JPH0541498U - サニタリーユニツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サニタリーユニット内における便器の上蓋の
上面を摩擦力の大きいものとして、濡れて石鹸のついた
まま便器に腰掛けて身体を洗うときに、その上から滑り
落ちるということを防ぐ。 【構成】 便器５、洗面ボール２０、浴槽２およびその
他の付属設備をセットにして狭いスペース内にコンパク
トに配置したサニタリーユニットにおいて、便器５の上
蓋８を、その上面に凹凸９を設けた、滑りに対する摩擦
力の大きいものとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、内部に浴槽、洗面所、便器およびその他の付属設備をセットにし て狭いスペース内にコンパクトに配置したサニタリーユニットに関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、スペースを有効に利用できるよう、浴槽、洗面所、便器およびその他の 付属設備をセットにして狭いスペース内にコンパクトに配置したサニタリーユニ ットというものは、既にひろく知られている（実開昭６１−２８４９６号公報等 参照）。

【０００３】 そしてそのようなサニタリーユニットを浴室として使用する場合、洗い場のス ペースが充分とれないために、便器に腰を掛け、その上蓋に座って身体を洗うと いうことがしばしば行われている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、そのような従来のサニタリーユニットにおいて使用されている 便器の上蓋は、従来一般に使用されている便器の上蓋と同様、単にカバーとして の機能のみが考慮され、その上に人が座るということが全く考慮されておらず、 見た目がシンプルで清潔な感じがするということもあって、その上面がフラット で平滑な構造を有するものであった。

【０００５】 そのため、濡れて石鹸などがついたまま便器に腰掛けて身体を洗うために動い たりすると、非常に滑りやすく、便器の上から滑り落ちることがしばしば生じて いることはよく知られている。 狭いスペースの中にいろいろな設備が配置されているサニタリーユニット内で 便器から滑り落ちて転倒するということは、その中に配置されている設備のどれ かに身体をぶつけて負傷する可能性が高く、極めて危険なことである。

【０００６】 この考案は、上記の問題点を解決し、安全性の高いサニタリーユニットを提供 することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成すべく、この考案は、内部に浴槽、洗面ボール、便器等が配備 されてなるサニタリーユニットにおいて、便器の上蓋の上面に高さ約０．５〜３ ｍｍ程度の凹凸をそれ自体に設けたり、塗装等により２次加工するなどして、滑 りに対する摩擦力が大きい構成のものとしている。

【０００８】

【作 用】

上記のように構成されたサニタリーユニットにおいては、従来の便器の上蓋の 上面がフラットで平滑なものと比べて、濡れて石鹸などがついたまま便器に腰掛 けて身体を洗うために動いたりしても、上蓋上面の摩擦力が大きいため、便器の 上から滑り落ちることはない。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の実施例について図面を参照しながら説明する。 図１はこの考案のサニタリーユニットの一実施例を示しており、図において、 サニタリーユニットは、床パネル３、側壁パネル１１、１２、１３、天井パネル １４等で包囲された室内に、浴槽２、シャワー器具１９、洗面ボール２０、湯水 混合栓２２、エプロン２５、洗面カウンター２１、排水管２３、便器５等が所定 の態様で機能的・集約的に配備されている。なお、３０はサニタリーユニット１ 内で必要となる小物を載置する台である。

【００１０】 便器５には上蓋８が開閉自在に取り付けられており、本考案においては、該上 蓋８は、例えば図２から図４において示されているように、その上面に凹凸が設 けられ、滑りに対する摩擦力が大きくなるように構成されている。 具体的には、まず、図２に示される実施例では、上蓋８の上面に設けられてい る凸部９はリブを形成する横長状の高さ１．５ｍｍの突起であり、該凸部９は、 金型を用いて上蓋８と一体に成形されている。この実施例においてはその凸部の 形状がリブ状であることから、滑り止めとしての作用に加え、上蓋の強度を増す ための補強部材としての効果も有している。

【００１１】 また、図３に示される実施例では、上蓋８の上面に設けられている凸部１０は 半球状の高さ１．５ｍｍの凸部を所定間隔を置いて複数個点在させたものであり 、図２の実施例と同様に金型を用いて上蓋８と一体に形成されている。 さらに、図４に示される実施例は、前記の各実施例とは異なり、従来のものと 同様の表面が平板状の上蓋８の上面に、２次加工により、適宜の樹脂材からなる 横長部材９’を複数本接着固定したものである。樹脂材料としては、ＡＢＳ樹脂 あるいＵＶ硬化性アクリル樹脂等は、耐熱性もありかつ肌触りもソフトなことか ら好ましい材料である。

【００１２】 また、特に図示しないが、耐水性を有する膜状部材の表面に上記のような任意 の形状の凸部を形成したものを別の部材として作製し、必要に応じて、便器の上 蓋に装着するようにしてもよい。 なお、この考案は、以上の図面に従って述べた実施例に限定されるものではな く、例えば、凹凸の大きさや形状については種々のものが可能であるし、２次加 工により滑り止めを形成する場合も、上記の例に限らず、例えば摩擦力の高い物 質を接着するなど、要は、上蓋上面の滑りに対する摩擦力を大きくするような凹 凸であれば、その大きさ、形状、材質、製造方法などはどのようなものでもよい 。

【００１３】

【考案の効果】

この考案は、以上説明したように構成されているので、狭いスペースを有効に 利用できるよう、浴槽、洗面所、便器およびその他の付属設備をセットにしてコ ンパクトに配置したサニタリーユニットにおいて、そこを浴室として使用し身体 を洗うためにあるいは洗面のために便器に腰掛けた場合、あるいは単に洗面や洗 髪の目的で便器に腰掛けた場合に、その上蓋が、従来のものと比べて、滑りに対 する摩擦力が大きい構成となっていることから、その上から滑り落ちて思わぬ怪 我をするという危険性がなく、安心して便器の上蓋を椅子として使用しうる利点 が得られる。

【００１４】 しかも、単に便器の上蓋の構造を変えるだけでなので、格別のコストアップと もならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のサニタリーユニットの一実施例の全
体を示す斜視図。

【図２】この考案による便器の上蓋の一実施例を示す
図。

【図３】この考案による便器の上蓋の他の実施例を示す
図。

【図４】この考案による便器の上蓋のさらに他の実施例
を示す図。

【符号の説明】

１−サニタリーユニット ２−浴槽 ３−床パネル ５−便器 ８−上蓋 ９、９ａ、１０−滑り止めの凹凸 １１、１２、１３−側壁パネル ２０−洗面ボウル ２１−洗面カウンター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に浴槽、洗面ボール、便器等が配備
   されてなるサニタリーユニットにおいて、便器の上蓋の
   上面に凹凸を設けたことを特徴とするサニタリーユニッ
   ト。