JPH0536500U - 車載用音響機器の音声認識装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】音声認識時における雑音のレベルを所定値以下
とすることにより誤認識を防止する。 【構成】音声レベルコントローラ３がオンとなった当初
はカーオーディオ装置５のボリュームで設定された音量
でスピーカ８が音を発生しており、その音がマイクロホ
ン１で検出され音声信号となり、プリアンプ２で増幅さ
れて音声レベルコントローラ３でゲイン調整されて音声
認識部４に入力される。音声認識部４は入力される音声
信号のレベルが音声認識スレッショルドレベル以上であ
るとそれを示す信号をセンターコントロール装置６に出
力する。センターコントロール装置６は音声認識部４に
入力される音声信号のレベルが音声認識スレッショルド
レベル以下となるようにカーオーディオ装置５の音量を
低下させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は音声認識により操作する車載用音響機器の音声認識装置に係わり、 特に、音声誤認識防止の手段に関する。

【０００２】

【従来の技術】

音声により操作する従来の車載用音響機器では、スピーカから発声する音楽や 音声と話者の音声との区別ができないため、音声認識装置がスピーカらの音声に 応答して誤動作するという問題があった。

【０００３】 また、車載用音響機器の音量はボリュームの位置により変わり一定でないため 、音声認識装置に与える影響が変化し音声入力を増幅するアンプのゲイン設定が 困難であるという問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする問題点】

この考案は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ は、音声認識時における雑音のレベルを所定値以下とすることにより誤認識を防 止する車載用音響機器の音声認識装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の車載用音響機器の音声認識装置は、使用者の音声を認識することに より操作可能とした車載用音響機器の音声認識装置において、音声認識動作時に 、車載用音響機器のスピーカから発して音声認識用マイクロホンに入力される音 圧レベルが音声認識スレッショルドレベル以下となるように車載用音響機器の音 量を下げることにより誤認識を防止するものである。

【０００６】 また、前記車載用音響機器の音声認識装置において、音量を傾斜的に下げるこ とにより音楽の継続性を保つようにしたものである。

【０００７】 さらに、この考案の車載用音響機器の音声認識装置は、使用者の音声を認識す ることにより操作可能とした車載用音響機器の音声認識装置において、音声認識 動作時に、車載用音響機器のスピーカから発して音声認識用マイクロホンに入力 される音圧レベルが音声認識スレッショルドレベル以下となるように車載用音響 機器の音量を下げるモードとスピーカの発声を停止させるモードとを切換え装置 により選択するように構成したものである。

【０００８】

【作用】

音声を誤りなく認識するためには、音声認識装置のマイクロホンに入力される 話者音声レベルと音響機器のスピーカより発生する音楽レベルとに差をつける必 要があり、この考案によれば、音響機器のスピーカより発生する音楽レベルが音 声認識装置の音声認識スレッショルドレベル以下となるように車載用音響機器の 音量が下げられる。

【０００９】 音声認識動作時間は通常１秒乃至１．５秒程度であり、この期間だけ上記のよ うに車載用音響機器の音量を下げれば演奏中であっても音声認識動が行われ、特 に、音量を傾斜的に下げれば音楽の継続性が保たれる。

【００１０】

【実施例】

この考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１はこの考案の実施例である 車載用音響機器の構成を示すブロック図である。マイクロホン１で検出された音 声信号はプリアンプ２で増幅され音声レベルコントローラ３に入力される。

【００１１】 音声レベルコントローラ３はセンターコントロール装置６によりオンオフ制御 され、入力された音声信号をオートゲインコントロール機能により音声認識に適 するレベルとして音声認識部４に出力する。

【００１２】 音声認識部４は入力された音声信号を認識し、認識内容に従って、カーオーデ ィオ装置５を操作する。また、入力された音声信号が認識スレッショルドレベル 以上であることを示す信号をセンターコントロール装置６に出力する。

【００１３】 カーオーディオ装置５はＣＤ等の記録媒体の記録信号を再生してスピーカ８を 鳴らす。また、音量は通常ボリュームにより調整されるが音声認識時にはセンタ ーコントロール装置６によってもコントロールされる。さらに、通常のキー操作 の他に音声認識部４によっても操作可能となっている。

【００１４】 ７は音声入力スイッチであり、センターコントロール装置６に接続されており 音声入力動作時に押される。

【００１５】 上記構成において、音声入力スイッチ７が押されると、センターコントロール 装置６は音声レベルコントローラ３をオン状態として音声信号を音声認識部４に 出力させる。音声レベルコントローラ３がオンとなった当初はカーオーディオ装 置５のボリュームで設定された音量でスピーカ８が音を発生しており、その音が マイクロホン１で検出され音声信号となり、プリアンプ２で増幅されて音声レベ ルコントローラ３でゲイン調整されて音声認識部４に入力される。

【００１６】 音声認識部４は入力される音声信号のレベルが音声認識スレッショルドレベル 以上であるとそれを示す信号をセンターコントロール装置６に出力する。センタ ーコントロール装置６は音声認識部４に入力される音声信号のレベルが音声認識 スレッショルドレベル以下となるようにカーオーディオ装置５の音量を低下させ る。音量は図２（ａ）に示すように急激に下げてもよく、また、図２（ｂ）に示 すように時間の経過とともに徐々に下げてもよいが、使用者が音声入力スイッチ を押してから音声を入力するまでの適当な時間内に音量が下げられそれ以後はカ ーオーディオ装置５の音量は固定される。

【００１７】 カーオーディオ装置５の音量が低下してから、使用者はカーオーディオ装置５ を操作するための音声を発して、音声認識部４はそれを認識してカーオーディオ 装置５を操作する。音声認識部４が音声のエンドポイントを検出すると、それを 示す信号が音声認識部４からセンターコントロール装置６に出力され、センター コントロール装置６は音量を元に戻す。

【００１８】 実施例は以上のように構成されているが考案はこれに限られず、例えば、セン ターコントロール装置６に切換え装置を設け、切換え装置により音声認識を行う ときにスピーカの音を完全に停止する状態と上記のように音声認識スレッショル ドレベル以下に下げる状態とを選択するようにしてもよい。

【００１９】

【考案の効果】

この考案の音声認識装置によれば、カーオーディオ装置のスピーカから発声し ている音量のレベルに拘らず音声認識装置を作動させることが可能となる。また 、音量を傾斜的に下げることにより音楽の継続性が保たれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例である車載用音響機器の構成
を示すブロック図である。

【図２】同実施例の動作を示すグラフである。

【符号の説明】

１ マイクロホン ２ プリアンプ ３ 音声レベルコントローラ ４ 音声認識部 ５ カーオーディオ装置 ６ センターコントロール装置 ７ 音声入力スイッチ ８ スピーカ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 使用者の音声を認識することにより操作
   可能とした車載用音響機器の音声認識装置において、音
   声認識動作時に、車載用音響機器のスピーカから発して
   音声認識用マイクロホンに入力される音圧レベルが音声
   認識スレッショルドレベル以下となるように車載用音響
   機器の音量を下げることにより誤認識を防止することを
   特徴とする車載用音響機器の音声認識装置。
2. 【請求項２】 音量を傾斜的に下げることにより音楽の
   継続性を保つようにした請求項１の車載用音響機器の音
   声認識装置。
3. 【請求項３】 使用者の音声を認識することにより操作
   可能とした車載用音響機器の音声認識装置において、音
   声認識動作時に、車載用音響機器のスピーカから発して
   音声認識用マイクロホンに入力される音圧レベルが音声
   認識スレッショルドレベル以下となるように車載用音響
   機器の音量を下げるモードとスピーカの発声を停止させ
   るモードとを切換え装置により選択するように構成した
   車載用音響機器の音声認識装置。