JPH0542609A - 軽量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
軽量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法Info
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Abstract
も高剛性の繊維強化熱可塑性樹脂成形品(パネル状物)
を製造する。 【構成】 長さ6〜50mmの補強用繊維を熱可塑性樹
脂マトリックス中に30〜70重量%の割合で分散させ
てなる繊維強化熱可塑性樹脂シートを、該熱可塑性樹脂
の融点以上に加熱し、前記繊維にかかる応力を減少させ
ることによって、該シートの厚み方向に3〜8倍膨脹拡
大させた後、該シートを金型に移動して圧縮成形して密
度が0.92g/cm3 以下の軽量繊維強化熱可塑性樹
脂成形品の製造方法において、前記マトリックスの熱可
塑性樹脂にメルトフローレートが50g/10分以上の
結晶性ポリプロピレンを用いることを特徴とする軽量繊
維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
Description
ートを膨脹拡大させながら成形することによって、密度
0.92g/cm3 以下の繊維強化熱可塑性樹脂成形品
を製造する軽量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法
に関するものである。本発明方法によって得られる軽量
繊維強化熱可塑性樹脂成形品は、軽量で、しかも高剛性
を必要とする自動車内外装材、弱電部品、土木建築用資
材などの各種工業用部品として有用なものである。
品の製造方法としては、特開昭60−179234号公
報に記載される方法が知られている。該方法は、長さ7
〜50mmの高弾性係数を有する強化繊維を重量比20
〜70%分散させた熱可塑性合成樹脂の固化シートを加
熱及び成形することによって、前記繊維にかかる応力で
マトリックスをモールドの形状に膨脹拡大して多孔性に
することによって繊維強化合成樹脂成形品を製造するも
のあり、かかる方法で得られた繊維強化熱可塑性樹脂成
形品は、競合品で、かつ現在でも使用されている木粉や
不織布繊維を樹脂で固める方法によって得られた合成樹
脂シート成形品に比べて、重量当たりの強度、特に曲げ
弾性率などの点において顕著な改善が見られなかった。
から、より軽量で剛性の高い成形材料が以前にも増して
強く求められるようになり、単位面積当たりの製品重量
を極力軽量化することが重要な課題となりつつある。し
かし、前記技術では軽量な成形品が得られるが、面剛性
の高い成形品は未だ得られるに至っていない。このよう
な軽量シート成形品の製造方法として、特公昭52−1
2283号公報には、表面活性剤を含む液体中に非常に
小さな気泡の形で分散されている気体を含む発泡した液
体媒体を気泡発生装置内で造る工程と、発泡した液体中
に繊維を分散させる工程と、繊維及び発泡した液体媒体
からなる分散液を有孔支持体上に注ぐ工程と、支持体を
通して分散液から液体を抜き取り支持体の上に繊維材料
ウエブを形成する工程とを含む紙又は他の非織繊維材料
を製造する方法において、繊維及び発泡した液体媒体か
らなる分散液中に含まれる気体の容積百分率を予め決め
る工程と、有孔支持体上にある分散液のところへ分散液
が注入されるとき分散液を監視して分散液中の気体の容
積百分率を確かめる工程と、監視によって得られる結果
に従って気泡発生装置の作用を制御してこの装置内で生
ずる発泡した液体媒体中の液体の容積百分率を調節する
工程とを含むことを特徴とする紙又は他の繊維の非織繊
維材料を製造する方法が提案されている。しかし、この
ような方法によって得られた軽量シート成形品も面剛性
の高いものでなく、より一層の強度の向上が望まれてい
た。
抄造法で製造される繊維強化熱可塑性樹脂シートを用い
て、従来の木粉や不織布繊維を樹脂で固めて得られる合
成樹脂シート成形品よりも、重量当たりの強度、特に面
剛性や曲げ弾性率などの点において優れた、従来の技術
では達成できない程度に大幅な軽量化を図った軽量で剛
性の高い成形材料を提供しようとするものである。
研究を重ねた結果、補強用繊維を熱可塑性樹脂マトリッ
クス中に分散させてなる繊維強化熱可塑性樹脂シート
を、該熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し、前記繊維にか
かる応力を減少させて、該シートの厚み方向に膨脹拡大
させた後、該シートを成形用金型に移動して成形する軽
量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法において、マ
トリックスの熱可塑性樹脂にメルトフローレートが50
g/10分以上の結晶性ポリプロピレンを用いることに
よって、加熱時の熱可塑性樹脂の粘度を低下させて、補
強用繊維の弾発力を回復させ、繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートを膨脹拡大させると共に、結晶性ポリプロピレンの
固化後の機械的性質と比重の小ささとを利用すれば、成
形品の大幅な軽量化を図った軽量で剛性の高いシート成
形品を得ることができるとの知見に基づき本発明を完成
するに至ったものである。すなわち、本発明の軽量繊維
強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法は、長さ6〜50m
mの補強用繊維を熱可塑性樹脂マトリックス中に30〜
70重量%の割合で分散させてなる繊維強化熱可塑性樹
脂シートを、該熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し、前記
繊維にかかる応力を減少させることによって、該シート
の厚み方向に3〜8倍膨脹拡大させた後、該シートを金
型に移動して圧縮成形する密度が0.92g/cm3 以
下の軽量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法におい
て、前記マトリックスの熱可塑性樹脂にメルトフローレ
ートが50g/10分以上の結晶性ポリプロピレンを用
いることを特徴とするものである。
おいて出発素材として用いられる繊維強化熱可塑性樹脂
シートは、長さ6〜50mmの補強用繊維と、メルトフ
ローレート(MFR)が50g/10分以上の結晶性ポ
リプロピレンとを混合して得られた、結晶性ポリプロピ
レンのマトリックス中に補強用繊維が30〜70重量%
の割合で分散されている状態よりなる、密度が1g/c
m3以上、好ましくは1.1〜1.3g/cm3 のシー
ト状物である。このような繊維強化熱可塑性樹脂シート
は、一般に、以下に示す原材料及び製造方法にて得られ
たものが用いられる。
る熱可塑性樹脂には、メルトフローレート(JIS−K
7210)が50g/10分以上、好ましくは55〜1
50g/10分の結晶性ポリプロピレンを用いることが
重要である。このように本発明ではマトリックスである
熱可塑性樹脂に、メルトフローレートの高い結晶性ポリ
プロピレンを使用することによって、補強用繊維と熱可
塑性樹脂との含浸を良好に保つことができ、後記繊維強
化熱可塑性樹脂シートをマトリックス成分である結晶性
ポリプロピレンの融点以上に加熱した際に、該シートの
膨脹を均一に行なうことができる。また、結晶性ポリプ
ロピレンは補強用繊維を配合することによって耐熱特性
(例えば、熱変形温度)を顕著に向上させることができ
るなどの利点がある。本発明における出発材料の繊維強
化熱可塑性樹脂シートのマトリックス成分として使用さ
れる結晶性ポリプロピレンとしては、具体的には、プロ
ピレン単独重合体、プロピレン・エチレンランダム共重
合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体、プロ
ピレン・4−メチルペンテン−1ランダム共重合体、プ
ロピレン・エチレンブロック共重合体を挙げることがで
きる。
明の目的が著しく損なわれない程度に他の熱可塑性樹脂
を混合することもできる。このような他の熱可塑性樹脂
としては、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン、ABS、ポリアミド、ポリオ
キシメチレン、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリフェニレンエーテル。ポリエーテルスル
フォン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリエ
ーテルエーテルケトン、或いはこれらの変性体やブレン
ド物などを挙げることができる。更に、目的に応じて添
加剤、フィラー、着色剤、発泡剤、架橋剤などを添加す
ることもできる。
の結晶性ポリプロピレンマトリックス中に分散されてい
る補強用繊維としては、ガラス繊維、カーボン繊維、金
属繊維などの無機繊維、及びプラスチック繊維、アラミ
ッド繊維などの合成繊維、及び、それらの混合物を挙げ
ることができるが、特にガラス繊維が好んで用いられ
る。これらの補強用繊維の形態としては、用途に応じ
て、これらの単繊維状、ストランド状、或いは、それら
を組み合わせたものを用いることができるが、更にこれ
らの補強用繊維を表面処理したり、改質剤を含浸させた
ものを用いることができる。本発明における出発材料の
繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いられる補強用繊維の
長さは6〜50mm、好ましくは13〜40mmのもの
を使用することが重要である。該補強用繊維の長さが上
記範囲以外のものでは、抄造法での補強用繊維の均一な
分散が不可能となり、しかも、前記本発明における補強
用繊維の効果、すなわち、後記繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートをマトリックスである結晶性ポリプロピレンの融点
以上に加熱した際に、該シートの膨脹を均一に行なうこ
とができなくなり、成形品において十分満足する高い剛
性を示すものが得られ難くなる。また、補強用繊維の太
さは、直径が一般に3〜100μmφ、好ましくは6〜
20μmφのものが使用される。
プロピレンと補強用繊維との混合の際の量比は、該シー
ト中に補強用繊維が30〜70重量%、好ましくは35
〜60重量%の割合で配合されて、マトリックスとして
存在する前記結晶性ポリプロピレン中に分散されてい
て、シート全体の密度が通常1g/cm3 以上、好まし
くは1.1〜1.3g/cm3となっている。本発明で
は繊維強化熱可塑性樹脂シート中の熱可塑性樹脂成分と
して、メルトフローレートが高い結晶性ポリプロピレン
を使用することによって補強用繊維と熱可塑性樹脂との
含浸を良好に保つことができるのであるが、結晶性ポリ
プロピレンのメルトフローレートが50g/10分未満
でも補強用繊維の配合量が10〜25重量%と低い場合
には、成形品の剛性を上げて、強度をできるだけ高く維
持することができる。しかし、補強用繊維の配合量が高
くなるにしたがって、例えば、配合量が40%を超えて
くると、補強用繊維と熱可塑性樹脂との含浸が不十分と
なり、補強用繊維の配合量を高くしても期待される成形
品の剛性や強度が十分に発現し難くなる。
法 本発明の軽量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法に
おいて、出発材料として用いられる繊維強化熱可塑性樹
脂シートは、前記原材料である熱可塑性樹脂の結晶性ポ
リプロピレンと補強用繊維とを混合することによって製
造されるが、その具体的製造方法に各種方法が知られて
おり、本発明において用いられる繊維強化熱可塑性樹脂
シートはこれら各種製法によって得られたものを使用す
ることができるが、特に抄造法を用いた湿式法によって
製造したスタンパブルシートを用いることが好ましい。
ンパブルシートの製造の一例を図1に基づき具体的に説
明する。湿式法(抄造法)によるスタンパブルシートの製造 長さ6〜50mmのガラス繊維などの補強用繊維1と熱
可塑性樹脂粉末2を分散槽3内の液体中に連続的に投入
する。該分散槽3内では、補強用繊維1と熱可塑性樹脂
粉末2を均一に分散させるための攪拌を行なう。次い
で、この十分に攪拌された分散液をポンプ4によりメッ
シュ状の電動ベルトコンベア5の上側に設置されたヘッ
ドボックス6内に供給する。このヘッドボックス6の下
側のメッシュ状の電動ベルトコンベア5の下にはウエッ
トボックス7が設置されており、該ウエットボックス7
内の圧力は負圧に保たれて、該ヘッドボックス6内の分
散液をメッシュ状の電動ベルトコンベア5を介して連続
的に吸引脱水することによって、電動ベルトコンベア5
上に補強用繊維1と熱可塑性樹脂粉末2とが均一に分散
された不織布材料8を得る。そして、この不織布材料8
を通風式の熱風乾燥炉9で乾燥し、更に、ダブルベルト
コンベア式の連続スチールプレス10上で該不織布材料
8をマトリックスである結晶性ポリプロピレンの融点以
上に加熱・溶融した後、加圧・冷却することによって補
強用繊維1を溶融した熱可塑性樹脂2により固着させた
連続した繊維強化熱可塑性樹脂シート11を得る。そし
て、この繊維強化熱可塑性樹脂シートをリール14など
で巻き取るか、カッター12により所定の長さに切断し
てマット状繊維強化熱可塑性樹脂シート13を得る。そ
の際、該繊維強化熱可塑性樹脂シート11,13の内部
には空隙が殆ど無いものにするのが普通であるが、一部
空隙を残した密度の低い繊維強化熱可塑性樹脂シート1
1,13にすることもある。
パブルシート製造において、補強用繊維を一方向に配向
させて抄造することにより、機械的強度に方向性を与え
た熱可塑性樹脂シートを得ることもできる。上記繊維強
化熱可塑性樹脂シートの製造においては、抄造法を用い
た湿式法により製造しているが、補強用繊維と熱可塑性
樹脂粉末とを直接混合又は攪拌分散して、繊維強化熱可
塑性樹脂シートを製造するラミネート法を含む乾式法に
よっても同様の繊維強化熱可塑性樹脂シートを製造する
ことができる。
おいては、前記繊維強化熱可塑性樹脂シートを、後記成
形(本成形)の前に加熱を行なって予備成形されること
が重要であり、その予備成形を行なうための条件として
は、マトリックスである結晶性ポリプロピレンの融点以
上、好ましくは融点+20℃〜融点+80℃の温度で加
熱が行なわれる。
ト中の繊維と繊維を固着させている結晶性ポリプロピレ
ンを溶融させて、前記繊維にかかる応力を減少させて、
繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚み方向に3〜10倍、
好ましくは4〜8倍に膨脹させて、密度が0.92g/
cm3 以下、好ましくは0.3〜0.75g/cm3 と
なるまで拡大させる。加熱した際の膨脹の程度が高くな
る程、最終的に得られる成形品の曲げ剛性を高くするこ
とができる。また、良好な軽量の繊維強化熱可塑性樹脂
成形品を得るためには、繊維強化熱可塑性樹脂シートを
マトリックスである熱可塑性樹脂の融点以上に加熱して
できるだけシートの板厚を厚く膨脹させた後に、所定の
板厚に成形する方が成形寸法安定性が良い。従って、本
予備成形工程ではできるだけ板厚を厚く膨脹させ、尚且
つ成形品の剛性を上げて、強度(例えば曲げ強度)をで
きるだけ高く維持するために、補強用繊維を収束した状
態よりもモノフィラメントの状態で均一に積み重ねられ
ている状態の方が望ましい。それ故、補強用繊維をモノ
フィラメントの状態で均一に積み重ねし、且つ、成形品
の剛性を上げて、強度(例えば、曲げ強度)をできるだ
け高く維持するように、補強用繊維層中に熱可塑性樹脂
が良く含浸されている必要があると同時に、膨脹させた
際に補強用繊維同志の接点を熱可塑性樹脂で接合するよ
うな状態で膨脹させる必要がある。ところが、補強用繊
維の重量比が余り高くなり過ぎると補強用繊維層中への
熱可塑性樹脂の含浸が悪くなり、補強用繊維同志の接点
を熱可塑性樹脂で接合することが不十分となるので、補
強用繊維の重量比を余り高くさせないことが望ましい。
せて、繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚み方向に膨脹拡
大させた繊維強化熱可塑性樹脂シートを、所定の形状に
成形して最終成形品を製造するのであるが、最終成形品
の密度が0.8g/cm3 以下となるような所定の厚み
の金型で行なう以外は通常のシート成形方法と同様にし
て行なうことができる。 (b) 金 型 本発明における本成形に際しては、最終成形品の密度が
0.92g/cm以下、好ましくは0.3〜0.75g
/cm3 となるように、金型のキャビティのクリアラン
スを調整することにより、元の熱可塑性樹脂シートの板
厚より厚く、しかも膨脹後の板厚よりも薄く賦形して成
形する。
成形を行なうことによって、密度が0.92/gcm3
以下の軽量で、しかも高剛性の繊維強化熱可塑性樹脂成
形品が得られる。本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形品
の製造方法によって得られる繊維強化熱可塑性樹脂成形
品は、加熱前の繊維強化熱可塑性樹脂シートの板厚より
厚くなることによって、材料としての弾性率は低下する
が、成形品としての剛性はむしろ増加する。これは成形
品の板状物としての剛性は弾性率と板厚の3乗に比例す
るためで、例え材料としての弾性率が低下しても板厚が
増加すれば、その分、板状物としての剛性が向上するこ
とを意味するので、成形品全体としては剛性が増化す
る。このようにして得られた軽量で、しかも高剛性の繊
維強化熱可塑性樹脂シート成形品(パネル状物)は、主
たる用途として自動車の内装材として期待することがで
きる。現在、このような自動車の内装材として、フェノ
ール樹脂系合成木板などよりなる軽量材料が使用されて
いるが、上記本発明方法によって得られる軽量で、しか
も高剛性の繊維強化熱可塑性樹脂シート成形品(パネル
状物)は、このような軽量材料よりも密度が低く、かつ
高剛性の材料を提供することができる。
更に具体的に説明する。なお、これら実施例及び比較例
における使用原材料及び評価方法については、次に示す
使用原材料を使用し、次に示す評価方法により測定し
た。 (1) 使用原材料 ガラス繊維 :日本電気硝子社製チョップドストラ
ンドを使用した。 結晶性ポリプロピレン樹脂パウダー :三菱油化社製ホモポリプロビレンを使用した。 (2) 評価方法 密 度 :水中置換法により測定 曲げ強度 :JIS−K7203により測定 曲げ弾性率 :JIS−K7203により測定 面剛性(Eh3):曲げ弾性率に肉厚の3乗を掛けた積
を示す
凍した後、機械的粉砕を行なって、その粉砕パウダーを
篩により150〜1,000μmまでに分級した結晶性
ポリプロピレン樹脂パウダー(メルトフローレート70
g/10分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ
18mmのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス
繊維含有量40重量%と結晶性ポリプロピレン樹脂含有
量60重量%の組成の目付け量が2,650g/m2 の
不織布材料を製造した。 (2) 熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料1枚を用いて、プレス成形により板厚
2.26mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.
173g/cm3 )を製造した。プレス成形の条件は、
予熱を210℃、無負荷で10分間行ない、次ぎに、圧
力20kgf/cm2 で5分間加圧し、続いて50℃に
設定された冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートを成形した。 (3) 予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約10mmくらいまで膨脹した。 (4) 本成形 続いて70℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが3mm厚になるスペーサーを取り付け、この加熱膨
脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧10
kgf/cm2 でプレス成形し板厚2.91mmのシー
ト状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表1に
示す。
性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊維強化熱可塑
性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。続いて70
℃に温度調節したプレス成形機にキャビティが4mm厚
になるスペーサーを取り付け、この加熱膨脹した繊維強
化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧10kgf/c
m2 にてプレス成形し、板厚3.69mmのシート状成
形品を得た。このシート状成形品の物性を表1に示す。
性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊維強化熱可塑
性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。続いて70
℃に温度調節したプレス成形機にキャビティが5mm厚
になるスペーサーを取り付け、この加熱膨脹した繊維強
化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧10kgf/c
m2 にてプレス成形し、板厚4.76mmのシート状成
形品を得た。このシート状成形品の物性を表1に示す。
性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊維強化熱可塑
性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。続いて70
℃に温度調節したプレス成形機にキャビティが7.6m
m厚になるスペーサーを取り付け、この加熱膨脹した繊
維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧10kgf
/cm2 にてプレス成形し、板厚7.35mmのシート
状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表1に示
す。
ピレン樹脂重合パウダー(メルトフローレート70g/
10分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ13
mmのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス繊維
含有量50重量%と結晶性ポリプロピレン樹脂含有量5
0重量%の組成の目付け量が1,810g/m2 の不織
布材料を製造した。 (2) 熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料1枚を用いて、プレス成形により板厚
1.5mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.2
1g/cm3 )を製造した。プレス成形の条件は、予熱
を220℃、無負荷で5分間行ない、次ぎに、圧力10
kgf/cm2 で5分間加圧し、続いて80℃に設定さ
れた冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シートを
成形した。 (3) 予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が205℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約10mmくらいまで膨脹した。 (4) 本成形 続いて50℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが4.5mm厚になるスペーサーを取り付け、この加
熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧
5kgf/cm2 でプレス成形し板厚4.22mmのシ
ート状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表1
に示す。
凍した後、機械的粉砕を行なって、その粉砕パウダーを
篩により150〜1,300μmまでに分級した結晶性
ポリプロピレン樹脂パウダー(メルトフローレート75
g/10分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ
25mmのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス
繊維含有量40重量%と結晶性ポリプロピレン樹脂含有
量60重量%の組成の目付け量が1,345g/m2 の
不織布材料を製造した。 (2) 熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料2枚を用いて、プレス成形により板厚
2.25mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.
196g/cm3 )を製造した。プレス成形の条件は、
予熱を200℃、無負荷で5分間行ない、次ぎに、圧力
40kgf/cm2 で5分間加圧し、続いて60℃に設
定された冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シー
トを成形した。 (3) 予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が215℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約15mmくらいまで膨脹した。 (4) 本成形 続いて90℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが5.2mm厚になるスペーサーを取り付け、この加
熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧
5kgf/cm2 でプレス成形し板厚5.03mmのシ
ート状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表1
に示す。
ピレン樹脂パウダー(メルトフローレート100g/1
0分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ13m
mのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス繊維含
有量60重量%とポリプロピレン樹脂含有量40重量%
の組成の目付け量が1,480g/m2 の不織布材料を
製造した。 (2) 熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料2枚を用いて、プレス成形により板厚
2.37mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.
250g/cm3 )を製造した。プレス成形の条件は、
予熱を220℃、無負荷で7分間行ない、次ぎに、圧力
40kgf/cm2 で5分間加圧し、続いて100℃に
設定された冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートを成形した。 (3) 予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が200℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約17mmくらいまで膨脹した。 (4) 本成形 続いて90℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが3.5mm厚になるスペーサーを取り付け、この加
熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧
5kgf/cm2 でプレス成形し板厚3.38mmのシ
ート状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表1
に示す。
凍した後、機械的粉砕を行なって、その粉砕パウダーを
篩により150〜1,000μmまでに分級した結晶性
ポリプロピレン樹脂パウダー(メルトフローレート25
g/10分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ
13mmのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス
繊維含有量40重量%と結晶性ポリプロピレン樹脂含有
量60重量%の組成の目付け量が1,370g/m2 の
不織布材料を製造した。 (2) 熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料1枚を用いて、プレス成形により板厚
1.15mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.
188g/cm3 )を製造した。プレス成形の条件は、
予熱を210℃、無負荷で5分間行ない、次ぎに、圧力
20kgf/cm2 で5分間加圧し、続いて110℃に
設定された冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートを成形した。 (3) 予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。 (4) 本成形 続いて70℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが1.5mm厚になるスペーサーを取り付け、この加
熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧
5kgf/cm2 でプレス成形し板厚1.37mmのシ
ート状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表2
に示す。
性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊維強化熱可塑
性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。 続いて
70℃に温度調節したプレス成形機にキャビティが2m
m厚になるスペーサーを取り付け、この加熱膨脹した繊
維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧10kgf
/cm2 にてプレス成形し、板厚1.91mmのシート
状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表2に示
す。
性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊維強化熱可塑
性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。続いて70
℃に温度調節したプレス成形機にキャビティが2.5m
m厚になるスペーサーを取り付け、この加熱膨脹した繊
維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧10kgf
/cm2 にてプレス成形し、板厚2.11mmのシート
状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表2に示
す。
性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊維強化熱可塑
性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。続いて70
℃に温度調節したプレス成形機にキャビティが2.5m
m厚になるスペーサーを取り付け、この加熱膨脹した繊
維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧10kgf
/cm2 にてプレス成形し、板厚3.98mmのシート
状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表2に示
す。
ンシートの物性値を表3に示す。
成木板の物性値を表3に示す。
置した状態の金型に、射出成形機から樹脂を射出し、次
いで金型を閉じて成形する方法)を用いて、結晶性ポリ
プロピレン樹脂にタルクを40重量%含有させたドアト
リム成形品を成形した。その成形品の物性値を表3に示
す。
スチック材料の成形品の物性値を表4及び表5に示す。
施例により得られた本発明方法による繊維強化熱可塑性
樹脂シートの板状膨脹成形品が、比較例により得られた
繊維強化熱可塑性樹脂シートの板状膨脹成形品と比較し
て、軽量で尚且つ高剛性であることを明確に立証するた
め、これら実施例及び比較例における成形品の密度と曲
げ弾性率の相関関係を図2に表わす。図2にて明らかに
されるように、本発明の繊維強化熱可塑性樹脂シートの
板状膨脹成形品の密度と曲げ弾性率の相関によるライン
(ブロック点1〜8)は、比較例1〜4によるライン
(プロット点10〜13)、比較例5〜7によるライ
ン(ブロック点14〜17)及び比較例8によるライ
ン及び(プロット点18〜26)に対して、同程度
の曲げ弾性率を有する場合の密度が低くなっていること
が明らかにされている。すなわち同一形状の板状成形品
であれば、より軽量の成形品になることが立証されてい
る。
品の製造方法によって得られる繊維強化熱可塑性樹脂成
形品は、従来の自動車の内装材であるフェノール樹脂系
合成木板などに比べて、密度が低く軽量であり、しかも
高剛性の繊維強化熱可塑性樹脂シート状成形品(パネル
状物)であることから、自動車の内装材などに適してい
る。
塑性樹脂成形品の製造方法に用いられる繊維強化熱可塑
性樹脂シートを抄造法を用いた湿式法によってスタンパ
ブルシートを製造する工程の概念図である。
の密度と曲げ弾性率の相関関係を表わす図である。
品の製造方法としては、特開昭60−179234号公
報に記載される方法が知られている。該方法は、長さ7
〜50mmの高弾性係数を有する強化繊維を重量比20
〜70%分散させた熱可塑性合成樹脂の固化シートを加
熱及び成形することによって、前記繊維にかかる応力で
マトリックスをモールドの形状に膨脹拡大して多孔性に
することによって繊維強化合成樹脂成形品を製造するも
のであり、かかる方法で得られた繊維強化熱可塑性樹脂
成形品は、競合品で、かつ現在でも使用されている木粉
や不織布繊維を樹脂で固める方法によって得られた合成
樹脂シート成形品に比べて、重量当たりの強度、特に曲
げ弾性率などの点において顕著な改善が見られなかっ
た。
使用される熱可塑性樹脂には、メルトフローレート(J
IS−K7210)が50g/10分以上、好ましくは
55〜200g/10分の結晶性ポリプロピレンを用い
ることが重要である。このように本発明ではマトリック
スである熱可塑性樹脂に、メルトフローレートの高い結
晶性ポリプロピレンを使用することによって、補強用繊
維と熱可塑性樹脂との含浸を良好に保つことができ、後
記繊維強化熱可塑性樹脂シートをマトリックス成分であ
る結晶性ポリプロピレンの融点以上に加熱した際に、該
シートの膨脹を均一に行なうことができる。また、結晶
性ポリプロピレンは補強用繊維を配合することによって
耐熱特性(例えば、熱変形温度)を顕著に向上させるこ
とができるなどの利点がある。本発明における出発材料
の繊維強化熱可塑性樹脂シートのマトリックス成分とし
て使用される結晶性ポリプロピレンとしては、具体的に
は、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレンラン
ダム共重合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合
体、プロピレン・4−メチルペンテン−1ランダム共重
合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体を挙げる
ことができる。
明の目的が著しく損なわれない程度に他の熱可塑性樹脂
を混合することもできる。このような他の熱可塑性樹脂
としては、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン、ABS、ポリアミド、ポリオ
キシメチレン、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルスル
フォン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリエ
ーテルエーテルケトン、或いはこれらの変性体やブレン
ド物などを挙げることができる。更に、目的に応じて添
加剤、フィラー、着色剤、発泡剤、架橋剤などを添加す
ることもできる。
成形を行なうことによって、密度が0.92g/cm3
以下の軽量で、しかも高剛性の繊維強化熱可塑性樹脂成
形品が得られる。本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形品
の製造方法によって得られる繊維強化熱可塑性樹脂成形
品は、加熱前の繊維強化熱可塑性樹脂シートの板厚より
厚くなることによって、材料としての弾性率は低下する
が、成形品としての剛性はむしろ増加する。これは成形
品の板状物としての剛性は弾性率と板厚の3乗に比例す
るためで、例え材料としての弾性率が低下しても板厚が
増加すれば、その分、板状物としての剛性が向上するこ
とを意味するので、成形品全体としては剛性が増化す
る。このようにして得られた軽量で、しかも高剛性の繊
維強化熱可塑性樹脂シート成形品(パネル状物)は、主
たる用途として自動車の内装材として期待することがで
きる。現在、このような自動車の内装材として、フェノ
ール樹脂系合成木板などよりなる軽量材料が使用されて
いるが、上記本発明方法によって得られる軽量で、しか
も高剛性の繊維強化熱可塑性樹脂シート成形品(パネル
状物)は、このような軽量材料よりも密度が低く、かつ
高剛性の材料を提供することができる。
更に具体的に説明する。なお、これら実施例及び比較例
における使用原材料及び評価方法については、次に示す
使用原材料を使用し、次に示す評価方法により測定し
た。 (1)使用原材料 ガラス繊維 :日本電気硝子社製チョップドストラ
ンドを使用した。 結晶性ポリプロピレン樹脂パウダー :三菱油化社製ホモポリプロピレンを使用した。 (2)評価方法 密 度 :水中置換法により測定 曲げ強度 :JIS−K7203により測定 曲げ弾性率 :JIS−K7203により測定 面剛性(Eh3):曲げ弾性率に肉厚の3乗を掛けた積
を示す
凍した後、機械的粉砕を行なって、その粉砕パウダーを
篩により150〜1,000μmまでに分級した結晶性
ポリプロピレン樹脂パウダー(メルトフローレート70
g/10分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ
18mmのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス
繊維含有量40重量%と結晶性ポリプロピレン樹脂含有
量60重量%の組成の目付け量が2,650g/m2の
不織布材料を製造した。 (2)繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料1枚を用いて、プレス成形により板厚
2.26mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.
173g/cm3)を製造した。プレス成形の条件は、
予熱を210℃、無負荷で10分間行ない、次ぎに、圧
力20kgf/cm2で5分間加圧し、続いて50℃に
設定された冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートを成形した。 (3)予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約10mmくらいまで膨脹した。 (4)本成形 続いて70℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが3mm厚になるスペーサーを取り付け、この加熱膨
脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧10
kgf/cm2でプレス成形し板厚2.91mmのシー
ト状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表1に
示す。
維強化熱可塑性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊
維強化熱可塑性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外
線ヒーター加熱炉に入れ、表面温度が210℃になるま
で加熱したところ、板厚が約9mmくらいまで膨脹し
た。続いて70℃に温度調節したプレス成形機にキャビ
ティが4mm厚になるスペーサーを取り付け、この加熱
膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧
10kgf/cm2にてプレス成形し、板厚3.69m
mのシート状成形品を得た。このシート状成形品の物性
を表1に示す。
維強化熱可塑性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊
維強化熱可塑性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外
線ヒーター加熱炉、表面温度が210℃になるまで加熱
したところ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。続い
て70℃に温度調節したプレス成形機にキャビティが5
mm厚になるスペーサーを取り付け、この加熱膨脹した
繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧10kg
f/cm2にてプレス成形し、板厚4.76mmのシー
ト状成形品を得た。このシート状成形品の物性を表1に
示す。
維強化熱可塑性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊
維強化熱可塑性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外
線ヒーター加熱炉に入れ、表面温度が210℃になるま
で加熱したところ、板厚が約9mmくらいまで膨脹し
た。続いて70℃に温度調節したプレス成形機にキャビ
ティが7.6mm厚になるスペーサーを取り付け、この
加熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、
面圧10kgf/cm2にてプレス成形し、板厚7.3
5mmのシート状成形品を得た。このシート状成形品の
物性を表1に示す。
ピレン樹脂重合パウダー(メルトフローレート70g/
10分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ13
mmのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス繊維
含有量50重量%と結晶性ポリプロピレン樹脂含有量5
0重量%の組成の目付け量が1,810g/m2の不織
布材料を製造した。 (2)繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料1枚を用いて、プレス成形により板厚
1.5mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.2
1g/cm3)を製造した。プレス成形の条件は、予熱
を220℃、無負荷で5分間行ない、次ぎに、圧力10
kgf/cm2で5分間加圧し、続いて80℃に設定さ
れた冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シートを
成形した。 (3)予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が205℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約10mmくらいまで膨脹した。 (4)本成形 続いて50℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが4.5mm厚になるスペーサーを取り付け、この加
熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧
5kgf/cm2でプレス成形し板厚4.22mmのシ
ート状成形品を得た。 このシート状成形品の物性を表1に示す。
凍した後、機械的粉砕を行なって、その粉砕パウダーを
篩により150〜1,300μmまでに分級した結晶性
ポリプロピレン樹脂パウダー(メルトフローレート75
g/10分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ
25mmのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス
繊維含有量40重量%と結晶性ポリプロピレン樹脂含有
量60重量%の組成の目付け量が1,345g/m2の
不織布材料を製造した。 (2)繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料2枚を用いて、プレス成形により板厚
2.25mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.
196g/cm3)を製造した。プレス成形の条件は、
予熱を200℃、無負荷で5分間行ない、次ぎに、圧力
40kgf/cm2で5分間加圧し、続いて60℃に設
定された冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シー
トを成形した。 (3)予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が215℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約15mmくらいまで膨脹した。 (4)本成形 続いて90℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが5.2mm厚になるスペーサーを取り付け、この加
熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧
5kgf/cm2でプレス成形し板厚5.03mmのシ
ート状成形品を得た。 このシート状成形品の物性を表1に示す。
ピレン樹脂パウダー(メルトフローレート100g/1
0分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ13m
mのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス繊維含
有量60重量%とポリプロピレン樹脂含有量40重量%
の組成の目付け量が1,480g/m2の不織布材料を
製造した。 (2)繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料2枚を用いて、プレス成形により板厚
2.37mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.
250g/cm3)を製造した。プレス成形の条件は、
予熱を220℃、無負荷で7分間行ない、次ぎに、圧力
40kgf/cm2で5分間加圧し、続いて100℃に
設定された冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートを成形した。 (3)予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が200℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約17mmくらいまで膨脹した。 (4)本成形 続いて90℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが3.5mm厚になるスペーサーを取り付け、この加
熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧
5kgf/cm2でプレス成形し板厚3.38mmのシ
ート状成形品を得た。 このシート状成形品の物性を表1に示す。
凍した後、機械的粉砕を行なって、その粉砕パウダーを
篩により150〜1,000μmまでに分級した結晶性
ポリプロピレン樹脂パウダー(メルトフローレート25
g/10分のホモポリマー)と、直径10μmφ、長さ
13mmのガラス繊維とを用いて、抄造法によりガラス
繊維含有量40重量%と結晶性ポリプロピレン樹脂含有
量60重量%の組成の目付け量が1,370g/m2の
不織布材料を製造した。 (2)繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 この不織布材料1枚を用いて、プレス成形により板厚
1.15mmの繊維強化熱可塑性樹脂シート(密度1.
188g/cm3)を製造した。プレス成形の条件は、
予熱を210℃、無負荷で5分間行ない、次ぎに、圧力
20kgf/cm2で5分間加圧し、続いて110℃に
設定された冷却プレスに移して繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートを成形した。 (3)予備成形 この繊維強化熱可塑性樹脂シートを遠赤外線ヒーター加
熱炉に入れ、表面温度が210℃になるまで加熱したと
ころ、板厚が約9mmくらいまで膨脹した。 (4)本成形 続いて70℃に温度調節したプレス成形機に、キャビテ
ィが1.5mm厚になるスペーサーを取り付け、この加
熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入し、面圧
5kgf/cm2でプレス成形し板厚1.37mmのシ
ート状成形品を得た。 このシート状成形品の物性を表2に示す。
維強化熱可塑性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊
維強化熱可塑性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外
線ヒーター加熱炉に入れ、表面温度が210℃になるま
で加熱したところ、板厚が約9mmくらいまで膨脹し
た。続いて70℃に温度調節したプレス成形機にキャビ
ティが2mm厚になるスペーサーを取り付け、この加熱
膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、面圧
10kgf/cm2にてプレス成形し、板厚1.91m
mのシート状成形品を得た。このシート状成形品の物性
を表2に示す。
維強化熱可塑性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊
維強化熱可塑性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外
線ヒーター加熱炉に入れ、表面温度が210℃になるま
で加熱したところ、板厚が約9mmくらいまで膨脹し
た。続いて70℃に温度調節したプレス成形機にキャビ
ティが2.5mm厚になるスペーサーを取り付け、この
加熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、
面圧10kgf/cm2にてプレス成形し、板厚2.1
1mmのシート状成形品を得た。このシート状成形品の
物性を表2に示す。
維強化熱可塑性樹脂シートの製造」と同様の方法にて繊
維強化熱可塑性樹脂シートを成形し、該シートを遠赤外
線ヒーター加熱炉に入れ、表面温度が210℃になるま
で加熱したところ、板厚が約9mmくらいまで膨脹し
た。続いて70℃に温度調節したプレス成形機にキャビ
ティが2.5mm厚になるスペーサーを取り付け、この
加熱膨脹した繊維強化熱可塑性樹脂シートを挿入して、
面圧10kgf/cm2にてプレス成形し、板厚3.9
8mmのシート状成形品を得た。このシート状成形品の
物性を表2に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】長さ6〜50mmの補強用繊維を熱可塑性
樹脂マトリックス中に30〜70重量%の割合で分散さ
せてなる繊維強化熱可塑性樹脂シートを、該熱可塑性樹
脂の融点以上に加熱し、前記繊維にかかる応力を減少さ
せることによって、該シートの厚み方向に3〜8倍膨脹
拡大させた後、該シートを金型に移動して圧縮成形する
密度が0.92g/cm3 以下の軽量繊維強化熱可塑性
樹脂成形品の製造方法において、前記マトリックスの熱
可塑性樹脂にメルトフローレートが50g/10分以上
の結晶性ポリプロピレンを用いることを特徴とする軽量
繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3202005A JPH0739107B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 軽量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3202005A JPH0739107B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 軽量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0542609A true JPH0542609A (ja) | 1993-02-23 |
JPH0739107B2 JPH0739107B2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=16450351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3202005A Expired - Lifetime JPH0739107B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 軽量繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0739107B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-12 JP JP3202005A patent/JPH0739107B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0739107B2 (ja) | 1995-05-01 |
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