JPH05347508A - 広帯域極超短波アンテナ - Google Patents
広帯域極超短波アンテナInfo
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- JPH05347508A JPH05347508A JP4292494A JP29249492A JPH05347508A JP H05347508 A JPH05347508 A JP H05347508A JP 4292494 A JP4292494 A JP 4292494A JP 29249492 A JP29249492 A JP 29249492A JP H05347508 A JPH05347508 A JP H05347508A
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】小形且つ軽量でありしかも十分な電気的特性を
有する広帯域極超短波アンテナを提供することを目的と
する。 【構成】アンテナ長が電気長で３λ／８であり且つアン
テナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋ jＸA であるアンテ
ナ素子１と、特性インピーダンスがＺo の同軸給電線と
の間に、同軸形インピーダンス変換器６を配置してな
り、同軸形インピーダンス変換器６は、導電性外筒３
と、導電性外筒３内に同軸配置されるマッチングコイル
４と、導電性外筒３とマッチングコイル４との間に配置
される誘電体５とから構成されると共に、前記同軸給電
線の給電線端からアンテナ素子１の給電点までの等価電
気長がλ／４であり、アンテナ素子１のリアクタンス成
分jＸA を相殺するリアクタンス成分− jＸQ を持ち且
つ特性インピーダンスＲQを持ち、ＲQ ＝（Ｚo ・
ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係となっている。
有する広帯域極超短波アンテナを提供することを目的と
する。 【構成】アンテナ長が電気長で３λ／８であり且つアン
テナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋ jＸA であるアンテ
ナ素子１と、特性インピーダンスがＺo の同軸給電線と
の間に、同軸形インピーダンス変換器６を配置してな
り、同軸形インピーダンス変換器６は、導電性外筒３
と、導電性外筒３内に同軸配置されるマッチングコイル
４と、導電性外筒３とマッチングコイル４との間に配置
される誘電体５とから構成されると共に、前記同軸給電
線の給電線端からアンテナ素子１の給電点までの等価電
気長がλ／４であり、アンテナ素子１のリアクタンス成
分jＸA を相殺するリアクタンス成分− jＸQ を持ち且
つ特性インピーダンスＲQを持ち、ＲQ ＝（Ｚo ・
ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係となっている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車載用電話機の
送受信アンテナ等として使用される広帯域極超短波アン
テナに関し、特に、特性の低下を招くことなしにアンテ
ナ素子の短縮化を可能とするアンテナ構造についての改
善手段に関する。
送受信アンテナ等として使用される広帯域極超短波アン
テナに関し、特に、特性の低下を招くことなしにアンテ
ナ素子の短縮化を可能とするアンテナ構造についての改
善手段に関する。
【０００２】
【従来の技術】近時、普及しつつある自動車用無線電話
通信は、自動車に設置した電話器と電話交換局との間を
無線通信により接続して、通常の有線電話通信と同様な
通信サービスを提供するようにしたものであり、自動車
用電話器としては、通常の送受話器（電話器）に無線送
受信装置を並設したものと考えることができる。
通信は、自動車に設置した電話器と電話交換局との間を
無線通信により接続して、通常の有線電話通信と同様な
通信サービスを提供するようにしたものであり、自動車
用電話器としては、通常の送受話器（電話器）に無線送
受信装置を並設したものと考えることができる。
【０００３】また、自動車電話装置を車外でも有効に使
えるように一部を分離し携帯用電話器としたものもあ
る。この場合の形状は通常の送受話器（電話器）と同じ
ようなものであることが好ましい。したがって、送受話
器に並設される無線送受信装置としては、通信装置とし
ての機能は充分満足しつつも一層の小形化が要求されて
いる。この種のアンテナに要求される具体的事項は下記
の通りである。 (1) 電話通信用であるから、人体の存在により特性が
変化し難い非接地型アンテナ或いはそれに近い特性を示
すものとして構成する必要がある。 (2) アンテナの長さ寸法は、小形と同等以下例えば１
６０〜２００ｍｍ程度の小形化したものとして構成する
必要がある。
えるように一部を分離し携帯用電話器としたものもあ
る。この場合の形状は通常の送受話器（電話器）と同じ
ようなものであることが好ましい。したがって、送受話
器に並設される無線送受信装置としては、通信装置とし
ての機能は充分満足しつつも一層の小形化が要求されて
いる。この種のアンテナに要求される具体的事項は下記
の通りである。 (1) 電話通信用であるから、人体の存在により特性が
変化し難い非接地型アンテナ或いはそれに近い特性を示
すものとして構成する必要がある。 (2) アンテナの長さ寸法は、小形と同等以下例えば１
６０〜２００ｍｍ程度の小形化したものとして構成する
必要がある。
【０００４】(3) 使用周波数域８００〜９００ＭＨ
ｚ、帯域幅７０〜８０ＭＨｚであり、電圧定在波比（以
下ＶＳＷＲと称する）は上記帯域内で２．０以下を必要
とし、利得はダイポールアンテナに近いことが必要であ
る。
ｚ、帯域幅７０〜８０ＭＨｚであり、電圧定在波比（以
下ＶＳＷＲと称する）は上記帯域内で２．０以下を必要
とし、利得はダイポールアンテナに近いことが必要であ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記事項
(1),(2),(3) を満足するアンテナを構成するには、アン
テナの基本形である半波長ダイポールアンテナに対して
特殊な技術的手段を講じて広帯域化を図ることにより実
現可能となるが、その長さは約半波長となり、付属コネ
クタの寸法を考慮すると例えば２００〜２２０ｍｍとな
り、直径も、部分的には細くできても大部分は広帯域化
を図るために太くする必要があり、１６〜１２ｍｍが限
度であった。さらに、重量も３０〜４０ｇを有するもの
となり、携帯型の電話器用としては重すぎるといえた。
(1),(2),(3) を満足するアンテナを構成するには、アン
テナの基本形である半波長ダイポールアンテナに対して
特殊な技術的手段を講じて広帯域化を図ることにより実
現可能となるが、その長さは約半波長となり、付属コネ
クタの寸法を考慮すると例えば２００〜２２０ｍｍとな
り、直径も、部分的には細くできても大部分は広帯域化
を図るために太くする必要があり、１６〜１２ｍｍが限
度であった。さらに、重量も３０〜４０ｇを有するもの
となり、携帯型の電話器用としては重すぎるといえた。
【０００６】そこで、本発明の第１の目的は、小形化が
図られ、十分な電気的特性を確保できると共に当該電気
的特性を容易に調整可能とし得る広帯域極超短波アンテ
ナを提供することにある。
図られ、十分な電気的特性を確保できると共に当該電気
的特性を容易に調整可能とし得る広帯域極超短波アンテ
ナを提供することにある。
【０００７】また、本発明の第２の目的は、小形化が図
られ、十分な電気的特性を確保できると共に当該電気的
特性を容易に調整可能とし、しかも、インピーダンス変
換器の容量性リアクタンス要素− jＸQ の形成と、ＲQ
＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定したことによるアンテナ素
子の給電線インピーダンスＺo に対する整合とが確実に
行われるようにした広帯域極超短波アンテナを提供する
ことにある。
られ、十分な電気的特性を確保できると共に当該電気的
特性を容易に調整可能とし、しかも、インピーダンス変
換器の容量性リアクタンス要素− jＸQ の形成と、ＲQ
＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定したことによるアンテナ素
子の給電線インピーダンスＺo に対する整合とが確実に
行われるようにした広帯域極超短波アンテナを提供する
ことにある。
【０００８】さらに本発明の第３の目的は、小形化が図
られ、十分な電気的特性を確保できると共に無線装置に
対する着脱の容易性が図られた広帯域極超短波アンテナ
を提供することにある。
られ、十分な電気的特性を確保できると共に無線装置に
対する着脱の容易性が図られた広帯域極超短波アンテナ
を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決し目的を達成するために、請求項１に係る発明は、
アンテナ長が電気長で３λ／８（波長λ）であり且つ
アンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋ jＸA であるア
ンテナ素子と、特性インピーダンスがＺo の同軸給電線
との間に、同軸形インピーダンス変換器を配置してな
り、前記同軸形インピーダンス変換器は、
解決し目的を達成するために、請求項１に係る発明は、
アンテナ長が電気長で３λ／８（波長λ）であり且つ
アンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋ jＸA であるア
ンテナ素子と、特性インピーダンスがＺo の同軸給電線
との間に、同軸形インピーダンス変換器を配置してな
り、前記同軸形インピーダンス変換器は、
【００１０】導電性外筒と、この導電性外筒内に同軸配
置されるマッチングコイルと、前記導電性外筒と前記マ
ッチングコイルとの間に配置される誘電体とから構成さ
れると共に、前記同軸給電線の給電線端から前記アンテ
ナ素子の給電点までの等価電気長がλ／４であり、前記
アンテナ素子のリアクタンス成分 jＸA を相殺するリア
クタンス成分− jＸQ を持ち且つ特性インピーダンスＲ
Q を持ち、 ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ、である。また、請求項２に係る発明は、
置されるマッチングコイルと、前記導電性外筒と前記マ
ッチングコイルとの間に配置される誘電体とから構成さ
れると共に、前記同軸給電線の給電線端から前記アンテ
ナ素子の給電点までの等価電気長がλ／４であり、前記
アンテナ素子のリアクタンス成分 jＸA を相殺するリア
クタンス成分− jＸQ を持ち且つ特性インピーダンスＲ
Q を持ち、 ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ、である。また、請求項２に係る発明は、
【００１１】アンテナ長が電気長で３λ／８（波長λ）
であり且つアンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋ jＸ
A であるアンテナ素子と、特性インピーダンスがＺo の
同軸給電線との間に、同軸形インピーダンス変換器を配
置してなり、前記同軸形インピーダンス変換器は、
であり且つアンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋ jＸ
A であるアンテナ素子と、特性インピーダンスがＺo の
同軸給電線との間に、同軸形インピーダンス変換器を配
置してなり、前記同軸形インピーダンス変換器は、
【００１２】導電性外筒と、この導電性外筒内に同軸配
置され前記導電性外筒の全長と略同じ長さ寸法を有する
マッチングコイルと、前記導電性外筒と前記マッチング
コイルとの間に配置され前記導電性外筒の全長よりも短
い長さ寸法を有する誘電体とから構成されると共に、前
記同軸給電線の給電線端から前記アンテナ素子の給電点
までの等価電気長がλ／４であり、前記アンテナ素子の
リアクタンス成分jＸA を相殺するリアクタンス成分−
jＸQ を持ち且つ特性インピーダンスＲＱを持ち、 Ｒ Ｑ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ、である。さらに、請求項３に係る発明は、
アンテナ長が電気長で３λ／８（波長λ）であり且つア
ンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋ jＸA であるアン
テナ素子と、特性インピーダンスがＺo の同軸給電線に
接続されるコネクタ部と、前記アンテナ素子と前記コネ
クタ部との間に配置される同軸形インピーダンス変換器
とからなり、前記同軸形インピーダンス変換器は、
置され前記導電性外筒の全長と略同じ長さ寸法を有する
マッチングコイルと、前記導電性外筒と前記マッチング
コイルとの間に配置され前記導電性外筒の全長よりも短
い長さ寸法を有する誘電体とから構成されると共に、前
記同軸給電線の給電線端から前記アンテナ素子の給電点
までの等価電気長がλ／４であり、前記アンテナ素子の
リアクタンス成分jＸA を相殺するリアクタンス成分−
jＸQ を持ち且つ特性インピーダンスＲＱを持ち、 Ｒ Ｑ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ、である。さらに、請求項３に係る発明は、
アンテナ長が電気長で３λ／８（波長λ）であり且つア
ンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋ jＸA であるアン
テナ素子と、特性インピーダンスがＺo の同軸給電線に
接続されるコネクタ部と、前記アンテナ素子と前記コネ
クタ部との間に配置される同軸形インピーダンス変換器
とからなり、前記同軸形インピーダンス変換器は、
【００１３】前記同軸給電線の給電線端から前記アンテ
ナ素子の給電点までの等価電気長がλ／４であり、前記
アンテナ素子のリアクタンス成分 jＸA を相殺するリア
クタンス成分− jＸQ を持ち且つ特性インピーダンスＲ
Q を持ち、 ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ、である。
ナ素子の給電点までの等価電気長がλ／４であり、前記
アンテナ素子のリアクタンス成分 jＸA を相殺するリア
クタンス成分− jＸQ を持ち且つ特性インピーダンスＲ
Q を持ち、 ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ、である。
【００１４】
【作用】このような手段を講じたことにより、次のよう
な作用を奏する。
な作用を奏する。
【００１５】すなわち、請求項１に係る発明によれば、
アンテナ素子は電気長で３／８波長の長さとすることに
より小形化が図られるものであり、そしてアンテナ素子
インピーダンスＺA の誘導性リアクタンス jＸA は、イ
ンピーダンス変換器の容量性リアクタンス要素− jＸQ
により相殺され、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定した
ことによりアンテナ素子は給電線インピーダンスＺo に
整合され、Ｚo ＜ＲAに設定したことにより非接地型の
アンテナ特性に近づけて人体による特性の変化が軽減で
き、電気的特性の調整は誘電体の交換により容易とな
る。
アンテナ素子は電気長で３／８波長の長さとすることに
より小形化が図られるものであり、そしてアンテナ素子
インピーダンスＺA の誘導性リアクタンス jＸA は、イ
ンピーダンス変換器の容量性リアクタンス要素− jＸQ
により相殺され、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定した
ことによりアンテナ素子は給電線インピーダンスＺo に
整合され、Ｚo ＜ＲAに設定したことにより非接地型の
アンテナ特性に近づけて人体による特性の変化が軽減で
き、電気的特性の調整は誘電体の交換により容易とな
る。
【００１６】また、請求項２に係る発明によれば、アン
テナ素子は電気長で３／８波長の長さとすることにより
小形化が図られるものであり、そしてアンテナ素子イン
ピーダンスＺA の誘導性リアクタンス jＸA は、インピ
ーダンス変換器の容量性リアクタンス要素− jＸQ によ
り相殺され、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定したこと
によりアンテナ素子は給電線インピーダンスＺo に整合
され、Ｚo ＜ＲA に設定したことにより非接地型のアン
テナ特性に近づけて人体による特性の変化が軽減でき、
電気的特性の調整は誘電体の交換により容易となる他
に、インピーダンス変換器の容量性リアクタンス要素−
jＸQ の形成と、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定した
ことによるアンテナ素子の給電線インピーダンスＺo に
対する整合とが確実に行われる。
テナ素子は電気長で３／８波長の長さとすることにより
小形化が図られるものであり、そしてアンテナ素子イン
ピーダンスＺA の誘導性リアクタンス jＸA は、インピ
ーダンス変換器の容量性リアクタンス要素− jＸQ によ
り相殺され、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定したこと
によりアンテナ素子は給電線インピーダンスＺo に整合
され、Ｚo ＜ＲA に設定したことにより非接地型のアン
テナ特性に近づけて人体による特性の変化が軽減でき、
電気的特性の調整は誘電体の交換により容易となる他
に、インピーダンス変換器の容量性リアクタンス要素−
jＸQ の形成と、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定した
ことによるアンテナ素子の給電線インピーダンスＺo に
対する整合とが確実に行われる。
【００１７】また、請求項３に係る発明によれば、アン
テナ素子は電気長で３／８波長の長さとすることにより
小形化が図られるものであり、そしてアンテナ素子イン
ピーダンスＺA の誘導性リアクタンス jＸA は、インピ
ーダンス変換器の容量性リアクタンス要素− jＸQ によ
り相殺され、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定したこと
によりアンテナ素子は給電線インピーダンスＺo に整合
され、Ｚo ＜ＲA に設定したことにより非接地型のアン
テナ特性に近づけて人体による特性の変化が軽減でき、
コネクタ部の着脱を行うことにより、無線装置に対する
着脱の容易性が図られる。
テナ素子は電気長で３／８波長の長さとすることにより
小形化が図られるものであり、そしてアンテナ素子イン
ピーダンスＺA の誘導性リアクタンス jＸA は、インピ
ーダンス変換器の容量性リアクタンス要素− jＸQ によ
り相殺され、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 に設定したこと
によりアンテナ素子は給電線インピーダンスＺo に整合
され、Ｚo ＜ＲA に設定したことにより非接地型のアン
テナ特性に近づけて人体による特性の変化が軽減でき、
コネクタ部の着脱を行うことにより、無線装置に対する
着脱の容易性が図られる。
【００１８】
【実施例】図１は本発明の一実施例を示す構成図であ
る。図１において、１は長さｌが電気長で１／４波長〜
１／２波長であって具体的には３／８波長であり、直径
ｄ（ｌ／ｄ＝３０〜４０）の導体からなるインピーダン
スＺA ＝ＲA ＋ jＸA のアンテナ素子、２はアンテナ素
子１の給電側端部を保持する絶縁物、３は絶縁物２の長
手方向に連結される導電性外筒、４はアンテナ素子１の
給電側端部に電気的に接続されたマッチングコイル、５
はこのマッチングコイル４と導電性外筒３との間に配さ
れた誘電体である。ここで、導電性外筒３、マッチング
コイル４、誘電体５は、電気長で１／４波長の長さを有
するインピーダンス変換器６を構成し、アンテナ素子１
に給電点ＥＳを介して接続された構成となっている。ま
た、導電性外筒３、マッチングコイル４、誘電体５によ
り容量性リアクタンス− jＸQ を形成し、マッチングコ
イル４によりアンテナ素子１と整合するためのインピー
ダンス変換器が形成され、給電線インピータンスＺo と
したとき、Ｚo ＜ＲA 、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 なる
関係に構成されている。
る。図１において、１は長さｌが電気長で１／４波長〜
１／２波長であって具体的には３／８波長であり、直径
ｄ（ｌ／ｄ＝３０〜４０）の導体からなるインピーダン
スＺA ＝ＲA ＋ jＸA のアンテナ素子、２はアンテナ素
子１の給電側端部を保持する絶縁物、３は絶縁物２の長
手方向に連結される導電性外筒、４はアンテナ素子１の
給電側端部に電気的に接続されたマッチングコイル、５
はこのマッチングコイル４と導電性外筒３との間に配さ
れた誘電体である。ここで、導電性外筒３、マッチング
コイル４、誘電体５は、電気長で１／４波長の長さを有
するインピーダンス変換器６を構成し、アンテナ素子１
に給電点ＥＳを介して接続された構成となっている。ま
た、導電性外筒３、マッチングコイル４、誘電体５によ
り容量性リアクタンス− jＸQ を形成し、マッチングコ
イル４によりアンテナ素子１と整合するためのインピー
ダンス変換器が形成され、給電線インピータンスＺo と
したとき、Ｚo ＜ＲA 、ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 なる
関係に構成されている。
【００１９】図２は図１の電気的な等価回路を示す図で
あり、アンテナ素子１の給電点からみたアンテナ素子イ
ンピーダンスはＺA ＝ＲA ＋ jＸA であり、インピーダ
ンス変換器６のインピーダンスはＺQ ＝ＲQ − jＸQ で
あり、インピーダンス変換器６の入力側（コネクタ側）
からみた入力インピーダンスはＺo となっている。次に
上記の如く構成された本実施例の作用について説明す
る。
あり、アンテナ素子１の給電点からみたアンテナ素子イ
ンピーダンスはＺA ＝ＲA ＋ jＸA であり、インピーダ
ンス変換器６のインピーダンスはＺQ ＝ＲQ − jＸQ で
あり、インピーダンス変換器６の入力側（コネクタ側）
からみた入力インピーダンスはＺo となっている。次に
上記の如く構成された本実施例の作用について説明す
る。
【００２０】(1) 図３及び図４は夫々アンテナ長さ１
／直径ｄ＝ｋに対する実効抵抗とリアクタンス（誘導
性、容量性）の関係を示す特性図であり、両図より明ら
かなように、アンテナ長さ１／直径ｄ＝ｋが小さくなる
程アンテナの実効抵抗及びリアクタンスは共に緩やかな
変化を呈するようになり、広帯域化を示すことになる。
従って、本実施例のアンテナ素子１は、長さｌ＝３／８
波長であり、ｋ（ｌ／ｄ）＝３０〜４０としているの
で、小形化及び軽量化を実現し且つ十分な広帯域化が図
られる。
／直径ｄ＝ｋに対する実効抵抗とリアクタンス（誘導
性、容量性）の関係を示す特性図であり、両図より明ら
かなように、アンテナ長さ１／直径ｄ＝ｋが小さくなる
程アンテナの実効抵抗及びリアクタンスは共に緩やかな
変化を呈するようになり、広帯域化を示すことになる。
従って、本実施例のアンテナ素子１は、長さｌ＝３／８
波長であり、ｋ（ｌ／ｄ）＝３０〜４０としているの
で、小形化及び軽量化を実現し且つ十分な広帯域化が図
られる。
【００２１】ここで、アンテナ素子１の長さをｌ＝３／
８波長とした具体的な根拠を説明する。すなわち、通
常、アンテナのインピーダンスＺo は５０（Ω）に規格
統一されており、図３にすように、ｋ（ｌ／ｄ）＝３０
〜４０（小形化且つ広帯域化の条件）におけるＺo ＜Ｒ
A の条件（非接地型に近づける条件）を満足する部分
は、電気長で１／４波長〜１／２波長に相当する部分で
ある。よって、アンテナを短くし、しかも、実効抵抗Ｒ
A が大きく採れる長さとしては、３／８波長近辺が最適
である。
８波長とした具体的な根拠を説明する。すなわち、通
常、アンテナのインピーダンスＺo は５０（Ω）に規格
統一されており、図３にすように、ｋ（ｌ／ｄ）＝３０
〜４０（小形化且つ広帯域化の条件）におけるＺo ＜Ｒ
A の条件（非接地型に近づける条件）を満足する部分
は、電気長で１／４波長〜１／２波長に相当する部分で
ある。よって、アンテナを短くし、しかも、実効抵抗Ｒ
A が大きく採れる長さとしては、３／８波長近辺が最適
である。
【００２２】(2) 本実施例のアンテナ素子１は、給電
点からみたアンテナ素子インピーダンスはＺA ＝ＲA ＋
jＸA 、つまり誘導性リアクタンス＋ jＸA を有するア
ンテナである。この残留した誘導性リアクタンス＋ jＸ
A は、インピーダンス変換器６の容量性リアクタンス−
jＸQ により相殺される。
点からみたアンテナ素子インピーダンスはＺA ＝ＲA ＋
jＸA 、つまり誘導性リアクタンス＋ jＸA を有するア
ンテナである。この残留した誘導性リアクタンス＋ jＸ
A は、インピーダンス変換器６の容量性リアクタンス−
jＸQ により相殺される。
【００２３】(3) Ｚo ＜ＲA に設定したことにより、
非接地型のアンテナ特性に近づき、人体（送受話器を把
持した通話者）及びアンテナを取付ける通信機の筐体の
影響等による特性の変化が軽減できる。
非接地型のアンテナ特性に近づき、人体（送受話器を把
持した通話者）及びアンテナを取付ける通信機の筐体の
影響等による特性の変化が軽減できる。
【００２４】(4) １／４波長の整合回路の理論（Ｑマ
ッチの理論）に従えば、図５に示すように、中心周波数
ｆo における１／４波長線路の整合回路の特性インピー
ダンスＱを、 Ｑ＝（Ｚo ・Ｒ）1/2 に設定すればアンテナと給電点との間で整合が図られる
ことになる。
ッチの理論）に従えば、図５に示すように、中心周波数
ｆo における１／４波長線路の整合回路の特性インピー
ダンスＱを、 Ｑ＝（Ｚo ・Ｒ）1/2 に設定すればアンテナと給電点との間で整合が図られる
ことになる。
【００２５】(5) 電気長で１／４波長の長さを有する
インピーダンス変換器６には、そのマッチングコイル４
と導電性外筒３との間に誘電体５が配設されているの
で、この誘電体５を誘電率の異なるものに変更すること
により、特性を変えることができる。すなわち、インピ
ーダンス変換器６の誘電率が変わると等価電気長が変化
する。この場合、勿論物理的な長さは変化しない。従っ
て、誘電率を変えて電気長を変えることにより特性を合
せることが可能となる。ここで、誘電率を変える手段と
しては、誘電体であるプラスチック等の部材と空気との
組合わせ及びそれらの肉厚寸法等の設定等により種々実
施できる。図６は上述の特性の変化を説明する図であ
る。図６において、ＶＳＷＲの最適値ｆo は誘電率が１
つまり空気のみの場合を示し、ｆo ′は誘電率を変えた
場合におけるｆo の変化を示している。ここで、実効抵
抗Ｒはｌ／λを小さくすることにより広帯域にわたって
ほぼ一定である。
インピーダンス変換器６には、そのマッチングコイル４
と導電性外筒３との間に誘電体５が配設されているの
で、この誘電体５を誘電率の異なるものに変更すること
により、特性を変えることができる。すなわち、インピ
ーダンス変換器６の誘電率が変わると等価電気長が変化
する。この場合、勿論物理的な長さは変化しない。従っ
て、誘電率を変えて電気長を変えることにより特性を合
せることが可能となる。ここで、誘電率を変える手段と
しては、誘電体であるプラスチック等の部材と空気との
組合わせ及びそれらの肉厚寸法等の設定等により種々実
施できる。図６は上述の特性の変化を説明する図であ
る。図６において、ＶＳＷＲの最適値ｆo は誘電率が１
つまり空気のみの場合を示し、ｆo ′は誘電率を変えた
場合におけるｆo の変化を示している。ここで、実効抵
抗Ｒはｌ／λを小さくすることにより広帯域にわたって
ほぼ一定である。
【００２６】図７は上記実施例を具体化して製作した携
帯用広帯域極超短波アンテナ装置のの縦断面図である。
このアンテナ装置は、アンテナ部１０とコネクタ部２０
より構成され、また、アンテナ素子１とインピーダンス
変換器６が形成されている。図７において、１１は軟質
塩化ビニル等よりなるアンテナトップ、１２はゴムスリ
ーブ、１３はフレキシブルワイヤ等よりなるアンテナエ
レメント（アンテナ素子１）、１４はプラスチック等よ
りなりアンテナ素子１を保持するカバー、１５，１６は
銅合金よりなるジョイント、１７はインシュレータ、１
８はマッチングコイル４、２１はコネクタ導電性外筒、
２２はインシュレータ、２３はカバー、２４はコンタク
トピンである。
帯用広帯域極超短波アンテナ装置のの縦断面図である。
このアンテナ装置は、アンテナ部１０とコネクタ部２０
より構成され、また、アンテナ素子１とインピーダンス
変換器６が形成されている。図７において、１１は軟質
塩化ビニル等よりなるアンテナトップ、１２はゴムスリ
ーブ、１３はフレキシブルワイヤ等よりなるアンテナエ
レメント（アンテナ素子１）、１４はプラスチック等よ
りなりアンテナ素子１を保持するカバー、１５，１６は
銅合金よりなるジョイント、１７はインシュレータ、１
８はマッチングコイル４、２１はコネクタ導電性外筒、
２２はインシュレータ、２３はカバー、２４はコンタク
トピンである。
【００２７】この製作したアンテナ装置によれば、以下
の事が検証された。すなわち、非接地型アンテナに近い
特性を示すものとして構成してあり、人体（送受話者）
の存在により特性は変化しない。又、使用周波数域８０
０〜９００ＭＨｚ、帯域幅７０〜８０ＭＨｚでアンテナ
の長さ寸法は、１５０〜１６０ｍｍ程度に小形化でき、
ＶＳＷＲは２．０以下、利得はダイポールアンテナ比０
±１ｄＢＤが得られた。さらに、アンテナ径は部分的に
１０ｍｍ前後であっても全長のほとんどの部分で４〜６
ｍｍとなった。これにより、長さ及び径が小さくなり、
結果的に重量の軽減が実現された。
の事が検証された。すなわち、非接地型アンテナに近い
特性を示すものとして構成してあり、人体（送受話者）
の存在により特性は変化しない。又、使用周波数域８０
０〜９００ＭＨｚ、帯域幅７０〜８０ＭＨｚでアンテナ
の長さ寸法は、１５０〜１６０ｍｍ程度に小形化でき、
ＶＳＷＲは２．０以下、利得はダイポールアンテナ比０
±１ｄＢＤが得られた。さらに、アンテナ径は部分的に
１０ｍｍ前後であっても全長のほとんどの部分で４〜６
ｍｍとなった。これにより、長さ及び径が小さくなり、
結果的に重量の軽減が実現された。
【００２８】図８及び図９は、図７のアンテナ装置の実
測したＶＳＷＲ特性を示しており、図８は図７のアンテ
ナ装置の単体の特性図、図９は図７のアンテナ装置を実
際の通信装置に取付けて人が通話している状態での特性
図であり、両者間で特性の変化が少ないことを示してい
る。本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる
ものである。
測したＶＳＷＲ特性を示しており、図８は図７のアンテ
ナ装置の単体の特性図、図９は図７のアンテナ装置を実
際の通信装置に取付けて人が通話している状態での特性
図であり、両者間で特性の変化が少ないことを示してい
る。本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる
ものである。
【００２９】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、小形且つ
軽量でありしかも十分な電気的特性を有する他、実用上
各種の利点を有する広帯域極超短波アンテナを提供でき
るものである。
軽量でありしかも十分な電気的特性を有する他、実用上
各種の利点を有する広帯域極超短波アンテナを提供でき
るものである。
【図１】本発明の一実施例を構成図。
【図２】図１の電気的な模式図。
【図３】実効抵抗とリアクタンスの関係を示す特性図。
【図４】実効抵抗とリアクタンスの関係を示す特性図。
【図５】Ｑマッチの理論を示す回路図。
【図６】誘電率の変化に伴う中心周波数の変化を示す特
性図。
性図。
【図７】図１の実施例に基づき製作したアンテナ装置の
縦断面図。
縦断面図。
【図８】図７のアンテナ装置の特性図。
【図９】図７のアンテナ装置の特性図。
１… アンテナ素子 ２… 絶縁物 ３… 導電性外筒 ４… マッチング
コイル ５… 誘電体 ６… インピーダ
ンス変換器 １０… アンテナ部 １１… アンテナ
トップ １２… ゴムスリーブ １３… アンテナ
エレメント １４… カバー １５… ジョイン
ト １６… ジョイント １７… インシュ
レータ １８… マッチングコイル ２０… コネクタ
部 ２１… コネクタ導電性外筒 ２２… インシュ
レータ ２３… カバー ２４… コンタク
トピン
コイル ５… 誘電体 ６… インピーダ
ンス変換器 １０… アンテナ部 １１… アンテナ
トップ １２… ゴムスリーブ １３… アンテナ
エレメント １４… カバー １５… ジョイン
ト １６… ジョイント １７… インシュ
レータ １８… マッチングコイル ２０… コネクタ
部 ２１… コネクタ導電性外筒 ２２… インシュ
レータ ２３… カバー ２４… コンタク
トピン
Claims (3)
- 【請求項１】 アンテナ長が電気長で３λ／８（波長
λ）であり且つアンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋
jＸA であるアンテナ素子と、特性インピーダンスがＺ
o の同軸給電線との間に、同軸形インピーダンス変換器
を配置してなり、 前記同軸形インピーダンス変換器
は、 導電性外筒と、この導電性外筒内に同軸配置されるマッ
チングコイルと、前記導電性外筒と前記マッチングコイ
ルとの間に配置される誘電体とから構成されると共に、
前記同軸給電線の給電線端から前記アンテナ素子の給電
点までの等価電気長がλ／４であり、前記アンテナ素子
のリアクタンス成分 jＸA を相殺するリアクタンス成分
− jＸQ を持ち且つ特性インピーダンスＲQ を持ち、 ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ。 - 【請求項２】 アンテナ長が電気長で３λ／８（波長
λ）であり且つアンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋
jＸA であるアンテナ素子と、特性インピーダンスがＺ
o の同軸給電線との間に、同軸形インピーダンス変換器
を配置してなり、 前記同軸形インピーダンス変換器
は、 導電性外筒と、この導電性外筒内に同軸配置され前記導
電性外筒の全長と略同じ長さ寸法を有するマッチングコ
イルと、前記導電性外筒と前記マッチングコイルとの間
に配置され前記導電性外筒の全長よりも短い長さ寸法を
有する誘電体とから構成されると共に、前記同軸給電線
の給電線端から前記アンテナ素子の給電点までの等価電
気長がλ／４であり、前記アンテナ素子のリアクタンス
成分jＸA を相殺するリアクタンス成分− jＸQ を持ち
且つ特性インピーダンスＲQを持ち、 ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ。 - 【請求項３】 アンテナ長が電気長で３λ／８（波長
λ）であり且つアンテナインピーダンスがＺA ＝ＲA ＋
jＸA であるアンテナ素子と、 特性インピーダンスがＺo の同軸給電線に接続されるコ
ネクタ部と、 前記アンテナ素子と前記コネクタ部との間に配置される
同軸形インピーダンス変換器とからなり、 前記同軸形インピーダンス変換器は、 前記同軸給電線の給電線端から前記アンテナ素子の給電
点までの等価電気長がλ／４であり、前記アンテナ素子
のリアクタンス成分 jＸA を相殺するリアクタンス成分
− jＸQ を持ち且つ特性インピーダンスＲQ を持ち、 ＲQ ＝（Ｚo ・ＲA ）1/2 、Ｚo ＜ＲA なる関係に構成してあることを特徴とする広帯域極超短
波アンテナ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4292494A JPH05347508A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 広帯域極超短波アンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4292494A JPH05347508A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 広帯域極超短波アンテナ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05347508A true JPH05347508A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=17782551
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4292494A Pending JPH05347508A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 広帯域極超短波アンテナ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05347508A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015530694A (ja) * | 2012-07-11 | 2015-10-15 | ユニヴェルシテ ジョセフ フーリエ−グレノーブル アンＵｎｉｖｅｒｓｉｔｅ Ｊｏｓｅｐｈ Ｆｏｕｒｉｅｒ−Ｇｒｅｎｏｂｌｅ １ | プラズマ生成用の表面波アプリケータ |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5235984A (en) * | 1975-09-16 | 1977-03-18 | Hitachi Ltd | Semiconductor device |
-
1992
- 1992-10-30 JP JP4292494A patent/JPH05347508A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5235984A (en) * | 1975-09-16 | 1977-03-18 | Hitachi Ltd | Semiconductor device |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015530694A (ja) * | 2012-07-11 | 2015-10-15 | ユニヴェルシテ ジョセフ フーリエ−グレノーブル アンＵｎｉｖｅｒｓｉｔｅ Ｊｏｓｅｐｈ Ｆｏｕｒｉｅｒ−Ｇｒｅｎｏｂｌｅ １ | プラズマ生成用の表面波アプリケータ |
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