JPH0543712A - 空気動圧機器用摺動部材 - Google Patents
空気動圧機器用摺動部材Info
- Publication number
- JPH0543712A JPH0543712A JP3200574A JP20057491A JPH0543712A JP H0543712 A JPH0543712 A JP H0543712A JP 3200574 A JP3200574 A JP 3200574A JP 20057491 A JP20057491 A JP 20057491A JP H0543712 A JPH0543712 A JP H0543712A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- sliding member
- nylon
- blade
- drill
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Moulding By Coating Moulds (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 生産性が高く、寸法変化が少なく、しかも耐
衝撃性および耐磨耗性に優れている空気動圧機器用摺動
部材を提供する。 【構成】 12ナイロンまたはMXD6ナイロン等の樹
脂を45〜65重量%含有し、ガラス繊維、チタン酸カ
リウム繊維等の補強剤を30〜40重量%含有し、四フ
ッ化エチレン、黒鉛、超高分子量ポリエチレン等の潤滑
剤を5〜15重量%含有し、これら樹脂、補強剤および
潤滑剤の合計を100重量%としたブレード10である。
衝撃性および耐磨耗性に優れている空気動圧機器用摺動
部材を提供する。 【構成】 12ナイロンまたはMXD6ナイロン等の樹
脂を45〜65重量%含有し、ガラス繊維、チタン酸カ
リウム繊維等の補強剤を30〜40重量%含有し、四フ
ッ化エチレン、黒鉛、超高分子量ポリエチレン等の潤滑
剤を5〜15重量%含有し、これら樹脂、補強剤および
潤滑剤の合計を100重量%としたブレード10である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気動圧機器用摺動部材
に関し、さらに詳しくは空気圧により回転する機器、例
えばエアドリル等に使われる摺動部材であって、高圧エ
アの圧力を回転運動に変換するための摺動部材(以下、
本明細書においては「ブレード」ともいう)に関する。
に関し、さらに詳しくは空気圧により回転する機器、例
えばエアドリル等に使われる摺動部材であって、高圧エ
アの圧力を回転運動に変換するための摺動部材(以下、
本明細書においては「ブレード」ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】この
ブレードは図5に示すような断面形状のエアドリルにお
いて、エアの圧力をローターに伝えて回転運動に変換す
るための部材として使用されているものである。そこ
で、図5の主要構成について説明すると、1は高圧エア
の吸入口で、2は給気弁、3はバネ、4はレバー、5は
気筒6への空気入口、7は気筒上蓋、8は気筒下蓋、9
はローター、10は該ローター9の周方向に4個取着され
たブレード、11はドリルチャックである。係る構成のエ
アドリルの動作について簡単に説明すると、レバー4を
バネ3のバネ力に抗して押下げることにより、吸入口1
から吸入された高圧エアは給気弁2を経て空気入口5か
ら気筒6内へ入り、このエアによりブレード10が押圧さ
れる。その結果、該ブレード10と一体のローター9が回
転し、ローター9の先端のドリルチャック11に挟持され
たドリル(図示せず)が回転して所定の穿孔作業が行わ
れる。
ブレードは図5に示すような断面形状のエアドリルにお
いて、エアの圧力をローターに伝えて回転運動に変換す
るための部材として使用されているものである。そこ
で、図5の主要構成について説明すると、1は高圧エア
の吸入口で、2は給気弁、3はバネ、4はレバー、5は
気筒6への空気入口、7は気筒上蓋、8は気筒下蓋、9
はローター、10は該ローター9の周方向に4個取着され
たブレード、11はドリルチャックである。係る構成のエ
アドリルの動作について簡単に説明すると、レバー4を
バネ3のバネ力に抗して押下げることにより、吸入口1
から吸入された高圧エアは給気弁2を経て空気入口5か
ら気筒6内へ入り、このエアによりブレード10が押圧さ
れる。その結果、該ブレード10と一体のローター9が回
転し、ローター9の先端のドリルチャック11に挟持され
たドリル(図示せず)が回転して所定の穿孔作業が行わ
れる。
【0003】係る構成のエアドリルにおいて、ブレード
10は気筒上蓋7、気筒下蓋8と常に接しつつ回転するた
め、耐磨耗性に優れた素材が必要とされる。ところで、
従来、このブレードの材質としては、布入りフェノール
樹脂が一般的に使用されていた。しかし、この布入りフ
ェノール樹脂には以下のような問題点があった。
10は気筒上蓋7、気筒下蓋8と常に接しつつ回転するた
め、耐磨耗性に優れた素材が必要とされる。ところで、
従来、このブレードの材質としては、布入りフェノール
樹脂が一般的に使用されていた。しかし、この布入りフ
ェノール樹脂には以下のような問題点があった。
【0004】すなわち、成形方法が圧縮成形であるた
め、成形時間が長く生産性が低かった。また、吸湿によ
る寸法変化が大きく、さらに耐衝撃性および耐磨耗性に
劣っていた。
め、成形時間が長く生産性が低かった。また、吸湿によ
る寸法変化が大きく、さらに耐衝撃性および耐磨耗性に
劣っていた。
【0005】本発明は従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、生産
性が高く、寸法変化が少なく、しかも耐衝撃性および耐
磨耗性に優れている空気動圧機器用摺動部材を提供する
ことにある。
題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、生産
性が高く、寸法変化が少なく、しかも耐衝撃性および耐
磨耗性に優れている空気動圧機器用摺動部材を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の空気動圧機器用摺動部材の要旨は、12ナ
イロンまたはMXD6ナイロン等の樹脂を45〜65重
量%含有し、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維等の補
強剤を30〜40重量%含有し、四フッ化エチレン、黒
鉛、超高分子量ポリエチレン等の潤滑剤を5〜15重量
%含有し、これら樹脂、補強剤および潤滑剤の合計を1
00重量%としたことを特徴とする空気動圧機器用摺動
部材にある。
に、本発明の空気動圧機器用摺動部材の要旨は、12ナ
イロンまたはMXD6ナイロン等の樹脂を45〜65重
量%含有し、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維等の補
強剤を30〜40重量%含有し、四フッ化エチレン、黒
鉛、超高分子量ポリエチレン等の潤滑剤を5〜15重量
%含有し、これら樹脂、補強剤および潤滑剤の合計を1
00重量%としたことを特徴とする空気動圧機器用摺動
部材にある。
【0007】
【作用】ベース樹脂として熱可塑性樹脂タイプである1
2ナイロンまたはMXD6ナイロンを含有しているの
で、射出成形方式を適用することが可能で、摺動部材を
大量生産できる。また、12ナイロン、MXD6ナイロ
ンは吸湿性が低いので摺動部材の寸法変化が少なく、さ
らに、12ナイロン、MXD6ナイロンをベース樹脂と
することにより、摺動部材の耐衝撃性が向上する。
2ナイロンまたはMXD6ナイロンを含有しているの
で、射出成形方式を適用することが可能で、摺動部材を
大量生産できる。また、12ナイロン、MXD6ナイロ
ンは吸湿性が低いので摺動部材の寸法変化が少なく、さ
らに、12ナイロン、MXD6ナイロンをベース樹脂と
することにより、摺動部材の耐衝撃性が向上する。
【0008】ガラス繊維、チタン酸カリウム等の補強剤
が30〜40重量%添加されることにより吸湿による寸
法変化が防止されると共に耐衝撃性が向上する。
が30〜40重量%添加されることにより吸湿による寸
法変化が防止されると共に耐衝撃性が向上する。
【0009】四フッ化エチレン、黒鉛、超高分子量ポリ
エチレン等の潤滑剤が5〜15重量%添加されることに
より、耐磨耗性が向上する。
エチレン等の潤滑剤が5〜15重量%添加されることに
より、耐磨耗性が向上する。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例について、物性を示す
データと共に以下に説明する。
データと共に以下に説明する。
【0011】まず、次の表1のような配合(重量%)の
本実施例1〜4および比較例1、2から、図1に示すよ
うな形状の試片(ブレード)を作製した。
本実施例1〜4および比較例1、2から、図1に示すよ
うな形状の試片(ブレード)を作製した。
【0012】
【表1】
【0013】そして、以下に説明する「吸湿による寸法
変化測定」および「耐磨耗性の試験」を行った。
変化測定」および「耐磨耗性の試験」を行った。
【0014】1) 吸湿による寸法変化測定 各実施例および比較例について、図1に示す形状のブレ
ードを水中に3時間、12時間、24時間浸漬し、長さ
(38mm) および厚み(2mm) の変化をマイクロメーターに
て測定した。長さの変化を図2に示し、厚みの変化を図
3に示す。
ードを水中に3時間、12時間、24時間浸漬し、長さ
(38mm) および厚み(2mm) の変化をマイクロメーターに
て測定した。長さの変化を図2に示し、厚みの変化を図
3に示す。
【0015】図2および図3より、比較例1の布入りフ
ェノール樹脂は吸湿による寸法変化が大きいことが分か
る。一方、本実施例1〜4、比較例2には殆ど寸法変化
が見られなかった。
ェノール樹脂は吸湿による寸法変化が大きいことが分か
る。一方、本実施例1〜4、比較例2には殆ど寸法変化
が見られなかった。
【0016】2) 耐磨耗性の試験 各実施例および比較例について、図1に示す形状のブレ
ードを図5に示すエアドリルのブレードとして取り付
け、24時間、48時間、72時間、96時間運転した
後の長さ方向の磨耗量をマイクロメーターにて測定し
た。その結果を図4に示す。
ードを図5に示すエアドリルのブレードとして取り付
け、24時間、48時間、72時間、96時間運転した
後の長さ方向の磨耗量をマイクロメーターにて測定し
た。その結果を図4に示す。
【0017】図4より、比較例1、2ともに本実施例に
比べて磨耗量が多く、本実施例1〜4に係るものは磨耗
量が少なく耐磨耗性に優れていることが分かる。
比べて磨耗量が多く、本実施例1〜4に係るものは磨耗
量が少なく耐磨耗性に優れていることが分かる。
【0018】3) 物性測定 さらに、ASTM試験方法に準じて表1に示す各配合の
ものの物性を測定した結果を以下の表2に示す。
ものの物性を測定した結果を以下の表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】表2より、実施例1〜4に係るものは、線
膨張係数が低いので寸法変化が少なく、衝撃値が高いの
で耐衝撃性に優れていることが分かる。
膨張係数が低いので寸法変化が少なく、衝撃値が高いの
で耐衝撃性に優れていることが分かる。
【0021】
【発明の効果】本発明に係る摺動部材は、ベース樹脂と
して12ナイロン、MXD6ナイロンを使用しているの
で、射出成形方式により大量生産することが可能で、ま
た、吸湿性が低いので寸法変化が少なく、しかも耐衝撃
値性、耐磨耗性に優れているので、空気動圧機器用摺動
部材として極めて好適に用いることができる。
して12ナイロン、MXD6ナイロンを使用しているの
で、射出成形方式により大量生産することが可能で、ま
た、吸湿性が低いので寸法変化が少なく、しかも耐衝撃
値性、耐磨耗性に優れているので、空気動圧機器用摺動
部材として極めて好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) はブレードの正面図、(b) は側面図であ
る。
る。
【図2】本発明のブレードと比較例のブレードの吸湿に
よる長さ方向の寸法変化を比較する図である。
よる長さ方向の寸法変化を比較する図である。
【図3】本発明のブレードと比較例のブレードの吸湿に
よる厚み方向の寸法変化を比較する図である。
よる厚み方向の寸法変化を比較する図である。
【図4】本発明のブレードと比較例のブレードの磨耗性
を比較する図である。
を比較する図である。
【図5】エアドリルの要部断面を含む側面図である。
1…吸入口 2…給気弁 3…バネ 4…レバー 5…空気入口 6…気筒 7…気筒上蓋 8…気筒下蓋 9…ローター 10…ブレード 11…ドリルチャック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 77:00
Claims (1)
- 【請求項1】 12ナイロンまたはMXD6ナイロン等
の樹脂を45〜65重量%含有し、ガラス繊維、チタン
酸カリウム繊維等の補強剤を30〜40重量%含有し、
四フッ化エチレン、黒鉛、超高分子量ポリエチレン等の
潤滑剤を5〜15重量%含有し、これら樹脂、補強剤お
よび潤滑剤の合計を100重量%としたことを特徴とす
る空気動圧機器用摺動部材
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3200574A JPH0543712A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 空気動圧機器用摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3200574A JPH0543712A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 空気動圧機器用摺動部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0543712A true JPH0543712A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16426601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3200574A Pending JPH0543712A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 空気動圧機器用摺動部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0543712A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0791632A3 (de) * | 1996-02-23 | 1999-09-08 | Ticona GmbH | Kunststoff-Formmassen mit geringerem Verschleiss |
JP2020147674A (ja) * | 2019-03-13 | 2020-09-17 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 成形体 |
WO2020203955A1 (ja) * | 2019-04-02 | 2020-10-08 | デルタ工業株式会社 | リクライニング装置及びシート |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP3200574A patent/JPH0543712A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0791632A3 (de) * | 1996-02-23 | 1999-09-08 | Ticona GmbH | Kunststoff-Formmassen mit geringerem Verschleiss |
EP1180537A3 (de) * | 1996-02-23 | 2002-03-27 | Ticona GmbH | Polyamid-Formmassen mit geringerem Verschleiss |
JP2020147674A (ja) * | 2019-03-13 | 2020-09-17 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 成形体 |
WO2020203955A1 (ja) * | 2019-04-02 | 2020-10-08 | デルタ工業株式会社 | リクライニング装置及びシート |
JP2020168141A (ja) * | 2019-04-02 | 2020-10-15 | デルタ工業株式会社 | リクライニング装置及びシート |
EP3949805A4 (en) * | 2019-04-02 | 2022-06-22 | Delta Kogyo Co., Ltd. | RECLINING DEVICE AND SEAT |
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