JPH0542137U - パレツトボツクス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パレットボックスにおける梱包用部材の再利
用を図る。 【構成】 底板２の裏側にフォ−ク差し込み用のスペー
ス３を備えたパレット１と、そのパレット１上に組み付
けられる直方体形状のカートン６と、そのカートン６内
へ密着し、互いに適宜間隔を保って並行に配置する複数
の骨枠７とで構成され、その骨枠７は、カ−トン６の高
さ及び幅の各内法に相当する長さの長尺板７ａ、７ｂ、
７ｃ、７ｄを矩形に組み合わせ形成され、その組み合わ
せ形成される上側両角部をほぞ８とほぞ穴９とによる仕
口構造とし、カートン６の内へそのカートン６の底板と
ともにパレット１の底板２へ、骨枠の両下端対称位置に
ステープルで止着された釘１０により打ち付け固定され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主に製品や部品を収容し、それを工場から工場へ輸送する場合に使 用されるパレットボックスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のパレットボックスは、底板下にフォ−ク差し込み用のスペ−スを備えた パレット上に、木枠や直方体形状のカートン等といった梱包部材を一体的に組み 付けたものが使用されている。木枠の場合は四方が板体で囲まれた容器状のもの や、四方及び上面へ細長い板体を縦横へ格子状に枠組みしたものであり、カート ンの場合は梱包用の段ボール箱が利用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

木枠は部材の組み合わせ部が総て釘打ちによって接合されているので頑丈では あるが、一々釘抜きする解体作業が面倒であることから無理に引き剥され、時に よっては叩き折られるので破損の程度が大きい。よって解体されたものは再使用 されることなく総て破棄されている。又カートンは段ボール製であるから、強靭 なものといえども限度がある。従って積み重ね輸送中に破損する虞れが高く、補 強の必要を痛感している。その場合の補強材も、一回の輸送が終る度毎、カート ンとともに処分される使い捨てタイプであるので、一回の輸送コストが高くつい てしまう。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、簡易且つ効果的に補強材の再利用を促し、又そのために費す手間を できるだけ少なくしたパレットボックスで、底板の裏側にフォ−ク差し込み用の スペースを備えたパレットと、そのパレット上に組み付けられる直方体形状のカ ートンと、そのカートン内へ密着し、互いに適宜間隔を保って並行に配置する複 数の骨枠とで構成され、その骨枠は、カ−トンの高さ及び幅の各内法に相当する 長さの長尺板を矩形に組み合わせ形成され、その組み合わせにおける少なくとも 上方両角部を仕口構造とし、カートンの内へそのカートンの底板とともにパレッ トの底板へ釘打ち或はボルト締めによって固定されるものである。

【０００５】

【作用】

骨枠の角部が仕口構造になっていることにより、解体する作業員は無理に引き 剥すことを一瞬ためらい、再使用の念に駆られる。そして骨枠は、底板へ釘打ち 等の手段で固着され、骨枠自体は簡単に分離、組み合わせができるから、あとは 分解作業の様式を徹底させることで反復利用の実現が可能となる。

【０００６】

【実施例】

本考案に係るパレットボックスを図面に基いて説明する。 １はパレットであり、矩形の底板２裏面には、長手両側縁とその中央に、ベン チリブタイプの脚体３．３．３が長手方向へ一体的に設けられ、底板２の下部に 、前後左右からフォークを差し込み可能なフォーク差し込みスペース４が確保さ れている。各脚体３．３．３と底板２との間には、脚体３の支柱部３ａに相当す る部位に、脚体３と直交して桁５．５・・介在され、底板２の補強が成されてい る。６はカートンであり、このカートン６は、一枚の段ボール紙から側板と上下 各フラップが連設された打ち抜き板で形成され、前記パレット１上に載置できる 大きさの直方体となっている。前記カートン６は、合成樹脂製の段ボール板を採 用することにより、雨に濡れても平気なようにすると良い。

【０００７】 ７は骨枠であり、図２に示す如く四枚の長尺板７ａ、７ｂ、７ｃ、７ｄを矩形 に組み合わせて、前記カートン６における長手方向と直交する面内法寸法に合致 する矩形に形成されるようになっており、カートン６内へ密着配置できる。この 骨枠７は、上方両角部が蟻形のほぞ８とほぞ穴９とを有した蟻差しタイプの仕口 構造となっており、ワンタッチで分離、組み合わせが可能で、組み合わせ時にお ける結合度の信頼性には定評がある。

【０００８】 このように形成されたパレットボックスの組み立ては、カートン６を上面開放 の状態でパレット１の底板上へセットし、そのカートン５内へ、先ず床板となる 長尺板７ｂを桁５の上へ重なるように寝かせ、支柱用の長尺板７ａ、７ｃを長尺 板７ｂの両端にへ乗せ掛けた状態で立設し、それら長尺板７ａ、７ｃの片端縁に 夫々一本づつステープル止めされた釘１０により、カートン６の底板及び桁５と ともにパレットの底板２へ打ち付け固定する。そして運搬物を収容した後、天板 となる長尺板７ｄを組み付ける。この実施例の場合、釘は左右対称の位置に一本 づつ使用しただけであるから、打ち付けや抜き外しは簡単である。 尚前記骨枠７は総ての角部を仕口構造とすることもできるし、床板となる長尺 板を釘で打ち付け固定したり、釘打ちに変えてボルト占めしても良く、又運搬物 を収容しながら天板となる長尺板を端から順に組み付けることも可能である。

【０００９】 骨枠７の組み付けが終了したら、カートン６の蓋を閉めるだけで梱包は完了し 、必要に応じて蓋体となるフラップをテープ等で止着する。カートン６内にはそ の内面に骨枠７が配置されているから強度が高く、積み重ねても安心できる。尚 短縁に配置される骨枠７には、より強度を高くするため補強用の支柱１１を添設 することが望ましく、そのようにすれば、多段に積み重ねたり運搬中にぶつけた りしてもコーナー部の潰れを防止できる。

【００１０】 パレットボックスはフォークリフト等を利用して容易に揚げ降しでき、輸送を 終えたパレットボックスは、運搬物を取り出した後解体する。その場合、骨枠は 上方の両角部が仕口構造になっていると共に、支柱用の長尺板のみが底板に釘打 ちされているにすぎないから、無理に剥す行動に出ることを一瞬ためらわせて再 利用を意識的に考えさせる効果もあり、丁寧に釘抜きさえすれば、総ての長尺板 を簡単に分離でき、パレットと一緒に返却して再利用に供することができる。

【００１１】 本実施例の仕口構造は腰掛けを有するものを図示したが、仕口構造はそれに限 定するものでなく、又パレットボックス、カートンの材質、大きさ、骨枠の幅や 数、更には底板の下部に形成されるフォーク差し込みスペースの形状も適宜変更 してかまわない。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、骨枠の角部に仕口構造を採用することにより、その骨枠の再 使用を促し、且つ再利用の実現を容易としたので、梱包材料の回収率が高まり、 それが輸送コストの低減に繋る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るパレットボックスの構成部材を示
す説明図である。

【図２】骨枠の説明図である。

【図３】本考案に係るパレットボックスのカートンを一
部切り欠いて示す組み立て説明図である。

【符号の説明】

１・・パレット、２・・底板、３・・脚体、３ａ・・支
柱部、４・・フォーク差し込み用スペース、５・・桁、
６・・カートン、７・・骨枠、７ａ、７ｂ、７ｃ、７ｄ
・・長尺板、８・・ほぞ、９・・ほぞ穴、１０・・釘、
１１・・支柱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底板の裏側にフォ−ク差し込み用のスペ
   ースを備えたパレットと、そのパレット上に組み付けら
   れる直方体形状のカートンと、そのカートン内へ密着
   し、互いに適宜間隔を保って並行に配置する複数の骨枠
   とから成り、その骨枠は、カ−トンの高さ及び幅の各内
   法に相当する長さの長尺板を矩形に組み合わせ形成さ
   れ、その組み合わせにおける少なくとも上方両角部を仕
   口構造とし、カートンの内へそのカートンの底板ととも
   にパレットの底板へ一体的に固着されるパレットボック
   ス。