JPH0544622Y2 - - Google Patents

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JPH0544622Y2
JPH0544622Y2 JP8500988U JP8500988U JPH0544622Y2 JP H0544622 Y2 JPH0544622 Y2 JP H0544622Y2 JP 8500988 U JP8500988 U JP 8500988U JP 8500988 U JP8500988 U JP 8500988U JP H0544622 Y2 JPH0544622 Y2 JP H0544622Y2
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spool
valve
groove
convex portion
inlet
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、たとえば、油空圧機器の制御装置等
に用いられるソレノイドバルブに関する。
(従来の技術) 従来、この種のソレノイドバルブとしては、た
とえば第5図に示すようなものがある。すなわ
ち、100は内部中空の弁本体101内に往復動
自在に設けられたスプールで、このスプール10
0をソレノイド102によつて往復移動させるこ
とによつて、スプール100の周囲に配置される
油流出入口103,104を開閉制御するように
なつている。
スプール100両端側には左、右ばね室10
5,106が形成されている。
一方、スプール100には、スプール100の
周囲に設けられた弁室108が設けられている。
スプール100をソレノイド102によつて一方
向に移動させると出入口103から流体が入るが
出入口104がスプール100によつて塞がれて
いるため流体が流れることがない。
また、スプール100を一方向と反対方向に移
動した場合に出入口103から油が流れ込み圧力
が制御されるようになつている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来技術のソレノイ
ドバルブによれば、高圧下で使用されていること
が多く、その場合バルブの漏れを少なくするため
スプール100と弁本体101との間のクリアラ
ンス109を小さくすることが必要である。
また漏れを少なくするためにはクリアランス1
09を小さくすると同時にシール長さLを長くと
らなければならない(第6図参照)。
そのため、ソレノイドバルブのスプール100
のストローク量が大きくなりソレノイドの効率が
低下するとの問題がある。
さらに、流出口103,104と弁室108と
が開放される場合に急激に流路断面積が増大する
ために油圧流量のきめ細かい制御が困難であると
の問題がある。
本考案は上記した従来技術の諸問題に鑑みてな
されたもので、その目的とするところは、ソレノ
イドバルブのシール性を向上させ得、しかも、ソ
レノイドバルブのスプールのストローク量を少な
くして、ソレノイドの効率を高め得るソレノイド
バルブを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を有する本考案は、内部中空のバルブ
本体内にスプールを往復自在に設け、該スプール
外周に2つの弁室と、2つの弁室間に設けられた
環状凸部を有するソレノイドバルブであつて、内
部中空のバルブ本体に前記環状凸部と摺接するシ
ール部材及び前記2つの弁室に対応する流出入口
を設け、 前記環状凸部外周に、一端が前記一方の弁室に
開放され、かつ他端が他方の弁室に向けて軸方向
中途位置まで延びる溝部を設け、 前記他方の弁室側溝端部が、前記スプールの移
動に伴なつて、前記バルブ本体内周の、前記シー
ル部材に対して一方の流出入口側に位置して流体
をシールする領域と、前記シール部材に対して他
方の流出入口側に位置して流体を流通させる領域
との間を移動して、流体の流れを制御するもので
あつて、前記シール部材と溝部とによつて形成さ
せる流路断面積が、スプールの移動に応じて増減
するように、前記溝部の断面積をスプールの軸方
向に沿つて変化させて成ることを特徴とする。
(作用) このように構成されたソレノイドバルブでは、
溝部の他方の弁室側溝端部がバルブ本体内周のシ
ール部材に対して一方の流出入口側の領域に位置
する場合には、シール部材が環状凸部の溝部のな
い部分と接触しており、シール部材がスプールを
シールして流体の漏れを防止する。
次にスプールの移動に伴なつて、他方の弁室側
溝端部がシール部材に対して他方の流出入口側の
領域に位置する場合には溝部を通じて流体が流れ
る。そしてスプールの位置に応じてシール部材と
溝部間の流路断面積が変化して、流量が増減す
る。
(実施例) 以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。第1図を参照すると内部中空のバルブ本体を
構成する環状のシリンダ1が示されている。シリ
ンダ1は第1シリンダ部1aと第2シリンダ部1
bとからなる。第2シリンダ部1bは環状の溝部
2を有する。この第2シリンダ部1bの溝部2は
第1シリンダ部1aの凸部3と係合するようにな
つており、溝部2と凸部3とが係合するとシリン
ダ1の内側に室4が形成される。室4は断面が略
長方形をしており、室4の内部には、後述するス
プール5に摺接する摺動材5が配置されている。
摺動材5は、断面が長方形のリング状をしてお
り、スプール6の外周面に摺接して、スプール6
の外周面をシールするようになつている。また摺
動材5の外径側にOリング7が取り付けられてお
り、Oリング7は、摺動材5をスプール6外周面
に押しつける作用を行なう。
一方、シリンダ1には油の流出入口が設けられ
ている。第1図中シリンダ1の左側に流出口8、
右側に流入口9が設けられている。これらの流出
口8及び流入口9はバルブ本体(図示せず)に設
けられた導入口と導出口に連通しており流体とし
ての油が流出入するようになつている。
次にスプール6がシリンダ1の内部中空部に軸
線方向に摺動自在に取り付けられている。スプー
ル6には、環状の溝部10,11が2カ所設けら
れている。この溝10,11によつてシリンダ1
とスプール6との間に弁室としての室12,13
が夫々形成される。室12は流出口8と、室13
は流入口9と夫々連通するようになつており、ス
プール6の軸線方向の移動によつて室12,13
と流出口8と流入口9との相対位置が変化するよ
うになつている。
一方、スプール6の溝10,11の間には環状
凸部14が形成されている。環状凸部14の表面
にはエツチング等で形成された三角溝15が設け
られている。三角溝15はスプール6の溝11か
ら溝10に向つて狭くなつており溝の頂点がほぼ
等間隔になるように一直線上に配置されている。
この三角溝15は、一端が一方の室13に開放さ
れ、かつ三角溝15の頂点となる他端15aが他
方の室12に向けてその中途位置まで延びてい
る。
一方、凸部16の方は、溝10から溝11の方
向に向つて細くなつており、凸部16の頂点が、
溝11側でほぼ等間隔になるように一直線上に整
列している。従つて、三角溝15と凸部16とは
環状凸部14上で交互に等間隔で形成されてい
る。
第2図にスプール6の環状凸部14を線C−C
で切断した断面図を示す。この断面図から理解さ
れるように三角溝15及び凸部14が三角形状な
ので、線C−Cよりもさらに溝11側に近い線で
切断した場合には三角溝15の巾のほうが凸部1
4の巾よりも広くなり、線C−Cよりも溝10側
に近い線で切断した場合には、三角溝15よりも
凸部14の巾が広くなり、油の流路となる三角溝
15の断面積が切断位置に応じて変化する。
従つて、スプール6が軸線方向に移動すると、
Oリング7によつてスプール6の外周面に押圧さ
れている摺動材5がスプール6の環状凸部14上
を摺動し、溝部15と摺動材5との間の相対位置
が変わる。そのため、摺動材5と三角溝15との
間の流路断面積が変化し、その流路断面積を流れ
る油の量も、それに応じて変化するため油圧流量
を制御することができる。
次に、スプール6の動作を含めて、油圧流量を
制御する作動を詳しく説明する。
まず、ソレノイドバルブのソレノイドに通電さ
れると、ソレノイドに磁力が発生し、その磁力の
磁気吸引力によつてスプール6が吸引される。ス
プール6はシリンダ円部を摺動自在に配置されて
いるため、シリンダ内部を軸線方向に移動する。
ここで、スプール6が図中右方向に移動した場合
について説明する。
スプール6が右方向に移動し、摺動材5とスプ
ール6が第3図中、A点において摺接したとす
る。このA点においては、環状凸部14が平面を
形成しており、摺動材5が環状凸部14に密着し
ていて、流路が遮断されており流入口9の油が流
出口8へ流出することが阻止される。
次にスプール6が第1図中左側へ移動し、第2
図中点Bにおいて摺動材5がスプール6の環状凸
部14に摺接している場合には、摺動材5が三角
溝15の全体をシールせず、三角溝15の一部が
摺動材5からはみ出す。従つて三角溝15の一部
から油が溝12内に流入する。
その後、スプール6がさらに第1図中左側へ移
動し第2図中点Cにおいて摺動材5がスプール6
の環状凸部14に摺接した場合には、三角溝15
の先端部分が摺動材5より大きくはみ出す。従つ
て、流路断面積は、スプール6が点Bで摺動材5
と摺接した場合に比して大幅に増加する。
第4図に摺動材5と環状凸部14との摺接位置
による流路断面積の変化をグラフに示す。この図
からわかるように点Bにおいて流路断面積が増加
し、さらに点Cまでゆるやかに流路断面積が増加
する。
このようにスプール6が左右に移動することに
よつて流路断面積が増加あるいは減少する。
(考案の効果) 本考案は以上のような構成を有し、摺動材によ
つてシールを行なうことから漏れ量を最少にする
ことが出来、クリアランスの精度確保が不要とな
る。
また、スプール外周面上に設けた溝部により流
量を確保出来かつスプールの移動量に対し断面積
変化量がゆるやかであることから流量コントロー
ルが行ない易い。
さらにスプールのストローク量を少なく出来る
ことから、ソレノイドの効率を高くし得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のソレノイドバルブの部分断面
図、第2図は、第1図のスプールを線C−Cで切
断した断面図、第3図は、摺動材とスプールの摺
接位置を示す説明図、第4図は、シール位置と流
路断面積の増加を示すグラフ、第5図は、従来技
術のソレノイドバルブの縦断面図、第6図は従来
技術のソレノイドバルブの部分断面図である。 符号の説明、1……シリンダ、2……環状の溝
部、3……凸部、4……室、5……摺動材、6…
…スプール、7……Oリング、8……流出口、9
……流入口、14……環状凸部、15……三角
溝。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 内部中空のバルブ本体内にスプールを往復自
    在に設け、該スプール外周に2つの弁室と、2
    つの弁室間に設けられた環状凸部とを有するソ
    レノイドバルブであつて、 内部中空バルブ本体に前記環状凸部と摺接す
    るシール部材及び前記2つの弁室に対応する流
    出入口を設け、 前記環状凸部外周に、一端が前記一方の弁室
    に開放され、かつ他端が他方の弁室に向けて軸
    方向中途位置まで延びる溝部を設け、 前記他方の弁室側溝端部が、前記スプールの
    移動に伴なつて、前記バルブ本体内周の、前記
    シール部材に対して一方の流出入口側に位置し
    て流体をシールする領域と、前記シール部材に
    対して他方の流出入口側に位置して流体を流通
    させる領域との間を移動して、流体の流れを制
    御するものであつて、 前記シール部材と溝部とによつて形成させる
    流路断面積が、スプールの移動に応じて増減す
    るように、前記溝部の断面積をスプールの軸方
    向に沿つて変化させて成ることを特徴とするソ
    レノイドバルブ。 (2) 上記溝部は、三角形状の溝からなることを特
    徴とする請求項第1項記載のソレノイドバル
    ブ。
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