JPH0541594A - 透明カバー付きリードカツト台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実装プリント基板のリードカット作業中に発
生するリードカット屑を周囲に飛散させることなく回収
する。 【構成】透明カバー１は、底枠２およびリードカット台
７上に載置された実装プリント基板２１を少なくともそ
の三方から包囲する、透明材料で作られた一対の側面板
９ａ，９ｂおよび同じく透明材料で作られた第１の傾斜
板１０を備えている。一方の側面板９ａに設けられた開
口１２からリードカッターを挿入して実装プリント基板
２１の余分のリードをカットする。リードカット屑は第
１の傾斜板１０に当って底枠２の金網８の方向に跳ね返
る。金網８の網目を通過するリードカット屑は下方に配
置された回収箱６に落下する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はリード部品を装着した
プリント基板の余分のリードを切除する作業に使用され
るリードカット台に関し、特にリードカット屑を周囲に
飛散させることなく容易に回収する手段を備えた透明カ
バー付きリードカット台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】仮はんだ付け工程後の実装プリント基板
には、その裏面に余分なリードが突出しており、これを
カッターによって切り落すリードカット工程が必要であ
る。手作業によってリードカットを行う場合には、リー
ドカット台上に実装プリント基板を直立させて保持し、
実装面の反対側に突出する余分なリードをカッターによ
って切断する。このとき切断されたリードカット屑は、
リードカット台の表面およびそのまわりに飛散して、リ
ードカット台の近くに積み上げた実装プリント基板や作
業者の衣服等に付着するのを避けることができない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術によれ
ば、前述した通り、リードカット台の周囲に飛散するリ
ードカット屑を回収する手段がないために飛散したリー
ドカット屑がリードカット台の周囲に積み上げた実装プ
リント基板を汚染するという問題点があった。

【０００４】本発明は上記従来の技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、リードカット屑がリードカ
ット台の周囲の汚染されてはならない物体および作業者
に飛散するのを防止するとともに、これを効率よく回収
することが可能であり、しかも、手作業によるリードカ
ット工程を妨げることがない透明カバーを備えた透明カ
バー付きリードカット台を提供することを目的とするも
のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の透明カバー付きリードカット台は、部品
を装着したプリント基板を載置することの可能な作業台
と、前記作業台に載置された前記プリント基板を保持す
るための保持手段と、前記作業台上に前記保持手段によ
って保持された前記プリント基板を包囲する少なくとも
１個の開口を有する透明カバーと、前記開口から挿入さ
れるカッターによって前記プリント基板から切り離され
たリードカット屑を回収するためのリードカット屑回収
手段とからなることを特徴とする。

【０００６】上記リードカット屑回収手段は、傾斜板、
回収箱および前記傾斜板と回収箱との間に配置された金
網からなるものでもよいし、上記傾斜板の替わりに走行
可能な粘着テープを用いてもよい。また、吸引箱とこれ
に連通された吸引フードとからなるものでもよい。

【０００７】

【作用】部品を装着したプリント基板のリードをカット
する作業を透明カバー内で行うことによってリードカッ
ト屑の飛散を防ぎ、さらに、該リードカット屑を作業台
上のプリント基板に対向する傾斜板によって、該傾斜板
の下方に設けられた回収箱に導いてこれを回収する。回
収箱の開口には金網を配置してリードカット屑が再度上
方へ飛び散るのを防ぐ。傾斜板の替わりに走行可能な粘
着テープを配置した場合は、リードカット屑を粘着テー
プ上に捕獲することができる。また、吸引箱および吸引
フードを用いた場合は吸引力によってリードカット屑を
回収する。

【０００８】

【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

【０００９】図１は第１実施例の斜視図、図２は第１実
施例の立面図であって、透明カバー１は、底枠２および
底枠２の両端において直立する前面板３および背面板４
を備え、把手５を備えたリードカット屑回収手段である
回収箱６は、底枠２内に摺動自在に挿入される。回収箱
６の上方には作業台であるリードカット台７および金網
８が配置され、両者は底枠２に対して周知の固着手段に
よって固定される。リードカット台７および金網８の周
囲は、透明な材料で作られた一対の側面板９ａ，９ｂお
よび同じく透明な材料で作られた第１の傾斜板１０およ
び第２の傾斜板１１によって包囲され、側面板９ａはリ
ードカッターを挿入するための開口１２を備えている。
側面板９ａに隣接して把手１３を備えた開閉可能な透明
材料で作られたドア１４が配置され、さらに側面板９ｂ
に隣接して同じく透明材料で作られた端面板１５が配置
され、またリードカット台７の上方は同じく透明な材料
からなる上面板１６によって包囲される。リードカット
台７はその表面にＶ形断面をもつＶ形溝１７を備えてお
り、また該表面に固定された保持手段１８によってＬ形
アーム１９を摺動可能に保持する。

【００１０】Ｌ形アーム１９は図３に示すように、リー
ドカット台７に内蔵されたばね２０によって下向きの押
圧力を与えられる。

【００１１】上記第１の傾斜板１０および第２の傾斜板
１１はそれぞれ前面板３および上面板１６に螺着され、
第１の傾斜板１０の自由端は第２の傾斜板１１の下面に
係合し、該係合位置を変えることで第１の傾斜板１０の
傾斜角度を調節することが可能である。

【００１２】次に、リードカット台７を用いて実装プリ
ント基板のリードカットを行う工程を説明する。

【００１３】まずドア１４を開放して実装プリント基板
２１を透明カバー１内へ搬入し、実装プリント基板２１
の下端をリードカット台７のＶ形溝１７に係合させ、か
つ上端にＬ形アーム１９による押圧力を加えることで、
リードカット台７上に直立させる。次いで側面板９ａの
開口１２から透明カバー内にリードカッターを挿入し、
直立する実装プリント基板２１の裏面から突出するリー
ドを切断する。このとき切断されて前面板３の方向へ飛
散するリードカット屑は第１の傾斜板１０に当って金網
８上に落下する。

【００１４】前述した通り、第１の傾斜板１０の傾斜角
度は、第２の傾斜板１１との係合位置を変えることで最
も効率よくリードカット屑を回収できる角度に調節され
る。金網８上に落下したリードカット屑のうちの一部分
は金網８の網目に捕らえられるが、ほとんどのリードカ
ット屑は金網の網目を通過して回収箱６によって回収さ
れる。リードカット屑の一部は第２の傾斜板１１および
側面板９ａ，９ｂにも飛散するが、いずれも金網８上に
落下して金網の網目によって捕獲されるか又は回収箱６
内へ回収されるため、実装プリント基板２１の方向へ跳
ね返る恐れはない。

【００１５】図４は第２実施例の主要部を示す一部縦断
面図であって、本実施例は、第１の傾斜板１０の替わり
に供給ロール１０１によって供給され巻取りロール１０
２によって巻取られる粘着テープ１１０によって形成さ
れる傾斜面を用いる。補助ロール１０３は粘着テープ１
１０の保護シート１１１を巻き取るためのものである。
粘着テープ１１０の方向へ飛散したリードカット屑は、
粘着テープ１１０の表面に付着することによって捕獲さ
れ、粘着テープ１１０が巻き取りロール１０２によって
巻き取られる際にブレード１０４によっ掻きとられる。

【００１６】なお、第１の傾斜板１０の替わりに粘着テ
ープ１１０を無端ベルトに貼着したものを用いることも
可能である。

【００１７】図５は本発明の第３の実施例の立面図であ
って、本実施例は、リードカット台３０７およびリード
カット台３０７に装着された実装プリント基板を包囲す
る箱形の透明カバー３０１、およびリードカット屑回収
手段として透明カバーの前面開口部に取り付けられた吸
引箱３００、および吸引箱３００に連通された吸引フー
ド３０６を備えている。リードカッターは開口３０２か
ら吸引箱３００内へ挿入され、リードカッターによって
切断されたリードカット屑は吸引箱３００を経て吸引フ
ード３０６内に吸引され、回収箱３０７に集められる。
なお、吸引フード３０６に図示しない真空発生源を連通
しておき、真空吸引によりリードカット屑を回収するこ
とも可能である。

【００１８】

【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。

【００１９】部品を装着したプリント基板の余分のリー
ドを切除する工程において、リードカット屑が周囲に積
み上げたプリント基板および作業者の衣服等に付着して
これらを汚染するのを防ぐことによって製品不良および
環境汚染を防止する。

【００２０】透明板を通してリードカット作業の過程お
よびリードカット屑が飛散する状況を見ることができる
ため作業の能率を低下させるおそれはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の斜視図である。

【図２】第１実施例に実装プリント基板を作業台上に装
着した状態を示す立面図である。

【図３】図２と同様の状態を示す第１実施例の縦断面図
である。

【図４】第２実施例の主要部を示す模式部分立面図であ
る。

【図５】第３実施例を示す模式立面図である。

【符号の説明】

１ 透明カバー ２ 底枠 ６ 回収箱 ７ リードカット台 ８ 金網 ９ａ，９ｂ 側面板 １０ 第１の傾斜板 １１ 第２の傾斜板 １２ 開口 １４ ドア １７ Ｖ形溝 １９ Ｌ形アーム ２１ 実装プリント基板 １０１ 粘着テープ １０４ ブレード ３００ 吸引箱 ３０６ 吸引フード ３０７ 回収箱

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品を装着したプリント基板を載置する
   ことの可能な作業台と、前記作業台に載置された前記プ
   リント基板を保持するための保持手段と、前記作業台上
   に前記保持手段によって保持された前記プリント基板を
   包囲する少なくとも１個の開口を有する透明カバーと、
   前記開口から挿入されるカッターによって前記プリント
   基板から切り離されたリードカット屑を回収するための
   リードカット屑回収手段とからなる透明カバー付きリー
   ドカット台。
2. 【請求項２】 リードカット屑回収手段が、作業台上に
   保持されるプリント基板に対向するように配置された傾
   斜板、回収箱および前記傾斜板と前記回収箱との間に配
   置された金網とからなることを特徴とする請求項１記載
   の透明カバー付きリードカット台。
3. 【請求項３】 リードカット屑回収手段が、粘着テープ
   と、該粘着テープを走行させるための駆動手段と、掻き
   取りブレードからなることを特徴とする請求項１記載の
   透明カバー付きリードカット台。
4. 【請求項４】 リードカット屑回収手段が吸引箱とこれ
   に連通された吸引フードとからなることを特徴とする請
   求項１記載の透明カバー付きリードカット台。