JPH0545234Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、収納位置と引き出し位置との間で前
後移動自在なスライドテーブルを備えた棚に関す
るものである。

従来の技術 従来のスライドテーブル付き棚としては、たと
えば実公昭63−8276号公報に開示された構造が提
供されている。すなわち棚枠に左右一対のガイド
レールを設け、これらガイドレールに複数個のガ
イドローラを介して支持案内されるスライドテー
ブルを設けている。

この従来構造によると、手動によつてスライド
テーブルを押し引き操作することによつて、この
スライドテーブルを収納位置と引き出し位置との
間で前後移動させ得る。

考案が解決しようとする課題 上記の従来形式によると、スライドテーブル上
に載置した荷が重いとき、その引き出しや押し込
み操作は容易に行えなかつた。また引き出しや押
し込みはテーブルの中央部正面に向つて行わなけ
ればならず、安全性の面でも問題があつた。

本考案の目的とするところは、スライドテーブ
ルの前後移動を容易にかつ安全に行えるスライド
テーブル付き棚を提供する点にある。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本考案のスライドテ
ーブル付き棚は、棚枠に左右一対のガイドレール
を配設するとともに、これらガイドレールに複数
個のガイドローラを介して支持案内されるスライ
ドテーブルを設け、前記棚枠にスライド方向に沿
つたねじ軸を回動自在に設けるとともに、このね
じ軸にら合するナツト体を前記スライドテーブル
に連結し、前記ねじ軸の端部に電動工具との接続
部を形成している。

作 用 かかる本考案の構成によると、電動工具をねじ
軸の接続部に接続させることで、この電動工具の
回転力をねじ軸に伝えることになり、これにより
ナツト体をねじ軸に沿つて移動させ得るととも
に、このナツト体に一体化したスライドテーブル
をガイドレールに案内させて移動させ得る。した
がつて、たとえば電動工具を正駆動させること
で、退入位置にあるスライドテーブルを突出位置
に移動させ、また逆駆動させることで、突出位置
にあるスライドテーブルを退入位置に移動させ得
る。その際に電動工具は軽量でハンド式であるこ
とから、たとえばねじ軸を一方のガイドレールの
下方に配置することで、棚枠の前面側方から操作
を行える。

実施例 以下に本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

１は棚枠で、左右一対の前部支柱２と、左右一
対の中間部支柱３と、左右一対の後部支柱４と、
各支柱２，３，４の前後間を連結するラチス５
と、後部支柱４間を連結するブレース６と、各支
柱２，３，４の上部間を連結する天板フレーム７
と、下部間を連結する下部サポート８などから構
成される。

前記棚枠１の下部には左右一対のガイドレール
１０が配設される。これらガイドレール１０はチ
ヤンネル状であつて、その開放部を相対向させた
状態で配設され、外面側でかつ支柱２，３，４に
対応する箇所には取付用のブラケツト１１，１
２，１３が連結されている。そして取付けは、支
柱２，３，４にブラケツト１１，１２，１３を当
て付けたのち、両者間にコネクターピン１４を通
すことで行われる。両ガイドレール１０の下板部
の上面には、上面を溝部としたレール材１５が敷
設されている。各ガイドレール１０の内部後端に
は取付け板材１６を介して後部ストツパ１７が設
けられ、また内部前端にはブラケツト１８を介し
て前部ストツパ１９が設けられる。ここで両スト
ツパ１７，１９はたとえばウレタンゴムからな
り、またブラケツト１８はボルトなどの連結具２
０を介してガイドレール１０に着脱自在となる。
両ガイドレール１０間に位置されるスライドテー
ブル２１は、両レール材１５に支持案内されるガ
イドローラ２２を中間部と後部とに有し、さらに
ガイドレール１０の縦板部内面に案内されるサイ
ドガイドローラ２３を、両ガイドローラ２２間で
前後一対有する。なおスライドテーブル２１の両
ガイドレール１０間への装着はブラケツト１８を
離脱したのちの差し込みにより行われる。左右方
向の一側方において、前後部のブラケツト１１，
１３の内側面とガイドレール１０の下面とに亘つ
て、それぞれ支持板２４，２５が取付けられてい
る。そして両支持板２４，２５に取付けた軸受２
６，２７間にねじ軸２８が回動自在に設けられ
る。このねじ軸２８にナツト体２９がら合され、
さらにナツト体２９に一体化した下部フランジ３
０と、スライドテーブル２１の下面に一体化した
上部フランジ３１とが、前後方向のボルト３２を
介して連結されている。なお両フランジ３０，３
１は前後方向のゆとり空間３３を生ぜしめてお
り、反転移動が円滑に行えるように構成してあ
る。前記ねじ軸２８の前端部は六角のボルト頭部
状とし、以つて電動工具３５との接続部２８ａに
形成してある。電動工具３５は、その回転軸３６
を正逆に回転させる形式で、さらに回転軸３６に
は筒ナツト形式の接続具３７が装着自在である。
３９は格納物を示す。なおスライドテーブル２１
として下部一段式を示しているが、これは上下に
複数段の形式であつてもよい。

次に上記実施例においてスライドテーブル２１
の出し入れ作業を説明する。

第１図の実線ではスライドテーブル２１は収納
位置にある。このとき後部のガイドローラ２２が
後部ストツパ１９に当接しており、それ以上に後
方へ移動することが阻止されている。この状態で
スライドテーブル２１を前方に移動させようとす
るとき、まず電動工具３５の接続具３７をねじ軸
２８の接続部２８ａに外嵌して接続させる。次い
で電動工具３５を始動して回転軸３６を回転させ
ると、この回転軸３６に接続しているねじ軸２８
が一体に回転を行う。これによりナツト体２９が
前方へ移動し、このナツト体２９にフランジ３
０，３１やボルト３２を介して連結したスライド
テーブル２１が前方へ一体的に移動することにな
る。第１図の仮想線で示すようにスライドテーブ
ル２１の最大の突出位置は、前部のガイドローラ
２２が前部ストツパ１９に当接することで規制さ
れる。なお突出位置にあるスライドテーブル２１
の退入動は、電動工具３５を前述とは逆方向に始
動して、ねじ軸２８を逆回転させばよい。

考案の効果 上記構成の本考案によると、電動工具をねじ軸
の接続部に接続させることで、この電動工具の回
転力をねじ軸に伝えることができ、これによりナ
ツト体をねじ軸に沿つて移動させることができる
とともに、このナツト体に一体化したスライドテ
ーブルをガイドレールに案内させて移動できる。
したがつて、たとえば電動工具を正駆動させるこ
とで、退入位置にあるスライドテーブルを突出位
置に移動でき、また逆駆動させることで、突出位
置にあるスライドテーブルを退入位置に移動で
き、このような前後移動は荷重に関係なく常に容
易に行うことができる。その際に電動工具は軽量
でハンド式であることから、たとえばねじ軸を一
方のガイドレールの下方に配置することで、棚枠
の前面側方から操作を行うことができ、その操作
はスライドテーブルに接触などすることなく常に
安全に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は要部
の縦断側面図、第２図は同横断平面図、第３図は
同正面図、第４図は全体の正面図、第５図は同側
面図である。 １……棚枠、１０……ガイドレール、１５……
レール材、１７……後部ストツパ、１８……ブラ
ケツト、１９……前部ストツパ、２１……スライ
ドテーブル、２２……ガイドローラ、２３……サ
イドガイドローラ、２６，２７……軸受、２８…
…ねじ軸、２８ａ……接続部、２９……ナツト
体、３０……下部フランジ、３１……上部フラン
ジ、３２……ボルト、３３……ゆとり空間、３５
……電動工具、３６……回転軸、３７……接続
具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 棚枠に左右一対のガイドレールを配設するとと
   もに、これらガイドレールに複数個のガイドロー
   ラを介して支持案内されるスライドテーブルを設
   け、前記棚枠にスライド方向に沿つたねじ軸を回
   動自在に設けるとともに、このねじ軸にら合する
   ナツト体を前記スライドテーブルに連結し、前記
   ねじ軸の端部に電動工具との接続部を形成したこ
   とを特徴とするスライドテーブル付き棚。