JPH0540132U - 缶 蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソフトドリンク、ビール酒などの飲料の販売
をより一層促進することができる缶蓋を得ること。 【構成】 蓋本体３に形成された開口用スコア部９の一
側に、この開口用スコア部９を陥没させるためのプルタ
ブ10を取り付けてなる缶蓋２において、前記プルタブ10
の遊端側の一部を分離可能に構成した。この場合、分離
可能部分13の裏面に特定のマーク16を形成してもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ソフトドリンク、ビール、酒などの飲料を収容する飲料缶の缶蓋に 関する。

【０００２】

【考案の背景】

近年、コーラやジュースなどのソフトドリンク、ビール、酒などの飲料を収容 する飲料缶の缶蓋として、アルミニウムなどの金属よりなる蓋本体に開口用のス コアを設け、このスコアで囲まれた部分の一側にアルミニウムなどの金属よりな るプルタブの基部を設けたものが多用されている。この缶蓋は、プルタブを引き 起こすことにより、前記スコアで囲まれた部分が蓋本体から外れて缶蓋に開口を 形成することができるので、缶切りなどの器具を用いなくとも開口できると云っ た利点がある。

【０００３】 ところで、上記缶蓋は、そのスコアで囲まれた部分がプルタブと共に蓋本体か ら除去される所謂ティアオフタイプのものであり、しかも、これら除去される部 分が金属製であり、鋭利な形状をしている。そして、このような除去部分は、不 心得な飲用者によって道路や公園、あるいは、特に夏期においては海辺や湖畔ま たは河川などにおいて投げ捨てられることが多いため、このようなティアオフタ イプの缶蓋は、安全上または環境保護の観点から極めて大きな問題となってきて いる。

【０００４】 そこで、最近に至って、蓋本体に形成された開口用スコア部（スコアで囲まれ た部分）を形成すると共に、この開口用スコア部の一側に設けられたプルタブを 引き起こすことにより、開口用スコア部を陥没させて開口を形成するが、開口用 スコア部やプルタブは、蓋本体から分離されず連設された状態を保持する所謂非 分離のステイオンタイプの缶蓋が実用化され、上述したティアオフタイプの缶蓋 の欠点は解消されるに至っている。

【０００５】 本考案は、このような開口後も開口用スコア部およびプルタブが蓋本体から分 離されないステイオンタイプの缶蓋をさらに改良し、ソフトドリンク、ビール、 酒などの飲料の販売をより一層促進することができる缶蓋を得ることを目的とす るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案においては、蓋本体に形成された開口用スコ ア部の一側に、この開口用スコア部を陥没させるためのプルタブを取り付けてな る缶蓋において、前記プルタブの遊端側の一部を分離可能に構成したことを特徴 としている。この場合、分離可能部分の裏面に特定のマークを形成してもよい。 この分離可能部分の形成は、開口用スコア部のスコアやあるいはミシン目などに よって形成すればよい。

【０００７】

【作用】

上記缶蓋においては、プルタブを引き起こすことにより、プルタブの基部側に よって開口用スコア部が陥没して、缶蓋に所望の開口、すなわち、飲口が開口さ れる。そして、プルタブを図４に示すように引き起こした状態で、プルタブ10の 遊端側に形成された分離可能部分13を引き起こし方向に押すことにより、分離可 能部分13をプルタブ10から分離することができる。一方、開口用スコア部９とプ ルタブ10は蓋本体２から分離することはない。

【０００８】 そして、この分離可能部分13の裏面に特定のマーク16、例えば「当たり」、「 外れ」、「１等」、「２等」などの文字や記号、あるいは、これらを色によって 表示、例えば「当たり」は金色、「外れ」は「黒色」などといったように予め定 められた色で表示したり、また、動物などの種類や模様などによって等級を表示 させるなど種々の方法で表すことができる。

【０００９】 また、分離可能部分13の形状を飲料の種類に応じて円形、角形などと変え、こ の分離可能部分13を所定個数（枚数）集めたら景品と交換するようにしてもよい 。この場合、分離可能部分13の裏面に特定のマークを設けなくてもよい。このよ うな缶蓋を用いたコーラやジュースなどの飲料缶は、購入者の購買意欲を刺激し 、その結果、これらの飲料の販売を大いに促進することができる。

【００１０】 そして、上記特定のマーク16は、プルタブ10の裏面側に設けられているが、蓋 本体の上面側であり、缶胴内の内容物に接触するおそれがないので、衛生的であ るといった利点もある。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を、図面に基づいて説明する。

【００１２】 図１〜図４は、本考案の一実施例を示し、先ず、図１において、１は有底の円 筒状の缶胴、２はこの缶胴１の開口を封止する缶蓋である。これら１，２は、ア ルミニウムやテインフリースチール材などよりなる。缶蓋２は、蓋本体３とこの 蓋本体３の外周縁に沿って周設されるフランジ４とからなり、このフランジ４を 缶胴１の開口部に巻締して缶体が形成される。

【００１３】 そして、図２に示すように、フランジ４の内側には溝５が周設され、この溝５ で囲まれた部分は平面部６に形成されている。そして、この平面部６のほぼ中央 には平面部６よりもやや低くなるように長円状の凹部７が形成されている。そし て、この実施例においては、凹部７の右半分の部分には、スコア線８で囲まれた 開口用スコア部９が形成されている。

【００１４】 また、凹部７の左半分の部分には、開口用スコア部９を陥没させるためのプル タブ10が設けられている。このプルタブ10は、図３に示すように、その基部側が 平面部６を膨出させた部分にリベット11を装填してなるリベット部12に支持され るようにして平面部６に平行になるように設けられている。なお、ここまでの構 成は、従来の非分離のステイオンタイプの缶蓋と殆ど変わるところがない。

【００１５】 13はプルタブ10の遊端側（図２および図３における左側）の一部に形成される 分離可能部分で、プルタブ10にスコアまたはミシン目加工を施すことにより形成 され、14はスコア線である。そして、この分離可能部分13には、貫通孔15が基部 側から遠い位置に形成してあると共に、裏面には、図１に示すように、特定のマ ーク16が形成されている。

【００１６】 前記分離可能部分13の裏面に形成されるマーク16としては種々の形体が考えら れる。例えば印刷などの手法により「当たり」、「外れ」、「１等」、「２等」 などの文字を付すようにしてもよいし、単に、１，２…などの数字やＡ，Ｂ，Ｃ などのアルファベットなどによって等級などを表してもよい。また、例えば「当 たり」は金色、「外れ」は「黒色」などといったように予め定められた色で表示 したり、また、動物などの種類や模様などによって等級を表示させるなど種々の 方法で表すことができる。さらに、飲料の種別が識別できるように、飲料名また はそれを表す略号などを表示するようにしてもよい。また、分離可能部分13の形 状を飲料の種類に応じて円形、角形などと変え、この分離可能部分13を所定個数 （枚数）集めたら景品と交換するようにしてもよい。この場合、分離可能部分13 の裏面に特定のマークを設けなくてもよい。

【００１７】 上記構成の缶蓋２においては、図１に示すように、プルタブ10を引き起こすこ とにより、プルタブ10の基部側によって開口用スコア部９が陥没して、缶蓋２に 所望の開口（飲口）17が形成される。この場合、開口用スコア部９とプルタブ10 は、蓋本体２から分離することはない。

【００１８】 そして、プルタブ10を図４に示すように引き起こした状態で、プルタブ10の遊 端側に形成された分離可能部分13を例えば矢印で示す引き起こし方向に指などで 押すことにより、分離可能部分13をプルタブ10から分離することができる。

【００１９】 なお、上記缶蓋２は、ソフトドリンク、酒、ビール以外の飲料を収容する飲料 缶にも適用できることは云うまでもない。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係る缶蓋は、プルタブの遊端側の一部を、分離 可能に構成してなるものであるから、このような缶蓋を用いたコーラやジュース などの飲料缶は、購入者の購買意欲を刺激し、その結果、これらの飲料の販売を 大いに促進することができる。また、前記特定のマークは、プルタブの裏面側に 設けられているが、蓋本体の上面側であり、缶胴内の内容物に接触するおそれが ないので、衛生的であるといった利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る缶蓋を用いた缶体を示す斜視図で
ある。

【図２】本考案に係る缶蓋の平面図である。

【図３】前記缶蓋の要部を示す断面図である。

【図４】本考案の動作説明図である。

【符号の説明】

２…缶蓋、３…蓋本体、９…開口用スコア部、10…プル
タブ、13…分離可能部分、16…特定のマーク。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 蓋本体に形成された開口用スコア部の一
   側に、この開口用スコア部を陥没させるためのプルタブ
   を取り付けてなる缶蓋において、前記プルタブの遊端側
   の一部を分離可能に構成したことを特徴とする缶蓋。
2. 【請求項２】 前記分離可能部分の裏面に特定のマーク
   を形成してなる請求項１に記載の缶蓋。