JPH054071B2 - - Google Patents

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JPH054071B2
JPH054071B2 JP58134661A JP13466183A JPH054071B2 JP H054071 B2 JPH054071 B2 JP H054071B2 JP 58134661 A JP58134661 A JP 58134661A JP 13466183 A JP13466183 A JP 13466183A JP H054071 B2 JPH054071 B2 JP H054071B2
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kestose
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(発明の対象、産業上の利用分野) 本発明は甘味を有する食品を製造する分野に使
用される。更に具体的にはいわゆる健康食品を製
造する分野に使用される。 本発明は、オウレオバシデイウム属
((Aureobacidium・sp、FERM−PNo..4257、
ATCCNo.、20524菌)に菌体内転移酵素を生成さ
せ、この菌体内転移酵素であるフラクトシルトラ
ンスフエラーゼ(fructosyl transferase)を利用
して庶糖から庶糖にフラクトースが1〜3個結合
した1−ケストース(1−Kestose)、ニストー
ス(nystose)を主成分とするフラクトオリゴ糖
(Fructo−oligo糖)を製造するフラクトオリゴ糖
の製造方法に関する。 庶糖(シユクロース)にフラクトース
(Fructose)がβ−1.2結合したイヌリン型のフラ
クトオリゴ糖、即ち1−ケストース、ニストース
は、植物、例えばタマネギ、ニラ、キクイモ、カ
ラスムギ等に含有されており、料理におけるまろ
やかな甘味料として使用されているが、単独の甘
味料剤としては使用されていない。 微生物の生産する転移酵素を利用してのオリゴ
糖生産に関してはサイクロデキストリン・グルコ
サイル・トランスフエラーゼによるグルコ・オリ
ゴ糖(商品名;カツプリング−シユガー)があ
り、又パラチノース等についても研究されてい
る。しかし、オウレオバシデイウム属のフラクト
シルトランスフエラーゼ含有菌体による庶糖から
フラクトオリゴ糖、即ち1−ケストース、ニスト
ースの生成については未だ提案されていないがア
スペルギルス・オリーゼ(Asp.oryzae)等によ
るニストースについては研究報告がある。 本発明者は、オウレオバシデイウム属
(Aureobacidium・sp、FERM−PNo.4257、
ATCCNo.20524菌)を、炭素源として庶糖のみを
使用した培地で培養すると培養初期において庶糖
は、グルコースとフラクトースに分解されずに庶
糖の60%以上が庶糖にフラクトースがβ−1.2で
結合した1−ケストース、ニストースになり、培
養経過時間と共にフラクトオリゴ糖は減少してグ
ルコース、フラクトースが増加してき、フラクト
ースの増加につれてフラクトースの2量体、3量
体、即ちイヌロビオース、イヌロトリオースが増
加し、96時間以上ではフラクトオリゴ糖は微量に
なることを見出した。 更に詳しくは、本発明者はオウレオバシデイウ
ム属による多糖即ちプルラン又はβ−1,3−
1,6グルカンの生合成酵素の研究を目的として
おり、培養培地中のグルコース、フラクトースの
増加は本菌による可溶性インベルターゼと判断
し、培養初期に検出されるグルコースが庶糖から
フラクトオリゴ糖が生成するときに副成するグル
コースであることには気付かなかつた。 また分析手法として培養培地中の糖をペーパー
クロマト、還元糖で調べているために非還元糖で
あるフラクトオリゴ糖は検出できなかつた。 本発明の動機は、多糖即ちにプルラン又はβ−
1,3−1,6グルカン培養時に培養培地に生成
する糖、詳しくはマンニトールを培養経時的に調
べるために高速液体クロマト(HLPC)で培養培
地を分析した際、三糖、四糖が検出されるピーク
位置に未知糖のピークを検出したことである。 この糖を液体クロマト、ゲルクロマトで分別し
定量した結果、フラクトオリゴ糖であることが明
らかになつた。 第1図に本菌の培養初期における培養培地を高
速液体クロマトで分析した結果を示す。 更には本菌は炭素源として庶糖を使用すると、
他の培地組成条件を変動しても培養初期には必ず
培養培地にフラクトオリゴ糖を検出した。 この事実からオウレオバシデイウム属菌が庶糖
からフラクトオリゴ糖を生成する転移酵素である
フラクトシルトランスフエラーゼを生成すること
を見い出し本発明を成すに至つた。 更には、このフラクトシルトランスフエラーゼ
は菌体内酵素であることが明確になつた。 この事は庶糖を炭素源としてオウレオバシデイ
ウム属菌を培養し、培養培地から菌体を物理的に
分離することにより極めて容易に目的とする酵素
が生産できることを示し、更には庶糖溶液に分離
菌体を一定力価添加することにより庶糖からフラ
クトオリゴ糖が容易に生産できることである。 更には菌体内酵素であるために固定化菌体とし
て連続的に庶糖からフラクトオリゴ糖を生産でき
るものである。 (発明の構成) 本発明は、オウレオバシデイウム属
(Aureobacidium・sp)の微生物を液体培養で培
養して培養菌体または菌体を含む培養液を得る工
程と:この培養菌体または菌体を含む培養液を庶
糖(シユクロース)溶液に添加または接触反応さ
せて該菌体内に含有されている菌体内転移酵素で
あるフラクトシルトランスフエラーゼで庶糖を1
−ゲストース(1−Kestose)とニストース
(nystose)を主成分とするイヌリン型のフラクト
オリゴ糖(Fructo−oligo糖)液に変える工程
と:を含み、 上記液体培養の培養培地組成が、米糠、ビタミ
ンC及び庶糖のみからなる培地組成で、24時間以
上通気撹拌培養した培養液は、β−1,3−1,
6グルカンを含有し、かつフラクトシルトランス
フエラーゼが活性な菌体を含む培養液であり、 反応させる庶糖と液体培養液との混合比は重量
%で培養液1に対して庶糖が0.5以上であり、 反応条件は、基質濃度Brix80以下、温度50〜
65℃、PH5.0〜8.0、基質である庶糖1gに対して
酵素力価が5u以上であり、 庶糖からのフラクトオリゴ糖転移率が60重量%
以上で、転移反応時間が16〜20時間であり、 上記フラクトオリゴ糖液は、1−ケストースを
40〜31重量%、ニストースを23〜31重量%を含ん
でおり、更にβ−1,3−1,6グルカンを0.15
%含んでいる、 フラクトオリゴ糖の製造方法である。 本発明で用いるオウレオバシデイウム属は、
FERM−PNo.4257、ATCCNo.20524菌として既に
登録されている。 オウレオバシデイウム属(Aureobacidium・
sp)の微生物(FERM−PNo.4257)の菌学的性
質は次の通りである。 A 分離菌の菌学的特徴。 コロニーは、初め表面平滑で灰白色、粘液性
光沢あるいは油滴状(脂肪様)の酵母様に発育
し、その周縁から糸状の菌体が、放射状に成長
し、ちぢれた様な糸状で丁度樹枝状発育をす
る。この糸状菌体は、培地表面のみならず、培
地中にもよく発育する。 しばらくすると、コロニー表面に淡暗褐色の
斑点が点々と現れ、次第に黒色の斑点になり遂
に全面が暗黒色となる。この糸状菌体に淡褐色
の楕円又卵形の多数の分生子を側生する。この
分生子は容易にばらばらになる。一方油滴状の
コロニーの表面にも点々と分生子をつける。 糖類を含んだ培養液は非常に粘稠性となり、
液面に厚いコロニーで皮革の黒色培苔を生ず
る。最適発育温度は20〜25℃で、ブドウ糖、シ
ヨ糖などの糖類から、アルコール類、有機酸類
を生成し又特有の芳香を有する。 B 培養的特徴 固体培地: バレイシヨ、グルコース寒天培地上、最初
コロニーは表面平滑、透明、光沢ある油滴
状、粘稠性の灰白色の酵母様で、コロニーの
周縁から放射状にちぢれた糸状様の、丁度樹
枝状の菌体が発育し、この糸状様菌体は培地
表面のみならず、培地中にもよく発育する。
やがてその樹枝様のところどころの部分が黒
褐色になる。培養して3〜4日たつと、コロ
ニー表面に淡暗褐色の斑点が点々と表れる
が、以後次第に淡暗黒色になり全面が広が
り、遂に全体が黒色になる。(培養7日) 尚、ツアペツク寒天培地上では発育が遅い
が、コロニー表面が全面黒色になるのに3週
間くらいかかる。 液体培養: バレイシヨ、グルコース培地中、点々と浮
遊状態に菌体が発育し(培養3日)、次第に
コロニーが増え、やがて(培養7日)液中に
粘性のコロニーが充満する。そして管壁に暗
黒色の菌苔が現われ、次第に液面にも出来る
(培養15日)。 この菌蓋はゼラチナスな粘性のある厚いも
のである。 尚、ツアペツク培地中にも同様に発育する
が非常におそく、菌体も少なく、約3週間培
養で液面にかなりの黒色菌苔をつくる。 C 形態的特徴 若い細胞は透明な糸状のちぢれた樹枝状で、
菌体(糸状様)は、ところどころから黒く、卵
形の胞子様のものが側生する。又油滴状のコロ
ニーはその中に点々と黒色胞子様のものが着生
する。これは衝撃をあたえるとばらばらにな
る。 D 生理的特徴 最適発育温度は20〜25℃、グルコース、シユ
ークロースなどから粘性物を生成、又グルコー
スなどの糖類から、アルコール類、有機酸類を
生ずる。また、特有の芳香を有する。 (注)文献として George SMITH著 応用菌学指針(An
introduction to industrial mycology)(P.68〜
97) 応用微生物学各論(P.83〜87) に準拠 この菌体を液体培養して、培養菌体または菌体
を含む培養液を得る。 培養液の、培養培地組成として米糠0.1〜1重
量%、ビタミンC0.01〜0.4重量%、庶糖0.5〜5重
量%を使用し、24時間以上通気撹拌培養するとβ
−1,3−1,6グルカンを含有するフラクトシ
ルトランスフエラーゼが活性な菌体を含む培養液
が得られる。このオウレオバジデイウム属を庶糖
を炭素源として液体培養すると、主として菌体内
にフラクトシルトランスフエラーゼ酵素、更に詳
しくは庶糖を供与体および受容体として庶糖にフ
ラクトースを1分子づつ庶糖のフラクトースにβ
−1.2結合で転移する酵素、即ち下記の転移反応
式を触媒する酵素で、反応生成物であるフラクト
オリゴ糖も庶糖の受容体となり、フラクトースが
1分子多く結合したフラクトオリゴ糖になる。 この場合、いずれも必ず1モルのグルコースが
生成される。 2(G−F)+酵素→G−F−F+G G−F+G−F−F+酵素→G−F−F−F+G G−Fは庶糖 G−F−Fは1−ケストース Gはグルコース G−F−F−Fはニストース
である。 オウレオバシデイウム属は、庶糖を炭素源とし
て液体培養すると、培養培地中の庶糖を、フラク
トオリゴ糖即ち1−ケストース、ニストース等に
変化させると同時に菌体内に転移酵素、即ちフラ
クトシルトランスフエラーゼ酵素を含有した菌体
ができるため、菌体を粗酵素として利用できる。 しかし、炭素源として、フラクトース、グルコ
ース、澱粉等を使用する場合はフラクトシルトラ
ンスフエラーゼは菌体内に含有されない。 表1は炭素源を庶糖のみとし、他の培地組成を
変えて培養した際の培養培地の糖組成と菌体中の
フラクトシルトランスフエラーゼ活性を示してい
る。
【表】 フラクトシルトランスフエラーゼ活性
+ + +
【表】 この表に示したように、フラクトシルトランス
フエラーゼ活性は、炭素源として庶糖を使用する
場合に菌体内に含有され、培養条件を変えてもフ
ラクトシルトランスフエラーゼ活性は変わらな
い。 培養して得られたフラクトシルトランスフエラ
ーゼ活性菌体は、培養液から物理的に分離して菌
体として使用するか、又は菌体含有培養液の状態
で使用する2通りの方法があるが、表1の培養条
件1で本菌を培養した場合は培養培地から菌体を
分離して使用する事なく菌体を含む培養液をその
まま使用することが、より合理的であることを示
している。 即ち庶糖、米糠、ビタミンCの培地組成で培養
した場合は、培養液中にβ−1,3−1,6グル
カンが生産されており、β−1,3−1,6グル
カンは庶糖またはフラクトオリゴ糖とのゲル形成
が非常に強いために、フラクトシルトランスフエ
ラーゼ活性菌体を含むβ−1,3−1,6グルカ
ン培養液に庶糖を加えて本酵素反応を行なうとβ
−1,3−1,6グルカン特有のなめらかなゼリ
ー状のフラクトオリゴ糖含有液が製造でき、濃縮
などの操作を必要とせずきわめて単純な操作でフ
ラクトオリゴ糖含有液が製造できる。 なお、このゲルの形成はプルラン等微生物多糖
にはみられない物性であり、β−1,3−1,6
グルカンにのみ特有な物性である。この方法で製
造されたフラクトオリゴ糖含有液は、そのままジ
ヤム、ゼリーに使用でき、更には甘味剤として2
次加工してもβ−1,3−1,6グルカンの物性
により2次加工品に艶や、なめらかさ、伸び等の
特徴を保持させることができる。 この培養液を、庶糖(シユクロース)溶液に添
加または接触反応させて該菌体内に含有されてい
る菌体内転移酵素であるフラクトシルトランスフ
エラーゼで庶糖を1−ケストースとニストースを
主成分とするイヌリン型のフラクトオリゴ糖に変
える。 変化させる庶糖と液体培養液との混合比は重量
%で培養液1に対して庶糖が0.5以上、好ましく
は1.0以上である。その反応条件は、基質濃度
Brix80以下、温度50〜65℃、PH5.0〜8.0、基質で
ある庶糖1gに対して酵素力価が5u以上である。 次に菌体内酵素の作用特性について説明する。
上記方法で得られたフラクトシルトランスフエラ
ーゼ活性酵素含有菌体の酵素作用特性は至適PH
5.0〜6.0、至適温度55〜60℃である。その結果を
第2図に示す。 第2図の条件下では菌体内に含有されていると
推定される異種酵素、即ちインベルターゼ、イソ
メラーゼの活性は検出されないことが明らかとな
つた。 基質である庶糖の特異性は、庶糖を供与体およ
び受容体として2モルの庶糖から1モルのグルコ
ースと1モルの1−ケストースを生成する反応を
触媒し、生成したフラクトオリゴ糖は庶糖の受容
体となり、更にフラクトースが1分子多いフラク
トオリゴ糖が生成される。 基本反応式は次の様に示すことができる。 2(G−F)+酵素→(G−F−F)+G G−F−F+G−F+酵素→G−F−F−F+G 更に庶糖を供与体として受容体がフラクトース
の場合はフラクトースの2量体、即ちイヌロビオ
ースとグルコースを生成する。 この反応は以下の通りである。 G−F+F+酵素→F−F+G G−Fは庶糖 Fはフラクトース Gはグルコース F−Fはイヌロビオースであ
る。またフラクトース以外の受容体となりうる糖
を調べた結果を表2に示す。
【表】 この事は本酵素の転移特性を利用すると受容体
の糖を変えることにより種々のフラクトオリゴ糖
を製造できる可能性を示している。 次に菌体内酵素の力価測定について説明する。 酵素製造に於て、生産された酵素の力を具体的
に計測する物指が必要であり、通常力価、即ち(u)
で表示するのが一般的である。 フラクトシルトランスフエラーゼは、庶糖2モ
ルから1モルの1−ケストースと1モルのグルコ
ースを生成する反応を触媒する。 従つてこの酵素反応が生成する範囲内、即ち庶
糖のみを基質として本酵素を作用させ、ニストー
スを検出しない初期反応で生成するグルコースを
定量することにより、本酵素の転移力価(u)を表示
することができる。 以下に明示した反応条件でグルコース量を定量
してフラクトシルトランスフエラーゼの力価(u)と
して表示した 即ち、1・マイクロモル・グルコース/1分=
1uとした。 基質として結晶精製庶糖を使用し、その濃度50
%(W/V)、PH5.5〜5.7温度55〜60℃、反応時
間30分、撹拌100r.p.mで反応させ、生成するグル
コースをミクロソモギー法または高速液体クロマ
ト法で定量した。(高速液体クロマトの場合はピ
ーク面積より算出した。) 使用した高速液体クロマト装置は島津製作所製
LC−4A、使用カラムは、SCR−101Nとボンダ
パツク・カーボハイドレイト・アナリシス
(Bondapak Carbohydrate Analysis)である。
ミクロソモギー定量値と高速液体クロマト法分析
値に差がないことが明らかになつたので、分析は
主として高速液体クロマト法で測定した。表3に
力価測定条件と反応式を示す。
【表】 この反応によつて、庶糖は50%以上フラクトオ
リゴ糖に変換される。 この転移率が可能になつたのは、 第1に菌体内転移酵素即ち、フラクトシルトラ
ンスフエラーゼの力価が高く、しかも異種酵素で
あるインベルターゼ、イソメラーゼがないこと及
び生産が容易にできること、第2に菌体を酵素と
して利用できることと反応温度が60℃と高く、反
応濃度もBrix70でも良いことである。 本酵素の反応特性は庶糖を供与体および受容体
として供与体の庶糖のフラクトースを受容体の庶
糖のフラクトースにβ−1.2結合で転移すると同
時に、供与体のグルコースを遊離することであ
り、更には反応生成物であるフラクトオリゴ糖が
庶糖の受容体となりうることである。 この様にして庶糖にフラクトースが1〜3個結
合したフラクトオリゴ糖が生成される。 庶糖を供与体として、受容体になり得る糖には
フラクトースがあり、この場合反応生成糖は、フ
ラクトースの2量体、即ちイヌロビオース
(inullobiose)とグルコースである。 この反応を利用するとフラクトシルトランスフ
エラーゼ反応で生成するグルコースを異性化酵素
でフラクトースに異性化すると、フラクトースは
フラクトシルトランスフエラーゼによつて庶糖、
1−ケストース等と反応し、フラクトースの2量
体、3量体、即ちイヌロビオース(inullobose)、
イヌロトリオース(inullotriose)とグルコース
とを生成し、庶糖を80%以上のフラクトオリゴ糖
に変えることができる。 この酵素反応は次の通りである。 庶糖 酵素 2(G−F)+菌体内酵素→G−F−F+G G+イソメラーゼ→F F+G−F+菌体内酵素→F−F+G F+G−F−F+菌体内酵素→F−F−F+G G−Fは庶糖 菌体内酵素はフラクトシルトラ
ンスフエラーゼ G−F−Fは1−ケストース Fはグルコース Fはフラクトース F−Fはイヌロビオース F−F−Fはイヌロトリオースである。 具体的には庶糖にフラクトシルトランスフエラ
ーゼとイソメラーゼ(異性化酵素)を同時に作用
させるか、又はフラクトシルトランスフエラーゼ
の作用後にイソメラーゼを作用させることにより
庶糖を80%以上、フラクトースを含むフラクトオ
リゴ糖に変えることが実用的に可能である。 上記フラクトース以外に受容体になりうる糖
は、1−ケストース、ニストース、ラフイノース
(Raffinose)、メレジトース(Melezitose)等で
分子内にシユークロース結合、即ちグルコース、
フラクトースがα1−2β結合が必要条件である。 このように、種々の糖が庶糖を供与体としてフ
ラクトシルトランスフエラーゼの受容体になる。 これらの反応を表4および表5で表わす。
【表】 ↓ 菌体を含む培養液
菌体 (β−1,3−1,6グルカンを0.3%以上含有)
【表】 遠心分離または濾過
培養濾液←

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 オウレオバシデイウム属
    (Aureobacidium・sp)の微生物を液体培養で培
    養して培養菌体または菌体を含む培養液を得る工
    程と: この培養菌体または菌体を含む培養液を庶糖
    (シユクロース)溶液に添加または接触反応させ
    て該菌体内に含有されている菌体内転移酵素であ
    るフラクトシルトランスフエラーゼで庶糖を1−
    ケストース(1−Kestose)とニストース
    (nystose)を主成分とするイヌリン型のフラクト
    オリゴ糖(Fructo−oligo糖)液に変える工程
    と: を含み、 上記液体培養の培養培地組成が、米糠、ビタミ
    ンC及び庶糖のみからなる培地組成で、24時間以
    上通気撹拌培養した培養液は、β−1,3−1,
    6グルカンを含有し、かつフラクトシルトランス
    フエラーゼが活性な菌体を含む培養液であり、 反応させる庶糖と液体培養液との混合比は重量
    %で培養液1に対して庶糖が0.5以上であり、 反応条件は、基質濃度Brix80以下、温度50〜
    65℃、PH5.0〜8.0、基質である庶糖1gに対して
    酵素力価が5u以上であり、 庶糖からのフラクトオリゴ糖転移率が60重量%
    以上で、転移反応時間が16〜20時間であり、 上記フラクトオリゴ糖液は、1−ケストースを
    40〜31重量%、ニストースを23〜31重量%を含ん
    でおり、更にβ−1,3−1,6グルカンを0.15
    %含んでいる、 フラクトオリゴ糖の製造方法。
JP58134661A 1983-07-21 1983-07-21 フラクトオリゴ糖の製造方法 Granted JPS6027395A (ja)

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