JPH0536826A - ウエハ貼着用粘着シート - Google Patents
ウエハ貼着用粘着シートInfo
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Abstract
貼着用粘着シートの基材2の少なくとも一方の面上に、
貼着されるウェハと略同一の平面形状を有する放射線減
衰層4を形成する。 【効果】エキスパンディング工程において、所望のチッ
プ間隔を得ることが容易になり、過剰のエキスパンディ
ングが不要になる。
Description
関し、さらに詳しくは、半導体ウェハを小片に切断分離
する際に用いられるウェハ貼着用粘着シートに関する。
導体ウェハは大径の状態で製造され、このウェハは素子
小片に切断分離(ダイシング)された後に次の工程であ
るマウント工程に移されている。この際、半導体ウェハ
は予じめ粘着シートに貼着された状態でダイシング、洗
浄、乾燥、エキスパンディング、ピックアップ、マウン
ティングの各工程が加えられている。
からピックアップ工程に至る工程で用いられる粘着シー
トとしては、ダイシング工程から乾燥工程まではウェハ
チップに対して充分な接着力を有しており、ピックアッ
プ時にはウェハチップに粘着剤が付着しない程度の接着
力を有しているものが望まれている。
0−196,956号公報および特開昭60−223,
139号公報に、基材面に、光照射によって三次元網状
化しうる、分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少な
くとも2個以上有する低分子量化合物からなる粘着剤を
塗布した粘着シートが提案されている。これらの提案
は、放射線透過性の基材上に放射線硬化性粘着剤を塗布
した粘着テープであって、その粘着剤中に含まれる放射
線硬化性化合物を放射線照射によって硬化させ粘着剤に
三次元網状化構造を与えて、その流動性を著しく低下さ
せる原理に基づくものである。
は、特にエキスパンディング工程において次のような問
題点がある。エキスパンディング工程は、ダイシングさ
れた素子小片(チップ)の間隔を広げ、チップのピック
アップを容易にする工程である。従来のウェハ貼着用粘
着シートを用いると、ウェハが貼着された部分の伸び率
(拡張率)と、ウェハが貼着されていない部分の拡張率
との間に差があるため、所望のチップ間隔を得るのが困
難であった。すなわち、ウェハが貼着された部分の拡張
率は、ウェハが貼着されていない部分の拡張率に比べて
小さいため、エキスパンディング工程において、ウェハ
が貼着されていない部分が優先的に伸長されてしまい、
ウェハが貼着された部分があまり伸びず、充分なチップ
間隔を得るためには、過剰にエキスパンドすることが必
要であった。また上記のような問題点があるため、用い
られる基材についても限定される場合があった。
えば特開平2−265,258号公報には、ウェハが貼
着される基材表面部分にのみ粘着剤を塗布し、かつ該部
分にのみ紫外線照射を行なえるダイシング装置が開示さ
れている。しかしながらこの方法では工程数が多く、ま
たその効果も充分であるとはいえなかった。
てなされたものであって、ウェハが貼着された部分の拡
張率とウェハが貼着されていない部分の拡張率との差に
起因するエキスパンディング工程における上記問題点を
解決することを目的としている。また本発明は、上記問
題点を解決することにより、基材の材料マージンを広げ
ることを目的としている。
は、基材と粘着剤層とを備え、該基材の少なくとも一方
の面上に、貼着されるウェハと略同一の平面形状を有す
る放射線減衰層が形成されてなることを特徴としてい
る。本発明に係るウェハ貼着用粘着シートにおいては、
前記粘着剤層が、粘着剤と放射線重合性化合物とを含ん
でなる。そして本発明においては、前記放射線減衰層の
放射線透過率が、( )〜()%であることが好ましい。
ート1は、その断面図が図1、図2または図3に示され
るように、基材2と、粘着剤層3と、放射線減衰層4と
から構成されている。放射線減衰層4は基材2と粘着剤
層3との間に形成されているか(図1)、粘着剤層3と
は反対側の基材2の面上に形成されているか(図2)、
または基材2の両面に形成されている(図略)。使用前
にはこの粘着剤層3を保護するため、図3に示すように
粘着剤層3の上面に剥離性シート5を仮粘着しておくこ
とが好ましい。
状、ラベル状などあらゆる形状をとりうる。以下、本発
明で用いられる基材2、粘着剤層3および放射線減衰層
4について順次説明する。
材が用いられる。このような基材としては、従来より種
々のものが知られている。たとえば放射線として、紫外
線を使用する場合には、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、塩化ビ
ニル、塩化ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)
アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカー
ボネートなどの樹脂製基材、さらにはこれら樹脂製基材
表面にシリコーン樹脂等を塗布して剥離処理した基材等
をあげることができる。また、放射線として電子線を使
用する場合には、フッ素樹脂や着色不透明フィルム等が
用いられる。さらに本発明の目的から基材としては、1
02〜104Kg/cm2程度のヤング率を有する基材を用いる
ことが好ましい。
ムを1種単独で用いてもよく、また2種以上を積層して
なる積層フィルムを用いてもよい。上記のような基材の
厚さは、通常10〜300μmであり、好ましくは50
〜150μmである。
に、その使用に当たり、電子線(EB)や紫外線(U
V)などの放射線照射が行なわれるが、EB照射の場合
には、該基材2は透明である必要はないが、UV照射を
して用いる場合には、透明である必要がある。
公知のものが広く用いられうるが、アクリル系粘着剤が
好ましく、具体的には、アクリル酸エステルを主たる構
成単量体単位とする単独重合体および共重合体から選ば
れたアクリル系重合体その他の官能性単量体との共重合
体およびこれら重合体の混合物が用いられる。たとえ
ば、アクリル酸エステルとしては、メタアクリル酸エチ
ル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸
2−ヒドロキシエチルなど、また上記のメタクリル酸を
たとえばアクリル酸に代えたものなども好ましく使用で
きる。
めるため、アクリル酸あるいはメタクリル酸、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニルなどのモノマーを共重合させても
よい。これらのモノマーを重合して得られるアクリル系
重合体の分子量は、2.0×105〜10.0×105で
あり、好ましくは、4.0×105〜8.0×105であ
る。
合物を含ませることによって、ウェハを切断分離した
後、該粘着剤層に放射線を照射することによって、粘着
力を低下させることができる。このような放射線重合性
化合物としては、たとえば特開昭60−196,956
号公報および特開昭60−223,139号公報に開示
されているような光照射によって三次元網状化しうる分
子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以
上有する低分子量化合物が広く用いられ、具体的には、
トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペン
タアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエス
テルアクリレートなどが用いられる。
ようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリ
レート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンア
クリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリ
エーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアネ
ート化合物たとえば2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシ
リレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアネート
などを反応させて得られる末端イソシアネートウレタン
プレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレート
あるいはメタクリレートたとえば2−ヒドロキシエチル
アクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコール
アクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート
などを反応させて得られる。このウレタンアクリレート
系オリゴマーは、炭素−炭素二重結合を少なくとも1個
以上有する放射線重合性化合物である。
マーとして、特に分子量が3000〜30000、好ま
しくは3000〜10000、さらに好ましくは400
0〜8000であるものを用いると、半導体ウェハ表面
が粗い場合にも、ウェハチップのピックアップ時にチッ
プ表面に粘着剤が付着することがないため好ましい。ま
たウレタンアクリレート系オリゴマーを放射線重合性化
合物として用いる場合には、特開昭60−196,95
6号公報に開示されたような分子内に光重合性炭素−炭
素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物
を用いた場合と比較して、粘着シートとして極めて優れ
たものが得られる。すなわち粘着シートの放射線照射前
の接着力は充分に大きく、また放射線照射後には接着力
が充分に低下してウェハチップのピックアップ時にチッ
プ表面に粘着剤が残存することはない。
剤とウレタンアクリレート系オリゴマーの配合比は、ア
クリル系粘着剤100重量部に対してウレタンアクリレ
ート系オリゴマーは50〜900重量部の範囲の量で用
いられることが好ましい。この場合には、得られる粘着
シートは初期の接着力が大きく、しかも放射線照射後に
は粘着力は大きく低下し、容易にウェハチップを該粘着
シートからピックアップすることができる。
記のような粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、放
射線照射により着色する化合物を含有させることもでき
る。このような放射線照射により、着色する化合物を粘
着剤3に含ませることによって、粘着シートに放射線が
照射された後には該シートは着色され、したがって光セ
ンサーによってウェハチップを検出する際に検出精度が
高まり、ウェハチップのピックアップ時に誤動作が生ず
ることがない。また粘着シートに放射線が照射されたか
否かが目視により直ちに判明するという効果が得られ
る。
線の照射前には無色または淡色であるが、放射線の照射
により有色となる化合物であって、この化合物の好まし
い具体例としてはロイコ染料が挙げられる。ロイコ染料
としては、慣用のトリフェニルメタン系、フルオラン
系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系
のものが好ましく用いられる。具体的には3−[N−
(p−トリルアミノ)]−7−アニリノフルオラン、3
−[N−(p−トリル)−N−メチルアミノ]−7−ア
ニリノフルオラン、3−[N−(p−トリル)−N−エ
チルアミノ]−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、クリス
タルバイオレットラクトン、4,4’,4”−トリスジ
メチルアミノトリフェニルメタノール、4,4’,4”
−トリスジメチルアミノトリフェニルメタンなどが挙げ
られる。
れる顕色剤としては、従来から用いられているフェノー
ルホルマリン樹脂の初期重合体、芳香族カルボン酸誘導
体、活性白土などの電子受容体が挙げられ、さらに、色
調を変化させる場合は種々公知の発色剤を組合せて用い
ることもできる。
合物は、一旦有機溶媒などに溶解された後に接着剤層中
に含ませてもよく、また微粉末状にして粘着剤層中に含
ませてもよい。この化合物は、粘着剤層中に0.01〜
10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の量で用いら
れることが望ましい。該化合物が10重量%を超えた量
で用いられると、粘着シートに照射される放射線がこの
化合物に吸収されすぎてしまうため、粘着剤層の硬化が
不十分となることがあり、一方該化合物が0.01重量
%未満の量で用いられると放射線照射時に粘着シートが
充分に着色しないことがあり、ウェハチップのピックア
ップ時に誤動作が生じやすくなることがある。
のような粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、光散
乱性無機化合物粉末を含有させることもできる。このよ
うな光散乱性無機化合物粉末を粘着剤層3に含ませるこ
とによって、たとえ半導体ウェハなどの被着物表面が何
らかの理由によって灰色化あるいは黒色化しても、該粘
着シートに紫外線などの放射線を照射すると、灰色化あ
るいは黒色化した部分でもその接着力が充分に低下し、
したがってウェハチップのピックアップ時にウェハチッ
プ表面に粘着剤が付着してしまうことがなく、しかも放
射線の照射前には充分な接着力を有しているという効果
が得られる。
V)あるいは電子線(EB)などの放射線が照射された
場合に、この放射線を乱反射することができるような化
合物であって、具体的には、シリカ粉末、アルミナ粉
末、シリカアルミナ粉末、マイカ粉末などが例示され
る。この光散乱性無機化合物は、上記のような放射線を
ほぼ完全に反射するものが好ましいが、もちろんある程
度放射線を吸収してしまうものも用いることができる。
好ましく、その粒径は1〜100μm、好ましくは1〜
20μm程度であることが望ましい。この光散乱性無機
化合物は、粘着剤層中に0.1〜10重量%、好ましく
は1〜4重量%の量で用いられることが望ましい。該化
合物を粘着剤層中に10重量%を越えた量で用いると、
粘着剤層の接着力が低下したりすることがあり、一方
0.1重量%未満であると、半導体ウェハ面が灰色化あ
るいは黒色化した場合に、その部分に放射線照射して
も、接着力が充分に低下せずピックアップ時にウェハ表
面に粘着剤が残ることがある。
加するとによって得られる粘着シートは、半導体ウェハ
面が何らかの理由によって灰色化あるいは黒色化したよ
うな場合に用いても、この灰色化あるいは黒色化した部
分に放射線が照射されると、この部分においてもその接
着力が充分に低下するのは、次のような理由であろうと
考えられる。すなわち、本発明に係る粘着シート1は粘
着剤層3を有しているが、この粘着剤層3に放射線を照
射すると、粘着剤層3中に含まれる放射線重合性化合物
が硬化してその接着力が低下することになる。ところが
半導体ウェハ面に何らかの理由によって灰色化あるいは
黒色化した部分が生ずることがある。このような場合に
粘着剤層3に放射線を照射すると、放射線は粘着剤層3
を通過してウェハ面に達するが、もしウェハ面に灰色化
あるいは黒色化した部分があるとこの部分では放射線が
吸収されて、反射することがなくなってしまう。このた
め本来粘着剤層3の硬化に利用されるべき放射線が、灰
色化あるいは黒色化した部分では吸収されてしまって粘
着剤層3の硬化が不充分となり、接着力が充分には低下
しないことになる。したがってウェハチップのピックア
ップ時にチップ面に粘着剤が付着してしまうのであろう
と考えられる。
物粉末を添加すると、照射された放射線はウェハ面に達
するまでに該化合物と衝突して方向が変えられる。この
ため、たとえウェハチップ表面に灰色化あるいは黒色化
した部分があっても、この部分の上方の領域にも乱反射
された放射線が充分に入り込み、したがってこの灰色化
あるいは黒色化した部分も充分に硬化する。このため、
粘着剤層中に光散乱性無機化合物粉末を添加することに
よって、たとえ半導体ウェハ表面に何らかの理由によっ
て灰色化あるいは黒色化した部分があっても、この部分
で粘着剤層の硬化が不充分になることがなく、したがっ
てウェハチップのピックアップ時にチップ表面に粘着剤
が付着することがなくなる。
れていてもよい。この砥粒は、粒径が0.5〜100μ
m、好ましくは1〜50μmであって、モース硬度は6
〜10、好ましくは7〜10である。具体的には、グリ
ーンカーボランダム、人造コランダム、オプティカルエ
メリー、ホワイトアランダム、炭化ホウ素、酸化クロム
(III)、酸化セリウム、ダイヤモンドパウダーなどが用
いられる。このような砥粒は無色あるいは白色であるこ
とが好ましい。このような砥粒は、基材2中に0.5〜
70重量%、好ましくは5〜50重量%の量で存在して
いる。このような砥粒は、切断ブレードをウェハのみな
らず基材2にまでも切り込むような深さで用いる場合
に、特に好ましく用いられる。
によって、切断ブレードが基材中に切り込んできて、切
断ブレードに粘着剤が付着しても砥粒の研磨効果によ
り、目づまりを簡単に除去することができる。
硬化剤を混合することにより、初期の接着力を任意の値
に設定することができる。このような硬化剤としては、
具体的には多価イソシアネート化合物、たとえば2,4
−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、
1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−
2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメ
タン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシル
メタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシア
ネートなどが用いられる。
合には、UV開始剤を混入することにより、UV照射に
よる重合硬化時間ならびにUV照射量を少なくなること
ができる。
は、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラ
ムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジ
ベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンな
どが挙げられる。
の間に形成されているか、粘着剤層3とは反対側の基材
2の面上に形成されているか、または基材2の両面に形
成されている。そしてこの放射線減衰層4は、本発明の
粘着シートに貼着されるウェハと略同一の形状を有して
いる。
射また吸収して、透過する放射線量を減衰する機能を有
する化合物(以下、放射線減衰性化合物と呼ぶこともあ
る。)を含有してなる層である。このような放射線減衰
性化合物としては、特に限定されることなく種々のもの
を用いることができる。本発明において、特に好ましく
用いられる放射線減衰性化合物としては、ベンゾフェノ
ン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サルチレー
ト系化合物、シアノアクリレート系化合物などの紫外線
吸収性化合物;アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、およ
びアントラキノン、ペリレンに代表される縮合多環系顔
料などの有機顔料;または鉛、水酸化鉛、バリウム、水
酸化バリウム、ステアリン酸バリウムなどの電子線遮蔽
効果を有する化合物等をあげることができる。これらは
1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いられ
る。
インダー剤に溶解また分散して使用され、粘着シートに
貼着されるウェハ形状に合わせて基材上に塗布または印
刷され、放射線減衰層が形成される。
含まれる放射線減衰性化合物に依存し、いちがいにはい
えないが、一般的には0.5〜20μm、好ましくは
1.0〜8μm程度である。
は、1〜90%であり、好ましくは5〜60%であり、
特に好ましくは5〜30%である。またこの放射線減衰
層のヤング率は、1×102 〜5×104 Kg/cm2、好ま
しくは5×102 〜1×104 Kg/cm2、特に好ましくは
1×103 〜5×103Kg/cm2程度であり、エキスパン
ディング工程における基材および粘着剤層の伸びに影響
をおよぼさない。
上記の基材2、粘着剤層3および放射線減衰層4とから
なる。このような構成のウェハ貼着用粘着シートの基材
側から放射線を照射すると、粘着剤層3のうち放射線減
衰層4に覆われている部分(以下、放射線減衰部と呼ぶ
ことがある。)に照射される放射線量が減衰し、該部分
以外の他の部分(以下、非放射線減衰部とよぶことがあ
る。)には多量の放射線が照射される。この結果、非放
射線減衰部の粘着剤層は充分に硬化が進行し、エキスパ
ンディング工程における拡張率が低くなる。また放射線
減衰部の粘着剤層は充分に硬化が進行しないので、エキ
スパンディング工程における拡張率はあまり低下しな
い。放射線減衰部の粘着剤層は充分に硬化が進行しない
ものの、ウェハのピックアップを行なうには充分に粘着
力は低下している。
なり、放射線減衰部の粘着剤層における拡張率があまり
低下しないので、エキスパンディングを行なっても、非
放射線減衰部の粘着剤層のみが優先的に伸長されること
がなくなり、所望のチップ間隔を得ることが容易にな
る。
は、その使用前には前記粘着剤層3を保護するため、図
3に示すように粘着剤層3の上面に剥離性シート5を仮
粘着しておくことが好ましい。この剥離性シート5とし
ては、従来公知のものが特に限定されることなく用いら
れる。
ついて説明する。本発明に係る粘着シート1の上面に剥
離性シート5が設けられている場合には、該シート5を
除去し、次いで粘着シート1の粘着剤層3を上向きにし
て載置し、図5に示すようにして、この粘着剤層3の上
面にダイシング加工すべき半導体ウェハAを放射線減衰
層4が形成されている部分の上方に貼着する。この貼着
状態でウェハAにダイシング、洗浄、乾燥の諸工程が加
えられる。この際、粘着剤層3によりウェハチップは粘
着シートに充分に接着保持されているので、上記各工程
の間にウェハチップが脱落することはない。
ックアップして所定の基台上にマウンティングするが、
この際、ピックアップに先立ってあるいはピックアップ
時に、第7図に示すように、紫外線(UV)あるいは電
子線(EB)などの放射線Bを粘着シート1の粘着剤層
3に照射し、粘着剤層3中に含まれる放射線重合性化合
物を重合硬化せしめる。このように粘着剤層3に放射線
を照射して放射線重合性化合物を重合硬化せしめると、
ウェハが貼着されている部分(放射線減衰部)の粘着力
は、ウェハのピックアップが行なえる程度に低下する
が、拡張率はあまり低下しない。一方、ウェハが貼着さ
れていない部分(非放射線減衰部)には多量の放射線が
照射されるので、硬化が充分に進行して拡張率が大幅に
低下する。この結果、エキスパンディング工程におい
て、ウェハが貼着されていない部分のみが優先的に伸長
されることがなくなり、ウェハが貼着されている部分も
伸長されるので、所望のチップ間隔を得ることが容易に
なる。
粘着剤層3が設けられていない面から行なう。したがっ
て前述のように、放射線としてUVを用いる場合には基
材2は光透過性であることが必要であるが、放射線とし
てEBを用いる場合には基材2は必ずしも光透過性であ
る必要はない。
ように、ここで常法に従って基材2の下面から突き上げ
針扞6によりピックアップすべきチップA1、A2……A
5を突き上げ、このチップA1……をたとえば吸引コレッ
ト7によりピックアップし、これを所定の基台上にマウ
ンディングする。このようにしてウェハチップA1,A2
……のピックアップを行なうと、充分なチップ間隔が得
られているので簡単にチップをピックアップすることが
でき、しかも粘着力は充分に低下しているので、汚染の
ない良好な品質のチップが得られる。
ウェハ貼着用粘着シートによれば、エキスパンディング
工程において、所望のチップ間隔を得ることが容易にな
り、過剰のエキスパンディングが不要になる。
明はこれら実施例に限定されるものではない。
剤30%含有、厚さ80μm)を用い、基材表面に2,
4−ジヒドロキシベンゾフェノンを3重量部含有するア
クリル系樹脂をスクリーン印刷により5インチウェハの
形状に印刷した。粘着剤として、アクリル系ポリマー
(n−ブチルアクリレートとアクリル酸との共重合体)
100重量部と、分子量8000のウレタンアクリレー
ト系オリゴマー100重量部と、硬化剤(芳香族ジイソ
シアネート系)10重量部とからなる組成物を、シリコ
ーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(3
8μm)からなる剥離材上にキャストし、上記基材と貼
り合わせ粘着テープを作成した。
ハを貼付した後、フラットフレームに装着し、50μm
厚のダイヤモンドブレードで5mm□のチップにフルカッ
トした。この後、基材側の面から照度200mW/cm2の紫
外線を2秒間照射した。
シングテープを15%拡張した。ウェハが貼着された部
分の拡張率を表1に示す。
ベンゾフェノンの代わりにモノアゾ染料を用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行なった。ウェハが貼着さ
れた部分の拡張率を表1に示す。
様の操作を行なった。ウェハが貼着された部分の拡張率
を表1に示す。
である。
シング工程からピックアップ工程までに用いた場合の説
明図である。
シング工程からピックアップ工程までに用いた場合の説
明図である。
シング工程からピックアップ工程までに用いた場合の説
明図である。
シング工程からピックアップ工程までに用いた場合の説
明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 基材と粘着剤層とを備えたウェハ貼着用
粘着シートにおいて、 該基材の少なくとも一方の面上に、貼着されるウェハと
略同一の平面形状を有する放射線減衰層が形成されてな
ることを特徴とするウェハ貼着用粘着シート。 - 【請求項2】 前記粘着剤層が、粘着剤と放射線重合性
化合物とを含んでなることを特徴とする請求項1に記載
のウェハ貼着用粘着シート。 - 【請求項3】 前記放射線減衰層の放射線透過率が、1
〜90%であることを特徴とする請求項1または請求項
2に記載のウェハ貼着用粘着シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19237391A JP3209544B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ウェハ貼着用粘着シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19237391A JP3209544B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ウェハ貼着用粘着シート |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0536826A true JPH0536826A (ja) | 1993-02-12 |
JP3209544B2 JP3209544B2 (ja) | 2001-09-17 |
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ID=16290211
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19237391A Expired - Fee Related JP3209544B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ウェハ貼着用粘着シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3209544B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995012895A1 (fr) * | 1993-11-04 | 1995-05-11 | Nitto Denko Corporation | Procede pour produire un element a semi-conducteurs, et feuille auto-adhesive pour coller des tranches |
KR100412020B1 (ko) * | 2001-03-12 | 2003-12-24 | 박광민 | 반도체 웨이퍼용 점착테이프 |
JP2005162818A (ja) * | 2003-12-01 | 2005-06-23 | Hitachi Chem Co Ltd | ダイシングダイボンドシート |
KR100751182B1 (ko) * | 2006-07-25 | 2007-08-22 | 제일모직주식회사 | 박막 웨이퍼의 다이싱용 다이 본드 필름의 제조방법 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP19237391A patent/JP3209544B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1995012895A1 (fr) * | 1993-11-04 | 1995-05-11 | Nitto Denko Corporation | Procede pour produire un element a semi-conducteurs, et feuille auto-adhesive pour coller des tranches |
KR100412020B1 (ko) * | 2001-03-12 | 2003-12-24 | 박광민 | 반도체 웨이퍼용 점착테이프 |
JP2005162818A (ja) * | 2003-12-01 | 2005-06-23 | Hitachi Chem Co Ltd | ダイシングダイボンドシート |
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