈折率をとって示してある。図3(a) 中C1 ,C2
夫々TE0 モード基本波における分散曲線 (又はTM0モー
ド基本波の分散曲線) 、TM0 モードSH波の分散曲線 (TE
0 モードSH波の分散曲線) を、またS1 はE00 y モード
基本波の分散曲線(E00 x モードの基本波分散曲線)、
2 はE00 xモードSH波の分散曲線(E00 y モードSH波
の分散曲線)を示している。
【0028】図3(a) のグラフから明らかなように膜厚
0 で位相整合がとれており、そのとき基本波及びSH波
がスラブ導波路層42内で感じる屈折率は共にN0 であ
る。チャンネル導波路層2においてはチャンネル部とそ
の両側薄肉部が夫々その部分の構造が2次元的に広がっ
ているスラブ導波路層を仮定して求めた等価屈折率を屈
折率として有しており、その屈折率のチャンネル部幅方
向(y方向)の分布によって導波モードが決定される。
【0029】図2(a) に示す如くチャンネル部2aの厚み
をt0 よりも厚いtr とし、その両側の薄肉部2bの厚み
をt0 よりも薄いtf とすると、図3(a) より膜厚tr
のチャンネル部2aの屈折率は、基本波に対してN fω、
SH波に対してNf2ωであり、N fω>Nf2ωの関係が成
り立つ。同様に膜厚tf の薄肉部2bの屈折率は基本波に
対してN sω, SH波に対してNs2ωであり、N sω<N
s2ωの関係が成り立つ。
【0030】従ってチャンネル部幅方向(y方向)のチ
ャンネル部幅Wに対する導波モード分散曲線S1 ,S2
は図3(b) に示す如くいずれかのチャンネル部幅Wで必
ず交差する、即ち位相整合が得られることとなる。
【0031】このような理論に基づいて基板1の表面に
厚さ2.30μm のc軸配向KNbO3 の結晶膜を作成し、チ
ャンネル部2aを形成すべき位置にリソグラフィ技術によ
り幅4.0 μm のレジストをパターニングした後、これを
マスクとしてRIE(反応性イオンエッチング) 法により約
0.30μm エッチングを施して長さ:10mm、幅W:4.02μ
m 、厚さtr :2.30μm のチャンネル部2aを形成して波
長変換装置を構成した。
【0032】チャンネル部2aの厚さtr を2.30μm とし
たのは基本波波長0.88μm の場合における図2(b) に示
すスラブ導波路層42の厚さは少なくとも2.11μmあれば
位相整合がとれることによる。またチャンネル部2aの幅
Wを4.0 μm としたのは薄肉部2bの膜厚を2.0 μm とし
た場合における位相整合チャンネル部幅が4.02μm とな
ることによる。
【0033】このような本発明装置におけるチャンネル
部2aの一端面から、室温下で発振波長約0.88μm のレー
ザ光を基本波としてE00 x モードが励振される態様で入
射し、同時にレーザ光の波長を温度制御により微調整し
た結果、基本波としてのレーザ光出力が100mW のとき、
波長約0.44μm のSH波レーザ光出力2.1mW が得られた。
また出射端におけるSH波のスポットを観測した結果、
1/e2 幅で2.1 μm ×5.6 μm であった。なおこのよう
な出射端スポット径であれば通常の光ディスクピックア
ップに用いられる開口数(NA)0.5 の集光レンズにより0.
7 μm ×1.1 μm のスポットにまで絞ることが可能であ
ることが確認された。
【0034】(実施例2)図4は本発明の他の実施例を
示す模式図であり、図中1は(112バー0)面でカットした
水晶製の基板、12はKNbO3 を用いた薄膜導波路層、13
はクラッド層たるチャンネル部を示している。基板1の
表面に厚さ2.10μm のc軸配向のKNbO3 の薄膜導波路
層12を積層形成し、更にこの薄膜導波路層12上の幅方向
中央部にa軸方向の全長(10mm) にわたって断面矩形状
をなす第1のクラッド層たる厚さ1.0 μm のチャンネル
部13を積層形成して装荷形チャンネル導波路構造の波長
変換装置を構成してある。なおチャンネル部13上には第
2のクラッド層たる空気層14(図5(b) 参照) が存在す
る。
【0035】図5は部分拡大断面図であり、図5(a) に
示す本発明に係る波長変換装置における薄膜導波路層12
の厚さtg は図5(a) に示すスラブ導波路構造の波長変
換装置(図8の波長変換装置と同じ)におけるスラブ導
波路層42の厚さt1 よりも薄く、また図5(c) に示す4
層スラブ導波路構造の波長変換装置におけるスラブ導波
路層22の厚さt2 よりも厚く設定し、下式が成立するよ
うにしてある。 t1 >tg >t2
【0036】図5(a) に示すスラブ導波路構造の波長変
換装置は基板1上にスラブ導波路層42を積層して構成さ
れており、その基板1,スラブ導波路層42は図5(b) に
示す本発明に係るチャンネル導波路構造の波長変換装置
における基板1,スラブ導波路層2と夫々同じ材料で形
成され、しかも波長λ0 の0次モード基本波と波長λ0
/2の0次モード第2高調波とが位相整合するよう構成し
た場合を示しており、そのときのスラブ導波路層42の厚
さがt1 である。なお、スラブ導波路層42上には第2の
クラッド層たる空気層44が存在する。
【0037】一方、図5(c) に示すスラブ導波路構造の
波長変換装置は基板1上に、スラブ導波路層22, 第1の
クラッド層23をこの順序に積層し、この第1のクラッド
層23上の第2のクラッド層たる空気層24を含めた4層ス
ラブ導波路構造として構成され、基板1,スラブ導波路
層22,第1のクラッド層23,第2のクラッド層たる空気
層24夫々の材料が図5(b) に示す本発明に係るチャンネ
ル導波路構造の波長変換装置における基板1、スラブ導
波路層12、チャンネル部13、空気層14夫々の材料と同じ
であって、しかも波長λ0 の0次モード基本波と波長λ
0 /2の第2高調波とが位相整合するように構成してあ
り、このときのスラブ導波路層22の厚さがt2 である。
【0038】図6(a) は空気層をクラッド層とする図5
(a) に示す如き3層スラブ導波路構造の波長変換装置に
おける基本波とSH波との位相整合の態様及び導波路材質
よりも小さな屈折率を有する厚さtd のクラッド層を積
層した図5(c) に示す如き4層スラブ導波路構造の波長
変換装置における基本波とSH波との位相整合の態様を夫
々模式的に表わした説明図である。グラフ中、C1 ,C
2 は夫々上記3層スラブ導波路構造の波長変換装置にお
ける基本波,SH 波の分散曲線、また、C1 ′,C2 ′は
夫々上記4層スラブ導波路構造の波長変換装置における
基本波,SH 波の分散曲線である。分散曲線C1 ,C2
膜厚t1 で位相整合がとれ、また分散曲線C1 ′,
2 ′は膜厚t2 で位相整合がとれている。
【0039】これに対して本発明に係る波長変換装置で
ある図5(b) に示す装荷形チャンネル導波路はチャンネ
ル部13のみが図5(c) に示す4層構造導波路で、他の部
分が図5(a) に示す3層構造導波路であると見なせるか
ら、チャンネル部幅方向(y方向)の分散特性は実施例
1と同様な方法で解析することができる。即ち、図5
(b) に示す如くスラブ導波路層12の厚みtg をt1 とt
2 との間の値にとることで、図6(a) に示す如くチャン
ネル部12の屈折率は基本波に対してN fω、SH波に対し
てNf2ωであり、N fω>Nf2ωの関係が成り立つ。ま
たチャンネル部両側の3層領域における屈折率は基本波
に対してN sω、SH波に対してNs2ωであり、N sω<
Ns2ωの関係が成り立つ。
【0040】従って、チャンネル幅方向(y方向)のチ
ャンネル部幅に対する導波モード分散曲線S1 ,S2
図6(b) に示す如く或るチャンネル部幅Wで必ず交差、
即ち位相整合が得られることが解る。
【0041】上述の如き理論に基づいて、(112バー0)面
でカットした水晶の基板1上に厚さ2.10μm のc軸配向
のKNbO3 結晶からなるスラブ導波路層12を積層形成
し、このスラブ導波路層12のa軸方向の全長にわたって
チャンネルストライプが形成されるようリソグラフィ技
術によって幅4.7 μm の窓をもつレジストをパターニン
グし、プラズマCVD 法によりSi3 4 を1.0 μm 堆積し
た後、リフトオフ法によりレジスト及びチャンネルスト
ライプ部分以外のSi3 4 を除去し、長さ10mmのチャン
ネル部13を形成して図4に示す如き波長変換装置を構成
した。
【0042】スラブ導波路層12の膜厚さを2.10μm とす
るのは基本波波長0.88μm の場合は図5(a) に示す如く
3層スラブ導波路構造の波長変換装置においてはKNbO
3 を用いたスラブ導波路層の厚さが2.11μm で、また厚
さ1.0 μm のSi3 4 を第1のクラッド層、空気層を第
2のクラッド層とする4層スラブ導波路構造の波長変換
装置においてはKNbO3 を用いたスラブ導波路層の厚さ
が計算上2.03μmで夫々位相整合がとれることによる。
また、チャンネル部13の幅を4.7 μm と設定したのは、
スラブ導波路層12の膜厚を2.10μm とし、第1のクラッ
ド層の膜厚を1.0 μm としたときの位相整合がとれる計
算上のチャンネル部幅は4.71μm であることによる。
【0043】このような波長変換装置について、半導体
レーザ素子4から発生させたレーザ光を基本波としてチ
ャンネル部13を積層されている部分のスラブ導波路層12
に入射したところ、波長約0.44μm のSH波の出力約2.7m
W が得られた。なおSH波の出射端のスポット径は1/e2
幅で1.9 μm ×9.8 μm であり、実施例1において用い
たのと同様の光学系を用いて0.7μm ×1.9 μm のスポ
ットに集光し得ることが確認された。
【0044】なお、実施例1,2においては基板として
(112バー0)面カット水晶製の基板を用いた構成を示した
が、例えば(112バー0)面カットのサファイア,(100)面カ
ットのKTP(KTiOPO4 )等を用いても同様な効果が得ら
れ、また、適当な基板を選ぶことにより、b軸配向のK
NbO3 結晶薄膜を形成させ、基本波をE00 x モード、SH
波をE00 y モードとしてもよい。
【0045】更に実施例2における装荷形チャンネル導
波路構造の波長変換装置における装荷材料はSi3 4
限らず他の材料でもよい。更に両実施例1,2において
は基本波波長を0.88μm とした場合を示したが、0.86μ
m よりも長い波長であれば、いずれの波長においても本
発明の効果が得られることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】以上の如く本発明にあっては第2高調波
の波長がブルー領域となる波長帯域において基本波と第
2高調波との位相整合が可能となり、出射端での光強度
分布が単峰であって、しかもブルー領域の第2高調波が
得られ、また基本波と第2高調波とを断面積の小さいチ
ャンネル部内に閉じ込めることが可能となって出射端面
でのスポット径も小さく出来、更に、例えば光ディスク
の再生用等して必要とされる所定の出力が得られる等本
発明は優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る波長変換装置の模式図である。
【図2】図1に示す実施例の導波路層の拡大断面図であ
る。
【図3】導波路の導波モード分散特性を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の他の実施例を示す模式図である。
【図5】図4に示す実施例の導波路層、クラッド層の部
分拡大断面図である。
【図6】同じく導波モード分散特性を示すグラフであ
る。
【図7】従来装置の模式図である。
【図8】本発明者等の設計による波長変換装置の模式図
である。
【図9】図8に示す本発明者等の設計に係る波長変換装
置の設計思想を説明するための導波モード分散曲線を示
すグラフである。
【図10】KNbO3 の屈折率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 導波路層 2a チャンネル部 2b 薄肉部 4 半導体レーザ素子 5 空気層(クラッド層) 12 導波路層 13 チャンネル部(第1のクラッド層) 14 空気層(第2のクラッド層)
フロントページの続き (72)発明者 野中 英幸 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 山口 隆夫 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に導波路層及びクラッド層を重ね
    て形成され、前記導波路層の非線形光学効果を利用して
    可干渉光の基本波から第2高調波を発生させるようにし
    た波長変換装置において、 前記導波路層をリッジ形チャンネル部をもつ導波路層と
    して構成し、そのチャンネル部の膜厚は、基板,スラブ
    導波路層,クラッド層夫々の材質を夫々前記基板,チャ
    ンネル部をもつ導波路層,クラッド層夫々と同じにした
    スラブ導波路構造の波長変換装置における0次モード基
    本波と0次モード第2高調波とが位相整合するときの前
    記スラブ導波路層の膜厚t0 よりも厚く、またチャンネ
    ル部の両側の膜厚はt0 よりも薄くしたことを特徴とす
    る波長変換装置。
  2. 【請求項2】 基板上にスラブ導波路層及び第1,第2
    のクラッド層を重ねて形成され、前記導波路層の非線形
    光学効果を利用して可干渉光の基本波から第2高調波を
    発生させるようにした波長変換装置において、 前記導波路層上の第1のクラッド層を装荷形のチャンネ
    ル部として構成し、また前記導波路層の膜厚tg は、基
    板,スラブ導波路層及びクラッド層夫々の材料を、前記
    基板,スラブ導波路層及び第2のクラッド層夫々と同じ
    にしたスラブ導波路構造の波長変換装置における0次モ
    ード基本波と0次モード第2高調波とが位相整合すると
    きのスラブ導波路層の膜厚t1 と、基板,スラブ導波路
    層,第1,第2のクラッド層夫々の材料を、前記基板,
    スラブ導波路層,第1,第2のクラッド層夫々と同じに
    したスラブ導波路構造の波長変換装置における0次モー
    ド基本波と0次モード第2高調波とが位相整合するとき
    のスラブ導波路層の膜厚t2 との中間の値に設定したこ
    とを特徴とする波長変換装置。
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