JPH0537914A - 視覚特性利用の画像伝送システム - Google Patents

視覚特性利用の画像伝送システム

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JPH0537914A
JPH0537914A JP19051491A JP19051491A JPH0537914A JP H0537914 A JPH0537914 A JP H0537914A JP 19051491 A JP19051491 A JP 19051491A JP 19051491 A JP19051491 A JP 19051491A JP H0537914 A JPH0537914 A JP H0537914A
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Application number
JP19051491A
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English (en)
Inventor
Taichi Nakamura
太一 中村
Katsushi Inoue
克至 井上
Motohisa Tomura
元久 戸村
Tomoaki Takahashi
知明 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Corp
Original Assignee
N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Communications Systems Corp
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Publication date
Application filed by N T T DATA TSUSHIN KK, NTT Data Communications Systems Corp filed Critical N T T DATA TSUSHIN KK
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像情報の伝送システムにおいて、人間の視
覚特性を利用して、伝送情報量を低減し、高速化を図
る。 【構成】 送信装置は、予め定められた注視点から周辺
領域に向けて、予め定められた値で順次に疎になる標本
化間隔で、画像を構成する画素群を選択する画像分解回
路を具備し、この画像分解回路で選択した画素群からな
る画像情報を送出し、受信装置は、送信装置の画像分解
回路で用いた標本化間隔に基づき、受信した画素群から
なる画像を再生する画像合成回路を具備し、この画像合
成回路で再生した画像を、画像出力装置に出力する視覚
特性利用の画像伝送システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像情報の伝送処理シ
ステムに係わり、特に、人間の視覚特性を利用して、画
像を効率良く伝送するのに好適な視覚特性利用の画像伝
送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像の伝送は、二次元空間に広が
っている画像を走査して、複数の一次元走査イメージに
分解し、その一次元走査イメージを、時系列信号とし
て、順次送出する方式が一般的である。この方式は、テ
レビジョン信号を伝送するために考えられた方式で、現
在では、テレビジョン信号の伝送のみではなく、静止画
やファクシミリなど、種々の画像の伝送に適用されてい
る。画像を表す画像信号は、非常に多くの情報量からな
り、そのために、画像の伝送には、非常に長い時間を要
し、膨大な通信コストがかかる。画像信号には、信号振
幅に関して存在する冗長成分や、画像が二次元空間に分
布することにより存在する空間的な冗長成分、および、
画像内容の時間的な変化に関連する冗長成分などの統計
的冗長要因と、人間の視覚が、画像信号の情報の全てを
使っていないことに起因する視覚的冗長要因とが存在す
る。画像の伝送においては、これらの各種の冗長要因を
削減して、伝送効率を上げ、通信コストを低減させるこ
とが重要である。
【0003】このような画像の伝送効率の向上を目的と
して、多くの画像符号化方式が考案され、実用に供され
ている。画像符号化方式の一つとして、隣接する画素間
の相関係数が非常に大きいことを利用して、注目画素
を、隣接する周辺の画素の標本値を用いて予測する予測
符号化方式がある。この方式では、画像信号の隣接画素
間の相関係数が非常に大きく、注目画素の予測誤差が小
さいため、短い符号長で、この誤差を表現できるので、
冗長度の低減が可能である。この方式は、主に、6.3
Mb/s(6.3メガビット/秒)、あるいは、1.5
44Mb/sの伝送路に、動画像を通すために適用さ
れ、フレーム内予測や、フレーム間予測、あるいは、背
景予測符号化として実用化されている。また、複数個の
画素で構成されるブロックに対して、画素値の重み付け
をやり直す変換を行い、値の変動が大きい成分と小さい
成分とに分離した後、変動の小さい成分を切り捨てた
り、割り当てる符号長を短くすることにより、冗長度を
低減する直交換符号化がある。その他にも、伝送の早い
段階で、画像の概略を把握するために、階層的符号化
や、ピラミダル符号化と呼ばれる帯域分割符号化が考え
られている。さらに、静止画の符号化への応用を目的と
して、符号化を行いながら、学習により、画像情報のモ
デルを推定しながら符号化パラメータを決定していくユ
ニバーサル符号化と呼ばれる算術符号化が開発されてい
る。このような画像信号の符号化に関しては、例えば、
電子情報通信学会編「電子情報通信ハンドブック」(1
988年、オーム社発行)の第2580頁から第258
5頁に記載されている。
【0004】他方、人間の視覚は、注目する注視点の近
辺(注視領域)では精細であるが、注視点以外の周辺領
域では粗となる特性を有する。特に、動きのある対象を
見る動態視力は、注視領域に比べて、周辺領域を精細に
検知する能力は、視点から遠ざかるにつれて、次第に低
下していることが分かっている。このようなことによ
り、動画像などの伝送では、画面の周辺部については、
画像情報の全てを送らなくても、視覚的には、さほど劣
化としては認められない。しかしながら、上述の従来の
符号化方式は、画像全体に対して一様に符号化処理を施
し、画像の周辺も、注視点近辺の注視領域と同じ情報密
度のまま処理する方式である。その結果、視覚能力の限
界以上の情報が送られ、不必要な情報の処理や伝送に、
無駄な時間を費やし、通信コストの低減を妨げている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、人間の視覚特性を考慮した画像
情報の圧縮がなされておらず、画像情報の伝送を高速化
して、画像伝送システムの性能を向上させることができ
ない点である。本発明の目的は、これら従来技術の課題
を解決し、視覚的に有効でない情報を処理して伝送し、
画像を効率良く伝送することが可能な視覚特性利用の画
像伝送システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の視覚特性利用の画像伝送システムは、
(1)画像入力装置で読み取った画像を送出する送信装
置と、この送信装置から送出された画像を受信して、画
像出力装置に出力する受信装置とからなる画像伝送シス
テムにおいて、送信装置は、画像入力装置で読み取った
画像に対し、予め定められた注視点から周辺領域に向け
て、予め定められた値で順次に疎になる標本化間隔で、
この画像を構成する第1の画素群を選択する画像分解回
路を具備し、この画像分解回路で選択した第1の画素群
からなる画像情報を送出し、そして、受信装置は、第1
の画素群からなる画像情報を受信し、かつ、画像分解回
路で用いた標本化間隔に基づき、この受信した第1の画
素群からなる画像を再生する画像合成回路を具備し、こ
の画像合成回路で再生した画像を、画像出力装置に出力
することを特徴とする。また、(2)上記(1)に記載
の視覚特性利用の画像伝送システムにおいて、送信装置
は、画像分解回路により、第1の画素群に含まれない画
素に対し、標本化間隔に基づく画素群の選択を順次に繰
返して、それぞれの画素群を作成し、画像入力装置で読
み取った画像を構成する画素を複数の画素群に分解し、
かつ、この画像分解回路で分解した複数の画素群からな
るそれぞれの画像情報を、第1の画素群から作成順に送
出し、そして、受信装置は、送信装置から送出された複
数の画素群からなるそれぞれの画像情報を順次に受信
し、かつ、画像合成回路により、この画像情報の受信毎
に、画像分解回路で用いた標本化間隔に基づき、この受
信した画素群からなる画像を再生し、この画像合成回路
で再生した画像を、画像出力装置に出力することを特徴
とする。また、(3)上記(1)もしくは(2)のいず
れかに記載の視覚特性利用の画像伝送システムにおい
て、画像合成回路は、受信した画像情報の画素の欠落部
分を、この欠落部分に隣接する画素に基づき補間し、こ
の補間した画素と受信した画像情報の画素とからなる画
像を再生することを特徴とする。また、(4)上記
(3)に記載の視覚特性利用の画像伝送システムにおい
て、画像合成回路は、受信装置が、送信装置から、作成
順に送出された複数の画素群からなるそれぞれの画像情
報を受信した場合、この画像情報の受信毎に、補間済の
画素を、同一位置の受信した画像情報の画素に置き換
え、かつ、この置き換えた画素を用いて、画素の補間を
再度行ない、この置き換えた画素と再度補間した画素と
からなる画像を再生することを特徴とする。また、
(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載の視覚特
性利用の画像伝送システムにおいて、画像分解回路は、
予め定められた複数の注視点のそれぞれに対応して標本
化間隔に基づく画素の選択を行なう複数の画素選択回路
と、この複数の画素選択回路のそれぞれの画素選択動作
を、予め定められた優先順位で制御する画素選択順位調
整回路とを具備し、予め定められた複数の注視点のそれ
ぞれに対応して、予め定められた優先順位で、画素選択
処理を順次に行ない、かつ、この画素選択処理で一度選
択した画素のアドレスを記憶しておく画素選択履歴記憶
回路を具備し、複数の注視点のそれぞれに対応した画素
選択処理時には、この画素選択履歴記憶回路の記憶情報
に基づき、同じ画素の重複した選択を回避し、そして、
画像合成回路は、受信した画像情報から、複数の画素選
択回路で用いた標本化間隔に基づき、画素を展開する複
数の画素展開回路と、この複数の画素展開回路のそれぞ
れの画素展開動作を、画素選択順位調整回路で用いた優
先順位で制御する画素展開順位調整回路とを具備し、予
め定められた複数の注視点のそれぞれに対応して、画像
分解回路による画素選択処理との順序性を同一にして、
画像の再生処理を行ない、かつ、この画像の再生処理で
一度再生した画素のアドレスを記憶しておく画像再生履
歴記憶回路を具備し、画像の再生処理時には、この画像
再生履歴記憶回路の記憶情報に基づき、同じ画素に基づ
く重複した画像の再生を回避することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明においては、人間の視覚特性を利用し
て、伝送する画像情報の圧縮および伸長を行なう。すな
わち、人間の網膜上の視細胞が知覚できる空間周波数は
一様ではなく、中心は高い空間周波数まで知覚できる
が、周辺に向かうほど知覚できる空間周波数は低くな
る。このことを利用し、送信側では、人間が注目してい
る注視領域から注視領域以外の周辺領域に向けて、標本
化間隔を順次に粗にして、空間周波数の帯域を連続的に
変化させる。例えば、走査において、等差級数や等比級
数で表せる位置の画素をサンプリングする。このよう
に、注視領域については、広帯域の空間周波数フィルタ
をかけて詳細に、また、注視領域以外の周辺領域には、
注視領域から遠ざかるにつれて、より低域の空間周波数
フィルタをかけて粗に、画素を選択して伝送する。尚、
最初の画素の選択時に選択されたなかった画素に対して
も、同様に、画素の選択を行ない、この画素の選択を繰
り返すことにより、画像を、複数に分割して伝送する。
そして、受信側では、送信側で伝送に先立ち行った標本
化間隔の変化規則および分解規則に基づき、画素を展
開、伸長して画像を再生し、かつ、分解された画像を合
成して表示する。このように、視覚的に不要な画像部分
の情報を処理して伝送することにより、視覚的に劣化の
無い画像情報を効率よく伝送することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明に係わる画像伝送システムの
本発明に係わる構成の一実施例を示すブロック図であ
る。本実施例の画像伝送システムは、テレビカメラやイ
メージスキャナなどの画像入力装置1と、画像入力装置
1で読み取った画像に、本発明に係わる画像の圧縮など
の処理を行ない送出する送信装置3と、送信装置3から
送出された画像情報を伝送するネットワーク5と、送信
装置3から送出された画像情報を一時蓄積してから伝送
する情報蓄積システム6と、ネットワーク5もしくは情
報蓄積システム6を介して伝送される送信装置3からの
画像情報を受信して、本発明に係わる画像の伸長などの
処理を行ない、接続された画像出力装置10に出力する
受信装置8と、陰極線管(CRT:Cathode R
ay Tube)やイメージプリンタなどからなる画像
出力装置10により構成されている。送信装置3は、本
発明に係わる視覚特性を利用した画像の画素の選択処理
を行なう画像分解回路2と、画像分解回路2で選択した
画素情報に対して、従来技術である符号化を行なう符号
化回路4を具備している。また、受信装置8は、受信し
た符号化された画像信号を、復元する復号化回路7と、
復号化回路7で復元した画像信号に対して、本発明に係
わる画素の展開および再生、合成を行なう画像合成回路
9を具備している。そして、画像分解回路2は、画像入
力装置1で読み取った画像中で、人間が注目している領
域、あるいは、画像の特徴を表現している部分を精細に
選択し、周辺に向かって順次に粗く選択し、選択すべき
画素が、全ての方向について存在しなくなった時点をも
って、それまでに選択された画素で構成される画像を一
つのレイヤとし、以下同様に、画素選択を繰返して、画
像全体を、複数のレイヤに分解する。また、画像合成回
路9は、受信した画像信号、すなわち、画像分解回路2
で選択された画素を、画像分解回路2の画素の選択規則
で展開し、さらに、画像分解回路2で選択された画素間
の画素欠落部分を、受信した隣接する画素に基づき補間
(平滑化)し、かつ、画像分解回路2で分解された複数
のレイヤを、画像分解回路2の分解規則を用いて組合
せ、画像を再生する。このような構成により、本実施例
の画像伝送システムは、人間の視覚特性を利用して、情
報量の多い画像情報を、効率よく伝送する。以下、本実
施例の画像伝送システムの本発明に係わる動作を説明す
る。
【0009】送信装置3は、テレビカメラなどの画像入
力装置1で得た画像に対し、雑音除去などの画像前処理
を行い、次に、画像分解回路2で、画像の中で、人間が
注目している領域、あるいは、最も必要とされる画像の
特徴を表現している部分から、周辺部に向かって、順次
に画素の選択を行う。この選択にあたっては、まず、注
視領域の中心(注視点)の画素と、その画素に隣接する
画素を選択し、次に、中心画素に隣接する画素から周辺
方向に、1画素おいた画素を選択する。さらに、この画
素から2画素おいた画素を選択する。以下、順次に、3
画素おいた画素、4画素おいた画素などとして、中心か
ら周辺に向かって、上下左右の4方向や、斜め方向も入
れた8方向など、多方向に向けて、等差級数、あるい
は、等比級数などで表せる位置の画素の選択を繰り返
す。そして、選択すべき画素が、全ての方向について存
在しなくなった時点で、それまでに選択した画素で構成
される画像を、第1レイヤとする。次に、この第1レイ
ヤ作成時に選択されなかった画素を、同様の方法で選択
し、以下同様にして、画像全体を、第2レイヤ、第3レ
イヤ、・・・、第mレイヤのように、複数のレイヤに分
解する。このように、画像分解回路2で複数のレイヤに
分解された画像信号は、符号化回路4において、予測符
号化、階層符号化、および、算術符号化など、画像の種
類や用途に応じた符号化処理により、冗長度の低減が行
われる。そして、符号化された画像信号は、ネットワー
ク5、あるいは、データベースの情報蓄積システム6に
送られる。また、画像伝送においては、利用者が注目し
ている情報を最も多く含む第1レイヤを、最初に、ネッ
トワーク5に送出し、次に、第2レイヤ以降を順次に送
出する。
【0010】受信装置8の復号化回路7では、ネットワ
ーク5、あるいは、情報蓄積システム6からの符号化さ
れた画像信号を復号する。この復号された画像信号は、
第1レイヤの画素に基づき、中心画素から、例えば、等
差級数で表せる位置の画素を選択することにより得られ
た画素の集合である。そのために、画像合成回路9は、
第1レイヤに含まれていない画素を、送られてきた第1
レイヤの画素を用いて補間する。そして、画像出力装置
10は、画像入力に伴い、第1レイヤを元に作成した補
間画素を含む再生画像を出力し、最終レイヤの受信ま
で、順次に、欠落画素の補間および置き換えを繰返し
て、再現性を高めた画像を再生出力する。
【0011】このように、本実施例の画像伝送システム
では、画像中の注視領域を比較的精細に、かつ、早期に
伝送できるため、視覚的な劣化を伴わない。また、従来
のように、画像の周辺も、中心と同じ情報密度で扱い、
人間の視覚能力限界以上の不要な情報を伝送することに
より発生する伝送時間遅延の問題を解決することができ
る。
【0012】次に、図2および図3を用いて、画像分解
回路2で行なう画素選択方法に関して説明する。図2
は、図1における画像分解回路の本発明に係わる画素の
選択動作の第1の実施例を示す説明図である。本実施例
は、等差級数で画素を選択する方法を示しており、特
に、画像の中心を注視点とし、かつ、最上段に記載の原
画像は、二次元画像の一つのラスタの半分を表してい
る。第1レイヤから始まる各レイヤにおいて、網点印を
付けた画素は、当該レイヤで選択された画素で、その上
に付与した番号は、原画像の中心画素を「0」とした画
素番号である。このように、各レイヤは、網点印が付け
られた画素で構成される。さて、本図の例は、画像の中
心を注視点として、中心から周辺に向かう一つの方向に
ついて、選択の様子を表現したものである。すなわち、
原画像のうち、画素番号「0」、「1」、「3」、
「6」、「10」、「15」、「21」、「28」、・
・・の画素で構成される画像を第1レイヤ、また、原画
像のうち、画素「2」、「4」、「7」、「11」、
「16」、「22」、「29」、・・・で構成される画
像を第2レイヤ、そして、原画像のうち、画素「5」、
「8」、「12」、「17」、「23」、「30」、・
・・で構成される画像を第3レイヤとし、以下同様に、
画像全体を、m個のレイヤに分解する。第1レイヤの第
n番目の画素の番号N1(n)は、次の数式で求められ
る。但し、n=1、2、3、・・・である。
【数1】 また、第2レイヤの第n番目の画素の番号N2(n)
は、次の数式で求められる。
【数2】 以下同様に、第mレイヤの第n番目の画素の番号Nm
(n)は、次の数式で求められる。
【数3】
【0013】以下、上述の数式を用いて、本発明の有効
性を説明する。数3では、レイヤ番号「m」が大きくな
るに従って、第n番目の画素の番号は大きくなることが
示されている。このため、有限な大きさの画像を「m」
個のレイヤに分解した場合、番号「m」が大きいレイヤ
ほど、そのレイヤを構成する画素数は少ない。例えば、
「512×512」画素の画像において、注視点を画像
の中心とする例では、画素番号の範囲は、「0」から
「255」までである。ここで、数3を用いて、画素番
号Nm(n)が「255」以下で、最大の画素番号Nm
(n)を持つ第n番目の選択画素とレイヤとの関係を求
めたものを表1に示す。
【表1】 また、画素番号Nm(n)が127以下で、最大の画素
番号Nm(n)を持つ第n番目の画素とレイヤとの関係
を求めたものを表2に示す。
【表2】 第1レイヤから順に伝送すると、表1より、第6レイヤ
まで送出した時点で、画像全体256画素中の49.2
%の120画素を送ることができる。この状態で、注視
領域を中心とする画像全体の1/4の面積の領域につい
ては、表2より、69.0%の情報量が送られたことに
なる。すなわち、注視領域については、実際の伝送情報
より20%程度多くの情報量を得ることが可能である。
このようにして、少ない情報量で、視覚的には多くの情
報を得ることができる。
【0014】図3は、図1における画像分解回路の本発
明に係わる画素の選択動作の第2の実施例を示す説明図
である。本実施例は、等比級数で画素を選択する方法を
示し、図2と同様に、画像の中心を注視点とした場合
で、原画像は、二次元画像の一つのラスタの半分を表し
ている。そして、各レイヤにおいて、網点印を付けた画
素は、当該レイヤで選択された画素で、その上に付与し
た番号は、原画像の中心画素を「0」とした画素番号で
ある。このように、各レイヤは、網点印が付けられた画
素で構成される。本図の例は、画像の中心を注視点とし
て、中心から周辺に向かう一つの方向について選択の様
子を表現したものである。原画像の内、画素「1」、
「2」、「4」、「8」、「16」、「32」、・・・
で構成される画像を第1レイヤ、画素「3」、「5」、
「9」、「17」、「33」、・・・で構成される画像
を第2レイヤ、画素「6」、「10」、「18」、「3
4」、・・・で構成される画像を第3レイヤとし、以下
同様に、画像全体を、m個のレイヤに分解する。第1レ
イヤの第n番目の画素の番号N1(n)は、次の数式で
求められる。但し、nは、1、2、3、・・・である。
【数4】 また、第2レイヤの第n番目の画素の番号N2(n)
は、次の数式で求められる。
【数5】 以下同様に、第mレイヤの第n番目の画素の番号Nm
(n)は、次の数式で求められる。
【数6】 「512×512」画素で構成される画像において、注
視点を画像の中心とする例では、画素番号の範囲は、
「0」から「255」までである。上述の数6を用い、
画素番号Nm(n)が「255」以下で、最大の画素番
号Nm(n)を持つ第n番目の選択画素と、レイヤとの
関係を求めたものを表3に示す。
【表3】 第1レイヤから順に伝送すると、表3より、第16レイ
ヤまで送出した時点で、画像全体(256画素)中の3
1%(80画素)を伝送できる。注視領域を中心から1
28画素以内とすると、全体の31%を伝送した時点
で、注視領域に関しては、50%(64画素=80画素
−16画素(画素番号Nm(n)が127を超えた画素
の数))の伝送が完了したことになる。すなわち、注視
領域については、実際の伝送情報より20%程度多くの
情報量を得ることが可能である。このようにして、本実
施例によれば、少ない情報量で、視覚的には多くの情報
を得ることができる。
【0015】尚、図2および図3の説明では、画像の一
つのラスタの中心を境に下半分を取り上げたが、二次元
に広がる画素で構成される画像についても同様の結論が
得られる。次に、図4〜図7を用いて、本実施例の画像
伝送システムにおける送信装置側の画像分解回路、およ
び、受信装置側の画像合成回路に関して、さらに詳細に
説明する。
【0016】図4は、図1における画像分解回路の本発
明に係わる構成の一実施例を示すブロック図である。本
図において、11は画像入力装置1から入力される原画
像、12は原画像11を蓄積する第1のバッファ、13
は、第1のバッファ12に蓄積された画像イメージを読
み出すアドレスを、等差級数あるいは等比級数により発
生するアドレス発生回路であり、本発明の画素選択手段
を構成し、予め、原画中に設定した複数の注視領域の中
心位置が入力されている。また、14は、アドレス発生
回路13が発生するアドレスの履歴情報を保存する第2
のバッファであり、本発明の画素選択履歴記憶手段を構
成する。15は、第1のバッファ12の内容について、
注視点の画素位置から、等差級数あるいは等比級数で表
せる位置を表すアドレス信号、16は、アドレス発生回
路13から出力されるアドレス信号15が、今までに出
力されていないことを表し、アドレス信号15が有効で
あることを示すアドレスイネーブル信号、17は速度調
整用バッファ、18は、本画像分解回路2の出力であ
り、符号化回路4に送られる。このような構成により、
本実施例の画像分解回路2は、画像中で人間が注目して
いる領域あるいは画像の特徴を表現している部分を精細
に選択し、周辺に向かって順次に粗く選択し、選択すべ
き画素が、全ての方向について存在しなくなった時点
で、それまでに選択された画素で構成される画像を一つ
のレイヤとし、以下同様に、画素選択を繰返し、画像全
体を複数のレイヤに分解する。
【0017】以下、本実施例の画像分解回路2の本発明
に係わる動作を説明する。まず、画像入力装置1から送
られる原画像11は、第1のバッファ12に入力され
る。アドレス発生回路13には、扱う画像の大きさと、
複数の注視領域の中心位置(注視点)を設定する。尚、
複数の注視領域を原画像に設定し、注視領域毎に、画素
を順次に選択するアドレス発生部を設け、それらを独立
に動作させると、同一アドレスを複数回読み出し、本来
の目標である画像情報の圧縮ができない。この問題を解
決するには、第1のバッファ12へのアクセス履歴を管
理し、重複アクセスを避ける必要がある。具体的には、
次の方法で、重複アクセスを回避する。まず、アドレス
発生回路13は、第1レイヤの画素を選択するアドレス
信号15を発生する。このアドレス信号15は、第2の
バッファ14に入力され、このアドレス信号15が表す
アドレス内容を読み出し、次に、当該アドレスへのアク
セスがあったことを履歴として残すために、フラグ情報
を書き込む。第2のバッファ14から読み出され内容
は、アドレスイネーブル信号16となり、このアドレス
イネーブル信号16が、フラグ情報を表している場合に
は、当該アドレスの内容は、第1のバッファ12から、
既に、一回以上読み出されていることを示しているの
で、アドレスイネーブル信号16は、第1のバッファ1
2に対し、アドレス信号15が有効でないことを通知す
る作用を有する。このため、アドレス信号15は第1の
バッファ12に通知されるが、実際のアクセス動作はさ
れず、画素の重複選択が回避される。もし、第2のバッ
ファ14から読み出された内容であるアドレスイネーブ
ル信号16に、フラグ情報が表示されていない場合は、
当該アドレスの内容が、第1のバッファ12から、ま
だ、一回も読み出されていないことを示す。すなわち、
アドレスイネーブル信号16は、第1のバッファ12に
対し、アドレス信号15が有効であることを通知する。
このため、アドレス信号15は、第1のバッファ12の
読み出しに使われる。
【0018】尚、図4の実施例では、原画像11の全画
素を、第1のバッファ12に一旦格納する方法を説明し
たが、図1の画像入力装置1に、等差級数あるいは等比
級数で表せる位置の画素を直接読み出す撮像素子を用い
た場合は、第1のバッファ12は不要である。また、本
説明では、画像の一つのラスタの中心を境に下半分を取
り上げたが、二次元に広がる画素で構成され、注視領域
が、画像内の任意の領域にある画像についても同様の結
果が得られる。次に、本図のアドレス発生回路13の構
成および動作に関して、さらに詳細に説明する。
【0019】図5は、図4におけるアドレス発生回路の
本発明に係わる構成の一実施例を示すブロック図であ
る。本図において、19はアドレス信号を一時格納する
アドレスバッファ、20は、次のアドレス発生部21〜
23のそれぞれが、同一アドレスを重複してアクセスす
る無駄な動作を防止するアドレス発生制御回路、21〜
23は、画像中に設定した複数の注視領域の中心位置を
設定し、等比級数あるいは等差級数で表現されるアドレ
スを発生するアドレス発生部(図中、ADDRG(1)
〜(3)と記載)である。また、信号ADDR(1)〜
(3)は、アドレス発生部21〜23が発生する画像ア
ドレスであり、24は、画像アドレスADDR(1)、
ADDR(2)を比較して、等しい時に、アドレス一致
信号(図中、「1E2」と記載)を出力する比較回路
(図中、CMP(1)「1=2」と記載)、同様に、2
5は、画像アドレスADDR(1)、ADDR(3)が
等しい時に、アドレス一致信号(図中、「1E3」と記
載)を出力する比較回路(図中、CMP(2)「1=
3」と記載)であり、26は、画像アドレスADDR
(2)、ADDR(3)が等しい時に、アドレス一致信
号(図中、「2E3」と記載)を出力する比較回路(図
中、CMP(3)「2=3」と記載)である。信号RE
Q(1)〜(3)は、アドレス発生部21〜23が、画
像アドレスを発生していることを表すアクセス要求信
号、27は、アクセス要求信号REQ(1)〜(3)の
内、一つを選択する制御を行う並列優先度決定回路(図
中、PRITY CONTと記載)である。尚、この並
列優先度決定回路27とアドレス発生制御回路20によ
り、本発明の画素選択順位調整手段を構成する。信号a
ck(1)〜(3)は、並列優先度決定回路27により
決定された画像アドレスとの対応を表すアクセス許可信
号、28は、アドレス発生部21に対し、次の画素選択
のための等差級数演算あるいは等比級数演算の実行を指
示する演算指示信号ACK(1)を生成するアドレス演
算指示回路(図中、SECT ADDR(1)と記
載)、同様に、29、30は、アドレス発生部22、2
3に対し、次の画素選択のための等差級数演算あるいは
等比級数演算の実行を指示する信号ACK(2)、
(3)を生成するアドレス演算指示回路(図中、SEC
TADDR(2)、(3)と記載)である。また、信号
ACK(1)〜(3)は、アドレス演算指示回路28〜
30が、ドレス発生部21〜23に対し、アドレス演算
の指示を与える演算指示信号であり、アドレス発生部2
1〜23は、同一クロックで、等差級数および等比級数
アドレスを生成する演算を実行する。このアドレス発生
部21〜23が発生する画像アドレスADDR(1)〜
(3)の中から、一つを選択するため、並列優先度決定
回路27は、アクセス要求信号REQ(1)〜(3)を
入力として、予め決められたアルゴリズムに従って調停
を行い、その結果を、アクセス許可信号ack(1)〜
(3)で出力する。
【0020】以下、アクセス要求信号REQ(1)〜
(3)を入力とし、調停の結果として、アクセス許可信
号ack(1)〜(3)のいずれかを出力する調停アル
ゴリズムの一例として、アクセス要求信号REQ(1)
〜(3)を固定しない優先権巡回方式の例を示す。ま
ず、以下の3項を仮定する。 (イ)並列優先度決定回路27は、複数のアクセス要求
に対して、アクセス許可信号ack(1)〜(3)か
ら、一つのみアクセス許可信号ackiを出力する。そ
して、他のアクセス要求信号REQ(1)〜(3)が発
生した時点で、アクセス許可信号ackiに対するアク
セス要求信号REQiのプライオリティを最も低くして
プライオリティ制御を行う。 (ロ)初期のプライオリティの状態は、アクセス要求信
号REQ(1)>アクセス要求信号REQ(2)>アク
セス要求信号REQ(3)とする。 (ハ)例えば、アクセス許可信号ackiを出力してい
る場合は、アクセス要求信号REQiのプライオリティ
は最高である。 次に、アクセス要求信号REQiの状態を次のように表
現する。 A:アドレス発生部21がアクセス要求している。 A ̄:アドレス発生部21がアクセス要求していない。 B:アドレス発生部22がアクセス要求している。 B ̄:アドレス発生部22がアクセス要求していない。 C:アドレス発生部23がアクセス要求している。 C ̄:アドレス発生部23がアクセス要求していない。 ここで、アクセス要求信号REQiの発生状態は、以下
の7通りある。 (ABC)、(A ̄BC)、(AB ̄C)、(ABC
 ̄)、(A ̄B ̄C)、(A ̄BC ̄)、(AB ̄C
 ̄) また、アクセス許可信号ackiの状態を次のように表
現する。 a:アクセス要求信号REQ(1)に対応するアクセス
許可信号ack(1)が出力されている。 a ̄:アクセス要求信号REQ(1)に対応するアクセ
ス許可信号ack(1)が出力されていない。 b:アクセス要求信号REQ(2)に対応するアクセス
許可信号ack(2)が出力されている。 b ̄:アクセス要求信号REQ(2)に対応するアクセ
ス許可信号ack(2)が出力されていない。 c:アクセス要求信号REQ(3)に対応するアクセス
許可信号ack(3)が出力されている。 c ̄:アクセス要求信号REQ(3)に対応するアクセ
ス許可信号ack(3)が出力されていない。 並列優先度決定回路27は、複数のアクセス要求に対し
て、一つのみアクセス許可信号ackiを出すことを条
件とするので、アクセス許可信号ackiの発生状態
は、以下の4通りである。 ack(1)=(ab ̄c ̄)、ack(2)=(a ̄
bc ̄)、ack(3)=(a ̄b ̄c)、null=
(a ̄b ̄c ̄) アクセス要求信号REQiとアクセス許可信号acki
から得られるアクセス許可信号ackiの状態遷移を下
記の表4に示す。
【表4】 この表4から、アクセス許可信号ackiの状態を生成
するアクセス要求信号REQiとアクセス許可信号ac
kiの入力条件をまとめると、アクセス許可信号ack
iの生成条件を得ることができる。アクセス許可信号a
ck(1)〜(3)の生成条件を、次の数式(数7〜
9)に示す。
【数7】
【数8】
【数9】 アドレス発生部21〜23が発生する画像アドレスAD
DR(1)〜(3)は、比較回路24〜26において、
相互比較される。その結果、画像アドレスADDR
(1)、(2)が等しい時には信号「1E2」が、ま
た、画像アドレスADDR(1)、(3)が等しい時に
は信号「1E3」が、そして、画像アドレスADDR
(2)、(3)が等しい時には信号「2E3」が、それ
ぞれ比較回路24〜26から出力される。これらの信号
は、アクセス許可信号ack(1)〜(3)と共に、演
算指示回路28〜30に入力される。
【0021】並列優先度決定回路27において、アドレ
ス発生部21〜23が発生する画像アドレスの内の一つ
を選択するためのアクセス許可信号ack(1)〜
(3)のいずれか、例えば、アクセス許可信号ack
(1)を出力するが、もし、アドレス発生部22が、ア
ドレス発生部21と同一アドレスを発生している場合、
アドレス発生部22の画像メモリアクセスは待たされ
る。同一アドレスを発生しているにもかかわらず、アド
レス発生部22が待たされ、次のアクセスサイクルで、
同一アドレスを重複して、アクセスする無駄が生じる。
この問題を避けるため、アドレス発生制御回路20で
は、アクセス許可信号ack(1)に対応する画像アド
レスと同一の画像アドレスを発生しているアドレス発生
部に対しても、アクセス許可を通知し、次のアドレス演
算の実行を行わせる必要がある。演算指示回路28〜3
0は、このような制御を行なう回路であり、それぞれ、
アドレス発生部21〜23に対する演算指示信号ACK
(1)〜(3)を発生する。この演算指示回路28〜3
0における演算指示信号ACKiの発生条件を、次の数
式(数10〜12)に示す。
【数10】
【数11】
【数12】 アドレス発生部21〜23が発生する画像アドレスAD
DR(1)〜(3)は、アドレスバッファ19に入力さ
れ、そこで、アクセス許可信号ack(1)〜(3)の
状態により、三つの画像アドレスADDR(1)〜
(3)の内の一つが選択される。その結果、アドレス信
号15が生成される。以上述べた制御方法により、複数
の注視領域を設定して、それぞれにアドレス発生を行な
った場合に、同一画像アドレスの重複発生による画像デ
ータの増加を回避し、さらに、異なる画像アドレスの同
時発生に対しても、数7〜9で表せる並列優先度決定ア
ルゴリズムと、数10〜12で表せる演算指示信号AC
Ki発生条件により、選択する画像信号の順序性を規定
できる。アドレスイネーブル信号16は、アドレス信号
15が表す画像アドレスが、既に、読み出されたアドレ
スであることを、並列優先度決定回路27に通知し、そ
して、並列優先度決定回路27は、アドレスイネーブル
信号16の通知により、次のフェーズのプライオリティ
制御を行なう。画像信号の受信側で、上述と同様な画像
アドレス発生回路と、並列優先度決定アルゴリズムおよ
び演算指示信号発生条件を満足する回路とを設けること
で、画像の再構成が可能となる。以下、受信側の本発明
に係わる構成および動作に関して説明する。
【0022】図6は、図1における画像合成回路の本発
明に係わる構成の一実施例を示すブロック図である。本
図において、31は、図1における復号化回路7から入
力されるレイヤに分解された画像信号、32は、この画
像信号31を一旦蓄積する第3のバッファ、33は、図
4に示すアドレス発生回路13と全く同一の機能を有す
る第2のアドレス発生回路であり、本発明の画素展開手
段と画素展開順位調整手段を構成する。また、34は、
本発明の画像再生履歴記憶手段であり、第2のアドレス
発生回路33が発生するアドレスの履歴情報を保存する
第4のバッファである。35は、画像表示の表示イメー
ジを蓄積する第5のバッファ、36は、図示していない
表示装置の表示速度に同期して、第5のバッファから画
像イメージを読み出すためのアドレスを発生する第3の
アドレス発生回路(図中、DISP ADDRGと記
載)、37は信号反転回路(図中、INVと記載)、3
8は、第4のバッファ34の出力から欠落画素数を計数
する第1のカウンタ(図中、CNT(1)と記載)、3
9は、第1のカウンタ38の計数結果を格納する第2の
カウンタ(図中、CNT(2)と記載)、40は信号切
替回路(図中、SWと記載)、41は第1の加算器(図
中、ADD(1)と記載)、42は第2の加算器(図
中、ADD(2)と記載)、43は第3の加算器(図
中、ADD(3)と記載)、44は除算器(図中、DE
Vと記載)、45は、第1のカウンタ38の計数結果を
蓄積する第1のレジスタファイル、46は、第5のバッ
ファ35の出力を蓄積する第2のレジスタファイル、4
7は、第1のレジスタファイル45における後述のレジ
スタ49〜51への書き込み制御に用いる第1の書き込
み制御カウンタ(図中、WC(1)と記載)、48は、
第1のレジスタファイル45における後述のレジスタ4
9〜51からの読み出し制御に用いる第1の読み出し制
御カウンタ(図中、RC(1)と記載)、49〜51
は、第1のカウンタ38の計数結果を蓄積するレジスタ
(図中、0R(1)、0R(2)、0R(n)と記
載)、52は、第2のレジスタファイル46における後
述のレジスタ54〜56への書き込み制御に用いる第2
の書き込み制御カウンタ(図中、WC(2)と記載)、
53は、第2のレジスタファイル46における後述のレ
ジスタ54〜56からの読み出し制御に用いる第2の読
み出し制御カウンタ(図中、RC(2)と記載)、54
〜56は、第5のバッファからの出力を蓄積するレジス
タ(図中、0R(1)、0R(2)、0R(n)と記
載)、57は、第3の加算器43の出力を一旦蓄積する
直列バッファ(図中、OUT BUFと記載)、58
は、直列バッファ57の書き込み読み出し時にポイント
位置を指示するカウンタ(図中、R/WCNTと記
載)、59は、第3の加算器43と直列バッファ57と
の出力を切替る信号切替器(図中、OUT GATEと
記載)、60は、出力画像信号である。また、第4のバ
ッファ34への信号ADDRは、第2のアドレス発生回
路33が発生する画像メモリアドレス信号、また、信号
DISP ADDRは、第3のアドレス発生回路36が
発生する表示用画像メモリアドレスであり、信号R/W
ENは、第3のバッファ32からの画像データの読み出
しと、第5のバッファ35への書き込みを許可するイネ
ーブル信号であり、信号PIXELは、第5のバッファ
35の出力である画像信号で、信号ZRUNは、第1の
カウンタ38の出力信号、そして、信号PIXSは、レ
ジスタR1の画像信号出力で、信号PIXEは、レジス
タR2の画像信号出力である。
【0023】以下、このような構成による画像合成回路
の本発明に係わる動作を説明する。まず、図には示して
いないが、画像の大きさ、注視領域の中心位置、送出さ
れたレイヤ数など、複数の注視領域毎の制御情報が、第
2のアドレス発生回路33に登録される。そして、レイ
ヤに分解された画像が、第3のバッファ32に入力され
る。第2のアドレス発生回路33は、図4および図5に
示すアドレス発生回路13と全く同一の機能を有する回
路であり、第2のアドレス発生回路33に登録される制
御情報に基づき、複数レイヤに分解されて送られてきた
画像を、第5のバッファ35上に、正しく表示イメージ
として展開するために、画像送出側と、選択する画像信
号の順序性を同一にする。すなわち、画像送出側と同一
な等差級数あるいは等比級数による画素選択を実現する
画像アドレスを発生し、数7〜9で表せる並列優先度決
定アルゴリズムにより、同一の画像アドレスを、複数の
注視領域毎に割り当てられたアドレス発生部が、同時に
発生した場合に対して、また、数10〜12で表せる演
算指示信号ACKi発生条件を、第2のアドレス発生回
路33において実現する。第2のアドレス発生回路33
は、画像メモリアドレス信号ADDRを発生し、このア
ドレス信号ADDRは、第4のバッファ34に入力さ
れ、そして、第4のバッファ34は、このアドレス信号
ADDRが表すアドレスの内容を読み出し、次に、当該
アドレスへのアクセスがあったことを履歴として残すた
めに、フラグ情報を書き込む。このように、第4のバッ
ファ34から読み出された内容は、イネーブル信号R/
WENであり、このイネーブル信号R/WENがフラグ
情報を表している場合には、当該アドレスの内容は、第
5のバッファ35に、既に、書き込まれていることを示
しているので、イネーブル信号R/WENは、第5のバ
ッファ35に対し、画像メモリアドレス信号ADDR
が、有効でないことを通知する。このため、第3のバッ
ファ32から画素データは読み出されず、従って、アド
レス信号ADDRは、第5のバッファ35に通知される
が、実際には、アクセス動作はされず、画素の重複書き
込みが回避される。また、イネーブル信号R/WEN
に、フラグ情報が表示されていない場合には、このアド
レスの内容は、第5のバッファ35に、未だ、一回も書
き込まれていないことが分かる。このような場合、イネ
ーブル信号R/WENは、第5のバッファ35に対し、
画像メモリアドレス信号ADDRが有効であることを通
知する。それと同時に、イネーブル信号R/WENは、
第3のバッファ32の読み出し指示に使われる。その結
果、第2のアドレス発生回路33が、図4および図5に
示すアドレス発生回路13が有する並列優先度決定アル
ゴリズムと、演算指示信号ACKiの発生条件を満足す
るので、第3のバッファ32から、画像送出側と、選択
する画像信号の順序性を同一に保ちながら、第5のバッ
ファ35に、画像イメージを展開することができる。
【0024】第3のアドレス発生回路36は、図示して
いない表示装置などの表示速度に同期して、第5のバッ
ファ35から画像イメージを読み出すために、表示用ア
ドレス信号DISPADDRを発生する。ここで、第5
のバッファ35に全画素が展開されていない場合、欠落
している画素を、外挿、あるいは、内挿して、補間する
必要がある。以下、その補間動作を説明する。表示用ア
ドレス信号DISPADDRにより、第4のバッファ3
4が読み出され、その出力が、フラグ情報を表示してい
る場合には、第1のカウンタ38がリセットされ、同時
に、第5のバッファ35より出力される画像信号PIX
ELが、レジスタR(1)にセットされる。第3のアド
レス発生回路36は、次の画素を読み出すための表示用
アドレス信号DISPADDRを発生する。この表示用
アドレス信号DISPADDRにより読み出された出力
が、フラグ情報を表示していない場合、第1のカウンタ
38は、計数を行なう。以後、表示用アドレス信号DI
SPADDRの更新に同期して、フラグ情報が読み出さ
れるまで、第1のカウンタ38は、計数を継続する。第
4のバッファ34からフラグ情報が読み出された時点を
契機に、第1のカウンタ38は、計数を停止し、かつ、
リセットされる。第1のカウンタ38の計数結果ZRU
Nは、欠落した画素数を表す値であり、レジスタ49と
同時に、第2のカウンタ39に格納される。また、レジ
スタ54の内容は、レジスタ55にシフトされ、レジス
タ54には、第5のバッファ34の出力である画像信号
PIXELが格納される。その結果、第1の加算器41
には、レジスタ55とレジスタ54に格納された画素情
報PIXE、PIXSが与えられ、この第1の加算器4
1の出力として、(PIXS−PIXE)の値が求めら
れる。この値は、除算器44により、レジスタ49に格
納された欠落画素数の値ZRUNで除算される。すなわ
ち、この除算器44の出力値は、次の数式で示される。
【数13】 この数13を、二つの画像信号(画素情報)PIXEと
PIXSの間の欠落した画素の値を直線補間するのに使
う。また、初期状態では、第2の加算器42の出力の値
を「0」とすると、第2の加算器42の出力が、ZRU
N{(PIXS−PIXE)/ZRUN}になるまで、
すなわち、第2のカウンタ39に格納された値ZRUN
が「0」になる間で、次の数式に示す第2の加算器42
の演算を継続する。
【数14】 また、第3の加算器43の出力値は、次の数式で示され
る。
【数15】 第3の加算器43の出力は、書き込み読み出しカウンタ
58が指示する書き込みポインタ位置の直列バッファ5
7に一旦蓄積され、書き込み読み出しカウンタ58が指
示する読み出しポイント位置から読み出され、信号切替
器59から、出力画像信号60として出力される。
【0025】尚、以上で説明した欠落画素の補間方法に
おいて、欠落画素の長さZRUNは、一定ではなく、あ
る時点での欠落画素の長さZRUNnより、一回前の欠
落画素の長さZRUNn−1が短いと、出力画像信号6
0にアンダーランが発生し、また、その逆の場合には、
オーバランが発生する。この問題を解決するために、第
1のレジスタファイル91と第2のレジスタファイル9
2に、複数のレジスタ49〜51、54〜56を設け、
また、出力に直列バッファ57を設け、欠落画素の長さ
ZRUNの変動を吸収する。
【0026】尚、欠落画素の補間処理には、幾つかの方
式が考えられる。上述の説明に用いた方法は、二つの既
知の画素間を、直線補間する簡単な方法で、処理は単純
で、高速性に優れている。しかも、再現性も、実用に耐
え得る程度である。その他に、多くの既知の画素値を利
用し、その間を、種々の関数で表現される曲線で近似す
る方法がある。このような補間処理方法は、取り扱う画
像の性質や、求められる画像品質、処理速度、および、
コストなどを考慮して、最適な方式を選択する必要があ
る。しかし、一般には、画像の性質として、隣接画素の
相関が非常に大きいので、高度な補間処理は、処理の複
雑さに対して得られる効果が期待するほど大きくない場
合がある。
【0027】図7は、図6におけるアドレス発生部の本
発明に係わる構成の一実施例を示すブロック図である。
本実施例は、特に、等差級数のアドレスを発生させる回
路であり、信号SCLKは、画像の選択周期毎に発生す
るクロック信号、61はクロック信号SCLKを計数す
るカウンタ、信号Lc1tは、カウンタ61に、初期値
を設定するタイミングを与えるロード信号、信号c1o
は、カウンタ61の出力信号、信号EOLは、レイヤの
選択終了毎に発生する信号で、カウンタ62のクロック
信号であり、この信号EOLを元に、遅延回路68でロ
ード信号Lc1tを生成する。また、信号Lc2tは、
カウンタ62に、初期値を設定するタイミングを与える
ロード信号、信号L(2)は、カウンタ62にロードさ
れる初期値で、その値は「0」である。信号c2oは、
カウンタ62の出力信号で、カウンタ61の初期値とし
て、ロード信号Lc1tにより設定される。63は、カ
ウンタ62の出力信号c2oと、レジスタ64の出力信
号r2oとを加える加算器であり、レジスタ64は、加
算器63の出力pre(0)を入力し、信号EOLの発
生を契機として、出力pre(0)をラッチする。信号
s1iは、信号切替回路65に入力される信号で、その
値は「0」であり、信号切替回路65は、信号s1i
と、加算器63の出力信号pre(0)を切替る。例え
ば、レイヤの最初の画素を選択するタイミングでは、信
号pre(0)を、また、それ以外のタイミングでは、
信号s1iを選択する。信号1stは、信号切替回路6
5を切替る信号で、例えば、信号が「1」では、レイヤ
の最初の画素を選択するタイミングであることを示し、
「0」では、それ以外の画素を選択してい入るタイミン
グであることを示す。信号preは、信号切替回路65
から、加算器66への出力信号であり、加算器66は、
カウンタ61の出力信号c1oと、レジスタ67の出力
信号r1oと、信号切替回路65の出力信号preを加
える。そして、レジスタ67は、加算器66の出力ad
drを入力し、クロック信号SCLKの発生を契機とし
て、加算器66の出力addrをラッチする。以下、本
実施例の等差級数ドレス発生回路の本発明に係わる動作
を説明する。
【0028】本実施例の等差級数ドレス発生回路は、上
述の数式(数3)を実行する回路である。初期状態で
は、カウンタ61、62、および、レジスタ64、67
は、リセット状態で、その出力は「0」であり、また、
信号切替回路65は、加算器63の出力pre(0)を
選択している。このような状態で、最初に、ロード信号
Lc2tを印加し、カウンタ62に初期値L(2)をロ
ードする。それと同時に、カウンタ61に、ロード信号
Lc1tを印加し、カウンタ62の出力c2oを、初期
値としてロードする。初期設定が終了すると、クロック
信号SCLKの印加で、レジスタ67は、加算器66の
出力addrをラッチし、少し遅れて、カウンタ61
が、計数を開始する。カウンタ61の計数出力c1o
は、加算器66に入力され、レジスタ67の出力信号r
1oと、信号切替回路65の出力信号preとが、以下
のようにして加えられる。最初、レジスタ67の出力は
「0」で、信号切替回路65の出力信号preが「0」
で、カウンタ61の出力c1oも「0」であるので、加
算器66の出力addrの値は「0」のままである。次
のクロック信号SCLKの印加により、レジスタ67
は、加算器66の出力addrの値「0」をラッチし、
このレジスタ67の出力r1oの値は「0」となる。引
き続き、カウンタ61の出力c1oが「1」になる。信
号切替回路65は、レイヤの画素選択の最初のクロック
では、加算器63の出力pre(0)を選択するが、そ
れ以降のクロックの印加時には、信号s1iを選択す
る。信号s1iの値は「0」である。従って、クロック
信号SCLKの2番目が印加された時の加算器66の出
力addrは、「1」に変化する。さらに、次のクロッ
ク信号SCLKの印加により、レジスタ67は、加算器
66の出力addrをラッチする。ここで、出力add
rは「1」であり、ラッチされた値は「1」である。引
き続き、カウンタ61の出力c1oが「2」になる。信
号切替回路65は、信号s1iの値「0」を選択してい
る。従って、クロック信号SCLKの3番目が印加され
た時の加算器66の出力addrは「3」である。以
下、同様の動作を繰返し、加算器66から、等差級数ア
ドレス「6」、「10」、「15」、「21」、・・・
を、出力addrとして得ることができる。
【0029】このようにして、第1のレイヤの画素の選
択が終了すると、信号EOLが発生し、レジスタ64
は、加算器63の出力pre(0)をラッチする。出力
pre(0)の値は「0」であり、ラッチされた値は
「0」である。引き続き、カウンタ62の出力c2oの
値は「1」になる。同時に、ロード信号Lc1tがカウ
ンタ61に印加され、カウンタ62の出力c2oである
「1」が、新たな初期値として、カウンタ61にロード
される。従って、加算器63には、レジスタ64にラッ
チされた信号「0」と、カウンタ62の出力c2oの
「1」が加わり、その出力pre(0)は「1」にな
る。初期設定が終了すると、クロック信号SCLKの印
加で、カウンタ61が計数を開始する。カウンタ61の
計数出力c1oは、加算器66に入力され、レジスタ6
7の出力信号r1oと、信号切替回路65の出力信号p
reとが加えられる。最初、レジスタ67の出力は
「0」で、信号切替回路65の出力信号preは「1」
で、カウンタ61の出力c1oは「1」であり、加算器
66の出力addrの値は「2」である。次のクロック
信号SCLKの印加により、レジスタ67は、加算器6
6の出力addrをラッチする。出力addrの値は
「2」であり、ラッチされた値は「2」である。引き続
き、カウンタ61の出力c1oが「2」になる。信号切
替回路65は、レイヤの画素選択の最初のクロックで
は、加算器63の出力pre(0)を選択するが、それ
以降のクロックの印加時には、信号s1iを選択する。
信号s1iの値は「0」である。従って、クロック信号
SCLKの2番目が印加された時の加算器66の出力a
ddrは「4」である。そして、次のクロック信号SC
LKの印加により、レジスタ67は、加算器の出力ad
drをラッチする。この時、出力addrの値は「4」
であり、ラッチされた値は「4」である。さらに、引き
続き、カウンタ61の出力c1oが「3」になる。信号
切替回路65は、信号s1iの値は「0」を選択する。
従って、クロック信号SCLKの3番目が印加された時
の加算器66の出力addrは「7」である。以下、同
様の動作を繰返し、加算器66から、第2レイヤの画素
を選択する等差級数アドレス「11」、「16」、「2
2」、「29」、・・・を、出力addrとして得るこ
とができる。
【0030】このようにして、第2のレイヤの画素の選
択が終了すると、信号EOLが発生し、レジスタ64
は、加算器63の出力pre(0)をラッチする。出力
pre(0)の値は「1」であり、ラッチされた値は
「1」である。引き続き、カウンタ62の出力c2oの
値は「2」になる。同時に、ロード信号Lc1tがカウ
ンタ61に印加され、カウンタ62の出力c2oである
「2」が、新たな初期値として、カウンタ61にロード
される。加算器63には、レジスタ64にラッチされた
信号「1」と、カウンタ62の出力c2oの「2」が加
わり、その出力pre(0)は「3」になる。このよう
な初期設定が終了すると、クロック信号SCLKの印加
で、カウンタ61が計数を開始する。カウンタ61の計
数出力c1oは、加算器66に入力され、レジスタ67
の出力信号r1oと、信号切替回路65の出力信号pr
eが加えられる。最初、レジスタ67の出力は「0」
で、信号切替回路65の出力信号preは「3」で、カ
ウンタ61の出力c1oは「2」であり、加算器66の
出力addrの値は「5」である。次のクロック信号S
CLKの印加により、レジスタ67は、加算器66の出
力addrをラッチする。ここで、出力addrの値は
「5」であり、レジスタ67にラッチされる値は「5」
である。引き続き、カウンタ61の出力c1oが「3」
になる。信号切替回路65は、レイヤの画素選択の最初
のクロックでは、加算器63の出力pre(0)を選択
するが、それ以降のクロックの印加時にはs1iを選択
する。信号s1iの値は「0」である。従って、クロッ
ク信号SCLKの2番目が印加された時の加算器66の
出力addrは「8」である。そして、次のクロック信
号SCLKの印加により、レジスタ67は、加算器66
の出力addrをラッチする。ここで、出力addrの
値は「8」であり、レジスタ67にラッチされる値は
「8」である。引き続き、カウンタ61の出力c1oが
「4」になる。信号切替回路65は、信号s1iの値
「0」を選択する。従って、クロック信号SCLKの3
番目が印加された時の加算器66の出力addrは「1
2」である。以下、同様の動作を繰返し、加算器66か
ら、第3レイヤの画素を選択する等差級数アドレス「1
7」、「23」、「30」、「38」、・・・を、出力
addrとして得ることができる。さらに、以下、同様
の動作を繰返し、全画素の選択を終了するまで、画素を
レイヤに分解し続ける。尚、本説明では、画素の選択の
方法として、図2に示すような等差級数で表せる位置選
択の例を示したが、本発明の画素の選択方法は、注視領
域を高精細に、そして、周辺を疎に選択できるものであ
れば、例えば、等比級数など、その他の関数を適用する
方法でもよい。
【0031】以上、図1から図7を用いて説明したよう
に、本実施例の画像伝送システムでは、人間の網膜上の
視細胞が知覚できる空間周波数が一様ではなく、中心は
高い空間周波数まで知覚できるが、周辺に向かうほど知
覚できる空間周波数は低くなることを利用し、人間が注
目している部分については詳細に、また、注目部分から
周辺部分に遠ざかるにつれて、順次に、空間周波数の低
域成分を、すなわち、標本化間隔を順次に粗にして選択
した画素を伝送する。そして、このように分解した画像
を、受信側で表示する場合には、伝送に先立ち行った分
解規則に基づき、分解された画像を組合せる。このよう
に、必要とする部分を先に伝送することで、視覚的な応
答性が向上する。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、人間の視覚特性を利用
して画像情報の圧縮を行ない、画像の伝送を高速化し
て、画像を効率良く伝送することができ、画像伝送シス
テムの性能を向上させるが可能である。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる画像伝送システムの本発明に係
わる構成の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1における画像分解回路の本発明に係わる画
素の選択動作の第1の実施例を示す説明図である。
【図3】図1における画像分解回路の本発明に係わる画
素の選択動作の第2の実施例を示す説明図である。
【図4】図1における画像分解回路の本発明に係わる構
成の一実施例を示すブロック図である。
【図5】図4におけるアドレス発生回路の本発明に係わ
る構成の一実施例を示すブロック図である。
【図6】図1における画像合成回路の本発明に係わる構
成の一実施例を示すブロック図である。
【図7】図6におけるアドレス発生部の本発明に係わる
構成の一実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 画像入力装置 2 画像分解回路 3 送信装置 4 符号化回路 5 ネットワーク 6 情報蓄積システム 7 復号化回路 8 受信装置 9 画像合成回路 10 画像出力装置 11 原画像 12 第1のバッファ 13 アドレス発生回路 14 第2のバッファ 15 アドレス信号 16 アドレスイネーブル信号 17 速度調整用バッファ 18 出力 19 アドレスバッファ 20 アドレス発生制御回路 21〜23 アドレス発生部 24〜26 比較回路 27 並列優先度決定回路 28〜30 アドレス演算指示回路 31 画像信号 32 第3のバッファ 33 第2のアドレス発生回路 34 第4のバッファ 35 第5のバッファ 36 第3のアドレス発生回路 37 信号反転回路 38 第1のカウンタ 39 第2のカウンタ 40 信号切替回路 41 第1の加算器 42 第2の加算器 43 第3の加算器 44 除算器 45 第1のレジスタファイル 46 第2のレジスタファイル 47 書き込み制御カウンタ 48 第1の読み出し制御カウンタ 49〜51 レジスタ 52 第2の書き込み制御カウンタ 53 第2の読み出し制御カウンタ 54〜56 レジスタ 57 直列バッファ 58 書き込み読み出しカウンタ 59 信号切替器 60 出力画像信号 61、62 カウンタ 63 加算器 64 レジスタ 65 信号切替回路 66 加算器 67 レジスタ 68 遅延回路 「1E2」、「1E3」、「2E3」 アドレス一致信
号 1st 信号切替回路65の切替信号 ACK(1)〜(3) 演算指示信号 ack(1)〜(3) アクセス許可信号 ADDR(1)〜(3) 画像アドレス ADDR 画像メモリアドレス信号 addr 加算器66の出力信号 c1o カウンタ61の出力信号 c2o カウンタ62の出力信号 DISPADDR 表示用画像メモリアドレス EOL レイヤの終了通知信号 L(2) ゼロ信号 Lc1t カウンタ61のロード信号 Lc2t カウンタ62のロード信号 PIXEL、PIXE、PIXS 画像信号 pre 信号切替回路65の出力信号 pre(0) 加算器63の出力信号 REQ(1)〜(3) アクセス要求信号 R/WEN イネーブル信号 r1o レジスタ67の出力信号 r2o レジスタ64の出力信号 SCLK クロック信号 s1i ゼロ信号 ZRUN 計数結果
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 知明 東京都港区虎ノ門1丁目26番5号 エヌ・ テイ・テイ・データ通信株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像入力装置で読み取った画像を送出す
    る送信装置と、該送信装置から送出された上記画像を受
    信して、画像出力装置に出力する受信装置とからなる画
    像伝送システムにおいて、上記送信装置は、上記画像入
    力装置で読み取った画像に対し、予め定められた注視点
    から周辺領域に向けて、予め定められた値で順次に疎に
    なる標本化間隔で、該画像を構成する第1の画素群を選
    択する画像分解手段を具備し、該画像分解手段で選択し
    た第1の画素群からなる画像情報を送出し、そして、上
    記受信装置は、上記第1の画素群からなる画像情報を受
    信し、かつ、上記画像分解手段で用いた標本化間隔に基
    づき、該受信した第1の画素群からなる画像を再生する
    画像合成手段を具備し、該画像合成手段で再生した画像
    を、上記画像出力装置に出力することを特徴とする視覚
    特性利用の画像伝送システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の視覚特性利用の画像伝
    送システムにおいて、上記送信装置は、上記画像分解手
    段により、上記第1の画素群に含まれない画素に対し、
    上記標本化間隔に基づく画素群の選択を順次に繰返し
    て、それぞれの画素群を作成し、上記画像入力装置で読
    み取った画像を構成する画素を複数の画素群に分解し、
    かつ、該画像分解手段で分解した複数の画素群からなる
    それぞれの画像情報を、上記第1の画素群から作成順に
    送出し、そして、上記受信装置は、上記送信装置から送
    出された上記複数の画素群からなるそれぞれの画像情報
    を順次に受信し、かつ、上記画像合成手段により、該画
    像情報の受信毎に、上記画像分解手段で用いた標本化間
    隔に基づき、該受信した画素群からなる画像を再生し、
    該画像合成手段で再生した画像を、上記画像出力装置に
    出力することを特徴とする視覚特性利用の画像伝送シス
    テム。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2のいずれかに
    記載の視覚特性利用の画像伝送システムにおいて、上記
    画像合成手段は、上記受信した画像情報の画素の欠落部
    分を、該欠落部分に隣接する画素に基づき補間し、該補
    間した画素と上記受信した画像情報の画素とからなる画
    像を再生することを特徴とする視覚特性利用の画像伝送
    システム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の視覚特性利用の画像伝
    送システムにおいて、上記画像合成手段は、上記受信装
    置が、上記送信装置から、作成順に送出された複数の画
    素群からなるそれぞれの画像情報を受信した場合、該画
    像情報の受信毎に、上記補間済の画素を、同一位置の上
    記受信した画像情報の画素に置き換え、かつ、該置き換
    えた画素を用いて、上記画素の補間を再度行ない、該置
    き換えた画素と再度補間した画素とからなる画像を再生
    することを特徴とする視覚特性利用の画像伝送システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の視覚特性利用の画像伝送システムにおいて、上記画像
    分解手段は、上記予め定められた複数の注視点のそれぞ
    れに対応して上記標本化間隔に基づく画素の選択を行な
    う複数の画素選択手段と、該複数の画素選択手段のそれ
    ぞれの画素選択動作を、予め定められた優先順位で制御
    する画素選択順位調整手段とを具備し、上記予め定めら
    れた複数の注視点のそれぞれに対応して、予め定められ
    た優先順位で、上記画素選択処理を順次に行ない、か
    つ、該画素選択処理で一度選択した画素のアドレスを記
    憶しておく画素選択履歴記憶手段を具備し、上記複数の
    注視点のそれぞれに対応した画素選択処理時には、該画
    素選択履歴記憶手段の記憶情報に基づき、同じ画素の重
    複した選択を回避し、そして、上記画像合成手段は、上
    記受信した画像情報から、上記複数の画素選択手段で用
    いた標本化間隔に基づき、画素を展開する複数の画素展
    開手段と、該複数の画素展開手段のそれぞれの画素展開
    動作を、上記画素選択順位調整手段で用いた優先順位で
    制御する画素展開順位調整手段とを具備し、上記予め定
    められた複数の注視点のそれぞれに対応して、上記画像
    分解手段による上記画素選択処理との順序性を同一にし
    て、上記画像の再生処理を行ない、かつ、該画像の再生
    処理で一度再生した画素のアドレスを記憶しておく画像
    再生履歴記憶手段を具備し、上記画像の再生処理時に
    は、該画像再生履歴記憶手段の記憶情報に基づき、同じ
    画素に基づく重複した画像の再生を回避することを特徴
    とする視覚特性利用の画像伝送システム。
JP19051491A 1991-07-31 1991-07-31 視覚特性利用の画像伝送システム Pending JPH0537914A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8675732B2 (en) 2007-08-06 2014-03-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus of compressing image data

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8675732B2 (en) 2007-08-06 2014-03-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus of compressing image data

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