JPH0537632U - 緊急通報用感知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】鉄道工事現場等において列車が進来してきたこ
とを作業員により安全確実にしかも簡便な方法で知らせ
ることを目的とする。 【構成】列車進来方向手前８００ｍ〜１２００ｍのレー
ル脇に設置された列車自動感知送信機（Ａ）のセンサー
が列車を検知するとセンサースイッチがＯＮになり送信
アンテナ（１）を通して電波を発信する。電界強度計に
よりテスト送信後、十分電波が届く位置に設置された電
波中継機（Ｂ）の受信アンテナ（２）より電波を受信
し、増巾され送信アンテナ（３）を通して再び送信され
る。同様に送信確認された作業者の持っている携帯用受
信機（鳴動式又は振動式）により作業者は列車が進来し
てきた事を知る事ができる事を特長とする緊急通報装
置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

鉄道工事現場等における緊急通報用に活用する。

【０００２】

【従来の技術】

鉄道における土木、軌道、電力等の工事は主に列車運行間隔を利用して 施工されているが、この場合、列車進来の合図とともに作業員は事前に退 避をして、列車の安全運行につとめている。現在、列車進来を知らせる方 法としては次の様な方法がある。 （１）工事現場の前方に列車見張員を立て、列車進来を認めると電気メガホ ン、鳴笛等により合図する方法。 （２）工事現場の前方に列車見張員を立てるとともに、列車進来を感知する と有線にて作業現場の警報装置を鳴動し合図する方法。 （３）工事現場の前方に列車見張員を立て、列車進来を認めると携帯用送信 機より無線にて各作業員が所持している携帯用受信機を鳴動し合図す る方法。（実用新案申請中、出願番号 実願平３−３６３０６）

【０００３】

【考案が解決しようとしている課題】

しかしながら従来の方法では列車見張員は常時列車進来に全神経を集中 して注視していなければならず、列車往来のはげしい場所では大変な労力 である。反対に列車往来の少ない線区では、列車の間隔があるため列車見 見張員が油断して見落とす場合も考えられあわてることがある。この他、 急病等予期せぬ事態が発生する場合もあるので、交換可能の列車見張員を 確保しておかなければならない。

【０００４】 本考案は上記のような問題を解決する為に、従来の人間の視覚にたよるのみで なく、光・超音波又は電磁波を使用したセンサーの併用により、一層の安全作業 を推進するために提案されるものである。

【０００５】 このような目的を解決するために提案される請求項１は、列車進来方向手前８ ００ｍ〜１２００ｍに列車通過と同時に列車を検知する光電センサー・超音波セ ンサー又は電磁波センサーを設置する。そして列車が同センサー上を通過するこ とによってこのセンサーの作動により列車自動感知送信機から電波が発信され、 電波中継機を通して作業員の持っている携帯用受信機を作動させ、列車進来と危 険を知らせるものである。

【０００６】 本装置の中には列車自動感知送信機と電波中継機があって、それぞれの蓄電池 を内蔵している。これらは使用頻度によって電圧が低下し使用不能となる為、一 定の電圧以下となったことを知らせる機能として警報ブザーと赤ランプを現示す る点滅警報が取付けられている。又、電圧の状態を確認できるチェック機能を有 している。本装置では、このような蓄電池の電圧降下警報装置と電圧チェック機 能を加えたものが同時に請求項２として提案している。なお、内蔵している蓄電 池の充電は、蓄電池用充電器によって行うがＡＣ１００Ｖの電源があればどこで も使用可能である。この充電器は本装置の中に含まれている。

【０００７】 列車自動感知送信機と電波中継機の設置位置は、事前に列車進来を予知する為 に電波が充分に届く位置でなくてはならない。そこで、外部環境、天候等の影響 を無視できるように電波中継機と携帯用受信機には電界強度計がとりつけらるよ うになっている。この電界強度により作業前の各機器の位置が容易に決定できる ようになっている。この構成のものも請求項４として提案されている。

【０００８】

【実施例】

以下に添付図を参照して本考案の実施例を説明する。図１は本考案の具体的イ メージを示す。図において列車が近づき、やがてセンサーの上を通過すると同時 に列車自動感知送信機（Ａ）から電波を発信し、電波中継機（Ｂ）を通して作業 員の携帯用受信機（Ｃ）を動作させ、作業員は列車が８００ｍ〜１２００ｍ近辺 に進来してしている事を知ることができ、速やかに安全な場所に退避するもので ある。図２はシステム系統図、図３は本考案の基本的構成を示すブロック図であ る。

【０００９】 図３においてセンサー部で列車を感知した場合、センサースイッチがＯＮにな り、送信アンテナ（１）を通して電波が発信される。電波中継機ではセンサー側 から発信された電波を受信し、別の電波にて送信アンテナ（３）を通して再び送 信される。電波中継機より送信された電波は作業員の持つ携帯用鳴動式受信機、 又は振動式受信機により受信され、作業員に音、又は振動にて列車進来を知らせ るものである。

【００１０】 列車自動感知送信機（Ａ）と電波中継機（Ｂ）には、ある一定の電圧以下にな ると動作するブザーと点滅ＬＥＤが取り付けられてあり、電圧容量が不十分であ ることを使用者に知らせるものである。なお、電波中継機（Ｂ）は必要に応じて 増設し、動作距離を延ばすことができる。

【００１１】 なお、設置位置についてはテスト送信時に電波中継機、携帯用受信機に取付け 可能な電界強度計にて充分な電波到達距離を確認後、設置される。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用中のイメージを示す図である。

【図２】システム系統図である。

【図３】基本構成を示す機能ブロック図である。

【図４】列車自動感知送信機の外観図である。

【図５】電波中継機外観図である。

【図６】鳴動式受信機外観図である。

【図７】振動式受信機外観図である。

【図８】充電器の外観図である。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】鉄道工事現場等おいて、光電センサー・超
   音波センサー又は電磁波センサーにより自動的に列車進
   来を検知し、電波による移動式送信機、電波中継機、携
   帯用受信機を通して作業員に危険を知らせる緊急通報装
   置であって、 （ａ）路線脇に設置した光電センサー・超音波センサー
   又は電磁波センサーと、 （ｂ）同センサーによって電波を発信する移動式送信機
   と、 （ｃ）動作距離を延長させる為の移動式電波中継機と、 （ｄ）上記電波中継機により送信された電波を受信し、
   特定の作業員にピーピー音により知らせる携帯用受信機
   と、 （ｅ）上記移動式送信機と移動式電波中継機に内蔵され
   ている蓄電池を充電するための充電器により構成されて
   いる緊急通報装置。
2. 【請求項２】請求項１の緊急通報装置において移動式送
   信機、電波中継機、携帯用受信機に電池容量チェック機
   能と電圧降下警報装置を備えた緊急通報装置。
3. 【請求項３】請求項１又は請求項２の緊急通報装置にお
   いて特定の作業員に知らせる携帯用受信機に振動装置を
   内蔵させた緊急通報装置。
4. 【請求項４】請求項１、請求項２、又は請求項３の緊急
   通報装置において、中継機及び携帯用受信機に電界強度
   計を内蔵又は取付可能な構造とした緊急通報装置。