JPH0536703U - ハーフミラーの照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーシング内に設けた照明手段を点燈して明
るい状態にし、中に入れた物品や宣伝手段がハーフミラ
ー面を通して外から見えるようにし、また照明手段を消
燈して真っ暗な状態にし、ハーフミラー面が完全な鏡と
成って物品や宣伝手段が見えないようにする。前記照明
手段の点滅は、自動的にまたは手動的に行い得るように
する。この仕組によって意外性を出し、人目を引き、客
を楽しませ、各種のイベントやアトラクションに利用し
て集客力の向上が計れるような、極めて現代的なハーフ
ミラーの照明装置を提供する。 【構成】 ケーシングの壁面をハーフミラーで構成し、
ケーシングの内部に照明手段源を設け、該照明手段を自
動的にまたは手動的に点燈消燈可能と成るように構成
し、前記ハーフミラー面と照明手段との間に物品や宣伝
手段が取り付け可能と成るように前記ケーシングを形成
して、ハーフミラーの照明装置と為す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ハーフミラーを設けることによって、ケーシング内部の物品や宣伝 手段をケーシング外部から見えるようにしたり、見られなくしたり出来る照明装 置に係り、所謂フロアースタンド等の家庭用や業務用の照明器具や、宣伝広告の ための電飾看板、また各種商品の展示宣伝販売用の照明装置等に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来のフロアースタンド等の家庭用や業務用の照明器具は、その殆どのものが シェードと呼称される傘の部分と電球や蛍光管などの発光部品との組み合わせか ら成るものである。前記組み合わせを建築物内外の壁面に固定したり、支柱を取 り付けてデスクや床面地面より立設するようにして用いている。

【０００３】 また従来より宣伝広告の分野で用いられている所謂電飾看板は、板面に宣伝広 告を印刷しておき、板面を照明する電球等を取り付けたり、板面をぐるりと取り 囲むようにカラフルな複数個の電球を配設したり、板面の宣伝広告自体をネオン 管で構成して成るものである。

【０００４】 また従来、商品を展示する際には、商品の配置を考えたり、その背景の飾り付 けなどを工夫したり、やはり商品に照明を当てたりして商品自体を目立たせるこ とが可能なように構成されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

確かに前記照明器具は、発光部品から発せられた光が人の目にストレートに入 ることを避け、反射光や透過光を利用してムードを醸し出すことには成功してい るものの、すでに在り来りの方式を採用しているに過ぎず、何等新鮮味が感じら れないものと成っている。

【０００６】 一方、室内には各種インテリアを配置することが多いが、照明器具は単にイン テリアを明るく照らすだけの役割しか担っておらず、人目を引き付けるような動 作を行うことが出来ないでいる。即ちこのインテリアと照明器具との組み合わせ に於いても斬新なものが殆ど無いのが現状である。

【０００７】 例え照明器具と云えども、何等かの変化や動きを伴って注意を惹いたり、或い は宇宙的、未来的な雰囲気を出して、見る者にロマンチックな気分を味わわせる ことが出来るようなものであることが望ましい。

【０００８】 次に、電飾看板に付いては、従来は電球やネオン等を取り付け、これを点滅さ せるなどして人に見てもらおうと工夫されたものであるが、これとても既に在り 来りと成っており、人目を引き付けるという効果が大変に弱いものであり、単に 広告主の自己満足と成っているだけである。

【０００９】 本来広告看板というものは、人目を引き付けてメッセージを伝えることが第一 義であるため、極めて斬新なものでなくては意味が無い訳である。またテレビの ように魅力あるイメージを伝えることが出来るものであれば最高である。

【００１０】 次に、各種商品自体の展示に関しては、商品のフォーメーションを整えて見せ たところであまり振り向きもされないのが現状である。陳列したものがただ綺麗 なだけでは、特に若い人達の購買意欲に結び付けることなど到底出来ない時代が 来ているのである。

【００１１】 例えば、商品が見え隠れするというような動作、或いはまた宇宙的、未来的な 気分を与え得るような演出が要求されているのである。

【００１２】 このように考察してみると、照明器具や、電飾看板や、また商品展示宣伝販売 用の照明装置では、これらが静止した動きの無い状態では人々に気付かれ難く、 何等かの変化が必要とされる訳である。またロマンチックな雰囲気などが表わせ なくてはいけないのである。

【００１３】 本考案は、上述したような問題点を解決し、ディスプレイ的な装置自体の動作 上の意外性を有し、各種のイベントやアトラクションにも利用可能で、宣伝目的 のための利用では集客力の向上が計れるような、真に現代的な照明装置の提供を 課題とするものである。

【００１４】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案は、任意形状のケーシングの少なくとも前面 部を、部分的にまたは全面的にハーフミラーで構成し、該ハーフミラー面の背後 に任意の照明手段を取り付け、該照明手段の点燈消燈が制御可能な自動制御機構 または手動制御機構を所要部位に設け、前記ハーフミラー面と照明手段との間に 物品や宣伝手段が取り付け可能と成るように前記ケーシングを形成して、ハーフ ミラーの照明装置と為した。

【００１５】

【作用】

前記照明手段が点燈している状態に於いては、照明手段から発せられた光は、 ケーシング内部と、その中に納められた物品や宣伝手段を照明し、ケーシングの ハーフミラーを透過して外部に漏れ出る。つまり、この場合ケーシングはハーフ ミラーの部分が実質的に透明と成っており、外部からケーシング内の物品や宣伝 手段等を直接見ることが出来るのである。

【００１６】 次に、自動的または手動的な操作によって前記照明手段が消燈した場合には、 ケーシングの内部は暗く成り、ケーシング壁面のハーフミラーは、外部からは外 部の景色を映す完全なミラーとしか見えなく成る。この場合ケーシングは実質的 に不透明であって、外部からケーシング内の物品や宣伝手段等を見ることは一切 出来なく成るのである。

【００１７】 照明手段が点燈状態から消燈状態に、また消燈状態から点燈状態に移行してい くこのような有り様は、ディスプレイとしては大変に興味深いものであり、また 意外であるとの印象を与えることが出来る。更にハーフミラー独特の宇宙的な、 或いは未来的な雰囲気、ロマンチックな気分というものを表わすことが可能であ る。このため照明器具や、電飾看板や、商品展示宣伝販売用の照明装置等に最適 と成っている。

【００１８】

【実施例】

以下、本考案の３種の実施例を説明するが、本考案はこの実施例にのみ限定さ れるものではない。

【００１９】 第１実施例を、図１斜視図及び図２Ｘ−Ｘ断面図を用いて説明すると、円筒形 状のガラス筒１と底板２とドーム形状の天板３とから成るケーシングに於いて、 前記ガラス筒１の壁面にアルミニウムの蒸着を施してハーフミラー面１０を構成 し、前記天板３に完全なミラー面３０を構成し、天板３の内部に外側から見られ ないようにして発光源としての電球５を取り付け、該電球５を前記底板２の内部 に設けた点滅回路７により消燈点燈可能と成るように構成し、前記ガラス筒１の 内壁に写真パネル４を半周に亘って固定し、前記底板２の上面に台座２０を載置 して成る室内照明器具である。尚、図中符号６は電源コードである。

【００２０】 本実施例の場合、電球５の点燈消燈は、前記底板２の内部に設けた点滅回路７ により自動的に制御され、また本実施例では点燈時間のほうを消燈時間よりもず っと長く取っている。

【００２１】 次に、本実施例の使用法であるが、コード６を電源に接続し、メインスイッチ （図示せず）を入れると電球５が点燈する。この電球５が点燈している状態では ケーシング内部と、その中に設けられた写真パネル４とが照明され、ケーシング はハーフミラー面１０の部分が実質的に透明と成っており、外部からケーシング 内の写真パネル４を直接見ることが出来る。但し、天板２は完全なミラー面３０ であるから、外部から点燈中の電球５が見られることがない。こうして本考案は 電気スタンドなどの明かりとして用いられるのである。

【００２２】 次に、点滅回路７の動作により電球５が消燈した場合には、ケーシングの内部 が暗く成り、ガラス筒１のハーフミラー面１０はミラーと成り、ガラス筒１及び ドーム形状の天板３は全体として一続きのミラーと成る。このため外部からは、 外部の景色を映す完全なミラー状のオブジェとしか見えなく成るのである。この 場合ケーシングは実質的に不透明であって、外部からケーシング内の物品や宣伝 手段を見ることは一切出来ない訳である。

【００２３】 この消燈状態は長くは続かず、直ぐに電球５が点燈されて、装飾効果を有する 照明スタンドに変化するという訳である。

【００２４】 以上の動作が点滅回路７の働きによって繰り返されるため、本実施例は変化、 動きを出すことに成功し、ミラーの状態変化によって宇宙的イメージを与えるこ とが出来、斬新で人目をよく引き付けるものと成っている。

【００２５】 尚、図中符号２０の台座の上には装飾品を載置することが可能であり、例えば 花を生けた花瓶などが最適である。

【００２６】 尚、本実施例を平板額縁形状に構成することも可能であり、ケーシング内部に 絵画を掛止したり、時計を組み込むなどが自由に応用出来、また前記点滅回路７ の代わりに手動スイッチを取り付け、本実施例を消燈した際に鏡台として用いる のも面白く、本考案はインテリアとしても更に興味深いものである。

【００２７】 この絵画や時計などの組み込みに関し、背板は特に必要無いものであるから、 ケーシングの定義を広く解釈して差し支えない。

【００２８】 次に、本考案の第２実施例を、図３の全体斜視図を用いて説明すると、本実施 例は宣伝広告用の小型看板であり、パネル形状のケーシング１１が台板２２上に 立設した脚部２１上に前傾状態で固定され、ケーシング１１の前面部にガラス板 １２が着脱自在に設けられている。当該ガラス板１２はその周縁部に着色による マスク部３１が形成され、上縁部及び下縁部に相当するガラス板１２の下側に隠 れるようにケーシング１１内に２本の蛍光管５０が取り付けられている。蛍光管 ５０はケーシング１１内の制御回路（図示せず）により点滅するように構成され ている。尚、図中符号４０は広告台であり、ここに宣伝パネル等が置かれるので ある。また符号６は電源コードである。

【００２９】 第２実施例は、前記蛍光管５０が点燈している状態に於いて、ケーシング１１ 内部の広告台４０上の宣伝広告が読み取れるように成っている。

【００３０】 本実施例の特徴としては、前記ガラス板１２表面のハーフミラー面１０に所謂 パブミラーのようなごく薄い印刷が施されており、前記蛍光管５０の消燈時にこ の印刷の絵柄が見られるという点が上げられる。

【００３１】 尚、本実施例は小型化することが可能であるため、展示商品等の脇に立て掛け て利用することなども出来る。或いは近接センサを取り付けて、人が近づくと自 動的に蛍光管５０が点燈するように設定することも面白い。広告台４０上に掲示 するものとしては、この他街の案内図や飲食店のメニュー、インテリアテーブル など色々な応用が可能である。

【００３２】 また逆に大型化して、室内の天井部分や床部分、建築物内外の壁面等そのもの を本実施例により構成することも出来る。このため室内室外装飾に最適であり、 また建材としても応用可能である。即ちタイル様や平板様にユニット化し、部品 として利用するのである。

【００３３】 また地下鉄の各種案内表示に用いたり、電車内部の広告台としての利用も効果 的である。バスなどの広告表示にも利用出来る。

【００３４】 次に、本考案の第３実施例を、図４の全体斜視図を用いて説明すると、本実施 例は化粧品等々の商品の展示台であり、円筒形のアクリル筒１３の表面をハーフ ミラー面１０と為し、円形の天板３の下側に円形蛍光管５１を取り付け、円形の 底板２の中央部にターンテーブル２３を設け、該ターンテーブル２３が底板２の 内部に取り付けたモータ（図示せず）によってゆっくりと回転するように設定し ている。

【００３５】 前記ターンテーブル２３上に商品を載置すると、商品はゆっくり回転してその 立体的な位置を変え、且つ前記円形蛍光管５１が点燈している状態に於いては、 商品をアクリル筒１３の外から見ることが出来、円形蛍光管５１が消燈した状態 では商品を見ることが出来なく成り、アクリル筒１３の全体はミラー面と成り、 周囲の風景を映し出すという寸法である。

【００３６】 またある意味では、円形蛍光管５１が消燈することによって、今まで展示され ていた商品を隠蔽し、次に見られるように成った時のインパクトをより大きなも のとすることが出来る照明装置であると云い得る。

【００３７】 この応用としては、本実施例を幾つか並設し、夫々に異なる展示品を納置し、 照明手段を手動式として個別に点燈消燈可能とし、何れかの展示台を選択させた り、また見せたくない展示台は点燈しない、また毎日見せる展示台を変えるなど の操作が行い得るように設定することも出来る。

【００３８】 尚、本実施例を大型化することにより、自動車などの比較的大きな商品の展示 を行うことも可能と成る。更にはショーウィンドー等々の全体を本実施例により 構成することが可能である。前記ショーウィンドーの場合、照明手段を点燈しな ければ室内は外から見られないのであるから、夜間閉店後は消燈して終うなどの 特殊な応用も可能である。

【００３９】 尚、本考案は上述実施例に限定されず、ケーシングの形状は任意であり、地球 儀のような球体であってもミラーボールのような多面体であってもよく、ケーシ ングが室内の壁面などの一部を構成していても構わない。ケーシングは２重構造 であってもよく、この場合内外何れの壁面をハーフミラーとするか、或いは両面 共にハーフミラーとするかは任意である。ハーフミラーの透過率なども適宜設定 し得る。またこの時ハーフミラー部分の設定は壁面の全面でも一部分でも可であ る。ケーシング自体の材質も適宜選択可能であり、完全透明でも着色透明でもよ く、フレネルレンズなどの構成を採ることも面白い。ケーシングは固定式でも、 モータを取り付けて全体の回転や移動を行うように構成してもよい。ケーシング 内部に納置する物品や広告宣伝の取り替え、表示の変更等が自由に行い得るよう に設定してもよい。また音声や音楽（効果音などを含む）が発生出来るようにす ることも好ましい。任意のセンサを取り付けることにより、本考案に触れたり、 近づいたり、音を発したりすることで自動的に動作するように設定することも面 白い。この場合の取り付けるセンサの種類は任意であり、音センサースイッチ、 近接感知スイッチ、静電スイッチなどでもよい。発光源の種類は、電球や蛍光管 以外にもエレクトロルミネッセンスなど任意であり、壁面の全反射原理を利用す ることも可能である。また発光源の個数や発光色も自由であり、点滅、プログラ マブル点滅などを行わせてもよい。同様にセンサースイッチにより消燈されるべ き状態でより細かな点滅、プログラマブル点滅などを行わせてもよい。点滅時間 の長短は、或いは点燈時間の長さと消燈時間の長さとの比は任意に設定可能であ る。電源に関しても、家庭用電源やバッテリなど任意である。光の強弱が連続的 に変化するように制御することも可能である。容器内外の電飾も出来、グラスフ ァイバの利用やパトランプの取り付けも好ましい。同時に音源、スピーカを備え るのも好ましいことである。またモータを取り付けてケーシング全体を回転させ るようにしてもよい。ケーシング内に液体を充填したものでは、海の情景などを 表現することが出来る。更に大型化して水族館の水槽とするなども可能である。 本考案の用途は特に問わず、上述の用途以外に商品販売や商品のディスプレイ、 玩具など自由である。ホログラムなどを利用することも、宇宙的未来的なテーマ を扱い表現する場合には有効である。尚、前記ハーフミラーの代わりに液晶或い はこれに類するものを用いて、容器全体の透明不透明を実現することも可能であ る。尚、本考案では「ハーフミラー面と照明手段との間に物品や宣伝手段が取り 付け可能とし」ているが、このハーフミラー面と照明手段との間という意味は、 照明手段から発せられた光が物品や宣伝手段に反射または透過してハーフミラー 面に向かう、光の経路上の間のことである。

【００４０】 このように考察して見ると、上述した３種の実施例相互の違いは格別に無く、 夫々が互いの構成を利用し合って、多くの応用分野を有していることが分かるの である。

【００４１】

【考案の効果】

以上、本考案は、任意形状のケーシングの少なくとも前面部を、部分的にまた は全面的にハーフミラーで構成し、該ハーフミラー面の背後に任意の照明手段を 取り付け、該照明手段の点燈消燈が制御可能な自動制御機構を所要部位に設け、 前記ハーフミラー面と照明手段との間に物品や宣伝手段が取り付け可能と成るよ うに前記ケーシングを形成して、ハーフミラーの照明装置を構成した。このため 本考案は照明器具としては光を放つ新鮮味のあるものと成り、インテリアと照明 器具との組み合わせで従来に無い全く斬新なものであり、また広告看板として斬 新なものであり、テレビのように魅力あるイメージをも伝えることが出来、また 商品展示台として商品が見え隠れするというような動作、宇宙的、未来的な気分 を与え得るような演出が可能と成っている。即ち、全体としてディスプレイ的な 装置であり、人目を引き付けるメッセージ的な装置と成ると共に、装置自体の動 作上の意外性を有し、操作が容易で、各種のイベントやアトラクションにも利用 可能で、広告的には集客力の向上が計れるような、極めて現代的で多用途な装置 とすることに成功し、上述所期の目的を達成している。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の全体斜視図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ断面図である。

【図３】第２実施例の全体斜視図である。

【図４】第３実施例の全体斜視図である。

【符号の説明】

１ ガラス筒 １０ ハーフミラー面 １１ ケーシング １２ ガラス板 １３ アクリル筒 ２ 底板 ２０ 台座 ２１ 脚部 ２２ 台板 ２３ ターンテーブル ３ 天板 ３０ ミラー面 ３１ マスク部 ４ 写真パネル ４０ 広告台 ５ 電球 ５０ 蛍光管 ５１ 円形蛍光管 ６ コード ７ 点滅回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 任意形状のケーシングの少なくとも前面
   部を、部分的にまたは全面的にハーフミラーで構成し、
   該ハーフミラー面の背後に任意の照明手段を取り付け、
   該照明手段の点燈消燈が制御可能な自動制御機構または
   手動制御機構をケーシングの所要部位に設け、前記ハー
   フミラー面と照明手段との間に物品や宣伝手段が取り付
   け可能と成るように前記ケーシングを形成して成る、ハ
   ーフミラーの照明装置。