JPH054264Y2 - - Google Patents

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JPH054264Y2
JPH054264Y2 JP1987042374U JP4237487U JPH054264Y2 JP H054264 Y2 JPH054264 Y2 JP H054264Y2 JP 1987042374 U JP1987042374 U JP 1987042374U JP 4237487 U JP4237487 U JP 4237487U JP H054264 Y2 JPH054264 Y2 JP H054264Y2
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port
heat
shield
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、クライオスタツトポート部の断熱構
造に係り、超電導マグネツトを収納する断熱容器
等に利用される。
(従来の技術) 超電導マグネツト用クライオスタツトは、液体
ヘリウムのロスを極限まで低減することが要求さ
れ、このため、熱の流入の三要素、すなわち、輻
射、対流、伝導による伝熱を十分に配慮する必要
がある。
そこで、第5図で示す如く常温である外槽1と
液体ヘリウムを貯える内槽2の間の空間を真空積
層断熱するとともに、この空間内に液体窒素で冷
却された円筒(窒素シールド)3と蒸発ヘリウム
ガスで冷却された円筒(ヘリウムガスシールド)
4を設け、これにより、常温部から輻射と対流で
流入する熱はカツトされ、残りの熱の流入はサポ
ート部分とポート部5と呼ばれる液体ヘリウムの
注入ならびにマグネツトの電流リード線の挿入用
ノズル部分の伝導伝熱であり、これらのうち、後
者の熱の流入が大部分を占めている。
通常、このポート部分5にはシールド板6が第
7図で示す如くベロー7を介して設けられ、シー
ルドと熱的に接触させ、高温部からの伝導伝熱の
大部分をシールドに逃がしている。
また、ポート部5内の液体ヘリウム槽と直結し
ヘリウムガスが充満されている空間部も第7図で
示す如く熱の伝導の悪い発泡ポリスチレン8を充
填し、常温部から熱の流入を低減するようにして
いる。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、シールド板6とポート内ヘリウ
ムガス並びに発泡ポリスチレン8が間接的に接し
ており、シールド部へ有効に流入熱を逃がしてな
く、結果としてヘリウム槽へ熱を持込んでいた。
すなわち、第4図において熱侵入量で示す如
く、ポート部よりの熱の流入の割合は依然として
大きく、特に、ポート部メタルと発泡ポリスチレ
ンの間に残つているヘリウムガスを通じて流入す
る熱が大きい。
更に問題は、シールドで強制的に冷却されたポ
ート部メタルとポート部内ヘリウムガス、発泡ポ
リスチレンとの間の温度差が10〜20Kすることで
あり、このため、実際上はポート部のヘリウムガ
ス部分(第7図参照)を通じて第4図の計画値よ
りも常に数10%大きいことである。
本考案は、ポートメタル部に設けられている窒
素シールド、ヘリウムガスシールド部の熱接触部
のリングを円板にすることによつて、ポート部の
メタル部のシールド点温度をポート部内全断面に
わたつてシールド点温度の面をつくることによつ
て、ポート部分の熱侵入を低減するようにしたこ
とを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案は常温側の外槽と液体ヘリウムを貯える
内槽との間の空間を断熱するとともに、この空間
に窒素シールドとヘリウムガスシールドを有して
おり、液体ヘリウムを内槽に注入するノズルを少
なくとも有するポート部を有し、該ポート部に断
熱材を充填するとともに熱シールド板を備えたも
のにおいて、叙述の目的を達成するために、次の
技術的手段を講じたのである。
すなわち、本考案は熱シールド板6をノズル
9,10の挿通孔6A,6Bを有する熱良導体で
形成して、ポート部5の横断面において面板状の
熱接触面6Cを設けたのである。
(作用) ポート部5の窒素とヘリウムガスシールド点近
傍のポート部内ヘリウムガス、発泡ポリスチレン
(断熱材)の温度が、面板状の熱接触面6Cにより
強制的に冷却されることにより、低温部への熱流
入が低減される。
又、ポート部内のヘリウムガスは若干の対流も
起しているようであるが、これによる付加的な熱
の流入増加も強制的にシールド部へ排出される。
(実施例) 第1図と第2図は本考案の2つの実施例を示し
ている。
なお、第1図、第2図はともにポート部5の要
部のみを示しており、第5図乃至第7図を参照し
て前述した構成は共通するので、共通部分は共通
符号で示している。
第1図において、ポート熱シールド板6はノズ
ル9,10の挿通孔6A,6Bを有する熱良導体
の円板で形成されて、ポート部5の横断面におい
て面板状の熱接触面6Cを設けている。
第2図において、ポート熱シールド板6は、従
来通りに、リング形状とされているが、これにノ
ズル9,10の挿通孔6A,6Bを有する熱良導
体の円板6Dを溶接、ハンダ付して、ポート部5
の横断面において面板状の熱接触面6Cを設けた
ものである。
なお、ノズル9は液体ヘリウム注入用であり、
ノズル10はリード線引出部であり、常用時には
ふさがれている。
ここに、高温部からヘリウムガスおよび断熱材
(発泡ポリスチレン)8を伝導(一部対流)によ
り侵入してくる熱を面板状の熱接触面6Cを通じ
てシールドへ逃がすことができ、これにより、ポ
ートのメタル部温度と略同一温度までポート部5
内のヘリウムガス温度を、間接的でなく直接的か
つ強制的に下げることができる。
なお、第1図、第2図において、11はシール
ド板へ熱を逃がすための良熱伝導材でつくつた円
筒状物を示している。
次に、第3図を参照して、ポート部の熱解析、
すなわち、ポート部の熱シールド点の温度が変化
することによる熱侵入量を検討して説明する。
第3図は常温からヘリウム槽まで貫通している
ポートを模式的に示す。大気温度より流入する熱
Qは窒素シールド点で、2分されQ4は液体窒素
の蒸発により処理されQ1がヘリウム槽へ向う。
Q1はHeガスシールド点で2分され大部分(Q3
は、He槽の蒸発ガスの顕熱で処理され、Q2がHe
槽への熱侵入となる。
T2部分の熱収支をとると Q1=Q2+Q3 ……(1) また、 Q2=A2/L2 2(T2−4.2)=mlv ……(2) Q3=mCp(T2−4.2) ……(3) よつて Q1=A2/L2 2(T2−4.2)+Cp/lvA2/L2 2(T2
−4.2)2 従つて、 Cp/lv・C・(T2−4.2)2+C(T2−4.2)−Q1=0 よつて、ΔT2∝Q2∝√1 ……(4) 今T1が予定より上昇した場合を考え、これに
よるQ2への影響を検討する。
Q1=A1/L1λ1ΔT1であるから T2が一定で、T1のみ上昇し、ΔT1→ΔT1′とな
つたとすると Q1′/Q1=ΔT1′/ΔT1 すなわちQ1′=Q1ΔT1′/ΔT1 ……(5) (4)式の関係より よつて 具体例で説明すると T1=77K T2=38Kとし 今T1′=100Kとなつたとすると、 ΔT1=39、ΔT1′=62となる よつてHe槽の熱侵入量は 尚このときのT2′は(6)式より ΔT2′/ΔT2=1.26 ∴T2′−4.2=1.26(38−4.2)=42.6 ∴T2′=46.8Kとなる。
(考案の効果) 本考案は、熱シールド板をノズルの挿通孔を有
する熱良導体で形成して、ポート部の横断面にお
いて面板状の熱接触面を設けたので、ポートの窒
素とヘリウムガスシールド点近傍のポート内ヘリ
ウムガス、断熱材の温度を強制的に冷却すること
により、より低温部への流入を低減できる。ポー
ト内ヘリウムガスは、若干の対流も起しているよ
うであるが、これによる付加的な熱の流入増加も
強制的にシールド部へ排出できる。
この結果、ポート部分の熱侵入を少なくとも20
%減ずることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本案第1実施例の断面図、第2図は同
第2実施例の断面図、第3図と第4図はポート部
の熱侵入量を示す説明図、第5図は超伝導マグネ
ツト用クライオスタツトを示す図、第6図はポー
ト部の詳細図、第7図は第6図A部拡大図であ
る。 1……外槽、2……内槽、3……窒素シール
ド、4……ヘリウムガスシールド、5……ポート
部、6……熱シールド板、6C……熱接触面。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 常温側の外槽と液体ヘリウムを貯える内槽との
    間の空間を断熱するとともに、この空間に窒素シ
    ールドとヘリウムガスシールドを有しており、液
    体ヘリウムを内槽に注入するノズルを少なくとも
    有するポート部を有し、該ポート部に断熱材を充
    填するとともに熱シールド板を備えたものにおい
    て、 熱シールド板6をノズル9,10の挿通孔6
    A,6Bを有する熱良導体で形成して、ポート部
    5の横断面において面板状の熱接触面6Cを設け
    たことを特徴とするクライオスタツトポート部の
    断熱構造。
JP1987042374U 1987-03-23 1987-03-23 Expired - Lifetime JPH054264Y2 (ja)

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JP1987042374U JPH054264Y2 (ja) 1987-03-23 1987-03-23

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JP1987042374U JPH054264Y2 (ja) 1987-03-23 1987-03-23

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Publication Number Publication Date
JPS63149506U JPS63149506U (ja) 1988-10-03
JPH054264Y2 true JPH054264Y2 (ja) 1993-02-02

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ID=30858222

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