JPH0544126B2 - - Google Patents

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JPH0544126B2
JPH0544126B2 JP57089286A JP8928682A JPH0544126B2 JP H0544126 B2 JPH0544126 B2 JP H0544126B2 JP 57089286 A JP57089286 A JP 57089286A JP 8928682 A JP8928682 A JP 8928682A JP H0544126 B2 JPH0544126 B2 JP H0544126B2
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transparent conductive
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conductive layer
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Tatsuo Oota
Masanari Shindo
Isao Myokan
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Konica Minolta Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は透明導電性積層体、例えば液晶デイス
プレイ用の透明電極の形成方法に関するものであ
る。
透明導電膜又は透明導電性積層体は、例えば液
晶デイスプレイ用の電極、エレクトロルミネツセ
ンス用の電極、光導電性感光体用の電極をはじ
め、ブラウン管、各種測定器の窓部分の静電遮蔽
層、帯電防止層、発熱体等の電気、電子分野に広
く利用されている。これらのうち、選択的光透過
性を有する透明導電膜は、その赤外光反射能によ
つて太陽エネルギー利用のためのコレクタ用窓材
として、又は建物の窓材として応用されている。
また、情報処理の発展に伴なつて、ブラウン管
に代わる表示装置として、エレクトロルミネツセ
ンス、液晶、プラズマ、強誘電体を用いた各種の
固体デイスプレイが開発されており、これらのデ
イスプレイには透明電極が必ず用いられる。更
に、電気信号と光信号との相互作用又は相互変換
による新しい電気光学素子や記録材料が今後の情
報処理技術にとつて有用視されてきているが、こ
れにも透明性及び導電性を兼備した膜が必要とさ
れる。一方、こうした透明導電膜は自動車、飛行
機等における凝結防止用の窓ガラスとして、或い
は高分子やガラス等の帯電防止膜、太陽エネルギ
ーの放散防止用の透明断熱窓としても利用可能で
ある。
特に、近年、液晶デイスプレイ用、エレクトロ
ルミネツセンス、プラズマデイスプレー、エレク
トロクロミツクデイスプレー、蛍光表示装置等に
おいては、高画素表示の要求が高まつており、こ
れに伴なつて透明導電層からなる電極によつて画
素部を形成すると同時に、金属層からなる低抵抗
電極によつて信号印加ラインを形成し、画素の表
示速度の向上と画像の改良とを図ることが提案さ
れている。この場合、金属層と透明導電層との積
層体構造が透明基板上に形成されることがある。
上記した如き透明導電膜は大別して、金属薄膜
と金属酸化物薄膜とに分けられる。前者は、金、
パラジウム等を数100Åの厚さに蒸着したもので
あつて、導電性は良好であるが、一般に光透過性
が悪いとされている。これに対して後者は、酸化
インジウム、酸化スズ又は両者の混合物、或いは
カドミウムと酸化スズとの混合物等からなり、化
学的製膜法(例えばスプレー法、化学的気相成長
法(CVD)、塗布法)や物理的製膜法(例えば真
空蒸着法、イオンプレーテイング法、スパツタリ
ング法)によつて形成される。化学的製膜法で
は、被蒸着基板の温度が一般に500〜600℃と高く
て生産性が悪いが、物理的製膜法の場合には、基
板の温度は250〜300℃と比較的低くてよいとされ
ている。
しかしながら、これらのいずれの方法も不充分
であつて、次の如き重大な欠点を有している。
(1) 基板温度を常に250℃以上にしなければなら
ないから、基板材料の選択に制限があり、例え
ば耐熱性の悪い高分子シート等は基板として使
用不可能である。
(2) また、250℃以上の基板温度では、基板温度
の昇温及び降温に長時間を要し、作業性、生産
性が低下する。
(3) 金属層上に透明導電膜を設けた積層体にする
ときには、透明導電膜の形成時の基板温度
(250℃以上)によつて下地の金属層の酸化や加
熱劣化が生じてしまう。
(4) 例えば特開昭56−164850号明細書に開示され
たRfイオンプレーテイングにより透明導電膜
を形成する場合、上記(3)の問題が生じる上に、
Rf放電と蒸発加熱源の安定化とを同時に行な
う必要があり、特にRf放電は低真空度を保持
しなければならず、また蒸発源を電子銃加熱方
式で加熱するとフイラメントが損傷されてしま
う。
(5) しかも、このRf放電の不規則性が蒸発加熱
源への悪影響を及ぼし、製膜自体が不安定とな
る。
本発明は、上記した如き問題点を是正し、金属
層と透明導電層との積層体を作成するに際し、特
にその生産性及び性能の向上を図り、容易かつ信
頼性良く製造できる方法を提供することを目的と
するものである。
即ち、本発明は、光学的に透明な基体上に少な
くとも金属層と光学的に透明な導電層とを積層せ
しめて透明導電性積層体を形成する方法であつ
て、 (a) 前記基体に対して負の直流電圧又は交流電圧
を印加し、かつ前記基体の温度を100〜300℃と
し、前記基体及び蒸発源を収容した真空槽の外
部に配した放電装置によつてイオン化又は活性
化された酸化性ガスを前記真空槽内における前
記基体と蒸発源との中間域から前記基体にかけ
ての領域に向けて導入すると共に、前記蒸発源
からの原料物質を蒸着させて前記導電層を形成
する工程と、 (b) 前記真空槽内で、前記基体の温度を100〜300
℃とした状態で、蒸発源からの原料物質を蒸着
させて前記金属層を形成する工程と を具備することを特徴とする透明導電性積層体の
形成方法に係るものである。ここで、本発明にお
ける「光学的に透明」とは、いわゆる透明である
場合は勿論、入射光を透過させ得る半透明の場合
も包含する。
以下、本発明による方法を図面の参照下に詳細
に説明する。
本発明による方法は、基本的には、基体上への
金属層形成工程と透明導電層形成工程とからなつ
ており、特に後者の層を上記したイオン化又は活
性化酸化性ガス下での蒸着によつて形成すること
を特徴としている。基体上にはまず透明導電層を
形成し、この上に金属層を形成するのがよいが、
逆にまず金属層を形成した後に透明導電層を積層
してもよい。次に、各層の形成工程について説明
する。
透明導電層形成工程 例えば、真空槽(蒸着槽)内を10-4Torrオー
ダーに排気し、蒸発源上に配した被蒸着基板を所
定温度(20℃〜400℃、更に好ましくは100〜300
℃、特に好ましくは100〜200℃)に保温ローラ
ー、加熱ヒーター等で加熱保持する。そして、酸
化性ガスを放電装置でイオン化又は活性化して真
空槽内に導入するが、この際、基板又はその背後
電極には0〜−3KVの直流電圧又は0〜3KVの
交流電圧を印加する。透明導電層の蒸発源は加熱
して脱ガスし、所定電力を保持した後にシヤツタ
ーを開き、蒸着を開始する。所定膜厚に透明導電
膜を形成すると、シヤツターを閉じて蒸発源の加
熱を停止し、酸化性ガスの放電及び導入も停止す
る。
金属層形成工程 真空槽を10-5Torrオーダー以上の高真空に排
気し、保持する。被蒸着基板を金属蒸発源上に配
し、保温ローラー、加熱ローラー等で10〜300℃
(更に好ましくは100〜200℃)に保持し、金属蒸
発源は加熱して脱ガスし、所定電力を保持してシ
ヤツターを開き、蒸着を行なう。所定膜厚の金属
層を蒸着した後、シヤツターを閉じ、蒸発源の加
熱及び基板の加熱を停止する。
上記した各工程を経て透明導電性積層体を形成
するが、この本発明による方法は次の如き利点を
有することが理解されよう。
(1) 透明導電層は、酸化性ガスをイオン化又は活
性化して充分な反応性を具備せしめた条件下で
蒸着形成しているので、基板温度を低く(特に
好ましくは100〜200℃)しても酸化物からなる
透明導電層を効率良く形成できる。従つて、基
板材料を耐熱性がそれ程ない高分子化合物とし
ても問題はなく、その材料選択の範囲を拡大で
きる。
(2) 基板温度を低くできることから、その昇温、
降温時の温度差が少なくなり、作業性、生産性
が大幅に向上する。
(3) しかも、金属層上に透明導電層を形成する場
合には、下地の金属層の熱劣化(熱膨張による
ひずみ、膜剥れ、酸化、加熱変質)を防止でき
る。
(4) 透明導電層は充分な酸化度で形成されるか
ら、その形成後の後処理(透明導電層の酸化度
を充分にするための酸化工程)が不要となる。
従つて、すぐに次の金属層形成工程に移れ、生
産性が更に向上する。
(5) 酸化性ガスのイオン化又は活性化によつて反
応性が高まるので、透明導電層の形成速度が向
上する。
(6) 酸化性ガスを予めイオン化又は活性化して導
入するから、そのイオン化又は活性化のための
放電装置の放電と真空槽内の真空度の調整とを
別々に行なうことができる。即ち、それら両者
を真空槽内で行うと、真空槽内の真空度が放電
によつて生じるガス圧等により影響を受け、不
安定となり易いが、酸化性ガスを予め外部の放
電装置を通してイオン化又は活性化してから真
空槽内に導入するため、真空槽の真空度に影響
を及ぼすことはなく、放電と真空度の設定の双
方を良好に行える。かつまた、真空槽内の酸素
分圧を下げ、不活性ガスも導入すれば、電子銃
加熱のためのフイラメントの寿命を延ばすこと
もできる。
(7) 酸化性ガスの放電領域と蒸発源加熱源とを隔
てて配せるから、Rfイオンプレーテイング法
で発生した如き電気的相互影響を防止できる。
(8) イオン化又は活性化された酸化性ガスは、基
体と蒸発源との中間域から基体にかけての領域
に向けて導入されるから、酸化性ガスが効率よ
く作用するものとなり、すなわち反応が極めて
効率良く促進され、光学的に透明な導電層が効
率良く形成される。
(9) 基体に印加する負の電圧によつて、イオン化
又は活性化された酸化性ガスが効率よく基体上
に吸引され、反応が促進される。
(10) 金属層は透明な導電層と同じ真空槽を用いて
形成されるので、積層体形成の作業性、生産性
が高い。
(11) 金属層の蒸着時も基体温度を100〜300℃と低
くしているので、上記したと同様に基体材料の
選択範囲が広くなり、かつ、作業性及び生産性
が向上する。
次に、本発明による方法をその実施態様に基い
て更に具体的に説明する。
第1図〜第3図には、本発明による方法に基く
透明導電性積層体の形成工程を含む素子の作成プ
ロセスを例示した。
即ち、まず第1図に示すように、透明基板(例
えばガラス基板)1上に上記した工程で厚さ200
〜1000Åの透明導電層2及び厚さ500Å〜2μmの
金属層3を順次積層せしめ、透明導電性積層体4
を形成する。この場合、使用する真空蒸着装置は
後で詳しく説明するが、透明導電膜2の形成時に
導入する酸化性ガスとして、酸素ガス、酸素ガス
と希ガスとの混合ガス、又は酸素ガスと不活性ガ
スとの混合ガスを用いる。また、透明導電膜2の
蒸発源(原料物質)としては、チタン、亜鉛、イ
ンジウム、錫、イツトリウム、エルビウム、ジル
コニウム、ハフニウム、セリウム、カドミウム、
アンチモン、及びこれらの酸化物からなる群より
選ばれた少なくとも1種を使用する。これによつ
てチタン、亜鉛、インジウム、錫、イツトリウ
ム、エルビウム、ジルコニウム、ハフニウム、セ
リウム、カドミウム及びアンチモンの各酸化物か
ら選ばれた少なくとも1種の酸化物によつて導電
層を形成する。一方、金属層3は、アルミニウ
ム、タングステン、モリブデン、クロム、白金、
金、銀及び銅からなる群より選ばれた少なくとも
1種によつて形成するか、或いはチタン、タンタ
ル、モリブデン及びタングステンの各シリサイド
から選ばれた少なくとも1種のシリサイドによつ
て形成する。また、ガラス、金属酸化物、無機質
半導体又は合成樹脂からなる基板1を使用する。
透明導電層2の形成時(蒸着時)には、基板1
に対し負の直流電圧、又は交流電圧を印加し、か
つ雰囲気の真空度を8×10-5〜1×10-3Torrの
範囲内とすると共に、基板1の温度は100〜300℃
と比較的低温にする。更に、酸化性ガスを放電装
置によつてイオン化又は活性化するが、この際、
基板及び原料物質を収容した真空槽の外部に放電
装置を配置するのが上記した(6)及び(7)の効果が顕
著となるので望ましい。
第2図は、金属層3を公知のフオトエツチング
によつて、例えば液晶デイスプレーの信号電極形
状にパターニングした状態を示す。
そして第3図は、このパターニングされた金属
層3を必要とあればマスク材として用いて、透明
導電層2を公知のフオトエツチングでパターニン
グし、透明画素電極2aを形成した状態を示す。
第4図及び第5図は、第3図に示したパターニ
ング後の透明導電性積層体を液晶デイスプレーに
組込んだ例を示している。第4図のレイアウトか
ら明らかなように、基板1上の信号電極3はY方
向に延びる3(YA1),3(YB1),3(TC1),
3(YD1)、及び3(YA2),3(YB2),3
(TC2),3(YD2)に3本/mmの間隔で分割さ
れており、かつ各信号電極には上記の透明導電層
からなる各透明画素電極2a(A),2a(B),2
a(C),2a(D)が接続され、規則的に配列せ
しめられている。これは反転4重マトリツクス方
式の電極構造と称されるものである。第5図に
は、デイスプレーの断面が示されているが、図中
の4は光入射表面に形成した偏光膜であつて一方
向の偏光分の光しか透過させない。また、5は上
記マトリツクス表面を覆うSiOからなる配向膜、
6はTNタイプの液晶、7はガラス等の透明基
板、8はこの基板上に形成したSiOからなる配向
膜、9は透明導電膜からなる走査電極(第4図に
仮想線で示す走査電極X1,X2及びX3のうちの
X2)、10は上記4とは直交する方向の偏光分の
光のみを通す偏光膜である。
この液晶デイスプレーは光透過型であつて、入
射光11のうち偏光膜4を通過して液晶6に達し
た偏光分は配向膜5,8でツイスト配向された液
晶6中で直交する方向にツイスト配向され、その
まま配向膜8から基板7を通して放出される。従
つて、非動作状態ではデイスプレー全体は上記透
過光により白色となつているが、動作(表示)状
態では信号電極3に選択的に加わる信号電圧によ
つて電圧印加部分の画素電極−走査電極間の液晶
部分の配向が乱され、これによつて同電圧印加部
分の画素電極の領域からは透過光が得られず、同
領域は黒色パターンとして表示される。これがす
べての信号電極について選択的に行なわれるか
ら、全体として所定パターンの像がデイスプレー
されることになる。勿論、上記とは異なる例えば
反射型の液晶デイスプレーを構成することもでき
る。
こうした液晶デイスプレーによれば、本発明に
よる方法に従つて透明導電性画素電極の信号ライ
ンが金属層と透明導電層との積層体で構成されて
いるために、電気抵抗の非常に小さい金属層を通
して多大の電流を流すことができ、応答速度を飛
躍的に向上させることができる。
次に、本発明による方法を実施するのに使用す
る蒸着装置を第6図〜第9図に例示する。
第6図の装置では、回転軸12を中心に回転可
能な基板ホルダー13に被蒸着基板1を所定枚数
固定し、これに対向してシヤツター14付きの金
属蒸発源15とシヤツター16付きの透明導電材
蒸発源17とを配する。基板1にはホルダー13
を介し電源18から所定の基板電圧を印加し、ま
た背後のヒーター19によつて基板加熱を行な
う。真空槽20内は排気孔43を通して真空ポン
プで所定圧に引かれている。また、真空槽20に
は、外部に配したガス放電管21でイオン化又は
活性化された酸化性ガス22を導入管23から供
給する。放電管21は第7図に示す如く、ガス入
口側の筒状電極部24と、放電空間25を囲む筒
状部26と、ガス出口側の筒状電極部27とを
夫々有している。両電極部24−27間に直流又
は交流電圧を印加することによつて放電空間25
内でグロー放電が生じ、この放電エネルギーで酸
化性ガスをイオン化又は活性化して排出し、上記
真空槽内へ導入する。なお、上記筒状部26は、
冷却水入口28及び出口29を有する水冷パイプ
部30によつて囲まれ、冷却されるようになつて
いる。
第8図は、第7図とは異なつて、基板1をフイ
ルム(例えば高分子フイルム)として形成し、供
給ロール31から各搬送ローラ32、ヒーター3
3内蔵の保温ローラ34を経て巻取ロール35へ
と送るようにした装置を示す。36は蒸着物質の
付着防止用の防着板である。その他の構成は第7
図と同様であるが、例えば透明導電材の蒸着時に
はロール31から35へと基板フイルム1を送り
(保温ローラ34は時計方向へ回転)、金属蒸着時
は逆にロール35から31へと基板フイルム1を
送る(保温ローラ34は反時計方向へ回転)。
第9図の装置は、2つの基板収納槽37及び3
8間に真空槽20を配し、いずれか一方の基板収
納槽内の基板ホルダー枠39にセツトされた基板
1を順次真空槽20へ送り込み、蒸着終了後に他
方の基板収納槽へ送り出すものである。この搬送
手段としては、搬送レール(図示せず)に設けら
れた各搬送ローラ40を用い、搬送ガイド板41
によつて基板を案内する。真空槽20内ではガイ
ド板41上に背後電極42を配してこれに所定の
負電圧を印加し、またヒーター19で基板を加熱
する。この装置では、透明導電材蒸着時に基板収
納槽37から38の方向へ基板を供給し、金属蒸
着時にはその逆方向へ基板を移動させてよい。
上記した各蒸着装置を使用して蒸着を行なうに
際しては、各蒸発源を抵抗加熱方式や電子銃加熱
方式等の公知の方法で加熱してよく、また基板1
のヒーター19として抵抗加熱方式のもの又はハ
ロゲンランプを用いてよい。例えば、透明導電材
17はIn2O3とSnO2との混合物(SnO2含有量は
1〜10重量%)とすることができる。また、金属
蒸発源15は単一金属又は合金(例えばAl−Cu,
Pt−Cr,TiSi2,TaSi2,MoSi2,WSi2)からな
つていてよく、その蒸発速度は100〜1000Å/
minであつてよい。放電管21へ供給する酸化性
ガスは酸素−アルゴン混合ガス(流量比はアルゴ
ンガス50〜90%)を用いることができる。放電管
21の印加電力はRF(13.56MHz)、50〜500Watt
であつてよい。この放電管21からの導入管23
は基板1の方向若しくは基板と透明導電材蒸発源
との中間領域の方向へ向くように配することが望
ましい。
一方、基板1上に形成する透明導電層は上述し
た材質からなり、その厚みは200Å〜1000Åであ
つてよい。また、金属層は単一金属からなる場合
には10Å〜5μm(好ましくは500Å〜2μm)の厚み
に形成し、異種金属の積層体、例えばCr及びAu
の各蒸発源から別々に順次蒸着して得られる下層
のCrと上槽のAuとの積層体、或いは同様に得ら
れるCrとPtとの積層体(Crは膜付きを向上させ
るための下地)では、Cr槽を10Å〜500Åとし、
Au又はPt層を0.1μm〜2μmとする。なお、基板
1は無機、有機或いは両者の複合体からなつてい
てよい。無機質基板には、ソーダガラス、ホウ珪
酸ガラス、珪酸ガラス等のガラス質;アルミナ、
マグネシア、ジルコニア、シリカ等の金属酸化
物;ガリウム−ヒ素、インジウム−リン等の化合
物半導体;シリコン、ゲルマニウム等の半導体が
使用可能である。有機質基板としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリアセタール、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、フ
ツ素樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、ケイ素樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、フエノール系樹脂、尿素樹脂等の熱
硬化性樹脂;ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ロニトリル、ポリウレタン、芳香族ポリアミド、
ポリイミド等の溶剤可溶型樹脂;或いは上記各樹
脂の混合物又は共重合体が使用可能である。
次に、本発明の具体的な実施例を説明する。
実施例 1 第6図に示した蒸着装置を用いて、In2O3
SnO2との混合物(SnO25重量%)からなる透明
導電層を基板上に厚さ400Åに蒸着形成した。
蒸発源 In2O3/SnO2 蒸発法 電子銃加熱(6KV,100mA) 蒸発速度 200Å/min 真空度 8×10-4Torr 導入ガス O2 30c.c./min、Ar 90c.c./min 放電電力 RF 400W 基板温度 100℃ 基板材料 ポリエステルフイルム(100μm
厚) 得られた透明導電層のシート抵抗は1〜
0.5KΩ/cm2、光透過度は85%であつた。
しかる後、同じ蒸着装置内において、下記の条
件で上記透明導電層上に厚さ1500ÅのCr層を蒸
着形成した。
蒸発源 Cr 蒸発法 電子銃加熱(6KV、200mA) 蒸発速度 1000Å/min 真空度 1.5×10-6Torr 基板温度 100〜300℃ 得られたCr層のシート抵抗は5〜10Ω/cm2であ
つて、上述したデイスプレイの信号電極等として
極めて望ましい電気抵抗値を有するものであつ
た。
実施例 2 第6図の蒸着装置を用いて、下記の条件でIn2
O3からなる透明導電層を基板上に厚さ600Åに形
成した。
蒸発源 In金属 蒸発法 抵抗加熱法(BNるつぼ、間接加
熱) 蒸発速度 200Å/min 真空度 6×10-4Torr 導入ガス O2 20c.c./min、Ar 70c.c./min 放電電力 RF 200W 基板温度 300℃ 基板材料 LCD(液晶デイスプレイ)用のソ
ーダガラス(厚さ1mm) 得られたIn2O3層のシート抵抗は50〜100Ω/
cm2、光透過度は88%であつた。
更に、同じ蒸着装置により、下記の条件下で上
記In2O3層上に厚さ1μmのAl層を形成した。
蒸発源 Al 蒸発法 抵抗加熱(カーボンるつぼ) 蒸発速度 1000Å/min 真空度 2×10-6Torr 得られたAl蒸着層はシート抵抗1〜5Ω/cm2
示し、充分に低い電気抵抗を有していた。
なお、上記実施例1及び2による各透明導電性
積層体は共に、第8図又は第9図に示した蒸着装
置によつても同様に作成可能であつた。
また、上記各実施例による積層体の作成工程の
順序を逆にし、まず金属層を形成した後、この上
に透明導電層を形成しても、目的用途に応じた構
造の積層体を得ることができる。更に上記の金属
層及び透明導電層に加えて第3の層を積層して3
層構造若しくはそれ以上の積層体とすることもで
きる。更に、本発明は液晶デイスプレイ以外の
種々の製品用として広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明による方法を例示するものであつ
て、第1図は基板上に透明導電性積層膜を形成し
た状態の断面図、第2図は上層の金属層をパター
ニングした状態の断面図、第3図は下層の透明導
電層をパターニングした状態の断面図、第4図は
液晶デイスプレイにおける透明導電性積層体側の
平面図、第5図は同デイスプレイにおける第4図
−線に沿う断面図、第6図は真空蒸着装置の
一例の概略断面図、第7図は同蒸着装置に用いる
ガス放電管の断面図、第8図は別の真空蒸着装置
における要部断面図、第9図は更に別の真空蒸着
装置の概略断面図である。 なお、図面に示されている符号において、1,
7……透明基板、2……透明導電層、2a(A)
〜(D)……透明画素電極、3……金属層、3
(YA1)〜(YD1),3(YA2)〜3(YD2)…
…信号電極、4,10……偏光膜、5,8……配
向膜、6……液晶、9……走査電極、13……基
板ホルダー、14,16……シヤツター、15,
17……蒸発源、18……電源、19,33……
ヒーター、21……ガス放電管、22……酸化性
ガス、31,35……ロール、34……保温ロー
ラー、37,38……基板収納槽、39……基板
ホルダー枠、40……搬送ローラー、42……背
後電極、である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 光学的に透明な基体上に少なくとも金属層と
    光学的に透明な導電層とを積層せしめて透明導電
    性積層体を形成する方法であつて、 (a) 前記基体に対して負の直流電圧又は交流電圧
    を印加し、かつ前記基体の温度を100〜300℃と
    し、前記基体及び蒸発源を収容した真空槽の外
    部に配した放電装置によつてイオン化又は活性
    化された酸化性ガスを前記真空槽内における前
    記基体と蒸発源との中間域から前記基体にかけ
    ての領域に向けて導入すると共に、前記蒸発源
    からの原料物質を蒸着させて前記導電層を形成
    する工程と、 (b) 前記真空槽内で、前記基体の温度を100〜300
    ℃とした状態で、蒸発源からの原料物質を蒸着
    させて前記金属層を形成する工程と を具備することを特徴とする透明導電性積層体の
    形成方法。
JP57089286A 1982-05-26 1982-05-26 透明導電性積層体の形成方法 Granted JPS58206008A (ja)

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