JPH0540819Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、閉じたままで鏡の使用が出来るコン
パクト容器に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の蝶番結合され書籍状に回動して開閉する
コンパクト容器においては、その内部に鏡が固定
して組付けられているため、鏡を使用したい場合
にはコンパクト容器を開いていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、この従来のコンパクト容器のもつ問題
は、上記したように、鏡の使用がコンパクト容器
を開いた状態にあるときしか出来ないことであ
る。

コンパクト容器の鏡は、コンパクト容器を開い
て中に収納されている化粧料で化粧する際に最も
多く使用されるものであるが、それ以外の場合に
も度々使用されるものである。化粧はしないまで
も、先にした化粧がくずれていないかを確かめて
みたい場合、目に入つたごみを取りたい場合等が
それである。

こうした場合、従来のコンパクト容器において
はコンパクト容器を開く必要があり、その操作が
面倒であると共に、開いた際、中に収納されてい
る化粧料や化粧筆が風で飛んだり落ちたりする問
題が生じていた。

本考案は、こうした問題に鑑み考えられたもの
で、閉じたままの状態で鏡を使用することの出来
るコンパクト容器を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、有底短筒形状の容器本体１と、容器
本体１後端部に後端部が蝶番結合されて書籍状に
回動自在の蓋体２と、枠体７に一体的に取付けら
れ、容器本体１あるいは蓋体２内に側方に開放し
て形成された空間内に、スライドして露出自在に
組付けられた鏡体３とから構成し、枠体７の一部
に、閉状態で突出することなく容器の外周縁の対
向した一部を形成する把持部８を設けた。

〔作用〕

作用を図を参照しながら説明する。

鏡体３を使用しない場合は、第１図に示すよう
に、その鏡体３は蓋体２（あるいは容器本体１）
に一体的に組付いた状態にあり、その外観は従来
のコンパクト容器と何ら変わらない。

鏡体３を使用したい場合には、第２図に示すよ
うに、容器の外面に露出した枠体７の把持部８を
指先で挟持し、そのまま引つ張ることにより、枠
体７と一緒に鏡体３を引き出し、鏡体３を蓋体２
（容器本体１）から外に露出させて使用する。こ
の操作は、コンパクト容器を閉じたままの状態で
達成出来、使用後もコンパクト容器を閉じたま
ま、元の状態に戻すことが出来る。

〔実施例〕

実施例を図を参照しながら説明する。

これらはいずれも鏡体３を蓋体２にスライド式
に組付けたものを示すが、本考案は、こうした形
態に限定するものではなく、容器本体１に組付け
たものや、スライド式でなく蝶番結合させたもの
等、露出自在に組付けたもの全てを含むものであ
る。

第１図から第４図は、一実施例を示すものであ
る。この実施例においては、蓋体２を、容器本体
１側に位置する内蓋４と、外側に位置する外蓋５
とから構成し、その両者の間に形成される空間に
鏡体３をスライド自在に組付けている。この鏡体
３は、そのおもて面を除いて周囲を枠体７に固着
組付けされている。

内蓋４にはほぼ鏡体３の大きさに等しい開口部
６を形成しており、コンパクト容器を開けて使用
する場合、通常のコンパクト容器の鏡体３と同様
な形態でこの鏡体３を使用することが可能となつ
ている。すなわち、この実施例における鏡体３は
コンパクト容器を開けて使用する通常の使用と、
コンパクト容器を閉じたままでの使用との二通り
を可能としている。

この内蓋４の開口部６には、ガラス板等の透明
板を設けても良い。

枠体７に設けられた把持部８は、枠体７の前端
部の両側面部分に位置しており、鏡体３を蓋体２
内から引き出すには、枠体７の前端部を、この両
把持部８で挟持し、そのまま枠体７を前方に引き
出せば良い。

第５、６、７図は他の実施例を示している。こ
の実施例においても、その基本構成は前記の実施
例と同じであるが、枠体７の両把持部８は、枠体
７の両側端縁の略全長にわたつて形成されてい
る。

上記二つの実施例において、鏡体３のおもて面
は内蓋４側に向けているが、この方向は限定する
ものではなく、外側に向けて実施例とは反対側の
方向から見れるようにしても良いし、又、両面を
使用可能として両側から見れるようにすることも
出来る。

第８図と第９図は、さらに他の実施例を示すも
のである。上記二つの実施例がその鏡体３を前方
へスライドさせる構成としているのに対し、第８
図の実施例は後方へ、そして第９図に示すものは
横へそれぞれスライドさせる構成としている。

尚、鏡体３は蓋体２（あるいは容器本体１）か
ら完全に離脱出来るように設定しても良いし、係
合手段を設けて完全な離脱が阻止されるようにし
ても良いものである。

〔考案の効果〕

このように本考案は、コンパクト容器を閉じた
ままの状態で鏡体を露出させて使用することがで
きるので、鏡体の利用が便利で容易となり、また
鏡体を露出させるための枠体の把持部が、容器の
外周縁に突出することなく位置しているので、鏡
体を露出させるための機能部分が容器外表面に突
出して、容器の外観体裁を劣化させるとか、他の
物品との引つ掛かりにより、鏡体が不正に露出さ
れると云う不都合の発生がなく、良好な体裁で安
全に利用することができ、さらに把持部が対向し
て形成されているので、鏡体の露出操作は指先に
よる単純な挟持により達成でき、このため鏡体の
利用を簡単にかつ円滑に達成できる等有益な効果
を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例の閉状態、第２図はそれが鏡
体を露出させた状態、第３図はその開状態を示す
それぞれ斜視図、第４図はその断面図。第５図は
他の実施例の閉状態、第６図はそれが鏡体を露出
させた状態、第７図はその開状態を示す斜視図。
第８図および第９図は、それぞれ異なる実施例を
示す斜視図である。 符号の説明、１……容器本体、２……蓋体、３
……鏡体、４……内蓋、５……外蓋、６……開口
部、７……枠体、８……把持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 有底短筒形状の容器本体１と、該容器本体１
   後端部に後端部が蝶番結合された書籍状に回動
   自在の蓋体２と、枠体７に一体的に取付けら
   れ、前記容器本体１あるいは蓋体２内に側方に
   開放して形成された空間内にスライドして露出
   自在に組付けられた鏡体３とから構成され、前
   記枠体７の一部に、閉状態で突出することなく
   容器の外周縁の対向した一部を形成する把持部
   ８を形成して成るコンパクト容器。 (2) 蓋体２を、容器本体１側に位置する内蓋４と
   外側に位置する外蓋５とから構成し、該内蓋４
   と外蓋５との間に形成される空間に枠体７に一
   体的に取付けられた鏡体３をスライドして出し
   入れ自在に組付けると共に、前記内蓋４に開口
   部６を形成して成る実用新案登録請求の範囲第
   (1)項に記載のコンパクト容器。