JPH0542979A

JPH0542979A - 液体噴射ボンベ

Info

Publication number: JPH0542979A
Application number: JP3222325A
Authority: JP
Inventors: Hideyo Hamazumi; 日出世浜住
Original assignee: Toyama Chemical Co Ltd
Current assignee: Toyama Chemical Co Ltd
Priority date: 1991-08-08
Filing date: 1991-08-08
Publication date: 1993-02-23

Abstract

(57)【要約】【目的】内容液の残量の確認を可能とした液体噴射ボ
ンベの提供。【構成】液体を充填する圧力容器に覗き窓を形成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液体が充填されたエア
ゾールバルブ、スプレー缶もしくはカセットガスボンベ
などの液体噴射ボンベに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の液体噴射ボンベは、それ
自体が可燃性を有する液化天然ガスを燃料用としてその
まま或は可燃性もしくは非可燃性の薬品などを可燃性液
化ガスと混合したり、または非可燃性液化ガスと可燃性
もしくは非可燃性の薬品などを混合したものを圧力容器
内に充填し、必要に応じてバルブ機構を操作することに
より該液体を霧状に若しくは気化してガスの圧力により
噴射させる器具である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の液体
噴射ボンベは、使用後、清掃車によって回収されるが、
該ボンベが押し込まれる際に、容器が圧縮され内圧が高
まり、破裂、特に該ボンベ中に可燃性液体が残留してい
る場合、破裂時に発火を招く恐れがある。それ故、安全
上、該ボンベは穴を開けて廃棄する様提唱されている。

【０００４】しかし、消費者が、ボンベ内の液体が完全
に消費されたことを確認することができないので怖くて
穴を開けられず、また穴を開ける際、残留する液体が内
圧により顔面に飛散したり、さらに、残留する液体が可
燃性である場合は発火して爆発する恐れがあり、非常に
危険を伴うという欠点があった。

【０００５】本発明の目的は、上記従来技術の欠点に鑑
み、容器内の液体の残量を安全にかつ確実に確認するこ
とができる液体噴射ボンベを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明による液体噴射ボ
ンベは、液体が充填される圧力容器と、前記液体の前記
圧力容器外への噴射およびその断をなすためのバルブ機
構とを含む液体噴射ボンベにおいて、前記圧力容器に覗
き窓を設けて構成したものである。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しな
がら説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。図１乃至図３は、本発明の第１実施例としての液
体噴射ボンベを示す図である。

【０００８】図１および図２に示すように、この液体噴
射ボンベは、液体１が充填される圧力容器２と、この圧
力容器２外への液体１の噴射およびその断をなすための
バルブ機構（後述）とを有する。この液体１には、たと
えば可燃性または非可燃性のジエチルエーテル、液化石
油ガスまたは炭酸ガスなどのような液化ガスが用いられ
ている。

【０００９】図１および図２に示すように、圧力容器２
は、円筒状に形成されて該圧力容器２の側壁部分をなす
本体５と、この本体５の上下両端の開口部に夫々取り付
けられた上蓋６および底蓋７と、この上蓋６に形成され
た開口部を閉塞するように設けられたマウンテンキャッ
プ８とからなる。これら本体５、上蓋６、底蓋７および
マウンテンキャップ８は、たとえばアルミニウム合金の
ような軽金属からなる板状の素材に塑性加工を施して成
形されたものである。この本体５の上下開口部の縁部５
ａおよび５ｂは、若干外側に拡開するように形成されて
おり、また上蓋６および底蓋７は、その外周縁部に形成
された折曲部６ａおよび７ａでこれら縁部５ａおよび５
ｂが気密状態になるように外嵌されている。そして、マ
ウンテンキャップ８の外周縁部は、丸く曲げ返されるこ
とにより係止環８ａが形成されており、上蓋６の内周縁
部を丸く折り返すことにより形成された被係止環６ｂ
が、この係止環８ａに密接に内嵌されている。また、こ
れら係止環８ａと被係止環６ｂとの間には、ウレタンな
どから成る接着型シーラント１０が介装されて、気密状
態が維持されている。

【００１０】図３は、図２におけるＡ−Ａ矢視を示す図
であるが、図３にも示されるように、圧力容器２の本体
５の側面には、該本体５の筒中心軸方向に延在するよう
に矩形状の開口部５ｃが形成されている。この開口部５
ｃは、本体５の中間部から下端近傍に亘って形成されて
いる。また、この開口部５ｃの縁部に沿うように、本体
５の外面に矩形環状の補強板１１がろう付けなどにより
固着されている。但し、この補強板１１は好ましくは本
体５と同じ材質からなり、その形態および厚さなどは、
ＪＩＳに規定されている圧力容器構造規格に基づき設定
される。また、本体５、上蓋６、底蓋７およびマウンテ
ンキャップ８の形態および厚さについてもＪＩＳに規定
されている圧力容器構造規格に基づき同様に設定され
る。

【００１１】また、上記開口部５ｃの内周面側には、該
開口部５ｃを気密状態にて閉塞するための閉塞部材１２
が設けられている。この閉塞部材１２は、腐食されない
ように耐圧性、耐薬品性を有する樹脂または強化ガラス
などで成形され、外部より視認できるように透明若しく
は半透明である。この閉塞部材１２を成形する樹脂とし
ては、耐圧性、耐薬品性および透明性を有していればい
ずれも使用し得るが、たとえば、ポリプロピレン、ポリ
エチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、閉塞
部材１２は、耐圧性および耐薬品性を有する接着剤によ
り貼着される。この接着剤としては、耐圧性および耐薬
品性を有していればいずれも使用し得るが、たとえば、
エポキシ樹脂系接着剤などが挙げられる。これら樹脂お
よび接着剤は、ボンベ内に充填される液体の種類に応じ
て、適宜選択することができる。

【００１２】なお、図１に示すように、補強板１１の側
辺部には缶内の残量を確認しやすいように目盛１１ａが
設けられている。この目盛１１ａを付すことにより、ボ
ンベ内内容液の残量確認のみならず、消費量を確認する
こともできる。また、閉塞部材１２を所定の色に着色し
たり、またはその材質として、たとえば紫外線を透過し
ないものを選定すれば、内容液が紫外線などにより変質
する恐れのある薬品のような場合にはこれを防止するこ
とができる。

【００１３】さらにまた、閉塞部材１２は、圧力容器２
の本体５の内壁面に沿うが如く殻状、この場合、上下端
が開口した円筒状に形成されている。このように殻状に
密着させて形成させた閉塞部材１２は、圧力容器２の補
強部材として作用する。

【００１４】また、この閉塞部材１２は、本実施例では
上下端が開口した円筒状で形成されているが、底蓋７も
含めて内部全体にわたって一体に形成するようにしても
よい。

【００１５】次に、液体１の圧力容器２外への噴射およ
びその断をなすためのバルブ機構について説明する。

【００１６】図２に示すように、マウンテンキャップ８
の中央部には孔８ｂが形成されており、該孔８ｂには合
成樹脂にて円柱状に形成された可動弁桿１５が挿入され
ている。この可動弁桿１５は、小径かつ中空の上端部１
５ａと、大径かつ中実の中央部１５ｂと、小径でかつ中
実の下端部１５ｃとで形成されている。そして、この上
端部１５ａの側壁にはその内部空間１５ｄに連通する透
孔１５ｅが形成されている。この透孔１５ｅの外周には
ゴム製の環状パッキン１６が外嵌されており、非使用時
に透孔１５ｅから液体１若しくはその揮発した気体が圧
力容器２外に漏れ出ることを防止している。

【００１７】また、パッキン１６の下方には略円筒状の
弁筐１７が配置されており、かつその上端部にてマウン
テンキャップ８に内嵌状態にて固定されている。また、
可動弁桿１５の中央部とこの弁筐１７の底面との間には
コイルスプリング１８が介装されており、可動弁桿１５
はこのコイルスプリング１８によって突出方向への付勢
力が付与されている。前記弁筐１７の底面には通孔１７
ａが形成されており、可動弁桿１５の下端部１５ｃがこ
の通孔１７ａ内に挿通されている。そして、この下端部
１５ｃの先端は鋭利に形成されており、切欠溝１５ｆが
該先端から上方に向けて形成されている。なお、弁筐１
７の下端部は他の部位に比して小径に形成されており、
該小径部分１７ｂにはパイプ２０がその上端部にて嵌着
されている。このパイプ２０の下端は、圧力容器２の底
蓋７の近傍にまで達している。

【００１８】一方、可動弁桿１５の上端部１５ａには押
ボタン２１が嵌合している。そして、押ボタン２１には
可動弁桿１５の上端部１５ａの内部空間に一端が連通す
る噴射通路２１ａが形成されており、この噴射通路２１
ａの他端部にはノズル２２が装着されている。

【００１９】上記構成よりなる液体噴射ボンベにおいて
は、押しボタン２１を押し下げることにより可動弁桿１
５が下降して透孔１５ｅが弁筐１７内に進入して図２に
矢印で示すような通路ができる。すなわち、液体１は、
弁筐１７の通孔１７ａ，可動弁桿１５の切欠部１５ｆ、
透孔１５ｅ、内部空間１５ｄ、押しボタン２１の噴射通
路２１ａを順次経てノズル２２に達してガス圧により噴
射される。

【００２０】図４および図５は、本発明の第２実施例と
しての液体噴射ボンベの要部を示す図である。なお、こ
の液体噴射ボンベは図示する要部以外は、図１乃至図３
に示す第１実施例の液体噴射ボンべと同様に構成されて
おり、全体としての説明は省略する。また、以下の説明
において、上記第１実施例の液体噴射ボンベと同一また
は対応する部分については同じ参照符号を用いて説明す
る。また、これらは、後述する第３実施例についても同
様である。

【００２１】図４および図５に示す液体噴射ボンベにお
いては、圧力容器の本体５の内壁面に沿うが如く密着し
て設けられた閉塞部材１２が、本体５に形成された開口
部５ｃに密接に嵌合された突出部１２ａのごとく設けら
れている。このような構成にすることにより、図示のよ
うに突出部１２ａの表面を本体５の外表面と一致させる
ことができ、外観上の美感を得ることができる。また、
この突出部１２ａにより開口部５ｃの補強がなされるた
め図１乃至図３に示す補強板１１を省略することができ
る。

【００２２】次に、本発明の第３実施例としての液体噴
射ボンベの要部を図６および図７に示す。図６および図
７に示す液体噴射ボンベは、圧力容器の本体５に形成さ
れた開口部５ｃの周縁部が段状に内側に陥没するように
成形されており、この陥没部に外側から嵌挿できるよう
に閉塞部材１２は板状に形成されている。そして、補強
板１１は開口部５ｃの補強の機能を有するのみならず、
閉塞部材１２を本体５に押え付ける作用をもなしてい
る。このような構成にすることにより、閉塞部材１２の
素材の使用量が少なくて済むのみならず、覗き窓の構成
が極めて簡単で、容易に製作することができる。

【００２３】なお、本発明において使用される圧力容器
およびこれに付設されるバルブ機構は、前述した圧力容
器およびバルブ機構に特に限定されるものではなく、通
常、当該分野で用いられているものが挙げられる。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、圧
力容器内の液体の残量を安全にかつ確実に確認すること
ができ、使用者が安心して廃棄することができるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の第１実施例としての液体噴射
ボンベの全体斜視図である。

【図２】図２は、図１に示す液体噴射ボンベの縦断面図
である。

【図３】図３は、図２に関するＡ−Ａ断面図である。

【図４】図４は、本発明の第２実施例としての液体噴射
ボンベの要部の縦断面である。

【図５】図５は、図４に関するＢ−Ｂ断面図である。

【図６】図６は、本発明の第３実施例としての液体噴射
ボンベの要部の縦断面図である。

【図７】図７は、図６に関するＣ−Ｃ断面図である。

【符合の説明】

１液体２圧力容器５ｃ開口部１１補強板１２閉塞部材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液体が充填される圧力容器と、前記液体
の前記圧力容器外への噴射およびその断をなすためのバ
ルブ機構とを含む液体噴射ボンベにおいて、前記圧力容
器に覗き窓が設けられていることを特徴とする液体噴射
ボンベ。
【請求項２】前記覗き窓が、前記圧力容器に形成され
た開口部および前記開口部を閉塞するための透明もしく
は半透明な閉塞部材とから成ることを特徴とする請求項
１記載の液体噴射ボンベ。
【請求項３】前記閉塞部材が、前記圧力容器の内壁面
に沿って殻状に形成されていることを特徴とする請求項
１または請求項２記載の液体噴射ボンベ。
【請求項４】前記閉塞部材が、板状に形成されて前記
圧力容器の外壁面に取り付けられていることを特徴とす
る請求項１または請求項２記載の液体噴射ボンベ。