JPH0545012U - バツグ兼用ベスト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベストとバッグの両方に形成できるバッグ兼
用ベストにする。 【構成】 後ろ身頃片１の下部両側部６に、左右の前身
頃片１５、２２を着脱可能に係止し、後ろ身頃片１の上
部と左右の前身頃片１５、２２の上部を上部係止具３３
で着脱可能に係止してベストを形成し、左右の前身頃片
１５、２２の両側縁と下縁を、ファスナー４０で係合し
てバッグを形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はベストに関し、特に構成部分の簡単な組み替えにより、肩掛式の大型 バッグとしても使用できるバッグ兼用ベストに関する。

【０００２】

【従来の技術】

荷物を収容して持ち運ぶためのショルダーバッグ等は、収納物がない場合は、 それ自体は持ち運びが面倒であるが、事情によっては未収納のバッグを持ち歩か なければならないことがあり、あるいは出先で不意に荷物を運ぶ必要が生じるこ とがある。

【０００３】 かかる場合に、従来は、小さく折り畳んでポケット等に収納しておくことがで き、必要に応じてこれを広げて荷物を収納することができるものとして、手提げ 袋や風呂敷等があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、比較的重量のある荷物を運ぶの場合には耐久性、持ち易さ等の観点か ら、かかる手提げ袋等は不向きであり、ショルダーバッグ等の肩掛式が比較的疲 れずに、長時間にわたる持ち運びの場合でも扱い易い。またなるべく頑丈な素材 のものが望ましい。

【０００５】 本考案はかかる事情に鑑みてされたものであって、何ら収納がないときはベス トとして着用することができ、状況に応じて大型の頑丈なバッグとして使用する こともできるバッグ兼用ベストを提供することを技術的課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

第１の考案は、後ろ身頃片１の上部両側部に突片４を突設し、この突片４に突 片係止具５を取り付け、前記後ろ身頃片１の下部両側部に側部係止具７を設けて 、また前記後ろ身頃片１と別体に形成した左の前身頃片１５と右の前身頃片２２ を設け、この左右の前身頃片１５、２２の後寄り側部に、前記後ろ身頃片１の側 部係止具７に係止する後寄り側部係止具３０Ａを取り付け、前記左右の前身頃片 １５、２２の前寄り側部に、互いに係止できる前部係止具３１、３１を設け、前 記左右の前身頃片１５、２２の上部に、前記突片係止具５に係止する上部係止具 ３３を取り付け、前記左右の前身頃片１５、２２の両側縁と下縁に、互いに係合 して収容部を形成できる組立用ファスナー４０、４０を設けてバッグ兼用ベスト とした。

【０００７】 第２の考案は、左の前身頃片１５と右の前身頃片２２を形成し、この左右の前 身頃片１５、２２の前寄り側部には、互いに係止できる前部係止具３１、３１を 取り付け、前記左右の前身頃片１５、２２のいずれか一方の後寄り側部に、後ろ 身頃片収納ポケット１８を設け、いずれか他方の後寄り側部に後寄り側部係止具 ３０Ｂを設けて、また前記左右の前身頃片１５、２２の前寄り側部の上部に、上 部突出片３２を設け、前記左右の前身頃片１５、２２のいずれか一方の上部突出 片３２は、連結用係止具３５ａ、３５ｂによって、連結及び分離可能に形成し、 いずれか他方の前身頃片２２、１５の後寄り側部に、前記連結用係止具３５ａに 連結できる連結用係止具３５ｂを設けると共に、いずれか他方の前身頃片２２、 １５の上部の裏面に、バッグ用蓋１９を取り付け、前記後ろ身頃収納ポケット１ ８に、後ろ身頃片１の一方の側片６を連接し、他方の側片６に、前記後寄り側部 係止具３０Ｂに係止する側部係止具７Ａを形成し、また後ろ身頃片１の両側部の 上部に突片４を突設し、この突片４に、前記上部突出片３２に設けた上部係止具 ３３に係止する突片係止具５を設け、前記左右の前身頃片１５、２２の両側縁と 下縁に、互いに係合して収容部を形成できる組立用ファスナー４０、４０を設け てバッグ兼用ベストとした。

【０００８】

【作用】

第１の考案をベストに形成するには、後ろ身頃片１の裏面３側の両側部に、左 右の前身頃片１５、２２の表面１６、２３が接するようにして重ね、左右の前身 頃片１５、２２の後寄り側部係止具３０Ａを、後ろ身頃片１の下部両側部に設け た側部係止具７に係止する。

【０００９】 そして、左右の前身頃片１５、２２の上部に設けた上部係止具３３を、後ろ身 頃片１の突片４に設けた突片係止具５に係止すると、前部に前部係止具３１、３ １を備えたベストが形成される。

【００１０】 第１の考案をバッグに形成するには、左の前身頃片１５の表面１６に、右の前 身頃片２２の裏面２４が向き合うようにして重ね、左の前身頃片１５の両側縁と 下縁に設けた組立用ファスナー４０を、右の前身頃片２２の両側部と下縁に設け たファスナー４０に係合させる。

【００１１】 そして、左右の前身頃片１５、２２の上部に設けた上部係止具３３、３３を直 接係合し、或は、他の連結手段を用いて左右の前身頃片１５、２２の上部を接続 すると、バッグが形成される。

【００１２】 第２の考案をベストに形成するには、左右の前身頃片１５、２２のいずれか一 方に設けた後ろ身頃収納ポケット１８より、後ろ身頃片１を引出す。この引出し た後ろ身頃片１は、一方の側片６が前記後ろ身頃収納ポケット１８に連接されて いる。

【００１３】 この引出した後ろ身頃片１の他方の側片６の裏面３に、いずれか他方の前身頃 片２２または１５が当接するようにして一部を重ね、後ろ身頃片１に設けた側部 係止具７Ａを、いずれか他方の前身頃片２２又は１５の後寄り側部係止具３０Ｂ に係止する。

【００１４】 そして、左右の身頃片１５、２２の上部突出片３２に設けた上部係止具３３を 、後ろ身頃片１の突片４に設けた突片係止具５を係止すると、前部に前部係止具 ３１、３１を備えたベストが形成される。

【００１５】 第２の考案をバッグに形成するには、後ろ身頃片１を、後ろ身頃片収納ポケッ ト１８に収納する。そして、いずれか一方の前身頃片１５又は２２の連結用係止 具３５ａ、３５ｂの係合を外ずす。

【００１６】 次に、いずれか一方の前身頃片１５又は２２から外した上部突出片３２の上部 係止具３５ａを、いずれか他方の前身頃片２２又は１５の連結用係止具３５ｂに 係止して、いずれか他方の前身頃片２２又は１５に、２枚の上部突出片３２が並 列して突設された状態に形成する。

【００１７】 次に、左右の前身頃片１５、２２の裏面が向き合うように重ね、左右の前身頃 片１５、２２の両側縁と下縁にそれぞれ設けた組立用ファスナー４０を係合させ る。

【００１８】 そして、左右の前身頃片１５、２２の上部突出片３２に設けた上部係止具３３ を直接係合し、或は、他の連結手段を用いて左右の前身頃片１５、２２の上部突 出片３２の上部を接続し、いずれか他方の前身頃片２２又は１５に設けたバッグ 用蓋１９を、いずれか一方の前身頃片１５又は２２に被せてバッグを形成する。

【００１９】

【実施例】

図１ないし図７は、第１の考案の一実施例のバッグ兼用ベストを示すものであ る。この実施例は、布片で形成された後ろ身頃片１の上部両側部に、上方に突出 する突片４を設け、この突片４の上部には、ボタン孔として形成された突片係止 具５が設けてある。

【００２０】 図１のように、前記後ろ身頃片１の下部両側部は横方向に突出して側片６が設 けてあり、この側片６の外端部には、ボタン孔として形成された側部係止具７が 設けてある。そして、前記側片６には、皮革製の補強材が重ねて取付けられ、後 ろ身頃片１の表面２側に開口するベルト挿通孔８が設けてある。

【００２１】 左の前身頃片１５と右の前身頃片２２は、薄布に皮革を重ねて形成したもので ある。この左右の前身頃片１５、２２の表面１６、２３側の、後寄り側部に、前 記後ろ身頃片１の側部係止具７に係止する、ボタンとして形成された後寄り側部 係止具３０Ａが設けてある。

【００２２】 前記左の前身頃片１５の前寄り側部には、ボタン掛け紐として形成された前部 係止具３１ａが設けてあり、右の前身頃片２２の前寄り側部には、前記ボタン掛 け紐として形成された前部係止具３１ａに係止できるボタンとして形成した前部 係止具３１ｂが設けてある。

【００２３】 前記左右の前身頃片１５、２２の表面１６、２３側の上部には、後ろ身頃片１ の突片係止具５に係止するボタンとして形成された上部係止具３３のが設けてあ り、さらに、その上部には、周縁に鳩目が装着された貫通孔３４が設けてある。

【００２４】 前記左右の前身頃片１５、２２の表面１６、２３側には、ポケット１７が設け てある。また、左の前身頃片１５の表面１６側の、両側縁には、まちを介して組 立用ファスナー４０が取り付けられ、この左の前身頃片１５の表面１６側の中央 部には、水平方向に延びる開閉ファスナー４１ａが設けてある。

【００２５】 図４、図５のように、前記右の前身頃片２２の裏面２４側の両側縁と下縁には 、まちを介して組立用ファスナー４０が取り付けられ、この右の前身頃片２２の ファスナー４０は、前記左の前身頃片１５の組立用ファスナー４０と係合して、 バッグの収容部を形成できるものである。

【００２６】 さらに、図５のように、右の前身頃片２２の裏面２４側の中央部には、前記左 の前身頃片１５の開閉ファスナー４１ａに係合する開閉ファスナー４１ｂが、水 平方向に設けられている。

【００２７】 そして、図６のように、ベルト４６は、伸縮用金具４７を備えて伸縮可能であ り、両端部にフック４８、４８が設けられている。 本考案をベストとして使用するときは、左右の前身頃片１５、２２を後ろ身頃 片１に、それぞれ上部係止具３３、後寄り側部係止具３０Ａにより接合し、後ろ 身頃片１のベルト挿通孔８に前記ベルト４６を挿通させて、フック４８、４８同 士を前部にて連結して使用する。

【００２８】 またこれをバッグとして使用するときは、図７のように、後ろ身頃片１を左右 の身頃片１５、２２から取り外し、これらをファスナー４０にて互いに接合して 、貫通孔３４、３４のそれぞれに、ベルト４６のフック４８、４８を係止して肩 掛けバンドとする。この場合、前記上部係止具３３に、ベルト４６のフック４８ を係止するように形成することも可能である。また、前記左右の前身頃片１５、 ２２の組立用ファスナー４０は、左右の前身頃片１５、２２の表面１６と裏面２ ４側でなく、それぞれの端縁に、まち等を介して設けることも可能である。

【００２９】 次に、図８ないし図１３は、第２の考案の一実施例のバッグ兼用ベストを示す ものであり、以下、先の実施例と同様の部分は同一の符号を用い一部説明を省略 する。

【００３０】 この実施例は、図１０、１１に示すように、左の前身頃片１５の前寄り側部に は、ボタンとして形成した前部係止具３１ａを設け、下部にポケット１７が設け てあり、中央部の後寄り側部には、水平方向にファスナーを装着した後ろ身頃片 収納ポケット１８が設けてある。

【００３１】 この後ろ身頃片収納ポケット１８の内側の口縁の近くには、後ろ身頃片１の左 側である一方の側片６を水平方向の縫着線９で縫着してある。 前記後ろ身頃片１の他方の側片６には、水平方向に設けたファスナーとして形 成した側部係止具７Ａが設けてある。

【００３２】 そして、前記左の前身頃片１５の前寄り側部の上部には、上部突出片３２が設 けてあり、前記後ろ身頃収納ポケット１８の上方の後ろ寄り側部には、ファスナ ーとして形成した連結用係止具３５ｂが設けてある。

【００３３】 また、前記左の前身頃片１５の上部の裏面には、バッグとして組立てたとき、 バッグの開口部の蓋になるバッグ用蓋１９が縫着されている。 前記左の前身頃片１５と組合わされる右の前身頃片２２は、図１２に示すよう に、前寄り側部の裏面側に、前記左の前身頃片１５の前部係止部３１ａに係止で きるボタン孔として形成した前部係止具３１ｂが設けてある。

【００３４】 前記右の前身頃片２２の後寄り側部には、前記後ろ身頃片１の他方の側片６に 設けた側部係止具７Ａが係止できる、ファスナーとして形成した後寄り側部係止 具３０Ｂが設けてある。

【００３５】 前記右の前身頃片２２の前より側部の上部には、上部突出片３２が形成され、 この上部突出片３２は、ファスナーとして形成した連結用係止具３５ａ、３５ｂ によって、連結及び分離可能に形成してある。

【００３６】 そして、前記左右の前身頃片１５、２２をバッグに組立てるとき、前記右の前 身頃片２２の上部突出片３２を、右の前身頃片２２から、ファスナーである連結 用係止具３５ａにより分離し、前記左の前身頃片１５の連結用係止具３５ｂに係 合して、連結できるように形成してある。

【００３７】 さらに、前記の右の前身頃片２２の中央部には、マグネットボタン２５が設け てあり、バッグとして使用したとき、前記左の前身頃片１５に設けたバッグ用蓋 １９の裏面に設けた図示してないマグネットボタンが係止できるように形成して ある。

【００３８】 前記左右の前身頃片１５、２２の前寄り側部に設けたベルト保持具３６は、ベ ルト４６のフック４８が係止されるものである。 また、前記左右の前身頃片１５、２２の裏面側縁と下縁には、互いに係合して バッグの収容部を形成できる組立用ファスナー４０、４０が、まちを介して設け てある。前記組立用ファスナー４０は、左右の前身頃片１５、２２の端縁に設け ることも可能である。

【００３９】 これをベストとして使用するときは、後ろ身頃１を収納ポケット１８から取り 出し、図９のように、上記実施例と同様に組み立てる。 バッグとして使用するには、後ろ身頃１を収納ポケット１８内に収納し、右の 前身頃片２２の上部突出片３２を右の前身頃片２２から外して、前記左の前身頃 片１５の連結用係止具３５ｂに係合させ、左右の上部突出片３２が、図１３に示 すように、表面を左右対象に揃えた形態とする。またバッグ用蓋１９により右の 前身頃片２２の外面を覆うようにし、ベルト４６を貫通孔３４に装着する。

【００４０】 本実施例では、バッグ用蓋１９が取り付けられているので、バッグとしての機 能を充分に発揮でき、また後ろ身頃片１が収納ポケット１８内に収納され、バッ グ時に余分な構成部分が生じないから、使用性に優れ、携帯にも便利である。

【００４１】

【考案の効果】

本考案は、後ろ身頃片１と左右の前身頃片１５、２２を係止具で連結すること によってベストが形成でき、また左右の前身頃片１５、２２をファスナーで接合 して収納部を形成すればバッグとすることができる。したがって、ベストとバッ グの両方に使用でき便利である。

【００４２】 そして、第２の考案では、バッグとして形成した場合、余分な構成部分を別に 携帯する必要がなく、また各部分の表面側が外側となるので見栄えのよいバッグ となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の考案の一実施例をベストに形成状態の正
面図

【図２】第１の考案の一実施例をベストに形成した状態
の背面図

【図３】第１の考案の一実施例の後ろ身頃片の背面図

【図４】第１の考案の一実施例の左の前身頃片の正面図

【図５】第１の考案の一実施例の右の前身頃片の正面図

【図６】本考案の一実施例のベルトの正面図

【図７】第１の考案の一実施例をバッグに形成した状態
の正面図

【図８】第２の考案の一実施例をベストに形成した状態
の背面側よりみた展開図

【図９】第２の考案の一実施例をベストに形成した状態
の正面図

【図１０】第２の考案の一実施例の左の前身頃片を分離
して示す正面図

【図１１】第２の考案の一実施例の後ろ身頃片部分の背
面図

【図１２】第２の考案の一実施例の右の前身頃片の正面
図

【図１３】第２の考案の一実施例をバッグに形成する過
程状態の斜視図

【図１４】第２の考案の一実施例をバッグに形成した状
態を示す正面図

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 後ろ身頃片１の上部両側部に突片４を突
   設し、この突片４に突片係止具５を取り付け、前記後ろ
   身頃片１の下部両側部に側部係止具７を設けて、また前
   記後ろ身頃片１と別体に形成した左の前身頃片１５と右
   の前身頃片２２を設け、この左右の前身頃片１５、２２
   の後寄り側部に、前記後ろ身頃片１の側部係止具７に係
   止する後寄り側部係止具３０Ａを取り付け、前記左右の
   前身頃片１５、２２の前寄り側部に、互いに係止できる
   前部係止具３１、３１を設け、前記左右の前身頃片１
   ５、２２の上部に、前記突片係止具５に係止する上部係
   止具３３を取り付け、前記左右の前身頃片１５、２２の
   両側縁と下縁に、互いに係合して収容部を形成できる組
   立用ファスナー４０、４０を設けたバッグ兼用ベスト。
2. 【請求項２】 左の前身頃片１５と右の前身頃片２２を
   形成し、この左右の前身頃片１５、２２の前寄り側部に
   は、互いに係止できる前部係止具３１、３１を取り付
   け、前記左右の前身頃片１５、２２のいずれか一方の後
   寄り側部に、後ろ身頃片収納ポケット１８を設けて、他
   方の後寄り側部に後寄り側部係止具３０Ｂを設け、また
   前記左右の前身頃片１５、２２の前寄り側部の上部に、
   上部突出片３２を突設し、前記左右の前身頃片１５、２
   ２のいずれか一方の上部突出片３２は、連結用係止具３
   ５ａ、３５ｂによって、連結及び分離可能に形成し、い
   ずれか他方の前身頃片２２、１５の後寄り側部に、前記
   連結用係止具３５ａに連結できる連結用係止具３５ｂを
   設けると共に、いずれか他方の前身頃片２２、１５の上
   部の裏面に、バッグ用蓋１９を取り付け、前記後ろ身頃
   収納ポケット１８に、後ろ身頃片１の一方の側片６を連
   接し、他方の側片６に、前記後寄り側部係止具３０Ｂに
   係止する側部係止具７Ａを形成し、また後ろ身頃片１の
   両側部の上部に突片４を突設し、この突片４に、前記上
   部突出片３２に設けた上部係止具３３に係止する突片係
   止具５を設け、前記左右の前身頃片１５、２２の両側縁
   と下縁に、互いに係合して収容部を形成できる組立用フ
   ァスナー４０、４０を設けたバッグ兼用ベスト。