JPH054072A - 断熱性塗料 - Google Patents

断熱性塗料

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JPH054072A
JPH054072A JP3022895A JP2289591A JPH054072A JP H054072 A JPH054072 A JP H054072A JP 3022895 A JP3022895 A JP 3022895A JP 2289591 A JP2289591 A JP 2289591A JP H054072 A JPH054072 A JP H054072A
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heat
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undercoat
emulsion
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Noboru Matsuda
昇 松田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構築物の外面に塗料を塗布して成形した塗装
体によって、太陽光を反射し、かつ熱伝導を抑制し、構
築物の内部の温度変化を低減させ、その温度制御の容易
化と経費節減を図ることを目的とする。 【構成】 塗料は、下塗り塗料と仕上げ塗料とから成っ
ており、下塗り塗料は、ゴム発泡体骨材とポリオレフィ
ン系樹脂エマルジョンとの混合物であり、他方、仕上げ
塗料は、雲母とチタニアとがアクリル系樹脂エマルジョ
ンに混合されているものである。構築物の壁面・屋根面
に、当該下塗り塗料を塗布して下地層を形成し、次いで
当該仕上げ塗料をその下地層上に塗布して、仕上げ層と
し、積層塗装体を形成する。仕上げ層中の雲母とチタニ
アの微粉が太陽光を反射し、下地層中のゴム発泡体が断
熱材となって、熱伝導を減少させるから、太陽直下の構
築物などの内部の昇温を緩和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物や船舶などの構
築物の内外面に塗布されて、仕上げ面を形成し、あわせ
て断熱性及び遮音性機能を付与した断熱性塗料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建物の内部の温度変化を制御するため、
従来から建物の壁の内部もしくは表面に断熱部材、例え
ばスチレン発泡体やガラスウールなどを面状に配置する
ことが広く実施され、当該断熱部材をもって壁内を透過
する熱の伝導を遮断するものであり、また、日光による
建物内部への熱移動を阻止するのに、壁面や屋根の表面
を光反射率の高い反射材、例えばステンレス鋼やアルミ
ニウムの板や被覆材、あるいはアルミニウム蒸着樹脂フ
ィルムなどで覆設もしくは被覆する方法が利用されてい
る。
【0003】また、壁面や屋根面に塗布する塗料に関し
ては、溶剤型合成樹脂に金属アルミニウム粉末を配合し
た塗料や、熱可塑性樹脂エマルジョンに酸化チタンを配
合した被覆用組成物が知られており、透明樹脂中に分散
している反射能の高い金属アルミニウムや白色酸化チタ
ンによって、太陽光線を反射させて、建物等の構築物の
内部への熱移動を軽減しようとするものである。これら
の反射性塗料は、危険物倉庫の屋根面や高圧ガスタンク
の外面に賞用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】構築物の外部から内部
への熱伝導を抑制して、構築物内部の温度上昇を軽減さ
せ、また構築物内部の温度制御の容易化と経費節減を図
るためには、太陽からの輻射熱を構築物表面で反射し、
かつ構築物壁で断熱層をもって遮断する二重の処置が必
要であり、従来技術によれば壁や屋根の内部もしくは表
面で断熱材を設け、その表面には反射材を貼設する必要
があった。
【0005】また上記の反射能を有する塗料を使用する
場合には、当該塗料自体には断熱性が発現する程層厚に
塗布されるものでないから、その塗装体には断熱効果を
期待することができず、別途、断熱材を取り付ける必要
があった。
【0006】本発明は、上記問題を解決すべくなされた
ものであって、壁面等の構築物の外面に塗布形成された
塗装体層に日光反射能と同時に断熱性をも付与する塗料
を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の断熱性塗料は下
塗り塗料と仕上げ塗料とから成るものであって、当該下
塗り塗料が、ゴム発泡体骨材とポリオレフィン系樹脂エ
マルジョンとを混合して成り、当該仕上げ塗料が高反射
性骨材とアクリル系樹脂エマルジョンとを混合して成
り、当該下塗り塗料の塗布層上に当該仕上げ塗料を塗布
して、積層複合塗装体を形成せしめるようにしたことを
特徴とするものである。
【0008】下塗り塗料の、常温硬化型のポリオレフィ
ン系樹脂エマルジョンは、被膜形成材となるべき基材で
あって、当該樹脂エマルジョンにはポリエチレン樹脂、
アクリル酸エステル樹脂、酢酸ビニル樹脂もしくはエチ
レン酢酸ビニル樹脂のエマルジョンが好んで使用され
る。この樹脂エマルジョンにゴム発泡体から成る骨材が
配合され、当該ゴム発泡体は多孔性合成ゴム、例えば天
然ゴムとNBRとの混合物によって成形されたものが使
用されるが、好ましくは、気泡同士が連通しない独立気
泡を多数有するものである。またゴム発泡体は、好まし
くは液体窒素温度に、冷凍して硬化したものを機械的に
粉砕した冷凍粉砕品であることが、骨材として利用する
のに適している。
【0009】当該ゴム発泡体骨材の平均粒径は100〜
500μmの範囲に調整され、上記の冷凍粉砕と分級に
より、粒度調整は容易である。当該ゴム発泡体骨材は、
当該下塗り塗料中に重量比で10〜80%添加されて、
当該液中に均一に分散される。
【0010】当該下塗り塗料には、上記のゴム発泡体骨
材に代えて、合成樹脂の発泡体骨材又は木粉が使用でき
る。合成樹脂の発泡体骨材の粒径は、100〜500μ
mの範囲に調整されたものが、下塗り塗料中に重量比で
10〜80%添加される。
【0012】下塗り塗料は、ゴム発泡体骨材とポリオレ
フィン系樹脂エマルジョンを主要成分とする混合物であ
るが、この混合物には、通常は造粘剤とエマルジョン安
定化剤として、メチルセルローズが適量添加されて、塗
料として必要な粘度が調整される。またこの混合物に
は、メチルセルローズとともに、結露防止材として、ポ
リプロピレングリコールが添加される。
【0013】本発明の断熱性塗料の上塗り用となる仕上
げ塗料は、アクリル系樹脂エマルジョンに高反射性骨材
を配合して成るものである。アクリル系樹脂エマルジョ
ンには、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エス
テルの液状ポリマーから成るエマルジョンが使用される
が、特にメチルメタクリレートと2Hヘキシルアクリレ
ートとの共重合によって生成されるエマルジョンが好ま
しく使用される。
【0014】また、当該アクリル系樹脂エマルジョンに
は、界面活性剤を利用せず、ブチルセルソルブ等のアル
コール系溶剤の水溶液中で、当該アクリレートの液滴化
と重合化を行なう方法が採用され、液状ポリマーの粒径
を0.1〜1.0μmに調整し、当該エマルジョン中の
樹脂固形分は、エマルジョンの安定性の上から、40〜
65%に調整される。
【0015】高反射性骨材は、骨材表面における可視光
と赤外光の反射率の高い無機材料が広く使用できるが雲
母もしくはチタニア(ルチール)、又はこの両者が好ま
しく使用され、粒度は雲母鱗片の大きさが30〜60μ
mのもの及びチタニアの粒径0.3〜0.4μmのもの
が適当である。その配合量は当該エマルジョンの樹脂固
定分100部に対して、重量比で30〜120部とする
のが適当である。
【0016】本発明の断熱性塗料を使用して壁面を塗装
するには、次の要領で行なう。壁面がコンクリート粗面
であるときにはまず、コンクリート面にプライマー処理
を行なう。上記仕上げ塗料に使用されるようなアクリル
系樹脂エマルジョンのみを適当に希釈して、当該コンク
リート壁面又は屋上面に吹き付けて、浸透させ、かつ、
乾燥させて、樹脂被膜を形成する。次いで上記下塗り塗
料を当該壁面に塗布して乾燥硬化させて、下地層とす
る。下地層の厚みが、1.0〜3.0mmとなるように
塗布量を調整する。下地層の硬化後に、その下地層の上
に、当該仕上げ塗料を塗布して常温中で乾燥させれば仕
上げ層が得られる。
【0017】
【作用】下塗り塗料は壁面や屋上面に塗装されて、下地
層を形成するものであるが、当該塗料はポリオレフィン
系樹脂エマルジョン中に、ゴム発泡体骨材を分散して成
り、乾燥硬化後には、図3に示すように、ポリオレフィ
ン樹脂硬化体7中に当該骨材8が分散しており、当該ゴ
ム発泡体の骨材8は、多孔性であって多数の独立気泡を
有しているので、熱伝導率が小さく、従って、下地層自
体も断熱性を有し、1〜3mm程度の厚みの下地層であ
っても、十分な断熱保温効果を生ずる。
【0018】骨材は、下地層中に少なければ断熱効果を
発現せず、また、当該下塗り塗料中に多すぎると塗料が
展延性を欠き、塗装性が不良となり、樹脂硬化体に亀裂
を生ずるようになるので、下塗り塗料中に骨材は10〜
80%の範囲を適当とする。骨材のゴム発泡体の粒径が
100μm以下では、気泡の存在数が少なくなって、断
熱性を低減させ、また下地層の表面に突出しない大きさ
として500μm以下が適当となる。ゴム発泡体骨材に
代えて、合成樹脂発泡体又は木粉を下塗り塗料中に配合
した場合でも、同様の効果を発揮することができる。
【0019】下塗り塗料による下地層は、上記断熱性と
ともに多孔性ゴム体を包含して、弾性率が小さくなるの
で遮音性を現わし、木造家屋に本発明の塗料を塗布した
場合には、塗布しなかった場合と比較して、屋内への外
来雑音量は1/2以下になる。当該下地層は、仕上げ層
に体する動的荷重を受容して仕上げ層の剥離を防止す
る。
【0020】仕上げ塗料は、雲母やチタニアなどの高反
射性骨材を含有するアクリル系樹脂エマルジョンで成
り、上記下地層の上面に塗布されて、乾燥硬化後には、
図3に示すように、当該アクリル系樹脂硬化体6中に骨
材4,5を含有する仕上げ層1を形成する。当該樹脂硬
化体6は透光性を示して、当該骨材は光の反射率が大き
いから入射光の大部分は当該骨材の表面で反射され、当
該仕上げ層内部には入射光はほとんど透過しない。雲母
の微粒子4は、鱗片状であるから、その鱗片の表面が当
該仕上げ面に平行しもしくは斜行する場合は入射光を容
易に反射し、雲母微粉の添加量を増加すれば仕上げ層の
表面に概ね平行な鱗片でもって、当該仕上げ層が覆われ
るので、仕上げ層1全体としての反射率を高くすること
ができる。骨材としては、雲母4もしくはチタニア5を
単独で、又は両者混合して使用することができ、反射率
は75〜85%を得ることができる。
【0021】仕上げ塗料の合成樹脂エマルジョンは、ア
クリル系樹脂ポリマーを含むエマルジョンであって塗布
後乾燥すれば、当該骨材表面に被膜を形成して、骨材間
を結合して、樹脂硬化体を形成するが、ブチルセルソル
ブの添加によって造膜温度を低下させることができ、特
に寒冷地における塗布作業が可能となる。アクリル系樹
脂エマルジョンにメチルメタクリレート−2Hヘキシル
アクリレート共重合体を使用すれば、耐水性、耐候性、
耐溶剤性に特にすぐれた仕上げ壁面、屋根面を形成す
る。
【0022】
【実施例】本発明の下塗り塗料と上塗り塗料とを用い
て、試験用の塗装面を作成して、断熱効果を調べる試験
を、下記の要領で、実施した。
【0023】(1)下塗り塗料の調製 合成樹脂エマルジョンとして、ポリオレフィン共重合樹
脂エマルジョン(丸美化成(株)製、品名 屋上防水塗
料ベース、固形分55%)100重量部に対して、増粘
材として、メチルセルローズ(信越化学(株)製、品名
#4000)0.0075重量部、結露防止材として、
ポリプロピレングリコール(昭和電工(株)製、品名ポ
リプロピレングリコール)4重量部、及び合成ゴム発泡
体には、多孔性の天然ゴム−NBRシートの冷凍粉砕粉
末(白石カルシウム(株)製、品名R−3、粒度300
μm)23重量部を混合して、下塗り塗料とした。
【0024】(2)仕上げ塗料の調製 合成樹脂エマルジョンとして、メチルメタクリレート−
2Hヘキシルアクリレート樹脂エマルジョン(三井東圧
化学(株)製、品名アルマテックス、固形分55%、ポ
リマー平均粒径0.1μm)100重量部に対して、反
射性骨材として、雲母微粉(大阪マイカ工業(株)製、
品名#1000、粒度43μm)35重量部とチタニア
(石原産業(株)製、品名CR−90、粒度0.3μ
m)65重量部とを配合して、粘度調整をして、上塗り
用の仕上げ塗料とした。
【0025】(3)塗装面の作成 塗装すべき下地材として、スレート(フレキシブルボー
ド、30cm×30cm、厚み4mm)と亜鉛引き鋼板
(30cm×30cm、厚み0.8mm)とを選び、上
面にアクリル樹脂系プライマーを吹きつけて乾燥後、上
記の下塗り塗料を、乾燥後の厚みが2mmになるよう
に、吹きつけ塗布した。下塗り塗料の乾燥硬化後、次
に、上記の仕上げ塗料を350g/m2 の割合で、吹き
つけ塗装をして、乾燥硬化させて、試験材とした。
【0026】(4)断熱性試験 試験法は次の通りである。、恒温室内で、恒温水が流通
する配管を水平に多数併設し、その配管上に木板と厚地
の布を敷設し、その上に本試験材を敷設する方法であっ
た。恒温水温度を30℃とし、室内温度を10℃(風速
0.16m/sec)の条件のもとで、当該試験材の表
の面と裏面とに、それぞれ銅コンスタンタン熱電対を通
気性不織布テープにより固定して、表面温度測定を行っ
た。また、比較例としては、実施例に示したスレートと
亜鉛引き鋼板にプライマー処理後に、下塗り塗料の塗布
を省略して、直接に、上記の上塗り塗料のみを塗布した
ものも同様の試験に供した。
【0027】断熱試験の結果を表1にまとめた。下地材
がスレートであるとき、スレートの裏面と、表の仕上げ
塗装面との温度差は、3.0〜3.8℃、平均3.4℃
であるのに対して、比較例では、1.7〜3.7℃、平
均2.6℃である。又、亜鉛引き鋼板の場合は、両面の
温度差は、実施例では、2.2〜3.6℃、平均2.9
℃に対して、比較例は、0.6〜1.9℃、平均1.3
℃であって、本発明の下塗り塗料の断熱効果は明らかで
ある。
【0028】
【表1】
【0029】(5)仕上げ層の反射率測定試験 上記のスレートと亜鉛引き鋼板との実施例の試験材につ
いて、仕上げ塗料塗装面の太陽光反射能を知るために、
反射率測定を行った。測定法は、ダブルビーム分光光度
計(島津製作所(株)製MPS5000)による積分球
反射測定によるものであり、太陽エネルギーの分光放射
強度の係数を各波長の反射率に乗じた総和を太陽光に対
する反射率とした。図1は、波長と反射率との関係を示
す分光反射率の測定結果を示すが、図中の符号aは、下
地材がスレートである場合、同bは亜鉛鋼板である場合
を示す。近赤外領域では、90%の反射率を示してい
る。図2は、太陽エネルギーに対する分光反射率を波長
との関係で表した図で、この分光反射率を積分すれば、
全反射率が算出できる。また、比較例として、アルミニ
ウム粉を配合した溶剤型アクリル系の反射性塗料の塗装
体の反射率曲線(符号c)も示した。
【0030】表2に反射率測定結果を示すが、スレート
上に塗布した上塗り塗装面では、83.3%の反射率を
示し、又、亜鉛引き鋼板の当該塗装面は、84.0%、
84.7%の反射率を示している。これに対して、アル
ミニウム塗装体の全反射率は、61%に過ぎない。
【0031】
【表2】
【0032】(6)日中での断熱試験 高さ1m、断面1m×0.5mのトタン板製容器を2個
準備し、各々の容器の内面に、上蓋を除いて、100m
m厚みの発泡スチレン断熱材を張り付けた。上蓋とし
て、1m×0,5mのトタン板2枚を準備し、その1枚
には、上記(1)で調製した下塗り塗料1800g/m
2 を塗布し、乾燥後、上記(2)で調製した仕上げ塗料
350g/m2 を塗布して、当該一の容器の上に塗装面
を上にして、載置した。又、他方の上蓋のトタン板に
は、通常のアクリル系白色塗料を350g/m2 の割合
で塗布して比較例とし、同様に他方の当該容器の上に載
置した。
【0033】各容器の内底部には同一機種の小型の冷房
機または暖房ヒータを設置し、また当該容器の内部空間
に銅コンスタンタン熱電対を保持し、また、上蓋の裏面
と表の面に同熱電対を固定して、温度測定に供した。夏
場の試験として、気温約32℃の直射日光下に各容器を
配置し、当該冷房機により容器内温度を25℃に調製し
たあと、冷房機を停止して、温度測定をした。一定時間
経過後測定温度は、本実施例では、上蓋の表面温度3
7.3℃、裏面温度28℃、容器内温度26℃比較例で
は、 上蓋の表面温度48.7℃、裏面温度36℃、容
器内温度32℃であった。
【0034】冬場に実施した同様の試験では、気温5
℃、初期の容器内温度25℃の条件の下で、ヒータ加熱
停止後、一定時間経過後の測定温度は、本実施例では、
上蓋の表面温度 6℃、裏面温度23.5℃、容器内温
度24℃比較例では、 上蓋の表面温度12℃、裏面温
度13℃、 容器内温度20℃であった。
【0035】この結果から、外部からの日照・伝熱に対
して良い断熱性を有するとともに、冬場の寒冷に対して
も良い保温効果があることが認められる。
【0036】
【発明の効果】本発明の断熱性塗料を実施すれば、次の
ような効果を奏することができる。
【0037】(1)断熱性の下地層と高反射能を有する
仕上げ層とによる塗装体によって、コンクリート建築物
その他構築物の壁面や屋上面が形成されるので、仕上げ
層によって太陽光を反射させて下地層でもって熱伝導を
遮断するので構築物内部の温度変化を軽減でき、壁内部
に通常使用される断熱材を省略し、もしくは軽薄化する
ことができる。
【0038】(2)下地層には遮音機能があるので、特
にスレート又はカラー鋼板を使用した工場の外壁や木造
家屋、プレハブ住宅の壁面に使用して断熱効果とともに
遮音効果により、外来の騒音を減らすことができる。 (3)仕上げ層は耐水性、耐候性、及び耐薬剤性を有す
る合成樹脂硬化体であるので、白色系の仕上げ壁面や屋
根塗装面を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各波長に対する分光反射率を示すグラフ。
【図2】太陽エネルギーに対する分光反射率を波長との
関係で表したグラフ。
【図3】コンクリート表面に塗布された下塗り塗料と仕
上げ塗料により形成された積層複合塗装体の断面図。
【符号の説明】
1 仕上げ層 2 下地層 3 コンクリート 4 雲母片 5 チタニア粒 8 ゴム発泡体骨材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/02 PPT 6904−4J PPU 6904−4J 7/12 PSM 7211−4J 123/00 PEP 7107−4J 133/12 PGB 7242−4J 201/00 PDC 6770−4J

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下塗り塗料と仕上げ塗料とから成り、当
    該下塗り塗料が、ゴム発泡体骨材とポリオレフィン系樹
    脂エマルジョンとを混合して成り、当該仕上げ塗料が高
    反射性骨材とアクリル系樹脂エマルジョンとを混合して
    成り、当該下塗り塗料の塗布層上に当該仕上げ塗料を塗
    布して、積層複合塗装体を形成せしめるようにした断熱
    性塗料。
  2. 【請求項2】 当該下塗り塗料に混合されるゴム発泡体
    骨材が、独立気泡のゴム体を冷凍粉砕して得られたもの
    である請求項1記載の断熱性塗料。
  3. 【請求項3】 当該ゴム発泡体骨材の平均粒径が100
    〜500μmである請求項1記載の断熱性塗料。
  4. 【請求項4】 当該ゴム発泡体骨材が、当該下塗り塗料
    中に10〜80重量%含有されている請求項1記載の断
    熱性塗料。
  5. 【請求項5】 当該下塗り塗料が、ゴム発泡体骨材に代
    えて、合成樹脂発泡体もしくは木粉を混合して成る請求
    項1記載の断熱性塗料。
  6. 【請求項6】 当該合成樹脂発泡体は、その平均粒径が
    100〜500μmであり、かつ当該下塗り塗料中に1
    0〜80重量%含有されている請求項5記載の断熱性塗
    料。
  7. 【請求項7】 当該下塗り塗料中のポリオレフィン系樹
    脂エマルジョンがポリエチレン樹脂、アクリル酸エステ
    ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、もしくはエチレン酢酸ビニル
    樹脂のエマルジョンである請求項1記載の断熱性塗料。
  8. 【請求項8】 当該下塗り塗料には、結露防止剤とし
    て、ポリプロピレングリコールが含有されている請求項
    1記載の断熱性塗料。
  9. 【請求項9】 当該アクリル系樹脂エマルジョンがメチ
    ルメタクリレートと2Hヘキシルアクリレートとの共重
    合体エマルジョンである請求項1記載の断熱性塗料。
  10. 【請求項10】 当該アクリル系樹脂エマルジョンの液
    体ポリマー粒径が0.1〜1.0μmである請求項1記
    載の断熱性塗料。
  11. 【請求項11】 当該高反射性骨材が、雲母鱗片の大き
    さ30〜60μmの雲母もしくは粒径0.3〜0.4μ
    mのチタニアの粉末である請求項1記載の断熱性塗料。
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