JPH0541737U - 加熱炉 - Google Patents
加熱炉Info
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- JPH0541737U JPH0541737U JP9943191U JP9943191U JPH0541737U JP H0541737 U JPH0541737 U JP H0541737U JP 9943191 U JP9943191 U JP 9943191U JP 9943191 U JP9943191 U JP 9943191U JP H0541737 U JPH0541737 U JP H0541737U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】連続的に通過する線状体を、線状体の移動方向
と並流若しくは向流の方向に流れる加熱流体を用いて加
熱する加熱炉において、線状体の長手方向および線状体
間に線径斑を生じない均一な加熱を行なう加熱炉を得
る。 【構成】加熱炉の内壁面の少なくとも一面に線状体の配
置幅にわたり連続した突起を設ける。
と並流若しくは向流の方向に流れる加熱流体を用いて加
熱する加熱炉において、線状体の長手方向および線状体
間に線径斑を生じない均一な加熱を行なう加熱炉を得
る。 【構成】加熱炉の内壁面の少なくとも一面に線状体の配
置幅にわたり連続した突起を設ける。
Description
【0001】
本考案は、線状体の加熱炉に関する。さらに詳しくは、線状体と並流若しくは 向流方向に流れる加熱流体を用いて線状体を加熱する加熱炉であって、例えば、 プラスチックモノフィラメント、プラスチックマルチフィラメント、プラスチッ ク中空糸、プラスチック光フアイバ、ガラスフアイバ、ガラス光フアイバ、炭素 繊維等の線状体の延伸、熱処理等を行なうための加熱炉に関する。
【0002】
通常このような加熱炉にあっては、被加熱物である線状体の移動方向と並流も しくは向流方向に流れる加熱ガス、空気、蒸気、或いはその他の不活性ガス等の 加熱流体を熱媒体として用い、線状体を加熱し、何らかの処理、例えば焼成、乾 燥、延伸、熱固定等を施すことが行なわれている。
【0003】 従来、この種の加熱炉において、炉入口、出口の開口部に特殊な非接触シール 機構を設け、炉内への外気の流入もしくは炉内からの熱媒体である加熱流体の流 出を極力抑制することにより、炉内の温度分布、流速分布の均一化を計った例と して、先に本考案者等が提案した特開昭62ー238986号公報に示す加熱炉 がある。
【0004】 ところが、上記従来装置は、加熱炉入口、出口における加熱流体の非接触シー ルを強化し、加熱ガス等の加熱流体の炉外への流出、あるいは外気の炉内への流 入を抑えても、加熱流体吹込口における幅方向の温度分布、あるいは速度分布の 不均一によって生ずる炉内幅方向の温度分布、あるいは速度分布の不均一は抑制 することができなかった。さらに、炉の上下から吹き込まれた加熱流体の衝突に よって発生する流体振動によって生ずる炉内流速変動もまたシール強化では抑制 することができず、さらに改善の余地を残していた。
【0005】
本考案は、上述の問題点、すなわち加熱炉への加熱流体吹込部における流体の 幅方向の温度斑、流速斑、あるいは経時的な温度斑、流速斑、さらには、上下吹 込流体の衝突から生ずる流体の振動による炉内流速の乱れ等を解消しようとする ものである。さらに、これらの斑、乱れ等を解消し、線状体の長手方向における 線径変動の縮小および線径変動の線状体間差の縮小を計り、均一な太さの線状体 を得ることのできる加熱炉を提供しようとするものである。
【0006】
本考案は、 1.連続的に通過する線状体を、加熱流体を用いて加熱する加熱炉において、加 熱炉内壁面の少なくとも一面に、線状体の配置幅にわたり連続した長さの突起を 設けたことを特徴とする加熱炉。 2.突起の高さ(H)が、突起の先端から線状体の通過通路までの距離(L)の 0.5倍以上である上記1記載の加熱炉。 3.突起の数が、炉内長さ1メートルあたり1ないし10個である上記1記載又 は上記2記載の加熱炉。 とすることによって目的を達成するものである。
【0007】 以下図面を用いて詳細説明する。 図1は本考案の一実施態様における加熱炉の断面図である。図2は、図1のA −A線における断面図である。 図3は、本案加熱炉を芯鞘構造の光フアイバ製造ラインに使用した場合の構成 図である。
【0008】 図において、1は加熱炉である。加熱炉1は長手方向の両端に開口入口2、開 口出口3を設けてある。線状体4は開口入口2から加熱炉1の中に入り、加熱さ れて開口出口3から炉外へ取り出される。 5は供給ローラ、6は引取ローラで、線状体4の加熱炉1への送り込み、引出 を行なうもので、必要により引取ローラ6の周速を供給ローラ5の周速よりも上 げることにより線状体4に延伸が加えられる。 7は加熱炉1の内壁に設けられた保温ヒータで加熱流体の温度低下を防ぐため に設けられている。
【0009】 8は加熱流体入口、9は加熱流体出口で、本実施例では加熱流体は、線状体4 に対して向流して流れる。すなわち、加熱流体入口8および加熱流体出口9は加 熱炉1の開口入口2、開口出口3に近い位置に設けられており、図示されていな い流体加熱装置につながっており、流体は流体加熱装置から加熱流体入口、加熱 炉、加熱流体出口を経て再び流体加熱装置に戻るよう循環使用される。 10はシールで開口入口2、開口出口3の開口端に設けられ、線状体に対して は非接触に設けられており、加熱炉内の熱の放出を抑制している。
【0010】 11は加熱炉内において、通過する被加熱物である線状体に対しては非接触な 状態で、線状体の配置幅をカバーする範囲において連続して設けられている突起 である。突起11は、線状体の上側あるいは下側あるいはその両側に設けてある 。突起の形状は限定されない。すなわち一番簡単な形は、平板を通過する線状体 の配置幅をカバーする範囲の長さにおくことである。 突起は線状体の配置幅をカバーする長さが必要であり、この間は連続している ことが必要である。
【0011】 突起の先端から線状体の通過通路までの距離(L)は、線状体が突起先端に接 触しない範囲で成るべく短いことが好ましいが、一般的には線状体の材質や形状 さらには目的とする処理にもよるが0.5〜30mmの範囲である。 さらに、突起の先端から線状体の通過通路までの距離(L)と加熱炉の壁面か ら突起先端までの距離すなわち突起の高さ(H)との関係は、上記距離(L)の 0.5倍以上が突起高さであるという関係が好ましいが、線状体自体の形状や材 質に加えて、その移動速度も関係する事項である。
【0012】 図2には加熱炉が上下に分離し、上側が炉内を開放する状況が破線で示してあ る。このことは加熱炉に線状体をセットする際非常に便利である。すなわち、運 転開始時に加熱炉の中の線状体が均一に配置され線状体間にたるみや乱れのない 状態で運転を開始することを容易にするものである。
【0013】 図3は、本案加熱炉を光フアイバの如き芯鞘フアイバの製造ラインに使用した 例が示してある。 12は口金でギヤポンプ13、14から送られたポリマが芯鞘フアイバ18と して吐出される。ギヤポンプ13には鞘成分ポリマ15が、ギヤポンプ14には 芯成分ポリマ16が供給される。 吐出した芯鞘フアイバ18には冷却風17が当てられ冷却されて引取ロール1 9で引き取られる。続いて芯鞘フアイバ18は引取ロール19と延伸ロール20 との間で所定の倍率に延伸され、さらに熱処理ロール21で引かれて最後はボビ ン22に巻き取られる。
【0014】 これらの工程を経る間において、引取ロール19と延伸ロール20との間で芯 鞘フアイバを引き延ばすにあたり、引き延ばし中のフアイバを加熱することでス ムースな延伸を行なわせるために加熱炉1を使用している。 また、延伸ロール20と熱処理ロール21の周速を一定にしながら熱処理して フアイバを安定なものとする場合にも加熱炉1が使用される。 何れの場合においても、本案加熱炉は炉内幅方向における加熱流体の温度斑、 流速斑を解消する上で最適なものであり、各工程における糸処理を確実なものと している。
【0015】
本考案による加熱炉をプラスチック光フアイバの延伸に用いた場合について説 明する。 使用した加熱炉は図1及び図2に示すように加熱炉内壁上面及び下面に糸の進 行方向と略直角方向に糸の配置される幅より広く連続した突起を設けたものであ る。 炉の有効長さは2.5mであり、突起の数は上面3ヵ所、下面6ヵ所で略等間 隔に配置した。炉内の高さは30mmであり、突起の高さは5mm、突起は幅8 mmで断面矩形とし、炉内の横幅430mmの全幅に対しほぼ連続して設置した 。 処理される糸は芯鞘構造のプラスチック光フアィバを用いた。芯成分として は十分精製された市販のメタクリル酸メチルにラジカル反応開始剤と連鎖移動剤 を添加して連続塊状ラジカル重合し、次いで一軸のベント型エクストルーダから なる脱モノマ機により単量体などを除去して、重量平均分子量が83000、残 存モノマ率が0.22重量%のポリメチルメタクリレートを得てこれを使用した 。 鞘成分としては市販のフッ化メタクリレートを使用した。
【0016】 芯成分と鞘成分を連続供給して250℃で溶融複合紡糸し、1414μmφの 未延伸プラスチック光フアイバを得た。 引き続きこの未延伸プラスチック光フアイバを、160℃に上述の如き熱風循 環方式の加熱炉を用いて加熱しながら2.0倍に非接触加熱延伸し、さらに同様 の加熱炉を用いて165℃に加熱しながら定長熱処理して寸法安定性を向上させ 、定張力巻取機を用いて巻き取り、1000μmφの延伸プラスチック光フアイ バを得た。
【0017】 得られたプラスチック光フアイバの線径変動をキーエンス製レーザ・ダイオー ド方式外径測定器を用いて測定したところ、その糸径変動幅は1000μm±1 .6%〜±2.1%と小さく、また、80℃における収縮率は0.51%〜0. 57%と低く、かつ狭い範囲に揃っていた。
【0018】 〔比較例〕 加熱炉内壁の上面、下面に突起を設けない以外は上記実施例と同様の原料、紡 糸条件、設備を用いてプラスチック光フアイバを製造したところ糸径変動幅は1 000μm±2.0%〜2.7%と大きく、また80℃における収縮率は0.5 5%〜0.7%と高く、かつバラツキも大きかった。 以上の測定結果をまとめて表1に示す。
【表1】
【0019】 本考案加熱炉は、加熱炉内壁面に突起を設けたので加熱流体の温度、流速の炉 幅方向の斑が小さくなり、処理する線状体の線径変動及び物性の線状体間差を小 さくすることができる。 また、加熱流体の吹込口付近における温度、流速の変動が緩和されるので線径 及び物性の長手方向の変動を小さくすることができる。 また、加熱流体の上下の干渉による流速変動が緩和され、線径及び物性の長手 方向の変動を小さくすることができる。
【0020】 さらに、線状体の随伴流の剥離を行なうことが出きるので加熱効率が向上し、 加熱流体の加熱温度を低くすることが出きるので加熱エネルギを節約することが できる。 加えて、炉内温度分布を均一にすることが出きるので、線状物に張力を加えた 場合、張力変動が小さくなり、線状物の揺れが小さくなり、線状物の融着を生じ ないので融着による切断トラブルを少なくすることができるものである。
【0021】
本考案は、上述の如く被処理物である線状体を長手方向において均一に、かつ 線状体間においても斑なく均一に加熱することができるという極めて実用性に富 む優れた効果を挙げることが出きるもので、しかもこのような優れた実用的効果 を挙げるのに極めて簡単な構成、構造でその目的を達成する優れた工業的効果を 挙げうるものである。
【0022】
【図1】本考案に係る加熱炉の一実施態様における断面
図。
図。
【図2】図1のA−A線における断面図。
【図3】本案加熱炉を芯鞘フアイバの製造ラインに使用
した場合の全体構成図。
した場合の全体構成図。
【0023】
1:加熱炉 2:開口入口 3:開口出口 4:線状体 5:供給ローラ 6:引取ローラ 7:保温ヒータ 8:加熱流体入口 9:加熱流体出口 10:シール 11:突起 12:口金 13:ギヤポンプ 14:ギヤポンプ 15:鞘成分ポリマ 16:芯成分ポリマ 17:冷却風 18:芯鞘フアイバ 19:引取ロール 20:延伸ロール 21:熱処理ロール 22:ボビン
Claims (3)
- 【請求項1】連続的に通過する線状体を、可熱流体を用
いて加熱する加熱炉において、加熱炉内壁面の少なくと
も一面に、線状体の配置幅にわたり連続した長さの突起
を設けたことを特徴とする加熱炉。 - 【請求項2】突起の高さ(H)が、突起の先端から線状
体の通過通路までの距離(L)の0.5倍以上である請
求項1記載の加熱炉。 - 【請求項3】突起の数が、炉内長さ1メートルあたり1
ないし10個である請求項1又は請求項2記載の加熱
炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9943191U JP2519692Y2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 加熱炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9943191U JP2519692Y2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 加熱炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0541737U true JPH0541737U (ja) | 1993-06-08 |
JP2519692Y2 JP2519692Y2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=14247257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9943191U Expired - Lifetime JP2519692Y2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 加熱炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2519692Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001020376A1 (fr) * | 1999-09-09 | 2001-03-22 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Fibre optique en plastique, cable a fibres optiques et cable a fibres optiques enfichable, et procedes de production associes |
-
1991
- 1991-11-07 JP JP9943191U patent/JP2519692Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001020376A1 (fr) * | 1999-09-09 | 2001-03-22 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Fibre optique en plastique, cable a fibres optiques et cable a fibres optiques enfichable, et procedes de production associes |
JP4527921B2 (ja) * | 1999-09-09 | 2010-08-18 | 三菱レイヨン株式会社 | プラスチック光ファイバ、光ファイバケーブル及びプラグ付き光ファイバケーブル並びにこれらの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2519692Y2 (ja) | 1996-12-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |