JPH05436U - 枚葉印刷機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、小さなスペースで精度よく４色刷
り以上の多色刷りを行うことのできる多色刷り枚葉印刷
機を提供するものである。 【構成】 周囲に複数のブランケツト胴を配置した第１
共通圧胴と、前記第１共通圧胴の上方に設置され周囲に
複数のブランケツト胴を配置した第２共通圧胴と、前記
第１共通圧胴と第２共通圧胴の中間に且つ両側に設置さ
れた２個の中間胴とを具え、前記第１共通圧胴に供給さ
れ印刷された紙が供給側中間胴を介して第２共通圧胴に
移動し、同第２共通圧胴で印刷された紙が排紙側中間胴
を介して第１共通圧胴に移動し、同第１共通圧胴で再び
印刷され排紙されるように構成した枚葉印刷機。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は多色刷枚葉印刷機に適用される印刷ユニツト配置に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

図３，図４および図５に、それぞれ４色刷オフセツト枚葉印刷機のレイアウト の例を示す。図において、１は給紙部，２はフイーダボード（含図示しない見当 合せ装置），３はスインググリツパ，４は印刷ユニツト及び５は排紙部である。 印刷ユニツト４には、圧胴６，ブランケツト胴７，版胴８，インキング装置９， および湿し装置１０が設けられる。またこれら各印刷ユニツト４の圧胴６の間は 、図３では中間胴１１ｂ，図４では搬送チエーン１２，にて連結されており図５ では１ケの共通圧胴６のみとなっておる。

【０００３】 次に、スインググリツパ３，中間胴１１ａ，圧胴６，中間胴１１ｂ，搬送チエ ーン１２及び排紙部５の排紙胴１３のまわりを走行するチエーングリツパ１４に は、複数の爪１５が枚葉紙を咬え替えながら移送するために設けられている。給 紙部１に積重ねられている枚葉紙（以下紙という）は、１枚づつさばかれフイー ダボード２上に送り出されたのち、見当合せ装置にて紙の進行方向の位置および 横方向の位置を規正されてから、スインググリツパ３の咬え爪装置１６にて咬え られ、中間胴１１ａを介して１段目の印刷ユニツト４の圧胴６に咬え替えされ、 図３では、中間胴１１ｂ，２段目の圧胴６等に順次咬え替えされ、図４では、１ 段目の印刷ユニツト４の圧胴６にて２色印刷されたのち、搬送チエーン１２で２ 段目の印刷ユニツト４の圧胴６に運ばれ、同圧胴６で更に２色印刷されてから、 また図５では、圧胴６に咬えられたまま圧胴６の１回転で４色刷されて、排紙部 ３のチエーングリツパ１４に咬え替えされ、積載部５ａに積重ねられる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 前述の従来技術には次のような問題点がある。 従来行われている枚葉印刷機での多色刷では、図３のように単色刷印刷ユニツ トを最大の多色刷に必要な数だけ一列に横に並べ、また図４のように共通圧胴を 有する２色刷ユニツトを最大の多色刷に必要な数だけ一列に横に並べるので、横 の方向に長いスペースを必要とする。

【０００５】 更に図４では、２色刷ユニツト間をチエーンにて連結しているので、これら印 刷ユニツト間の色間見当を精度よく合わせることは容易でない。 図５の多色刷用共通圧胴では、最大４色刷りである。 本考案は、小さなスペースで精度よく４色刷り以上の多色刷りを行うことので きる多色刷り枚葉印刷機を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

図３および図４のような単色および２色刷印刷ユニツトを一列に横方向に並べ た配置にて多色刷を行う方法は、横方向に長いスペースを必要とし、また図５の ような共通圧胴のまわりに多色刷の数だけ印刷ユニツトを配置して多色刷を行う 枚葉印刷機では、最大の色数は４色が限度である。

【０００７】 従ってスペースを出来るだけ短くし、多色刷を行なうため、次のような構成と する。 (１) ６色刷用枚葉印刷機を構成するには、共通圧胴（第１共通圧胴）の上方 に、４色刷用の別の共通圧胴（第２共通圧胴）をのせる。 (２) 第１共通圧胴の２色目のブランケツト胴の位置に、第１共通圧胴よりの 紙を、第２共通圧胴に移送する供給側中間胴を設け、第２共通圧胴より第１共通 圧胴に再移送する排紙側中間胴を第１共通圧胴の３色目のブランケツト胴の位置 に設ける。 以上はオフセツト枚葉印刷機を例にして説明したが、直刷平版又は凸版の場合は ブランケツト胴を版胴に置き替える。

【０００８】 尚、最大８色を行う枚葉印刷機とするには上述と同じ方法で更に圧胴を上に追 加すればよい。

【０００９】

【作用】

(１) 第１共通圧胴の上に第２共通圧胴を乗せて多色刷を行うので、横方向の スペースは不変で、６色以上の多色刷が出来る。 (２) 一般の４色刷共通圧胴型多色刷枚葉印刷機のフレームを使用して、第２ 共通圧胴の４色刷ユニツトを重ねて６色ユニツトとすることが出来る。

【００１０】 (３) 更に上方に圧胴を重ねていけば、８色機，１０色機とすることができる 。

【００１１】

【実施例】

図１に本考案による多色刷オフセツト枚葉印刷機のレイアウトを示す。この多 色刷オフセツト枚葉印刷機は、給紙部１，フイーダボード２，スインググリツパ ３，第１共通圧胴２３を有する印刷ユニツト２１，第２共通圧胴２４を有する印 刷ユニツト２２，第１共通圧胴２３より第２共通圧胴２４に紙を移送する供給側 中間胴２５，第２共通圧胴２４より第１共通圧胴２１に紙を再移送する排紙側中 間胴２６，および排紙部５より構成されている。

【００１２】 次に図２は、図５と同様な共通圧胴を有する４色刷枚葉印刷機であるが、図５ は給紙部１及び排紙部５が共通圧胴６又は２３に対し同一側にあるのに反し、反 対側に配置されている共通圧胴２３を有する４色刷枚葉印刷機である。この図２ に示した４色刷枚葉機の２色目のブランケツト胴７₂ ，の位置に供給側中間胴２ ５を取付け、３色目のブランケツト胴７₃ の位置に排紙側中間胴２６を取付け、 第２共通圧胴２４を有する印刷ユニツト２２をこれら中間胴２５と２６に連結す るように第１共通圧胴２３の上方に設置した枚葉印刷機が、図１に示す多色刷オ フセツト枚葉印刷機である。

【００１３】 よって、給紙部１よりの紙はフイーダボード２，スインググリツパ３，中間胴 １１ａ，第１共通圧胴２３の１色目のブランケツト胴７，供給側中間胴２５，第 ２共通圧胴２４のすべてのブランケツト胴７，排紙側中間胴２６，第１共通圧胴 ２３の４色目のブランケツト胴７₄ 及び排紙部３のチエーングリツパ１４を経て ６色刷されされたのち、積載部３ａに積み重ねられる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案による枚葉印刷機は、周囲に複数のブランケツト胴を配置した第１共通 圧胴と、前記第１共通圧胴の上方に設置され周囲に複数のブランケツト胴を配置 した第２共通圧胴と、前記第１共通圧胴と第２共通圧胴の中間に且つ両側に設置 された２個の中間胴とを具え、前記第１共通圧胴に供給され印刷された紙が供給 側中間胴を介して第２共通圧胴に移動し、同第２共通圧胴で印刷された紙が排紙 側中間胴を介して第１共通圧胴に移動し、同第１共通圧胴で再び印刷され排紙さ れるように構成したことにより、次の効果を有する。

【００１５】 横方向のスペースを短縮することが出来ると共に，６色以上の多色刷が行える 。 第１共通圧胴に接触するブランケツト胴の位置に供給側中間胴を設け、又別の ブランケツト胴の位置に排紙側中間胴を設け、これら中間胴に連結する第２共通 圧胴を上方に設置することにより、第１共通圧胴のみを有する多色刷枚葉印刷機 のフレームを使用して、このフレームの上に第２共通圧胴を有する印刷ユニツト を付加するだけで、更に色数の多い多色刷が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の正面図である。

【図２】本考案のベースとなる第１共通圧胴のみを有す
る多色刷枚葉印刷機の正面図である。

【図３】単色刷印刷ユニツトを複数段設けた多色刷枚葉
印刷機の正面図である。

【図４】２色刷印刷ユニツトを複数段設けた多色刷枚葉
印刷機の正面図である。

【図５】共通圧胴を有する多色刷枚葉印刷機の正面図で
ある。

【符号の説明】

１ 給紙部 ５ 排紙部 ７ ブランケツト胴 ８ 版胴 ２３ 第１共通圧胴 ２４ 第２共通圧胴 ２５ 供給側中間胴 ２６ 排紙側中間胴

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 周囲に複数のブランケツト胴を配置した
   第１共通圧胴と、前記第１共通圧胴の上方に設置され周
   囲に複数のブランケツト胴を配置した第２共通圧胴と、
   前記第１共通圧胴と第２共通圧胴の中間に且つ両側に設
   置された２個の中間胴とを具え、前記第１共通圧胴に供
   給され印刷された紙が供給側中間胴を介して第２共通圧
   胴に移動し、同第２共通圧胴で印刷された紙が排紙側中
   間胴を介して第１共通圧胴に移動し、同第１共通圧胴で
   再び印刷され排紙されるように構成したことを特徴とす
   る枚葉印刷機。