JPH0536100U - 流量調節具を設けた鑑賞魚用サイホンポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鑑賞魚水槽の水換え並びに汚物除去に際し
て、夫々に最適状態で使い分けができる流量調節具を設
けたサイホンポンプを提供する。 【構成】 握縮並びに復元自在のポンプ部１の両端に蛇
腹状の吸引ホース２と排出ホース３を夫々連通接続して
サイホンポンプを形成し、一方、平板に前記吸引ホース
２を挿通させる円孔１３と、該円孔１３に連通させて吸
引ホース２を圧迫させて挟持する狭窄孔１４とを設けた
流量調節具を形成して、前記流量調節具１２の円孔１３
を吸引ホース２に挿通させて構成した。なお吸引ホース
２の蛇腹状部の一部に直管状部１５を設けて流量調節具
１２の操作を容易にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鑑賞魚水槽の水換えと、水槽内の魚や小石・砂等は吸い込まないで 残飯や魚糞等の汚物を吸引して除去させる、サイホンポンプの改良に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、このような目的に使用されるサイホンポンプは、例えば実公昭４８−４ １０３９号公報，実開昭４８−９６１９８号及び同４７−９７０５号公報記載の ように知られている。 前記実公昭４８−４１０３９号及び実開昭４８−９６１９８号公報に記載のも のは何れも吸水筒部の先端にフイルターが設けられており、実開昭４７−９７０ ５号公報に記載のものは吸込パイプの先端に攪拌用の突部を形成して該突部の上 方に吸込口を設け、さらにその上部に集塵用の傘を設けたものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これらの公報に記載のものは、使用に際して水槽底部の汚物を吸い込ませるべ く吸引した際に、汚物のみならず魚や小石・砂をも吸引して開孔を閉塞したり目 詰まりを起こし易く、吸引力を著るしく低下して肝心の汚物を吸引できなくした り、水槽底で小石等にこびりついている汚物を分離して吸引捕捉し得なくなる。 また、全体的に一体に形成されているため水深が深くて小石・砂等が厚く堆積 している水槽では使いにくいし、さらに、吸引する水量が一定であり、その勢い が強過ぎて小石・砂等を激しく攪拌してしばしばそれを鎮静化させるために吸引 を中断させなければならないことがある。 それ故に本考案の目的は、このような課題をすべて解決し得る、改良されたサ イホンポンプを提供することとにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本考案は、握縮並びに復元自在のポンプ部の両端に蛇腹状の吸引ホースと排出 ホースを夫々連通接続してサイホンポンプを形成する。一方、平板に前記吸引ホ ースを挿通させる円孔と、該円孔に連通させて吸引ホースを圧迫させて挟持する 狭窄孔とを設けた流量調節具を形成して、前記流量調節具の円孔を吸引ホースに 挿通させてサイホンポンプを構成する。

【０００５】

【作用】

本考案は、水換えを中心とした場合と、汚物の除去を中心にした場合とに使い 分けられる。 即ち、水換えを中心とする場合は、サイホンポンプに装着された流量調節具の 円孔を吸引ホースに挿通したままで、吸引ホースの先端に取付けた短い吸引筒口 の先端を水槽底に堆積する小石等に近接させた位置で水槽の内壁面に吸着盤で固 定させ、ポンプ部を握縮してポンプ作用を行なわせ、自動的に継続排水させる。 一方、汚物の除去を中心とする場合は、吸引ホースの先端に取付けた長い吸引 筒口の先端で水槽の底に堆積する小石等を掻きまぜるように移動させつつポンプ 部を握縮してポンプ作用を行なわせる。この際に、吸引筒口内で小石・砂等が激 しく攪拌されて、フイルターに小石、砂等が吸着して汚物の除去を防げるので吸 引ホースに装着した水量調節具の狭窄部を吸引ホースの一部に挟ませて吸引する 水量を調節してやれば、小石、砂等がフイルターに吸着されることなく軽い汚物 のみがフイルターより吸引除去される。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案の一実施例を図面と共に説明する。図において１は握縮とその解 放で復元可能な筒状のポンプ部であり、その両端に吸引ホース２と排水ホース３ が夫々連通状に接続されている。吸引ホース２は蛇腹形状等により屈曲自在に形 成される。そして、図２に示すように吸引ホース２の先端に太径の筒部４を連設 して、該筒部４の先端外周に雄ねじ部５を形成している。なお、６は吸引ホース ２を所望の個所に吸着固定するために使用する吸着盤である。

【０００７】 ７は短かい筒体で形成した吸引筒口であり、筒体の上端内周に前記雄ねじ部５ に螺合させる雌ねじ部８を形成し、該雌ねじ部８の奥端位置にフイルター９を設 けている。さらに該フイルター９の下面に吸引筒口７の螺合を容易にするため摘 み片１０，１０を対設している。なお、この摘み片１０，１０は小石等を攪拌さ せる作用も行なう。

【０００８】 ７ａは前記吸引筒口７と交換して使用する丈の長い吸引筒口であり、該吸引筒 口７ａは短かい吸引筒口７の数倍の長さの筒体の上端内周に吸引筒口７と同様に 雌ねじ部８及びフイルター９を設け、さらに筒体の下端に汚物を吸引する切欠き １１を複数形成している。

【０００９】 １２は吸引ホース２に装着させる流量調節具である。該流量調節具１２は矩形 状の平板の一方に偏らせて吸引ホース２を挿通させる円孔１３を刳抜き状に形成 すると共に、該円孔１３の一側端に連通させて吸引ホース２を偏平状にして挟み 付ける狭窄孔１４を連設して形成している。

【００１０】 次に、このように形成した本考案のサイホンポンプの使用について説明する。 先ず、汚物による汚れがなくて水換えのみを行なうときは、筒体が短かい方の吸 引筒口７を選択して、吸引ホース２の先端に設けた筒部４に短い吸引筒口７を取 付け、図５に示すように吸引ホース２の先端部を水槽Ｔ内に入れ吸引筒口７の先 端が水槽の底の小石等に近接する位置で、吸着盤６を水槽Ｔの内壁に吸着させて 吸引ホース２を固定させ、排水ホース３は所要の排水容器等に臨ませた状態で、 ポンプ部１を数回握縮させることでポンプ機能が作用して自動的に連続して片手 操作で水換えが行なえる。

【００１１】 一方、汚物の除去を中心にする場合には、筒体を長く形成した吸引筒口７ａを 選択して吸引ホース２の先端に設けた筒部４に取付ける。そして、図６に示すよ うに吸引ホース２を片手で持ち、吸引筒口７ａの先端は水槽Ｔの底に堆積してい る小石・砂に差し込みつつ移動させながら、水槽Ｔの外でポンプ部１を握縮する 。 このように操作することで吸引筒口７ａ内に汚物自体並びに汚物が付着してい る小石等が吸い込まれ、単独の汚物はフイルター９を通過して吸引ホース２へ吸 引され、汚物が付着している小石等はその上端にフイルター９が設けられている 吸引筒口７ａ内のスペースを転動するうちに汚物が分離し、分離した汚物のみフ イルター９を通過して吸引ホース２へ吸引され、汚物が分離して清浄になった小 石等は自重によって下降し、フイルター９の開孔を詰まらせることはない。そし て、汚物を含んでいる水はホース部１を経て排水ホース３から排出される。

【００１２】 このような汚物の除去に際して、吸引ホース２を通過する水量によって水圧が 強く吸引筒口７ａ内に吸引された小石・砂が攪拌状態を呈しフイルター９に小石 、砂等が吸着したり、或いは水槽Ｔ内の水量を少くして掃除をするときは、吸引 ホース２に装着した水量調節具１２の一部を図９及び図１０に示すように水量調 節具１２の狭窄孔１４に挟みつけさせて、吸引ホース２の径を狭窄させ、吸引水 量を減らして吸引させれば水圧が若干低下し小石、砂等がフィルター９に吸引さ れることなく汚物のみが確実に除去される。

【００１３】 また、吸引ホース２の所望個所に図１に示すように蛇腹部の一部に直管状部１ ５を形成して、この直管状部１５で水量調節具１２の狭窄孔１４を挟ませるよう にすれば、蛇腹状部に比べ極めて容易に水量調節の操作を行うことができる。 そして、吸引筒口７ａのフイルター９が汚物や小石・砂等で目詰まりしたとき は、直管状部１５を指先で挟みつけて一旦水流を止めてやれば、汚物や小石・砂 等がフィルター９より離れて目詰まりを解消することができる。

【００１４】

【考案の効果】

以上に述べたように本考案の水量調節具を設けたサイホンポンプは、水換えの 場合と汚物除去の場合の状況に合わせた使い分けができ、特に、汚物除去に際し て流量による吸引の強さや、小石・砂等の堆積量により攪拌作用が伴ない汚物の 除去が妨げられる場合に流量調節具により吸水量を調節すれば攪拌が解消できて 目詰まりを起こしたりすることなく効率よく汚物処理が行なえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】サイホンポンプの全体斜視図。

【図２】要部の分解斜視図。

【図３】筒体の長い吸引筒口の斜視図。

【図４】流量調節具の斜視図。

【図５】水換え時の使用状態の斜視図。

【図６】汚物除去の使用状態の斜視図。

【図７】水量調節具の装着状態の一部を示す斜視図。

【図８】図７の要部を断面とした正面図。

【図９】水量調節具の使用状態の一部を示す斜視図。

【図１０】図９の要部を断面とした正面図。

【符号の説明】

１ ポンプ部 ２ 吸引ホース ３ 排水ホース １２ 流量調節具 １３ 円孔 １４ 狭窄孔 １５ 直管状部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 握縮並びに復元自在のポンプ部の両端に
   蛇腹状の吸引ホースと排出ホースを夫々連通接続してサ
   イホンポンプを形成し、一方、平板に前記吸引ホースを
   挿通させる円孔と、該円孔に連通させて吸引ホースを圧
   迫させて挟持する狭窄孔とを設けた流量調節具を形成し
   て、前記流量調節具の円孔を吸引ホースの一部に挿通さ
   せたことを特徴とする流量調節具を設けた鑑賞魚用サイ
   ホンポンプ。
2. 【請求項２】 吸引ホースの蛇腹状部の一部に直管状部
   を設けた請求項１記載の流量調節具を設けた鑑賞魚用サ
   イホンポンプ。