JPH0545190Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

この考案は、主として、デコレーシヨンケーキ
の上に立てて使用される装飾材に関する。

【従来の技術並びにその問題点】

バースデイーケーキやクリスマスケーキは、花
や葉等を型どつた、通称「ニートフラワー」と称
される美しい装飾材で飾られる。この装飾材は、
ケーキに挿通される挿通針の先端に、花、葉、木
ノ実、蝋燭、あるいは、リボン等の装飾部品が取
り付けられている。これ等の装飾部品は、紙や合
成樹脂や布等が美しく着色されている。ケーキに
挿通される挿通針は、針金や合成樹脂成形品で作
られており、表面に銀紙を巻いて衛生的に処理さ
れている。ところが、使用状態に於て、着色され
た装飾部品がケーキに接触すると、装飾部品の色
がケーキに移り、ケーキが気持ち良く食べられな
い欠点があつた。

【この考案の目的】

この考案は、この欠点を解決することを目的に
開発されたもので、この考案の重要な目的は、装
飾部品の色がケーキに付着せずに衛生的に使用で
きるケーキ用の装飾材を提供するにある。 また、この考案の他の重要な目的は、簡単かつ
容易に、しかも、安価に多量生産できるケーキ用
の装飾材を提供するにある。

【従来の問題点を解決する為の手段】

この考案のケーキ用の装飾材は、ケーキに挿通
して取り付けられる挿通針１を有し、この挿通針
１の一端に装飾部品２が取り付けられており、装
飾部品２の色がケーキに移らないように、装飾部
品２が透明袋３に収納されている。透明袋３は、
透明シートの周縁が溶着されて上方が開口された
袋状に形成されており、この透明袋３の底に挿通
針１が挿通されて、装飾部品２が透明袋３に収納
されている。

【作用効果】

この考案のケーキ用の装飾材は、透明フイルム
の周縁を溶着して透明袋３を作り、この透明袋３
の底に挿通針１を貫通して装飾部品２を透明袋３
内に収納している。この状態の装飾部品２は、ケ
ーキの上に立てられた状態で、装飾部品２がケー
キのクリーム等に直接接触することがなく、装飾
部品２の色がケーキに付くことがなく、衛生的に
安心して使用できる特長が実現できる。 また、透明袋３に収納された装飾部品２は、透
明袋３によつて美しい外観が阻害されることがな
く、むしろ透明袋３で光が反射して更に崇高な美
しさを発揮する特長も実現できる。 更にまた、この考案の特筆すべき特長は、簡単
かつ容易に、しかも安価に多量生産できることに
ある。この特長は、透明袋３の独得の形状によつ
て実現される。即ち、透明袋３は、２枚の透明シ
ートの周縁を溶着して袋状に形成されたもので、
この透明袋３の底に挿通針１を貫通することによ
つて製造できるので、透明袋３の製造が簡単なこ
とに加えて、挿通針１が簡単に挿通できる。 透明袋３は、２枚の透明シートを重ねて、例え
ば円形に溶着し、溶着と同時に溶着部分から裁断
し、その後、これを直径方向に裁断して２分割す
ることによつて、簡単にふたつの透明袋３が製造
できる。また、この状態で製造された透明袋３
は、挿通針１を貫通する時に、２枚の透明シート
によつて挿通針１が底に案内されるので、挿通針
１が簡単に底に貫通できる特長が実現される。

【好ましい実施例】

以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。 但し、以下に示す実施例は、この考案の技術思
想を具体化する為の装置を例示するものであつ
て、この考案の装飾材は、構成部品の材質、形
状、構造、配置を下記の構造に特定するものでな
い。この考案の装飾材は、実用新案登録請求の範
囲に記載の範囲に於て、種々の変更が加えられ
る。 更に、この明細書は、実用新案登録請求の範囲
が理解し易いように、実施例に示される部材に対
応する番号を、「実用新案登録請求の範囲の欄」、
「従来の問題点を解決する為の手段の欄」および
「作用効果の欄」に示される部材に付記している。
ただ、実用新案登録請求の範囲に示される部材
を、実施例の部材に特定するものでは決してな
い。 第１図に示すケーキ用の装飾材は、ケーキに挿
通して取り付けられる挿通針１を有し、この挿通
針１の先端に装飾部品２が取り付けられており、
この装飾部品２が透明被覆に収納されている。 挿通針１は、針金、あるいは、硬質の合成樹脂
が針状に成形されたもので、針金は表面に銀紙が
巻かれて美しく装飾されると共に、針金が直接ケ
ーキに接触するのを防止している。この挿通針１
は、簡単にケーキに挿通できるように、先細りテ
ーパー状で、安定にケーキに立てることが出来る
ように、全長が、通常２〜８cm、好ましくは、３
〜６cmの範囲に決められる。 装飾部品２は、例えば、木の葉、木ノ実、小さ
なマツカサ、花等の形状に作られている。これ等
の装飾部品２は、例えば木の葉の場合、紙の裏に
針金を接着して着色して作られ、木ノ実は、合成
樹脂でもつて小球を成形して表面に着色して作ら
れ、また、リボンは布を赤く着色したものが使用
される。 装飾部品２を収納する透明被覆は、第２図に示
すように、２枚の透明シートの周縁が溶着されて
上方が開口された袋状に形成されている透明袋３
で、この透明袋３の底を挿通針１が貫通して装飾
部品２全体が透明袋３内に収納されている。 透明袋３の透明シートは熱可塑性の薄い合成樹
脂シートで、第１図と第２図とに示す透明袋３
は、底面が半円状に湾曲している。この形状の透
明袋３は、底両側の隅角が突出せず、装飾部品２
の納まりが良い特長がある。 ただ、この考案は透明袋３の形状を第１図と第
２図とに示す形状に特定するものではなく、装飾
部品２が収納出来る全ての形状が採用できる。 透明袋３は薄く着色することも可能で、着色さ
れた透明袋３は、フイルター効果によつて、装飾
部品２が多少異なる趣で見える特長がある。 前面の透明シートは、内部の装飾部品２が見え
るように、充分な透光性が要求されるが、裏面の
透明シートは、これが濃く着色されても装飾部品
２が見えなくなることはない。従つて、裏面の透
明シートは濃く着色し、あるいは、殆ど透光性が
ないシート材も使用できる。 第２図に示す透明袋３は、前述のように、２枚
の透明合成樹脂シートを重ねて円形に加熱溶着、
裁断し、その後直径方向に２分割して製造する。
この状態で製造された透明袋３は、前後の透明シ
ートが同一形状の袋状に形成されるが、前後の透
明シートは必ずしも同一の形状とする必要はな
く、例えば、第３図の正面図に示すように、全面
シートを裏面シートよりも多少小さくすることも
可能である。 この形状の透明袋３は、装飾部品２がケーキに
接触することなく、装飾部品２の一部を透明袋３
外に露出させることができる。 ２枚の透明シートが袋状に形成された透明袋３
は、もともと平面状の透明シートの周縁を溶着し
たものであるから、透明袋３は、第２図に示すよ
うに、横幅が広く前後の厚さが薄い形状となる。
この形状の透明袋３は、装飾部品２の前面が前面
シートの後ろに位置する状態で装飾部品２が透明
袋３に収納され、溶着された周縁を見え難い両側
に位置させる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示すケーキ用の
装飾材の正面図、第２図と第３図とは透明袋３の
具体例を示す斜視図および正面図である。 １……挿通針、２……装飾部品、３……透明
袋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーキに挿通して取り付けられる挿通針１を有
   し、この挿通針１の一端に装飾部品２が取り付け
   られており、この装飾部品２が透明被覆に収納さ
   れているケーキ用の装飾材であつて、透明被覆
   が、２枚の透明シートの周縁が溶着されて上方が
   開口された袋状に形成されている透明袋３で、こ
   の透明袋３の底を挿通針１が貫通して装飾部品２
   が透明袋３に収納されているケーキ用の装飾材。