JPH0538371A - ゴルフ場のピンに付設する標示体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ゴルフ競技で使用されるピン旗竿に付設し、
遠方よりピンの位置の発見を助ける器具。 【構成】 本体を固定部分と垂直軸に対し回転する部分
とで構成し、固定部１をピンの竿に固定しその上にピン
軸中心に回転する椀形のケース２を設け、椀の外部に付
設した（地平線に対し）４５度乃至７５度の傾きで取り
付けた多数の鏡Ｍ_１，Ｍ_２，Ｍ_３の反射により太陽光線
を競技者の目に映じ易い高さに投射し、ピンの位置の発
見を助ける。また、更に発見を容易にするため、鏡
Ｍ_１，Ｍ_２，Ｍ_３群を椀体と共に回転させ、一個所から
見る競技者の目に明暗点滅の光として映ぜしめる如く構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフ競技に使用され
る旗竿（以後ピンと呼ぶ）に付設して、遠方からもその
位置の発見を容易にする機能を付与して、ゴルフ競技の
楽しさを増す目的を達成する為の補助器具である。

【０００２】

【従来の技術】従来、ゴルフ場のピンは、国際的なルー
ルによって規制されている点もあり、一定の長さの旗竿
に一定サイズの旗を取りつけたもので、旗の色彩や旗中
のマーク等にゴルフ場の特色が見られるが、そのピンを
遠方より見た場合に、その位置を容易に発見する為の手
段を採られたものは無かった。然し実際には、遠方から
の発見確認の主眼となる筈の旗も、風の吹かない時は下
方に垂れており、細い竿本体を目で探す他はないので、
競技者自身がピンを探すのに困難を感じる場合が多い事
は、体験者の知るところであった。現在、ピンの発見を
容易にする手段として実用化されたものは、全く見られ
ないが、その目的に沿って考慮された試みは、実用新案
登録願や特許願の公開されたものに散見する事が出来
る。最も多く見られるものは、旗竿の上部に発光体を設
ける手段であるが、晴天の太陽光線の直下の設備である
ので、人工の光線を幾ら強大にしても、桁違いに強力な
太陽光線に匹敵するものは得られず、その効果は全く期
待出来ない。

【０００３】

【本発明が解決しようとする課題】ピンの発見を容易に
する手段としては、光線の有効な利用による他は無い
が、人工の発光体による光は、太陽光線に比較すれば桁
違いに弱いので、晴天の屋外で使用する設備としては、
用をなさない。従って、光線を利用する場合、光線のエ
ネルギーをそのまま９０％以上の効率で伝える可能性の
ある鏡を利用する事が、最も有効な手段であるが、広い
ゴルフ場の中で、屈折したコースの遥かに遠い位置にあ
るピンを、効果的に標示するには、特別の有効な手段を
講ずる必要がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（手段その１）ピンの上部に椀型のケースを設け、その
外面に多数の鏡を付設する事にし、その鏡には水平線に
対して４５度乃至７５度の傾きを持たせた。４５度の鏡
は、遠方から見た場合、ピンの真上の空の光を受けて水
平に放射する事になる。従って、逆に言えば、競技者が
遠方からその鏡を見た場合、ゴルフ場の上部の空の明る
さそのものが反映されるのである。従って、曇っていて
もゴルフ場上空の最も明るい光が水平に投射されるの
で、ゴルフ場の（樹木や森の）暗い背景の中では、異彩
を放って明るい光を競技者の目に写す事になる。然し、
上記の鏡だけでは、晴天で日光直射の場合には、直射日
光の強い光線がゴルフ場に充満しているので、充分の標
示能力があるとは言えない。直射日光の光を競技者の目
に到達させる為には、６０度以上垂直に近い鏡による反
射が有効であって、太陽の位置と競技者の位置の角度の
二等分線の方向を向いた鏡で反射される光は鋭い直射光
線として競技者の目の近くに投射される。従って、多数
の鏡を使用すれば、効果的な反射光線を得る可能性は大
きい。（手段その２）以上述べた通り、ピンの中心線を
取り巻く４５度乃至７５度の多数の鏡があるが、競技者
の立っている場所によっては、鏡と人との適正な位置関
係が成立しない場合もあり得る。本発明はその問題に対
しての飛躍的な改善効果を発揮する手段として、椀形の
ケースをピン軸に対して、回転させる事にした。鏡群が
回転すれば多数の鏡の中には競技者の目を強力に刺激す
る鏡もあり、ピンの位置の発見に対して画期的な効果を
発揮する事になる。即ち、太陽光線が直接競技者の目に
影響する条件が得られない場合も、反射する太陽光線の
明るさが刻々に変化するので、ピンを見た場合、明るさ
の変化が瞬き（マタタキ）のように見えるので、ピンの
存在確認は飛躍的に容易となる。

【０００５】

【本発明の実施例】上記の手段を実際のゴルフ場のピン
に応用する為には、ピンの頂部にゴムタイヤ付きの車輪
を装着し、その上にボールベアリングを介して、回転可
能に取りつけた椀型のケースの中に微速回転装置を内蔵
し、椀の外部には水平面と４５度の角度から７５度程度
の傾きに設けた多数の鏡を設ける如く構成した。ピン頂
部に車輪を設けたのは、ゴルフ競技の場合、グリーンに
競技者達が来て「パット」をする場合、ピンを倒してグ
リーン上に置く必要がある。その時グリーンまたは上部
の鏡等を汚す危険を予防する為の必要条件である。ボー
ルベアリングを介して取りつけた椀型ケースの内部の微
速回転装置は、時計に類する発条式の機構でも、乾電池
で駆動されるレコードプレーヤー式の機構でも良いが、
適当な手動の停止装置を設ける必要がある。

【０００６】

【考案の効果】本発明の標示装置は、曇天の場合でも、
上空の明るい空の光を受けてその光を水平に投射するの
で、暗い樹木の下に在っても、明るく光って見えるの
で、容易に発見する事ができる。又晴天の場合は、強い
太陽光線が本標示装置で反射されて、人工光線で得られ
ない強い光を照射するので、遠方からでもピンの位置を
確認できる。また、何れの場合でも、標示器の椀型が回
転するので、見る人の目に写る光の強度が刻々に変化
し、競技者の目には、点滅信号の如く、標示装置から反
射される光の強さが変化して写り、その所在を明確に判
定する事ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の実施例を、中心軸部分で切断
し、その構造を示した図である。１は、ピンの頂部に取
りつけられるタイヤ付きの車輪部を示し、上部の椀型の
鏡付きの部分２と、玉軸受によって連結されている。外
部の鏡は、上部の水平線と４５度の傾きのもの６個，６
０度のもの１２個，７５度のもの１８個が取りつけられ
ている。鏡は張りつけないでも、鏡の光沢面を作る事に
よっても、目的を達する。内部の微速回転の機構は、乾
電池を応用したものを示した。Ｓは防水式押しボタンス
イッチとし、Ｄ部に乾電池を納め、Ｐのモーターによっ
てＧ１の減速機とＧ２の減速機とＧ３の減速機によっ
て、椀型部２が車輪部１に対して（毎分１回転程度の）
微速回転をする構造になっている。３は車輪部をピン頂
部に取りつける場合の、固定用押しネジである。

【図２】図２は、上記の本体の平面図である。Ｓは回転
運転を始動・停止する押しボタンスイッチである。鏡
（Ｍ１，Ｍ２，Ｍ３）合計３６個の配置を示した。

【図３】図３は、同じく本発明の標示器を外部から見
た、正面図である。Ａ，Ｂ，Ｃ は、鏡が光を反射して
いる状況を図示した。Ａは４５度のＭ１鏡の反射線で、
直上からの光が水平に反射される事がわかるが、この事
は、人が曇天の場合水平に標示器を見た場合、上空の明
るい空その儘を見る事ができる事を示す。太陽がピンよ
りも遠方にある（逆光線の）場合は、Ａ２で示すように
側面の鏡によって同様の強い日光の反射光線が得られ
る。Ｃは太陽が３０度上方より直射した場合、反射光線
が略水平に来る事を示し、ＢはＡ，Ｃの中間の角度の太
陽光線の反射を示している。逆光線の場合は、同様にＢ
２，Ｃ２で示すように、反射光線が得られる。Ｔはタイ
ヤ部を示し、Ｆは旗を示した。

【図４】図４は、コースによってグリーンの位置の高い
場合を

【Ａ】に示し、低い場合を

【Ｂ】に示した。このように、高さの格差の大きいコー
スの場合は、前述の標準型の他に、高低差の角度差に応
じて、「高所用」又は「低所用」として、鏡の角度を修
正した標示器を特別に用意する事が、機能の面から望ま
しい。

【符号の説明】

１：本発明の下部構造で外部にタイヤを具備したもの， ２：本発明の上部構造で、外部に鏡群を有する椀形構造
体， ３：ピンの頂部に取りつける固定用押しネジ， Ｓ：回転運動の始動・停止する防水スイッチ， Ｄ：乾電池， Ｐ：回転用モーター， Ｇ１，Ｇ２，Ｇ３：減速装置， Ｍ１，Ｍ２，Ｍ３：反射鏡， Ｔ：タイヤ， Ｆ：ピン用の旗．

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ゴルフ場のピンの旗竿の上部に装着するタ
   イヤ輪に対し、軸受を経由して微速にて回転し得る機構
   を内部に備え、外面に水平線に対し４５度以上７５度迄
   の傾きに設けた多数の反射面を設け、太陽の直射光線ま
   たは上空の明るさを反射して、ゴルフ競技者の目に断続
   的なヒラメキを感じさせ、ピンの位置の発見を容易にし
   た事を特徴とする標示用の椀状回転体。